成功事例にみるコーチング研修の重要性|研修を選ぶポイントとおすすめ3選
価値観や働き方が多様化する現代。企業の指導者やリーダーのあり方が問われている中、近年コーチング研修が注目を集めています。社内のコミュニケーションを円滑にし、組織の生産性を上げるため、コーチング研修の導入を検討する企業も多いでしょう。
この記事では、コーチング研修を導入するメリットや実施の仕方について、次の内容で詳しく解説します。
なぜ企業がコーチング研修を導入しているのか
はじめにコーチング研修を導入する企業が増えている理由について、重要性やビジネスへの影響力、組織へのメリットの観点から解説します。
企業にとってのコーチング
コーチングとは、対話を通じた指導により相手の可能性を引き出し、問題解決に向け自ら考え行動できるよう育成する手法です。企業にとってコーチングとは、従業員が主体的に行動できるよう効果的な指導をすることで、組織全体の生産性を上げることともいえるでしょう。
コーチングは、相手の話を傾聴し、相手を承認することで心理的安全性を感じさせ、本心を引き出したうえで行動の動機付けを行います。その手法を効果的に用いることができれば、相手のポテンシャルを最大化できるため、コーチングはリーダーシップの強化に役立つのです。
リーダーは、コーチングの手法を取り入れることで、部下と良好なコミュニケーションを取る方法を習得できます。さらにコーチングを受けた人材は、自身で選択して行動するようになるため、仕事において主体性が増します。自身の責任において行動することでセルフ・リーダーシップが育まれ、やがて他者へのリーダーシップも発揮できるようになるのです。
組織においては主体性を持つ自律型人材が増えることで、組織全体の解決力が増す利点があります。特に先の見えない今の時代には、上司の指示を待つことなく自ら行動できる人材が必要とされており、コーチングはその育成手法として期待されているのです。
コーチングを実施することで、組織ではお互いの価値観を理解し尊重するようになるため、相互の信頼関係が生まれます。その結果、コーチングは組織文化の変革という長期的な影響ももたらすのです。
コーチング研修の重要性とビジネスへの影響力
企業にコーチングが必要になった背景には、価値観の多様化や人材の流動化により、組織をまとめることが難しくなったことが挙げられます。従来の指示・命令によるマネジメントでは部下を育成できなくなるなど、上司と部下との関係性が変化したため、新たな形での信頼関係を築く必要ができたのです。
ビジネスにおいても、変化の速い現代では、経験則で対応できない事象が増えました。そのため自分の頭で考え、新たな価値感を創造できる人材が求められていることから、コーチング研修が注目されるようになったのです。
コーチング研修を受講することで従業員が得られるスキルは、マネジメント力と主体性・自発性です。
リーダーはコーチング研修でマネジメント力を習得できます。研修により部下の性格や価値観などを理解できる傾聴力・対話力が身につくためです。部下の側も、コーチングにより自分で考え行動し、答えを出す習慣がつきます。行動を結果に結びつける経験を重ねるうちに、自分に自信を持てるようになるため、業務の成果が期待できるのです。
コーチング研修は企業全体の業績やパフォーマンスにも大きな影響を与えます。研修受講者のコーチングスキル向上により、職場内の信頼関係が構築され、チームワークも向上します。結果的に生産性が向上し、業績が上がることで、さらに従業員のモチベーションが上がるサイクルを生み出すことが可能です。
コーチング研修がもたらす組織へのメリットと効果
コーチング研修が組織にもたらすさまざまなメリットと効果を解説します。
まず、コーチング研修により受講者は問題解決力と計画力、目標達成力、建設的な対話能力を養うことができます。その結果、従業員個々の生産性向上が期待できるのです。
組織においてはコーチングにより上司と部下など社内の信頼関係が強固になり、チーム力が上がります。リーダーがコーチングの手法で傾聴・観察を重視したマネジメントを行うため、部下が上司を信頼し、安心して行動できるのです。
さらに部下へのコーチングで仕事の成果が出た場合に、部下は成果を出すプロセスを自ら考えるようになっているため、次回は部下が自力で成果を出せます。このようにコーチングにより再現性のあるスキルを構築できるため、組織の継続的な成長を促すことができるのです。
マインドの部分では、上下を問わず相手を尊重する社内風土が醸成されることも、コーチング研修の効果です。その結果、コーチングは企業に人間関係や社内環境・ムードの改善、意思疎通の円滑化といった効果をもたらします。
社内環境のよい企業では、従業員の士気が向上し、自然発生的なサポート体制が構築されるなど、組織の結束と生産性が高まります。コーチング研修の導入により、こうした相互作用によるプラスの変化を引き起こすことができるのです。
コーチング研修の種類とそれぞれの特徴
ここではコーチング研修の種類とそれぞれの特徴を、形式、内容と期間、プログラムの観点から解説します。
研修の形式「オンライン vs オフライン」
研修の形式にはオンライン研修とオフライン研修があり、それぞれメリットとデメリットがあります。
研修の形式 | 概要 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
オンライン研修 | Web会議システムを利用する方法と、e-ラーニングを利用する方法がある | ・時と場所を選ばず参加できる ・移動の時間と手間、費用が不要 ・都市部以外でも優れた研修機関と講師を選べる | ・実践型のワークには不向き ・受講者同士の交流ができない ・e-ラーニングでは質疑応答ができない |
オフライン研修 | 講師と受講者が対面で行う | ・受講者同士の交流ができる ・質疑応答ができる ・実践型ワークが行える | ・会場の用意が必要 ・会場までの移動の時間とコストが掛かる ・スケジュール調整が難しい |
オンライン研修は近年増加している研修形式で、Web会議システムを利用する方法と、e-ラーニングを利用する方法とがあります。
オンライン研修のメリットは、会社や自宅など場所を選ばず参加できること、都市部以外でも優れた研修機関と講師で受講できること、移動の時間と手間、費用が不要なことです。オンライン研修のデメリットとしては、受講者同士の交流ができないこと、グループワークなどの実践的ワークができないことが挙げられます。
一方のオフライン研修とは、主に講師と受講者が対面で行う従来型の集合研修のことです。オフライン研修のメリットは、受講者同士の交流がしやすいため親交が深まり、互いにモチベーションを上げられること、実践的ワークが行えることです。オフライン研修デメリットとしては、会場を用意する必要があること、交通費がかかること、講師と受講者のスケジュール調整がしづらいことが挙げられます。
研修を選ぶ際の注意点として、内容が受講者のニーズに合致しているか、自社の目的と課題に合っているかという点も重要です。コーチング研修は通常、売り上げアップを目的とするものや、人間関係の向上を目的とするものなどに分かれているため、ニーズと異なる研修を受講しても期待した効果が薄いかもしれません。受講の目的により受けるべきプログラムは異なるため、注意が必要です。
さらに受講者のスケジュールに合わせて実施できるかどうかも、研修選びの大切なポイントです。これらを総合的に検討し、費用対効果が見込める研修を選択することが重要といえます。
研修の内容と期間の違い
コーチング研修は内容と期間によっても、受講で得られる効果が変わる場合があります。
まず、研修の内容により期待できる習得スキルは異なります。
例えばロールプレイングを行う研修では、相手の立場に立ち理解する能力を身につけることが可能です。1 on 1によるコーチングの実施研修では、傾聴力や質問力を養えるでしょう。ケーススタディ研修では、営業など多くの人と接する職務での臨機応変な適応力を習得できます。この中から、自社で育成したい人材と育成したいスキルから鑑みた内容を選ぶことが重要です。
またコーチング研修は受講する期間によって、スキル習得の深度が異なる点にも留意する必要があります。
コーチングスキルは講師から教えられただけで身につくものではなく、実践を経なければ習得できません。そのためコーチング研修の期間を設定する際には、1回の研修で終わりにせず、一定期間のフォローアップを実施できるプログラムにすることが望ましいです。
組織や役職に適した研修プログラムの選択
コーチング研修のプログラムにはさまざまな種類があり、組織のニーズと目標に合わせて選ぶことができます。
コーチング研修の種類は、管理職やリーダー、新入社員など、役職によっても選ぶべき研修が異なります。一般的に管理職やリーダーの場合はマネジメント力と高度なコミュニケーション力を養うプログラムが適しています。
具体的には、ロールプレイングを交えながら部下の話を聴く傾聴力、質問力の育成を目的としたトレーニングです。リーダーに適したプログラムには、ほかにも1 on 1ミーティングを行うトレーニングなどもあります。
コーチング研修はリーダーや指導者のみが受講すればよいと考えられがちですが、若手従業員や新人も受講する意義があります。コーチングを受けることで、自発性やモチベーションの向上が見込めるためです。若手や新人には、目標達成や問題解決に向け、自分で考え行動する思考と習慣を身に付けさせるプログラムの受講が有効です。
研修プログラムの選択は、役職やポジションだけでなく、企業規模や業種、組織文化によっても異なります。大企業の中には、従業員の階層や職種ごとに適したプログラムを受講させ、組織全体にお互いを尊重する文化を醸成させるケースがあります。一方でスタートアップ企業などでは、社内のリーダーのみが受講でマネジメント力を養い、受講者が社内でコーチングを実践することで、研修効果を部下や周囲へ波及させる方法でコーチングを活用することも可能です。
企業が抱える人材育成上の課題や方針により、効果的なプログラムの選択方法は異なることに留意しましょう。
侍の法人サービスがわかるお役立ち資料セット(会社概要・支援実績・サービスの特徴)をダウンロードする⇒資料セットを確認する
企業向けコーチング研修の選び方と導入のポイント
ここではコーチング研修の選び方と導入について、次のポイントで詳しく解説します。
コーチング研修の選択方法
コーチング研修のプロバイダーを選ぶ際の重要な評価基準は、講師の資質とカリキュラムの内容です。
コーチング研修の場合は特に、講師の実力と実績により研修の質が左右されます。講師の経歴については、研修機関のホームページで公開されていることが多いため、確認するとよいでしょう。講師や研修機関の口コミとレビューも、研修の質を知るうえで参考にできます。
また、研修を選ぶ際にはカリキュラムの内容にも留意しましょう。研修機関ごとに強みを持つカリキュラムが異なる場合があります。
具体的には成果を生むコーチングに強みを持つものや、動機付け・コミュニケーションを中心に置くもの、1 on 1ミーティングを強化するものなどです。その中から、自社の育成目的に適したカリキュラムを提供する研修を選択しましょう。
受講者に対するフィードバックの有無や仕方も、研修選択の重要なポイントです。1回学んだだけでフォローやフィードバックのない研修では、基本を学ぶことはできても、実践を通じて成長を続けることが難しくなります。学んだ内容を実践し、実践に対して適切なフォローと評価を与えることが、継続的成長を促す研修に必要な要件です。
導入コストと費用対効果
コーチング研修を選択する際には、導入コストと費用対効果を考慮することも重要です。
一般的な公開講座(3時間)の費用の相場は、1人あたり1万〜1万5,000円前後です。
社外講師を自社へ呼ぶ場合は、半日で10万円前後、1日で15万円前後が目安になります。参加者5〜10名で2~3日の研修を実施する場合は、40万円~60万円ほどかかり、このほかに会場費や設備費が必要です。
コーチング研修を研修機関に依頼する料金は時間制の場合が多く、おおむね1時間1万〜1万5,000円ほどですが、研修機関や内容によっても異なります。1時間2,000円の研修がある一方で、実績のある研修機関で企業のトップクラスを対象とした研修であれば、1人あたり1時間5〜8万円ほど必要な場合もあります。
実はコーチングの料金には明確な基準がなく、料金の根拠は研修機関やコーチの実績や評判によるようです。料金が高い研修機関は実績が豊富で、逆に安い研修機関は実績が少ない傾向にあります。
費用対効果を考える際には、自社が受けたい内容かどうか、内容に対して支払いたいと思えるかどうかで判断することが重要です。
コーチング研修を導入するときの注意点
コーチング研修導入の注意点として、研修の効果が現れるまでに時間がかかることが挙げられます。短期で目に見える成果が現れず、経営側から研修の効果がないと判断されれば、研修の継続が困難になるかもしれません。
そのため、研修の効果を測定するための評価基準を明確にし、定量的な評価を提示できるよう準備が必要です。効果測定の評価基準については後述します。
コーチング研修の効果が現れるまでに時間がかかる理由のひとつに、部下にコーチングを実施しても、期待する成果が得られるとは限らないことが挙げられます。時には部下にコーチングを否定されたり、返答がない、褒めてもモチベーションが上がらないといったネガティブな対応を受けることもあるでしょう。その場合は、自身のコミュニケーションの問題点を都度改善しなければなりません。
しかしコミュニケーションの方法や思考を簡単に変えることはできないため、定期的なフォローアップ研修でふり返りの機会を設けることが大切です。研修と実践を繰り返すうちに、自身で不足しているスキルや修正すべき点を把握できるでしょう。
研修内容を実践しやすい環境を整えるためには、事前に組織内で研修の意義と目標について意識の統一を図ることも大切です。受講者がせっかくコーチングにより新しい指導法を身に付けても、他の管理職やリーダーと指導法が異なるために周囲からの評価が下がれば、受講者の指導法がまた元に戻ってしまうためです。
研修を成功させるためには、研修の目的を管理職やリーダー間で共有し、協力を得るために計画と準備をすることが必要といえます。
コーチング研修に関する近年のトレンドとしては、従来のような目標達成に重点を置くコーチングよりも、心理的安全性を維持・構築できる能力を求められる傾向にあります。これまで以上に多様化した人材に対応しなければならないため、それぞれへの動機づけができる能力が必要とされているのです。
コーチング研修の導入と運用「成功へのステップ」
ここからはコーチング研修の導入と運用を成功に導く、次の3ステップを紹介します。
- Step1. 導入前の準備とコミュニケーション
- Step2. 研修中のリーダーの役割とフォローアップ方法
- Step3. 研修後の評価とアフターフォロー
Step1. 導入前の準備とコミュニケーション
コーチング研修を導入する前には、組織内で研修実施の意義と目標を共有することが大切です。
特に管理職層が意識の統一をすることは重要です。受講者がせっかくコーチングスキルを学んでも、実践する際に古い育成方法とのギャップを批判されれば、元の指示的な指導法に戻ってしまう可能性が高いためです。
言い換えればコーチング研修のゴールを共有することで、周囲からの理解と協力を得られるため、研修効果が高まるといえます。また、受講者が関わる相手と本音レベルでの相互理解が進めば、組織内のコミュニケーションが円滑になり、研修の効果を一層高められます。
組織で研修の意義と目標を共有する際には、コーチングに受講者だけでなく組織全体で取り組む必要があることを明示しておくと、研修効果が組織に波及し組織力アップにつながるでしょう。
Step2. 研修中のリーダーの役割とフォローアップ方法
研修受講中のリーダーにとっては、実務でコーチングを実践することも研修の一環であるため、実務中のフォローアップも大切です。
研修の効果を自他ともに認識できるまでに時間を要するため、研修後のフォローアップが行われなければ、受講者は実践を忘れ、受講前の行動様式に戻ってしまうかもしれません。
研修受講後のフォローアップには、講師とともに実践についてのふり返りを行う方法が効果的です。講師からのフィードバックをもとに新たな課題を解決する方法を探ることで、より一層のスキルアップを図れます。
とはいえ、研修の効果を定量的に測定・評価することは簡単ではありません。研修機関の中には、研修後の効果測定と一定期間の伴走フォローアップを実施するところもあるため、研修効果を最大化するために活用するのもひとつの方法です。
フォローアップでは内発的動機付けによる行動変化を促すことに加え、行動変化の障害となる事柄を探し出し取り除くことも重要です。また、仕事上の目的の明確化や、行動変化の目標設定、目標達成のための計画策定への支援も、受講者のフォローアップに不可欠な要素といえます。
Step3. 研修後の評価とアフターフォロー
コーチング研修の効果を定量評価することは簡単ではありません。成果を重視したコーチングであれば、実務の成果である程度測定できますが、内発的動機付けのためのコーチングでは、何をもって効果とするかの見極めが困難です。
このような定量評価が難しい研修の効果を評価するために、次の「カークパトリックの4段階評価法」を指標に用いることが一般的です。
- レベル1. Reaction(反応)学習者の満足度
- レベル2. Learning(学習)研修の理解度
- レベル3. Behavior(行動)学んだ内容の実践度
- レベル4. Result(成果)実践の結果としての企業の成果
4つの明確な基準に基づき評価を行ったのち、一定期間後のフォローアップ研修で、講師とともに課題を洗い出し解決するサポートを行うことが大切です。実践で思うような成果を出せなかったことの改善案を考えると同時に、実践で新たに身に付いたスキルを評価し本人に成長を自覚させることも、研修効果を高めるうえで重要です。
研修の定量的な効果測定により、受講者を適切に評価することが、本人と組織の成長のために大切なポイントとなります。
侍の法人サービスがわかるお役立ち資料セット(会社概要・支援実績・サービスの特徴)をダウンロードする⇒資料セットを確認する
コーチング研修導入の成功事例
ここでコーチング研修の導入効果を具体的にイメージできるよう、研修の成功事例と組織変革の成功事例を紹介します。
成功事例
まず、コーチング研修を導入し成果を上げた事例を紹介します。
ある大手食品メーカーでは、部下との1 on 1ミーティングで相互の信頼関係が生まれました。その結果、部下の育成効果が高まり、中期経営計画の目標達成に貢献しています。
またネット通販を行うメーカーでは、経験不足の若い経営幹部にエグゼクティブコーチングを実施したところ、経営目標と課題を整理できるようになり、自信を持って行動できるようになりました。
自分で自分のコーチングを行うセルフコーチングに成功した事例もあります。ある営業マンが自分に対しコーチングを毎日一定時間実施し、「結果を出すために何をするべきか」と自身に問いかけ続けました。さらに自分が結果を出したイメージをすることで思考をまとめた結果、営業成績で2倍の成果を挙げています。
コーチング研修導入による組織変革の事例とそのポイント
続いて、コーチング研修の導入により組織変革に成功した事例を紹介します。
メンバーが若手社員ばかりで目標達成ができなかったチームでは、リーダーが新たにコーチングの手法を導入。「どのような提案をしたら成果が上がるか」を各々に考えさせることで、自分で考える力を育成しました。メンバーの話を傾聴することで自主的な行動を引き出した結果、チームの成績が向上し社内で表彰されています。
工場のルーティンワークにおいても、定期的なビジネスコーチングを実施し、組織変革に成功した事例があります。週1回のコーチングで従業員それぞれに「何のための作業なのか」「どうすれば効率を上げられるのか」と問いかけ、答えを自ら考えさせました。その結果、ラインの不良率が低下し生産性を上げることに成功しています。
社内コーチ育成のコーチング研修を実施した企業では、上司の1 on 1ミーティングのスキルが高まったことにより、部下の満足度がアップ。1 on 1ミーティングの全社的な活性化と定着を図ることに成功しました。
いずれの事例も、コーチングにより組織のメンバー個々の主体性を引き出すことに成功しています。結果として、部下の満足度とモチベーションが向上したため生産性が上がり、組織が活性化した典型といえるでしょう。
コーチング研修おすすめ3選
コーチング研修の導入効果を確認したところで、おすすめのコーチング研修を3つ紹介します。それぞれに特徴がありますので、ぜひ自社での研修導入の参考にしてください。
侍エンジニアBiz
「侍エンジニアBiz」は、各企業の課題に合わせたカリキュラムをオーダーメイドで作成し実施する研修サービスです。
研修生一人ひとりの現在のスキルを基に、もっとも効率よく成果を生みだすカリキュラムをオーダーメイドで作成するため、自由に内容をカスタマイズできることが大きな魅力です。
完全オンラインの独自学習システムを利用できるため、場所・時間を選ばず研修を進められます。また、チャットサポートに対応しているため、研修外で疑問が生じた場合にも即座に解決が可能なことも、挫折を防ぐポイントです。
メンタリングサービスも実施しており、事前のヒアリングを基に、スキルフィットしたメンターをアサイン。その際、ゴールに向かうロードマップをオーダーメイドで作成するため、進捗を可視化することが可能です。
講師が受講者に対し目標のゴールまで伴走することも、侍エンジニアBizの手厚いサポートのひとつです。
SAMURAI ENGINEER Biz | プログラミング法人研修
コーチ・エィ アカデミア
「コーチ・エィ アカデミア」は、1997年に開校した日本のコーチングのパイオニア的スクールで、100名以上の正社員コーチによる丁寧な指導と豊富な実績に定評があります。
「法人向け組織開発サービス」と個人向け「コーチ・エィアカデミア」の2種類があり、個人向けでは「リーダー向けコース」と「プレミアムコース」が選択できます。プレミアムコースでは国際コーチング連盟(ICF)の認定資格の取得を目指すことも可能です。
オンラインクラスでは受講生同士が共に学び合える環境を提供し、受講生それぞれにコーチが着いて指導する手厚い指導。さらに赴任先や出張先からでも受講が可能で、仕事で多忙な人でも学びやすい点がコーチ・エィ アカデミアの大きな魅力といえるでしょう。
ヒューマンアカデミー
「ヒューマンアカデミー」は、人材育成で高評価を得ている資格取得・キャリアの総合スクールです。
同社の提供するオンライン講座「認定コーチ養成総合講座」は、思考と行動の主語を「We」に変えるメソッドにより、利害を超えたチームづくりを目指す講座です。
五感と言語に働きかけるアプローチであるNLP(実践心理学コミュニケーション)やポジティブ心理学のメソッドを取り入れた画期的なプログラムが特徴。脳科学を融合したアプローチで、新しい時代を共創できる社内コーチを育成しています。
講座では、コーチングのメソッド「ホールシステムコーチング(R)」の認定プロフェッショナルコーチや、国際コーチング連盟(ICF)の資格取得も目指せるため、現職の社内コーチのキャリアアップにも活用できるでしょう。
認定コーチ養成総合講座 | 資格取得・就転職の総合校ヒューマンアカデミー
侍の法人サービスがわかるお役立ち資料セット(会社概要・支援実績・サービスの特徴)をダウンロードする⇒資料セットを確認する
よくある質問(FAQ)
- 無料のコーチング研修と有料の研修の違いは何ですか?
-
無料のコーチング研修と有料の研修では、学ぶ内容の深度とスキルの習得度が異なるといえます。一般に無料のコーチング研修では、基本的なコーチングの概念を学ぶため、初心者がコーチングの世界を体験したい場合に適しています。
有料のコーチング研修では、より深い知識と実践的なスキル、個別のフィードバックなど、高度な学習体験を提供します。有料研修の場合は一般に実績豊富な講師が多く、無料研修よりも効果的にスキルを習得することが可能です。
コーチング研修の効果を試したい場合には、まず無料研修を導入し、フォローアップと次回の研修として、自社の目的に合う有料研修を導入するのもひとつの方法です。
- コーチング研修の一般的な内容とは何ですか?
-
一般的なコーチング研修では、コーチングの基本についての学習と、実践に即したさまざまなワークを行います。
まず、レクチャーでコーチングの基本理念とスキル、コーチとしての立ち位置や関わり方、具体的なコーチング手法などを網羅的に学びます。さらにレクチャーと並行して実際のコーチングセッションのロールプレイ、フィードバック、ディスカッションなどを実施するのが、一般的なコーチング研修の内容です。
研修を外部に委託する場合は、提供機関によってウェイトを置く内容が異なるため、事前に確認することをおすすめします。
- コーチング研修を受けた人々の一般的な感想やフィードバックは何ですか?
-
コーチング研修を受講した人の多くは、コミュニケーションスキルの向上、リーダーシップの強化、パフォーマンスの改善などの研修効果を報告しています。
その一方で、研修効果を最大限に引き出すためには研修後も定期的な学習と実践が必要というフィードバックがあることも事実です。
コーチング研修は組織を活性化させ、変革するうえで有効ですが、研修当日だけではなくその後の実践で身につける部分も大きいです。そのため、受講者が学習内容を実践できているかどうか、定期的なフォローアップを実施することで、研修効果がより高まるといえます。
研修機関にコーチング研修を依頼する際には、フォローアップを実施できる研修機関を選ぶとよいでしょう。
- コーチング研修の費用はどのように決定されますか?
-
コーチング研修に必要な費用は、研修の内容や期間、研修機関や講師の評判、研修の形式(オンラインかオフラインか)などにより異なります。
コーチング研修の費用はほかの研修と比べて、研修機関や講師による違いが大きいといわれます。研修機関と講師の評判や実績によっては、受講者1人あたり数万円の差が出る場合もあるため、確認が必要です。
研修費用は安ければよいというものではなく、高いからといって必ずしも自社にとって効果が高いとは限りません。費用対効果を最大化するためには、研修の具体的な目標と求める結果を明確にしたうえで、適切な研修を選択することが重要です。
まとめ
コーチング研修で解決に導くことができる企業の課題は多数あります。従業員エンゲージメントや上司と部下との関係、仕事へのモチベーションなど、いずれもコーチングの手法を用いることで改善することが可能です。
研修を導入する際には受講形式や内容、研修期間などを確認しましょう。特にコーチングのスキルは実践で学ぶものであるため、受講後のフォローアップやサポートを実施しているかどうかが重要なポイントになります。
自社の人材育成における課題と目的を明確にしたうえで、もっとも適切なコーチング研修を選択し実施してください。