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DXビジネス検定とは?DX検定との違いや試験対策・企業の活用方法を解説

自社のDXを推進するにあたり、社員のDX資格取得を勧める企業が増えてきました。そんな中、「DXビジネス検定」という新しい検定が誕生し、注目を集めています。

しかし現在のところ検定についての情報が少ないため、試験にどのような対策をすればよいのか、自社の人材育成に検定をどのように組み込めばよいのか、わからずにいる企業も多いのではないでしょうか。

そこで、この記事ではDXビジネス検定について、導入するメリット、検定への対策方法、研修導入のポイントについて解説します。研修の選び方についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

また、侍の法人研修は45,000名以上の指導実績から確立した独自メソッドにもとづき、貴社の抱える課題や目的にあわせてオーダーメイドでカリキュラムを作成。短期間で最大の効果を出す最適なプランをご提案します。

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目次

DXビジネス検定とは何か?

DXビジネス検定とは何か?
DXビジネス検定とは何か?

はじめにDXビジネス検定とは何かについて、簡単に解説します。

概要

DXビジネス検定とは、データやデジタル技術とDXビジネスの仕掛けを活用した経営改革に関する知識を問う民間資格です。企業でデジタル技術とビジネスとの橋渡しができる人材(ビジネスアーキテクト)が一層必要とされるようになったことを受け、従来のDX検定に加えて2021年に新設されました。

検定新設の背景には、これまで多くの企業で、技術開発やデータ分析とビジネスとが、別々に運用されてきた経緯があります。しかし現代の不確実なビジネス環境で企業が生き残るためには、デジタル技術とDXビジネス手法を活用し、ビジネスをより加速しなければなりません。

DXビジネス検定では、デジタル技術にとどまらず、DXを通してビジネスで新たな価値創造ができる人材となるために必要な知識とスキルを養うことができます。そのため、DXビジネス検定で問われる知識は、従来のDX資格とは異なり、新入社員から経営陣まですべての企業人が学ぶ必要のある領域であるといえるでしょう。

試験内容について

DXビジネス検定の受験方式は、60分で96問の多肢選択式です。Web受験のためPC・タブレットでの受験が可能です。

出題範囲はDXに関わるすべての知識項目から、DX基礎領域やビジネスモデル、事例を中心に出題されます。試験科目を表にまとめましたのでご参照ください。

DXビジネス検定試験科目一覧表

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カテゴリ分類説明主なキーワード
DX基礎領域1.DXの基本DXの基礎用語や事例攻めのDX、デジタライゼーション、デジタイゼーション、非連続イノベーション、 など
2.デジタル技術デジタル技術用語や事例IoT、5G、API、アジャイル開発、MaaS、マイクロサービス など
3.データと分析データ、分析用語や事例データサイエンス、BI、ETLツール、非構造化データ、NoSQL、シミュレーション など
4.マーケティングマーケティング用語や事例O2O、OMO、ナッジ理論、リードナーチャリング、カスタマージャーニー など
DXビジネスモデル5.消費者の状況とビジネス環境ビジネスモデルの前提になる消費者の状況とビジネス環境の用語や事例ネットワーク外部性、トキ商材、モジュール化、レイヤー化、サードプレイス、UI、UX など
6.戦略モデルビジネスモデルのうち、戦略モデルの用語や事例媒介型プラットフォーム、シェアリングエコノミー、消耗品モデル、イネーブラー など
7.オペレーションモデルビジネスモデルのうち、オペレーションモデルの用語や事例SPA、メイクトゥオーダー、直版、オープンイノベーション、プロシューマー など
8.収益モデルビジネスモデルのうち、収益モデルの用語や事例レベニューシェア、投げ銭モデル、サブスクリプション、アドオン、カスタマーロイヤリティ など
DXビジネス事例9.ビジネスモデル事例デジタル集客、マッチング、マーケットプレイス(デジタル・リアル商材)ビジネスモデルに関する事例C2C取引サービス、マッチングサービス、シェアリングサービス企業、SNSサービス企業 など
10.ビジネスモデル事例デジタル商材(リアルとの融合含む)ビジネスに関する事例C2C取引サービス、マッチングサービス、シェアリングサービス企業、SNSサービス企業 など
11.ビジネスモデル事例(リアル+デジタル融合)リアルビジネスとデジタルの融合に関する事例サブスクリプションサービス企業、D2C企業、ネットスーパー、デジタル化商材 など
12.ビジネスモデル事例(リアル)リアルビジネスの事例SPA企業、エコ活動企業、ブルーオーシャン戦略を実施する企業 など

シラバス・例題・学習方法 | DXビジネス検定™を編集

検定の学習方法として、まず上記の表(公式シラバス)のキーワードのうち、理解できないものを調べるところから始める、というやり方が推奨されています。次に、DXビジネス検定ホームページの「例題(サンプル問題)」で出題パターンを把握してから、再度キーワードや事例についての知識を深めていくとよいでしょう。

また、検定準拠の公式e-ラーニング教材「DX Study Biz(TM)」もあるため、適宜ご活用ください。

難易度について

DXビジネス検定の難易度を解説します。2021年に実施されたモニター試験の平均スコアは582.6/1,000ポイントでした。

出題範囲の中で得点率が低迷したカテゴリーは「データ分析」「ビジネス事例」「事例デジタル商材ビジネス」でした。この分野での正解率が5割を下回っていたことから、初めての受験では難易度の高いカテゴリーであることがわかります。

検定本番での注意点ですが、60分で96問を回答するため、選択問題での迷いを減らし、読解問題に時間を割けるよう、事前の学習を入念に行うことが大切です。

DXビジネス検定を導入するメリットとは?

DXビジネス検定を導入するメリットとは?
DXビジネス検定を導入するメリットとは?

ここで、企業がDXを推進するうえで「DXビジネス検定」を導入するメリットについて解説します。

導入メリット

企業でDXビジネス検定を導入するメリットは、大きく分けて3つあります。

ひとつ目のメリットは、社員のスキルアップやキャリアアップです。検定を受験することで、社員はITトレンドとビジネストレンド両方の知識を習得でき、自社を改革するDX人材となり得ます。

ふたつ目のメリットは、DXを組織的に推進できることです。DXビジネス検定は経営層から新入社員までが対象となるため、社員の検定受験により組織の中でDXへの理解度が均一化されます。結果として組織へDXがより浸透し、組織改革が進みます。

3つ目のメリットは、企業ブランドの向上が見込めることです。社員がDXの知識を習得することにより、新規事業が立ち上がるなど、新たな企業価値が創出される可能性が高まります。また、社員の検定への取り組みを公表することで、DX企業としてのブランドイメージを確立することも可能です。

企業が得られる効果

DXビジネス検定導入により企業が得られる効果として、ビジネスプロセスの改善や生産性の向上が挙げられます。DX人材を自社で育成することで、自社にDXノウハウが蓄積されるため、事業のスピードアップを図れます。

検定導入で見込める効果のふたつ目は、企業の競争力向上です。DXの知識習得により新しい企業価値を創出できれば、業界内で他社との差別化が図れます。

検定導入で見込める効果の3つ目は、社員のモチベーションアップと定着率アップです。社内でDX人材として登用されれば、社員のモチベーションとエンゲージメントを高められます。また検定導入により社内にリスキリングの気運や知識・技術の共有文化が生まれ、成果を生みやすい体質の構築が可能になります。

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DXビジネス検定を活用した人材育成の手法と事例紹介

DXビジネス検定を活用した人材育成の手法と事例紹介
DXビジネス検定を活用した人材育成の手法と事例紹介

ここからDXビジネス検定を活用した人材育成を行うための手法と事例を紹介します。

人材育成の手法

社員の人材育成の方法としては、個人学習に加え、集合研修やオンライン研修といった研修を行うと、知識の習得に効果的です。

研修プログラムを設計する際には、受講生の知識やスキルに合わせたカリキュラムを選択することが重要です。受講生のレベルに合わない研修では、学習効果が半減してしまうためです。また、研修受講のために就業時間を調整する工夫も必要になります。

研修・社員育成で重要なポイントは、まず育成の目的を決め、目的に対し適切な候補者を選出することです。さらに受講者に、自社の課題をDXで解決できるイメージを持たせることも大切です。

研修の実施中には、アセスメントなどにより育成成果を可視化することと、フィードバックをしながら習得のフォローアップを行うことも、研修効果を最大化するための重要なポイントです。

研修の成功事例

DXビジネス検定を研修に導入した成功事例があります。

ひとつ目は、部署間のシステム共有によるプロジェクトの高速化です。従来はシステムの開発者とビジネス企画・実施者が別々のセクションでしたが、双方が協働することでプロジェクトの進行がスムーズになりました。

検定活用の成功事例ふたつ目は、社員の成長を検定で可視化できたことにより、キャリアアップを図れたことです。検定のスコアを処遇に反映することで、社員のモチベーションアップに成功しました。さらにDXにより事業の業績が上がったことで、従事する社員の士気が上がった例もあります。

DXビジネス検定の対策方法

DXビジネス検定の対策方法
DXビジネス検定の対策方法

ここでDXビジネス検定試験への対策方法を解説します。

受講サポート体制

DXビジネス検定の受講サポート体制で重要なポイントは、受講生各自のレベルに合わせ、個別に対応できるフォロー体制を取ることです。

習熟度は受講生一人ひとりで異なるため、まずは受講者全員に同じ内容で研修を実施し、理解度の確認を行う必要があります。理解できない点が明確になれば、そこを個別にフォローしアドバイスをすることで、受講生の挫折を防ぐことができるためです。逆に理解度の高い受講生に対しては、個別フォローにより新しい発見を促すことができます。

そのため受講生が検定に合格するためには、研修時間外でも質疑応答ができる仕組みを用意することが望ましいです。

試験対策と合格率

DXビジネス検定の試験対策としては、先に解説したシラバスのキーワード把握と事例研究、研修などによる最新情報の収集や研究発表などがメインとなります。

2022年のDXビジネス検定認定者のスコア分布は、スコア800以上(DXビジネスプロフェッショナルレベル)が9.3%、700以上(エキスパートレベル)が19.2%、600以上(スタンダードレベル)が26.4%との結果でした。 

受験者は、幅広い年代・役職・職種に属し、特定の職種や役職に限定されていません。このことから、DXの知識とスキルが職種やポジションを問わず必要とされていることがわかります。

DXビジネス検定の試験対策としては、最新のDX戦略やビジネス事例に関する情報をいかに取得できるかがポイントになります。一般に試験対策では、過去問や模擬試験を活用しますが、DXビジネス検定に関しては、過去問や模擬試験の情報が少ない傾向です。

そのため検定の運営団体や研修機関などに問い合わせすることをおすすめします。

参照:(DX検定™シリーズ)

合格体験談や受験者の声

検定受験の対策を知るために、合格者の体験談や受験者の声を参考にすることも有効です。

合格者が実際に行った受験対策や学習法を知ることができれば、合格のイメージが湧きやすくなります。そのため、自社で先に受験している社員がいれば、体験談を共有する機会を設けるとよいでしょう。

もしまだ自社で受験者がいない場合には、先にDXビジネス検定を導入している企業の事例を知ることが役に立ちます。次の項ではDXビジネス検定を導入している企業の事例を紹介しますので、参考にしてください。

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DXビジネス検定の導入方法と活用事例

DXビジネス検定の導入方法と活用事例
DXビジネス検定の導入方法と活用事例

ここでDXビジネス検定の導入方法と活用事例を紹介します。

導入方法と手順について

DXビジネス検定を導入する前に、受講者に最適な研修内容の選択について検討しておきましょう。受講者に適切な研修内容を選定することで、研修の効果が高まるためです。

また、自社のDX推進には適切な人材を選んでおく必要があります。一般にDX推進に適任とされるのは、リーダーシップと巻き込み力、創造力および成長意欲のある人材です。研修受講者を選ぶ際には、事前にアセスメントを行いましょう。

検定の導入に必要な手続きとしては、まず検定試験の開催日時および受付日程(試験の3〜4か月前)の確認を行いましょう。日程から逆算して、選定された受講生に対し研修カリキュラムを作成します。

検定試験は年2回、4月と10月の実施です。受験申し込みは「Home | DXビジネス検定™(日本イノベーション融合学会*ITBT(R)検定)」より申し込みファイルをダウンロードし、事務局へメールで送付します。申し込み受付は検定日のおおむね3~4か月前に開始します。

活用事例と導入企業の紹介

実際にDXビジネス検定を導入・活用している企業もあります。

キヤノンマーケティングジャパン株式会社では、2023年にグループ14,000人に「DX検定」「DXビジネス検定」を受験させると発表しています。同社では以前からデジタル人材の育成に注力し、資格取得を促進するとともに事業でも成果を挙げてきました。

また住友生命保険相互会社では、非デジタル人材をDX人材へシフトするためにDX検定を受験させ、エンジニアにはビジネスの基礎知識を構築するためにDXビジネス検定を受験させています。その結果、日本初の画期的な保険商品の開発に成功しました。

上記2社以外にも「DX検定」や「DXビジネス検定」を社員に受験させる企業は増えており、合格スコアを人事に反映させるなどの処遇を行う企業もあります。今後検定が回数を重ねれば、導入する企業も増えていくでしょう。

DXビジネス検定による組織変革の成功事例

DXビジネス検定による組織変革の成功事例
DXビジネス検定による組織変革の成功事例

このあとは、DXビジネス検定の導入により組織変革に成功した事例を紹介します。

組織変革の成功事例

DXビジネス検定を導入した企業について、公表されている事例は現在のところあまりありません。なおDX推進の取り組みが功を奏して組織変革に成功している企業としては、次の事例があります。

大手証券会社の野村證券は、積極的にDX外部人材も登用し、DX推進での組織変革を進めています。AIやブロックチェーン技術を活用することで、顧客の投資選択肢を増やすと同時に、業務の効率化やコスト削減にも成功しています。

グローバル企業のアサヒホールディングスでは、生産や物流、販売など全工程でのデジタル化を進めることで、商品の品質向上と顧客満足度向上を目指し組織変革を進めています。同社の取り組みは7年連続で「DX銘柄/攻めのIT経営銘柄」に選出されるなど、高い評価を受けました。

またコンビニ大手ローソンでは、デジタルテクノロジーを活用した顧客サービス改善を図り、DX推進に取り組んでいます。2020年にはウォークスルー決済(レジ無)店舗導入や店舗レイアウトの刷新、LINEとの連携によるキャンペーンを行うなどの画期的な戦略で、業績を大きく改善しました。

上記企業以外にも、今後DXビジネス検定を導入することでDX推進を図り、組織改革に成功する企業が増えると考えられます。

組織変革のノウハウと成功のカギ

DXで組織変革を成功させるためにもっとも大切なことは、経営戦略と明確なビジョンを示すことです。戦略により経営層の意識変革が必要な場合もあるため、同意を得ておかなければなりません。

変革は新しいビジネスモデルの構築でもあるため、全社的にマインドセットが必要です。投資に対する考え方についても、費用対効果よりもインパクトを基準に判断するといったパラダイムシフトが必須です。

DXを活用した組織改革での注意点は、短期での成果が目に見えにくく、人材育成にも時間がかかることです。特に改革に懐疑的な層や経営層から、DXの効果を疑う声が挙がる可能性もあるため、こまめな改善点の検証・報告が重要になります。

また業界や業種によっては、現場社員がDXに抵抗するかもしれません。その場合は上層部のDX人材により現場を牽引してもらいつつ、IT機器に不慣れな人にも使いやすいシステムを、段階的に導入するといった配慮も必要です。

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DXビジネス検定と関連するスキルアップ研修のご紹介

DXビジネス検定と関連するスキルアップ研修のご紹介
DXビジネス検定と関連するスキルアップ研修のご紹介

DXビジネス検定を導入することで、組織変革を行う事例を見てきました。ここでDXビジネス検定の導入にあたり、関連するスキルをアップする研修について解説していきます。

関連するスキルアップ研修の必要性について

DXビジネス検定と関連するスキルアップ研修を行う必要があります。理由は、受験するために必要なスキルや知識の習得を補うためです。

検定試験の問題は、毎回最新のDXビジネス事例にアップデートされているため、常に最新の情報を収集し学ぶ必要があります。受講者は通常業務の合間に情報収集をすることになり、負担が重すぎると考えられるため、最新の研修内容で知識を補うことが有効です。

またDX戦略やビジネスモデルについては、研修内でグループワークや研究発表の場を設けることで効果的な知識習得ができることも、受験前に研修をするべき理由です。

受験する前に受講しておきたいスキルアップ研修

DXビジネス検定を受験する前に受講しておきたい研修内容は、主にDXスキルと改革を実行するマインドについてです。

必要なDXスキルにはIT基礎知識やデジタルトレンド、プロジェクトマネジメント能力、データ活用、UI/UXなどがあり、必要なマインドには課題設定力、主体性・好奇心、リーダーシップなどがあります。

研修を選ぶうえで重要なポイントは、上記の内容の中から自社の課題と受講者に合わせカスタマイズできることと、受講の時間や場所を選ばず、受講者の勤務と折り合いをつけやすいこと、研修後のフォローアップが行えることです。

DXビジネス検定と企業のDX推進について

DXビジネス検定と企業のDX推進について
DXビジネス検定と企業のDX推進について

最後に、DXビジネス検定の導入と企業のDX推進について解説します。

DXビジネス検定を通じた企業のDX推進とは?

DXビジネス検定を通じたDX推進のメリットは、生産性向上や業務効率化、自社での育成により自社文化の醸成と継承ができることです。

DXビジネス検定の合格者はデジタル技術だけでなく、マーケティングやビジネス環境、戦略からオペレーションまで、広くビジネスの知識とスキルを持つことが証明された人材です。さまざまな可能性の中から、もっともスピーディーで収益性の高いビジネスモデルを考案し得る人材なので、業務の効率化を図りながら、自社の文化を継承・発信できることが期待されます。

これまで多くの企業では、経営層のビジョン欠如、既存システムのレガシー化、予算不足といった課題がDX推進を阻んできました。しかし経営層がDXビジネス検定を受験したり、現場で使いやすく全社で一貫性のあるシステムを構築したりすることで、阻害要因の除去は可能です。

合格者を活用したDX推進事例の紹介

先述のキヤノンマーケティングジャパン株式会社では、社員のDXビジネス検定受験を通し、自社の変革加速に加え、DXによる顧客との「共創」を目指しています。

キヤノンマーケティングジャパン株式会社では、これまでにも人的投資としてITパスポートの一斉受験を行うなど、全社でIT基礎教育に取り組んできました。

同社は今後DXビジネス検定などの合格者の中から、DXで変革を推進する専門人材と経営人材を育成していく方針です。

合格者を活用して推進するDX戦略施策

2022年DX銘柄企業などのDX先進企業の戦略施策には、主に次のような特徴があります。

  • 業務の一元管理と基幹システムのクラウド化
  • 業務全体のペーパーレス化
  • サプライチェーンマネジメントの最適化
  • 顧客起点・全社・企業間全体最適化の業務改革
  • 熟練工のスキルをDXで標準化
  • ノーコード開発ツール導入による部署独自の業務ツール開発

こうした戦略施策を通じて、最終的に全社とサプライチェーン・顧客まで含めた最適化を目指します。DXビジネス検定を活用した人材育成により、事業の新しい可能性を開くことができるといえそうです。

ただしDX推進の取るべき施策は企業の課題により異なります。DX戦略の立案や施策の進め方にお悩みの際には、侍エンジニアBizが提供する伴走支援サービス「DXメンタリングサービス」をご活用ください。

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よくある質問(FAQ)

よくある質問
よくある質問
DXビジネス検定合格に向けた勉強時間はどのくらい必要ですか?

一般にDXビジネス検定の合格には、100時間程度の勉強が必要といわれます。スコア600の最低合格レベルであれば、40〜50時間程度の勉強で賄えるケースもあるようですが、ベースとなるDXやIT・ビジネス知識にもよるため一概にはいえません。

勉強時間を計画的に確保し、進捗状況を把握しながら自分に合った勉強方法を見つけることが重要です。

DXビジネス検定とDX検定の違いは何ですか?

DXビジネス検定は、ビジネスにおいてのDXに関する知識やスキルを見極める検定です。一方のDX検定は、ビジネスよりも技術系の知識やスキルに比重を置いた検定です。

DXビジネス検定とDX検定とでは、試験で問われる分野が若干異なります。DXビジネス検定では、デジタルマーケティング、DXDX戦略など、広くビジネス分野に関わる問題が出題されます。一方のDX検定では、プログラミング言語やネットワーク技術、データベースなど、技術分野に関わる問題の比率が高いです。

それぞれの検定は受験者層も異なります。DXビジネス検定は、一般的に企業の人事担当者や研修担当者、DX推進担当者などの非デジタル社員、ビジネス分野に携わる社員が受験することが多く、経営層や新入社員が受験することもあります。一方、DX検定は、エンジニアやプログラマーなど、技術分野に携わる社員が受験するケースが多い傾向です。

DXビジネス検定の難易度は高いのでしょうか?

DXビジネス検定の難易度は、事前の予備知識や職種の専門により感じ方が異なります。

ビジネス分野において、DXに関する知識やスキルを持っている人は、比較的合格しやすいといえます。一方、ITに関わっていてもビジネス分野に携わっていない人にとっては、試験内容が難しいと感じる場合があるようです。

受験前に試験範囲や出題傾向を把握したうえで、選択問題で迷わないだけの十分な知識を習得することが、合格への近道といえます。

DXビジネス検定の受験対策についてどのような方法があるのでしょうか?

DXビジネス検定の受験対策は、試験の出題傾向を把握し、最新の情報を用いて学習することが重要です。

通常の検定試験では過去問を活用しますが、DXビジネス検定は新しい検定試験のため、過去問についての情報があまりありません。そのため、検定公式ホームページで紹介されている専門書や、オンライン教材などの学習教材で学ぶことをおすすめします。検定準拠のe-ラーニング教材も活用できるでしょう。

そのほかDXビジネス検定に特化した研修や勉強会を利用することも、効率的な学習方法のひとつです。研修や勉強会では、DXに関する実践的な知識やスキルを身に付けることができるため、試験の合格と実務にも役立ちます。

まとめ

DXビジネス検定は、DX検定とともに今後の企業の全体最適化を担う知識とスキルを測る主要な検定です。検定の受験科目を履修することで、企業の成長に不可欠なITトレンドとビジネストレンドを知ることができ、DX人材としての資質を身に付けられます。

検定受験に際し、最新の知識を習得するには情報収集が必要になるため、研修で補う必要があります。しかし、DX人材育成には時間がかかるうえ、自社によるカリキュラムの作成は負担が大きく難しい場合もあるでしょう。

そのときには、DX研修のプロに相談するのもひとつの方法です。侍エンジニアBizのようなプロの人材育成集団によるDX研修をぜひご利用ください。

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