失敗しないDX推進を進める上で大事な5つのステップをご紹介!
DX(デジタルトランスフォーメーション)は、企業の競争力を維持するために欠かせない企業戦略となってきました。
しかし、DXといってもクラウドサービス、AI、IoT、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)など、さまざまな技術があり、どのように取り入れるべきか悩ましいものです。
この記事では、DX推進における具体的な5つのステップや進める際のポイントをご紹介します。
DXについてもっと詳しく知りたい方は、次の記事でDXとは何かわかりやすく解説しているのでぜひ参考にしてください。
DXを進めるための具体的な5ステップ
はじめに、DXを進めるための具体的な5ステップを紹介します。
1.DXを推進する目的を明確にする
DXを進める上で最初に行うべきことは、DXを推進する目的を明確にすることです。
DXの目的は企業ごとに異なりますが、多くの場合、業務効率の向上や新たなビジネスモデルの創出が挙げられます。この際、目標は具体的かつ数値で測定可能なものであることが重要です。
たとえば、「業務プロセスの効率化を図り、生産性を20%向上させる」などです。具体的な目的を設定することで、DX推進の方向性が明確になり、全社的な理解と協力を得
やすくなります。
まず、自社の現状をしっかりと把握し、どのような課題があるのかを明確にしましょう。たとえば、業務効率が低い、顧客満足度が低下している、競争力が弱いなど、具体的な問題点のリストアップが挙げられます。
2.DXに関する経営計画を立てる
次に、DXに関する経営計画を立てることが必要です。計画策定時には、DX推進の具体的な目標やスケジュール、予算などを盛り込みます。
目標は短期、中期、長期に分けて設定し、それぞれの期間で達成すべき内容を明確にすることが重要です。目標に基づき、具体的なスケジュールを作成する際には、各ステップの開始日と終了日、担当者、必要なリソースなどを詳細に記載します。
また、まずは経営陣がDXに関する経営計画をしっかりと把握し、全社的にDX推進の重要性を落とし込むなど、計画の実行がスムーズに進むようにステップを踏みましょう。
3.ゴールから逆算しDX化を図る分野を特定する
DXを成功させるためには、最終的なゴールから逆算してDX化を図る分野を特定することが重要です。
たとえば、顧客満足度の向上をゴールとする場合、顧客対応業務のDX化が必要です。
顧客対応業務やマーケティング部門など、各業務や分野の現状のデジタル成熟度を評価し、デジタル化の難易度を把握します。成熟度が低く、DX化が容易な分野から進めることで、スムーズに進行させられるでしょう。
このようにゴールから逆算することで、優先的に取り組むべき分野が明確になります。
4.DX推進の手段を比較検討する
DX推進にはさまざまな手段があるため、企業のビジネスモデルや業務内容にとって最適な手段を選ぶことが重要です。
DXといっても、クラウドサービス、AI、IoT、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)など、さまざまな技術があります。
たとえば、クラウドサービスの導入やAIの活用など、複数の選択肢を比較検討し、最適な手段を選びます。この際に、外部の専門家の意見を参考にすることも有効です。
各技術の特徴や導入効果、コストなどを比較し、自社に最適なものを選びましょう。
5. ビジネスモデルに馴染むまで落とし込む
最後に、選定したDX推進の手段をビジネスモデルに馴染むまで落とし込むことが重要です。
DX推進は単に技術を導入するだけでなく、業務プロセスの見直しや社員の教育なども含まれます。導入後、使える社員が数人しかおらず業務プロセスに馴染まなかったという理由であまり使われなかったという失敗例は多くあります。
また、DX化の進捗を定期的に評価し、必要に応じて改善を行いましょう。評価にはKPI(重要業績評価指標)を設定し、目標達成度の測定をする仕組みなどで管理します。
DXを推進することの重要性
DX推進の重要性を2つ紹介します。
DX化を行う目的
DXを推進する目的は、多岐にわたります。主に、業務効率化や新たなビジネスモデルの創出、顧客体験の向上、データ活用などが挙げられるでしょう。
たとえば、業務効率化であれば、DXを導入することで業務プロセスの自動化や最適化が進み、人手に依存する作業の減少ができます。これにより生産性が向上し、コスト削減が可能です。
市場環境が急速に変化する現代において、デジタル技術を活用することで、新たなビジネスチャンスを創出し、業務効率の向上に結び付きます。
DX化のメリット
DX化には多くのメリットがあります。
たとえば、業務の自動化によるコスト削減や、データ分析を活用した意思決定の迅速化などです。また、顧客との接点を増やし、顧客満足度を向上させることにも役立てられています。さらに、リモートワークの導入による働き方改革もDX化の一環として挙げられます。
DX導入のメリットについて、もっと知りたい方は次の記事で解説しているのでぜひ参考にしてください。
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DX化を進めるポイント
次に、DX化を進めるポイントを紹介します。
業務のデジタル化を図る
DX化の第一歩は、業務のデジタル化を図ることです。現在の業務の中で、デジタル化が図れるものをリストアップしましょう。
たとえば、紙ベースの業務を電子化することで、情報の共有や管理が容易になり、業務効率が向上します。この場合、電子契約書の導入や、クラウドストレージの活用などが効果的です。
まずは現状の業務プロセスを詳細に分析し、どの部分がデジタル化の対象になるかを特定することが重要です。
経営層を巻き込む
DX推進には、経営層の理解と協力が不可欠です。
経営層がDX推進の重要性を認識し、積極的に関与することで、全社的な取り組みが加速します。また、経営層がDX推進のリーダーシップを発揮することで、社員のモチベーションも向上しやすいでしょう。
以下の記事では、DX政略を行う上でよくある誤解やビジョンの考え方を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目的にあった研修を導入する
DX推進に伴い、新しい技術や業務プロセスが導入されるため、社員のスキルアップが求められます。そのためには、目的にあった研修を導入することが重要です。
たとえば、デジタルツールの使い方やデータ分析の基礎を学ぶ研修などが挙げられます。研修を通じて、社員が新しい技術を効果的に活用できるようになるレベルを目指しましょう。
また、導入初期にはサポート体制を整え、問題が発生した際に迅速に対応できるようにします。
DX化を進める上での注意点
ここではDX化を進める上での注意点を3つにまとめて紹介します。
中長期視点でDX推進の計画を立てる
DX推進はシステムを導入したら終わりではなく、中長期的な視点が求められます。
短期的な成果にとらわれず、持続可能なDX推進の計画を立てることが重要です。
実際に業務に当てはめてシステムの運用を開始したものの、想定通りにいかない部分もあります。また、すぐに成果が得られないケースもあるので、いつまでに何を達成すべきかを整理しましょう。
そのため計画には、段階的な目標設定やリソースの確保などを盛り込み、柔軟に対応できるようにします。
社員の能力に合わせてDX化を図る
DX推進の際には、社員の能力やスキルに合わせた取り組みが求められます。
普段の業務でPCを使わなかったのに、ある日からタブレットで行うように指示されても社員は戸惑ってしまい、本来の業務が進まなくなる可能性があります。
全ての社員が同じレベルでDXに対応できるわけではないため、個々の能力に応じたサポート提供が重要です。たとえば、初心者向けの基礎研修や、エキスパート向けの高度な研修などは有効な方法でしょう。
社員のモチベーションを管理する
DX推進には社員の協力が欠かせません。そのため、社員のモチベーションの管理・維持が重要です。
定期的な評価やフィードバックを行い、成果を認めることで、より社員のやる気を引き出せるでしょう。また、DX推進の成果を共有し、全員が達成感を感じられるような環境を整えることも大切です。
一部の社員は、DXの推進により自分の仕事がなくなる危機感からモチベーションが低下する人もいるでしょう。そのため、DXの目的を明確に示し社員に不安を与えないよう工夫することも重要です。
DXについて学べるおすすめ研修5選
DXについて学べるおすすめ研修を5つ紹介します。
1.侍エンジニアBiz
侍エンジニアBizは、DX人材育成に特化した研修を提供します。
経済産業省が定める「DX認定事業者」として認証されているため、DXに特化した研修の提供が可能で、オーダーメイドで自由に研修内容をカスタマイズ可能です。インストラクターは全員経験豊富な現役エンジニアが担当するため、現場で確実に活かせるスキルを提供します。
受講生一人ひとりの現在のスキルを基に、もっとも効率よく成果を生み出すカリキュラムが組めるため、PCに触れる機会の少ない人でも適切なITスキルの習得が可能です。
2.スキルアップAI
スキルアップAIは、AI技術の習得を目指す人々のためのオンライン学習プラットフォームです。AIの基礎から応用まで幅広くカバーしており、DX推進に必要な知識を身につけることができます。
AIに関するさまざまなコースが用意されており、自分のレベルや興味に合わせて選択できます。研修内容は、初心者向けの入門コースから専門的な応用コースまで揃っています。
学んだ内容を実際に試せるプロジェクトが豊富に用意されており、実務に直結するスキルを習得が可能です。
3.キカガク
キカガクは、データサイエンスや機械学習に特化したオンライン学習プラットフォームです。DX推進に不可欠なデータ分析やAIのスキルを学ぶことができます。
初心者から上級者まで、体系的に学べるカリキュラムが用意されているため、基礎から応用まで一貫して学べるため、確実にスキルを身につけることができます。また、実際に手を動かしながら学べるハンズオン形式のコースが多く、実践的なスキルの習得が可能です。
質問対応や学習サポートが充実しており、学習者が困ったときにすぐに解決できる環境が整っています。
4.日立アカデミー
日立アカデミーは、日立製作所が提供する研修・教育サービスです。企業向けのDX推進に特化した研修プログラムが多数用意されており、社員のスキルアップを支援します。
DX推進に必要なスキルを習得するための研修メニューが豊富に揃っているため、デジタル技術の基礎から応用まで、幅広い分野のカバーが可能です。
企業のニーズに応じてカスタマイズ可能な研修プログラムが提供されており、具体的な課題に対応した研修を受けることができます。
5.トレノケート
トレノケートは、ITスキルとビジネススキルの両方を学べるオンライン学習プラットフォームです。
DX推進に役立つスキルを包括的に習得できます。もちろん、DX推進に必要なデジタル技術やプロジェクト管理のスキルを学ぶことが可能です。
オンライン学習だけでなく、対面でのワークショップやセミナーも提供されており、実践的なスキルを身につける機会が豊富な点が特徴です。
デジタル時代をリードするDX研修8選を次の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
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「DX 進め方」に関するよくある質問
「DX 進め方」に関するよくある質問を2つ紹介します。
- DX導入での成功事例はありますか?
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DX導入で成功した企業は多くあります。
ここでは、製造業でIoTを活用して生産ラインの効率化を図った事例を紹介します。
ある企業では、センサーを導入して機器の稼働状況をリアルタイムで監視し、故障予知保全を実現しました。この導入により、故障による生産停止が減少し、稼働率が向上しました。
より具体的な成功事例を知りたい方は、次の記事で紹介していますのでぜひ参考にしてください。
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まとめ
DX推進は企業の未来を左右する重要な取り組みです。
本記事で紹介した5つのステップを参考にしながら、計画的に進めていくことが成功の鍵となります。
DX化を進める際には、経営層のリーダーシップや社員の協力が不可欠です。また、中長期的な視点で計画を立て、柔軟に対応できるように準備することも重要です。
企業の発展に必要不可欠なDX化推進、是非この記事を参考に検討してください。