ITリテラシー研修を依頼できるおすすめ会社9選!選び方も紹介
社員のITリテラシー向上が図れる研修会社ってどこだろう?
どのくらいITリテラシーが身につくか不安…
「ITリテラシー」の意味合いは広義なため、依頼先の研修内容がイメージできない方は多くいますよね。加えて、IT社員のITリテラシーが身につくか不安な方も多いはず。
そこで、今回はITリテラシー研修を依頼できるおすすめのIT研修会社9社を、自社に合う研修先の見分け方も交えて紹介します。この記事を読めば、あなたの会社に合う研修先が見つかりますよ。
- ITリテラシーとは
ITリテラシーとは「ITそのもの、あるいはITに関連する事象を理解し、効率的な業務の遂行に活用する力」を指す言葉です。なお、独立行政法人情報処理推進機構 ITリテラシーWGは、ITリテラシーを下記のように定義しています。
社会におけるIT分野での事象や情報等を正しく理解し、関係者とコミュニケートして、業務等を効率的・効果的に利用・推進できるための知識、技能、活用力
引用:独立行政法人情報処理推進機構 ITリテラシーWG
自社に合うITリテラシー研修会社の見分け方
研修会社の中には、ITリテラシーにおける座学や基礎知識のみを研修するところも少なくありません。
事実、経済産業省の「IT人材に関する各国比較調査」によれば、日本のIT企業に務める社員の約6割が「研修内容に満足していない」と回答しています。
また、「日頃の自己研鑽の程度」に対しても、「業務で必要かどうかにかかわらず自主的に勉強している」と回答した社員の割合は、調査対象国の中で唯一2割を下回る結果になりました。
上記の調査結果から、自社の目的実現や成果に繋がる優れた社員を育成するには良い研修先選びが不可欠です。
では、優れたITリテラシーの研修会社を選ぶ際には、どのようなポイントに気を付ければよいのでしょうか。ここでは、自社に合う研修先を見分ける下記4つのポイントについて説明します。
- 1.社員の成果や育成を研修目的に置いている
- 2.社員が能動的に学べる学習スタイルを採用している
- 3.役職や部門に応じた研修カリキュラムを組んでくれる
- 4.研修社員の学習やモチベーションをサポートしてくれる
1.社員の成果や育成を研修目的に置いている
社員の「成果や育成」を研修目的に置く研修先を選びましょう。
そもそも、ITリテラシー研修の目的は、ITに関して正しく理解し、その知識を業務で活用することで、成果に繋げることです。裏を返せば、研修後の成長や成果が期待できないような研修先は、良いとはいえません。
ただ、残念ながらITリテラシー研修を行う企業の中には、研修すること自体を目的にしている会社も存在しています。仮に、このような会社に研修を依頼しても、ITリテラシーを身につけ、応用できる可能性は低いといえます。
そのため、研修先は社員の成果や育成を目的に置く会社を選びましょう。
2.社員が能動的に学べる学習スタイルを採用している
研修先を選ぶ際は、「能動的に学べる研修スタイルであるか」という点も確認しておきましょう。これは、学習した内容をその場で実践する(アウトプットする)ことで、学習定着率が大きく向上するからです。
学習者が能動的に学ぶ学習方法は「アクティブ・ラーニング」とも呼ばれ、文部科学省が公示する学習指導要領でも、アクティブ・ラーニングを重視していることが分かります。
主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)の視点から「何を学ぶか」だけでなく「どのように学ぶか」も重視して授業を改善します。
引用:文部科学省「平成29・30・31年改訂学習指導要領の趣旨・内容を分かりやすく紹介」
IT研修の中にはeラーニング形式の研修(講義動画で学ぶ研修)もありますが、eラーニングはアウトプットの場が設けられていません。よって、eラーニング形式の研修を実施する際は、アウトプットの場を自社で設けるなどの工夫が必要となります。
どのような形式の研修を実施するにしても、能動的に学べる学習スタイルでなければ、浅い学びにしか繋がりません。以上の理由から、研修先を選ぶ際は「能動的に学べる研修スタイルであるか」も確認しておきましょう。
3.役職や部門に応じた研修カリキュラムを組んでくれる
役職や部門に応じてカリキュラムを組んでくれる研修先を選びましょう。
研修をご担当されている方であれば、過去に何らかの研修に関するカリキュラムを組んだ経験をお持ちかもしれません。そして、その作業がどれほど大変なことであるかを身をもって理解している方が多いのではないでしょうか。
これはITリテラシー研修会社も同様で、より簡単に利益をあげるために、どのような階層に対しても同一のカリキュラムであったり、研修の目的とは一致しないカリキュラムで研修を行うところもあります。ただし、このような研修はいうまでもなく、良い研修とは言い難い内容であることは明らかです。
企業が行う研修には、さまざまな目的があります。部門や職種に対する
- 研修
- 管理層
- 中堅層
- 新人
といった階層ごとの研修など、教育を受ける対象者によって、そのカリキュラムは異なります。
このように対象者によって柔軟にカリキュラムを組んでくれるかという点も、研修会社の良し悪しを見分ける上で重要なポイントといえます。
4.研修社員の学習やモチベーションをサポートしてくれる
社員の学習やモチベーションをサポートしてくれる研修先を選びましょう。
研修会社によっては、あらかじめ設定されたカリキュラムを淡々と説明を進めていくだけのところもあります。このような会社の研修では、社員のスキルが伸びないことは目に見えています。
前述したとおり、日本は海外諸国と異なり、自己研鑽する社員が少ないという特徴を持っています。自己研鑽する習慣がない人は、学習の進め方に対する理解が不足していたり、学習に対するモチベーションのコントロールができずに、学習を持続的に続けたりすることに弱いものです。
そのため、所定のカリキュラムを教えて終わりといった研修会社ではなく、メンタリングやチャットでのサポート、あるいは課題のレビューなどを丁寧に行ってくれる研修企業を選ぶようにしましょう。
【オンライン】おすすめのITリテラシー研修会社6選
良い研修先の見分け方を押さえたところで、ここからはおすすめのオンライン型ITリテラシー研修会社6社を紹介します。
SAMURAI ENGINEER Biz (侍エンジニア ビズ)
- 自社に適したカリキュラムを組みたい企業
- 学習以外の面もフォローしてほしい企業
- 研修の進捗をこまめに把握したい企業
経済産業省が定める「DX認定事業者」に認定されている法人向けオンライン研修サービス「SAMURAI ENGINEER Biz」では、依頼企業の成長を目的に「ITスキルを活用して課題解決できる人材」の育成を行います。
SAMURAI ENGINEER Bizでは、一般的な研修会社のようにすでにある既存のカリキュラムで研修を進めていくわけではありません。
依頼企業が抱える現状の課題や社員のスキルレベルをヒアリングしたうえでカリキュラムを作成するため、限られた研修期間でも成果に直結するITスキルを効率的に習得できます。
- パソコン/スマホ/サーバーなどのコンピュータの基礎や仕組み
- OSやプログラムなどのソフトウェアの基礎
- データベースやネットワークの基本的な仕組み
- インターネット技術の基本
- 情報セキュリティの基本
また、SAMURAI ENGINEER Bizでは
- 研修外で質問できるオンラインQ&Aサービス
- 研修外での学習コーチによるコーチングセッション
- インストラクターとの面談を通じた学習進捗の報告
といったサポート体制を整えているため、新入社員でも挫折なくITスキルの習得が可能です。
社員研修に加え、DXの推進や新規の事業開発を伴走支援する「メンタリングサービス」も実施しているため、社員を育成しながら企業基盤の改善・強化も並行して進められます。
社員のスキルアップと企業成長の双方をサポートしてくれるため、研修を通じて中・長期的に成果をあげる体制を構築できますよ。
研修期間 | 短期間〜長期間(柔軟に対応) |
実績 | ・累計指導実績3万5,000名以上 ・経済産業省が定める「DX認定事業者」に認定 ・無料カウンセリングの満足度98% |
研修内容 | ・ITリテラシー研修 ・新規事業開発における伴走型支援 ・Linuxの基本操作 ・DX推進 ・Webサイト制作研修 ・プログラミング研修(使用言語は柔軟に対応)など |
研修形式 | ・オンライン / 対面は要相談 |
侍エンジニアの主な研修事例
- アプリ開発の内製化に成功
- アプリ開発予算の50%以上削減に成功
- 追加開発や運用保守費用も外注費0円で実現
SAMURAI TERAKOYA 法人プラン
1人あたり月額3,980円で少人数から大人数までの研修に対応できる侍テラコヤ。
- 現役エンジニアが応える回答率100%のQ&A掲示板
- 様々なプログラミング言語を学べる40種類以上の教材
- 必要に応じて受けられる現役エンジニアとのオンラインレッスン
といったサポート体制を整えているため、研修中に出てきた不明点を解決しながら挫折なくITスキルの習得が可能です。また「学習ログ」で研修の進み具合やこれまでの学習時間を確認しながら、社員1人ひとりのペースで研修を進められます。
なお、侍テラコヤはアカウントが作成できればすぐに研修を始められるため、研修を導入・実施するまでの手間や時間がかかる心配はありません。
コスパよく社員のITリテラシーを高めたい企業は、ぜひ侍テラコヤをご活用ください。
研修期間 | サブスクリプション形式のため、自由に期間を選定可能 |
実績 | ・累計指導実績3万5,000名以上 ・講師満足度95% |
研修形式 | ・オンライン |
主な 研修内容 | ・IT教養 ・フロントエンド ・バックエンド ・インフラ |
研修可能な 定員数 | ・少人数〜 大人数まで |
TechAcademy ビジネス (テックアカデミー ビジネス)
- 研修にプログラミングを取り入れたい企業
- サポートの手厚さを重視する企業
TechAcademyビジネスのITリテラシー研修は、IT基礎学習や最新テクノロジーへの理解をゴールとしています。
一般的なITリテラシー研修は、講義型の学習を中心としたカリキュラムが多いのですが、TechAcademyビジネスでは現役エンジニアがメンターとなって学習をサポートしてくれる点が特徴の1つです。また、Webアプリケーションの開発を通して、手を動かしながらプログラミングの仕組みや基礎を学べます。
さらにチャットサポートや回数無制限の課題レビューなど、研修生を挫折させないための仕組みもしっかりと構築されているため、安心して研修にのぞめます。
研修期間 | 応相談 |
実績 | ・受講者数30,000名以上 ・導入企業800社以上 ・e-ラーニング大賞受賞 (プログラミング教育特別部門賞) |
研修内容 | ・HTML/CSS、PHPなどのプログラミング ・データベースに関する知識 ・インターネットに関する知識 ・開発フローや業種に関する知識 ・クラウドやAIといった最新テクノロジーに関する知識 |
研修形式 | オンライン ・少人数/個別研修 |
日立アカデミー
- eラーニング形式の研修を重視する企業
- 研修生のレベルに合わせた内容を重視する企業
- 研修先の実績を重視する企業
日立アカデミーは、2019年に日立グループの人材育成を担う3社が統合する形で生まれました。高度な資格を有するプロフェッショナルが講師となることで、質の高い人材育成を実現しています。
同社のITリテラシー研修は、eラーニング形式で学習をすすめていきます。eラーニング形式の場合、独学に近くなるため、本当に知識を身につけることができるのか不安に感じる方も少なくありません。
ただ、日立アカデミーでは効率よく学ぶための学習計画表を提供してくれたり、定期的に学習アドバイザーからアドバイスメールを送信してくれたりします。
研修期間 | 3ヶ月~ |
実績 | ・年間受講者数のべ130,000人 ・お客様企業数700社 ・年間オーダー研修1,200件 |
研修内容 | ・コンピュータ基礎 ・ネットワーク基礎 ・データベース基礎 ・Java、C言語、COBOLなどのプログラミング |
研修形式 | オンライン ・eラーニング |
SCSK
- できるだけ費用を抑えたい企業
- プログラミングスキルの向上を図りたい企業
SCSKでは、社会人のためのIT講座としてITリテラシーを学べる研修を提供しています。
この講座では、SCSK独自のWebアプリ開発ツールである「CELF」と学習用アプリで、プログラミングの基礎、RPA、データベースといった知識の習得を目指します。なお、CELFはビジュアルプログラミング形式の開発ツールであるため、未経験者であっても無理なく学習をすすめられます。
ユーザー数が多い場合は有料となりますが、5名までの使用であれば無料で30日間利用できるため、費用の心配をする必要がありません。また、わずか10分程度で学習をスタートできる点も嬉しいポイントといえるでしょう。
研修期間 | 月額あるいは年額のサブスクリプション型 |
実績 | 中小企業から大企業にいたる豊富な導入実績 |
研修内容 | ・プログラミング基礎 ・RPAに関する知識 ・データベースに関する知識 |
研修形式 | オンライン ・動画による自己学習形式 |
ドスパラプラス
- ITリテラシーの基礎理解に重点を置く企業
- 1週間程度の研修期間を検討する企業
ドスパラは、パソコンやパーツの販売を事業とする企業です。同社は、法人向けサービスの一環として、若手社員向けのIT研修を実施しています。
ドスパラプラスのIT・DXリテラシー研修セットでは、IT用語の理解や概念の習得からはじまり、DXの基礎知識までを学べます。プログラミングやデータベースといった開発分野は学習の対象外となっているものの、今後IT業界で働くにあたり、知っておきたい知識を効率的に身につけられます。
研修期間 | 5日間 |
実績 | 要お問い合わせ |
研修内容 | ・IT用語や概念の習得 ・PCやITツールの操作や活用方法の習得 ・デジタル技術や業界動向 ・セキュリティに関する事例や動向 ・DXに関する基礎 |
研修形式 | オンライン ・集団研修 |
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【会場型】おすすめのITリテラシー研修会社3選
中には、会場での対面研修を望む企業もいますよね。そこで、ここからは対面研修が依頼できるおすすめのITリテラシー研修会社3社を紹介します。
簡単に紹介する研修会社の場所を知りたい人は、下記を参考にしてください。
東京リーガルマインド
- 対面研修を重視する企業
- 社員のレベルに応じて研修内容を変えたい企業
東京リーガルマインドは、創立40年を超える歴史を持つ企業です。同社の主な事業は、各種資格の受験指導、LEC会計大学院の運営、社会人向けのキャリアアップ支援事業などがあります。
ITリテラシー研修では、コンピュータやインターネットの基礎について学べます。また、DXやビッグデータといった最新技術に対する知識も身につけることが可能です。
全国に拠点を有しているため、どの地域でも会場で対面による研修を開催できる点、カリキュラムをオーダーメイドしてくれる点は、対面型の研修を探している企業にとっては嬉しいポイントといえるでしょう。
研修期間 | 応相談 |
実績 | 要お問い合わせ |
研修内容 | ・ハードウェアやソフトウェアの基礎 ・ネットワーク基礎 ・データベース基礎 ・セキュリティ基礎 |
研修形式 | 会場/オンライン ・集団研修 |
アクセス | 全国各地に会場あり。 詳しくはこちら ※講師派遣も可能 |
TAC
- ITパスポートの資格取得を重視する企業
- 基礎知識の学習を重視する企業
TACは、個人教育や法人研修を事業とする研修企業です。同社の企業理念は「プロフェッションの養成を通して社会に貢献」です。その理念どおり、これまでにさまざまな分野に対してプロフェッショナルを輩出してきました。
TACのITリテラシー研修では、Officeをはじめ、セキュリティやIT業界の最新動向まで、ITに関する幅広い基礎知識を身につけられます。研修会場も全国にあるため、首都圏はもちろん、地方の企業であっても、質が高いITリテラシー研修を受けられます。
研修期間 | 応相談 |
実績 | 要お問い合わせ |
研修内容 | ・Officeに関する基礎 ・データベース基礎 ・セキュリティ ・コンピュータ入門 ・IT業界の最新動向 ・ITパスポート試験対策 |
研修形式 | 会場・集団研修 ※テキストで学ぶ通信教育もあり |
アクセス | 全国各地に会場あり。 詳しくはこちら |
JBMコンサルタント
- 社員のレベルに合う研修内容を重視する企業
- アウトプット型の研修を重視する企業
JBMコンサルタントは、人材育成やアセスメントを事業とする企業であり、1993年に設立されました。
同社のITリテラシー研修は、初級、中級、上級とレベルが分かれています。そのため、さまざまな階層に合ったITリテラシー研修を実施できます。また、セキュリティやICTを活用した情報発信力向上研修なども用意されています。
なお、各研修では演習はグループワークなども導入されているため、アウトプットによる高い学習効果が期待できるでしょう。
研修期間 | 応相談 |
実績 | ・導入実績1万9,000件以上 ・受講者数17万人以上 ・満足度95%以上 ※ITリテラシー研修以外を含む |
研修内容 | ・ITに関する基礎知識 ・最新技術動向 ・IT利活用の実践 ・セキュリティに関する基礎知識 |
研修形式 | 会場/オンライン ・集団研修 |
アクセス | ※住所をタップすると、Google Mapが表示されます。 ・大阪 大阪市北区東天満1丁目11番9号 和氣ビル6階 ・東京 東京都豊島区東池袋1-33-8 NBF池袋タワー5F ※講師派遣も可能 |
おすすめのITリテラシー研修会社・比較表
ここでは、今回紹介したITリテラシー研修会社8社について、比較表を作成しました。
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社員のITリテラシーが低いことで起こる5つの弊害
社員のITリテラシーが低いと、トラブルを招くリスクが高くなります。また、最悪の場合は、大きな損害を被ることになりかねません。
ここでは、社員のITリテラシーが低いことで起こる下記5つの弊害を紹介します。
- 生産性の低下
- セキュリティリスクの増大
- 不適切な情報発信による炎上リスク
- 取引先からの信用低下
- 営業や交渉での機会損失を招く
生産性の低下
ITリテラシーが低いと、生産性の低下を招きます。
昨今のビジネスでは、国内外を問わず、さまざまな拠点とコミュニケーションをとる機会が増えています。この傾向はテレワークの普及によって、さらに加速しています。
物理的に離れた距離にいる人とのやり取りは、ビジネスチャットツールや課題管理システムなどといったITツールの活用が欠かせません。ITリテラシーが低いと、このようなITツールを活用できず、途中で情報がロストしてしまったり、誤った情報が流れてしまったりすることがあります。
このような状況が続くと、組織の生産性は確実に低下してしまいます。
セキュリティリスクの増大
ITリテラシーが低いと、セキュリティリスクも増大します。
メールの宛先としてBCCで送信すべきものをCCで送信したことによって、意図せずメールアドレスが漏洩する、というトラブルは頻繁に発生しています。また、ITリテラシーが低いエンジニアが、顧客のソースコードをインターネット上に公開してしまった事例もあります。
ITリテラシーが低いと、どのような業務に注意を払うべきなのか、あるいはどのような行動が問題となるのかを理解しないまま、行動してしまいがちです。
その結果として、情報漏洩などが発生し、自社や取引先に大きな損害をもたらすリスクがあります。
不適切な情報発信による炎上リスク
最近よく耳にするSNSの炎上についても、ITリテラシーの低さに起因する問題です。
SNSは非常に便利なサービスです。しかし、「全世界に向けてオープンに情報を発信している」という意識が欠如している人も少なくありません。ITリテラシーが低い人は、SNSなどでプライベートはもちろん、業務に関する不適切な投稿を行ってしまうことがあります。
結果として、会社の代表電話にクレームの電話が殺到し、業務が妨害されたり、取引先から取引停止を言い渡されたりするリスクも高まります。
取引先からの信用低下
ITリテラシーが低い社員がいると、取引先からの信用が低下してしまうリスクもあります。
業務では、さまざまなシーンで取引先とコミュニケーションを取ることがあります。そのような中で、社員のITリテラシーの低さが露見してしまった場合、多くの取引先は「この企業の教育はどうなっているのか」あるいは「最悪の場合は自社に損害がでるのではないか」と考えるでしょう。
取引先からの信用低下は、最悪の場合取引停止へと発展する可能性もあります。さらに取引停止となった企業が増加すると、事業に対する損害も甚大なものとなってしまうでしょう。
営業や交渉での機会損失を招く
ITリテラシーの低さは、営業や交渉での機会損失を招くこともあります。
ITリテラシーとは、IT業界に関する基礎的な知識はもちろん、最新の技術動向なども含みます。このような知識がないと、そもそもの相場感が分からなかったり、自社の強みを理解できなかったりすることが多いのです。
つまり、ITリテラシー不足によって、「もっと高く売れたはずのものが安い価格で契約してしまう」あるいは「強みをアピールできれば契約成立できる可能性があったのに契約できなかった」という機会損失を招いてしまうことがあるのです。
契約前に確認しておきたいポイント
研修先と契約を結ぶ前に、次の3点を確認しておきましょう。
- 研修の進捗はいつどのように報告してもらえるのか
- 申込み後のキャンセルは可能か
- 違約金や解約金が発生するケースは何か
上記3つが確認不足だと、最悪の場合、自社が大きな損害を被る可能性もあります。そのため、カウンセリングや問い合わせた際に確認できるよう、しっかり押さえておきましょう。
研修の進捗はいつどのように報告してもらえるのか
企業の研修担当者とはいえ、片時も離れず研修に付き添えるわけではありません。特に、IT研修を外部企業へ依頼する場合、企業の担当者は通常業務を行うケースが多いはずです。
しかしそのような状況であっても、研修がどういった状態であるか、スケジュール通りに進行しているか、問題はないかなどをこまめに把握しておく必要があります。
ただ残念なことに、研修会社によってはあまり密に報告をしてくれなかったり、進捗を確認するための手段が不足していたりするケースがあります。このような企業を選んでしまうと、研修の状況を把握することに大きな時間を費やしてしまうことになります。
- どのようなメンバーがどのくらいの頻度で研修状況を報告してくれるか
- 研修を確認するツールはあるのか
- 問題に対してどう対処するのか
なども、契約前に確認しておくべきポイントといえます。
違約金や解約金が発生するケースは何か
契約前に、違約金や解約金が発生するケースはあるか確認しておきましょう。
特に昨今では、誰もがいつでもSNSなどで容易に情報を発信できる時代となっています。
すなわち研修を受講する社員がIT研修に関するコンテンツを許可なく外部に公開したり、事実とは異なるネガティブな情報をSNSなどに書き込んだりするリスクがあるのです。
そのため、まずは研修会社の研修に関する規約や注意事項を確認しておきましょう。そして、自社の社員に対しても気を付けるべき行動を伝えておきましょう。
申込み後のキャンセルは可能か
IT研修に申し込んだ後、キャンセルできるかも事前に確認しておきましょう。
IT研修の場合、数ヶ月程度に及ぶものもあるため、1人あたりの受講料金も高額になりがちです。また申し込み後、急遽業務都合によって研修に参加できなくなったり、突発的な家庭の事情などによりキャンセルせざるを得なかったりすることもあります。
そのため、研修のキャンセルは可能なのか、可能な場合はいつまでに連絡すればよいかはもちろん、「キャンセル料」がどの時点からかかるのかなども確認しておきましょう。
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まとめ
今回は、おすすめのITリテラシー研修会社8社を、良い研修先の見分け方やITリテラシーが低い社員が引き起こす弊害を交えて紹介しました。
ITは、私たちの生活にとってなくてはならないものです。その一方で、個人間の情報格差は増大しており、ITリテラシーが低い人が巻き起こすトラブルや問題は企業にとっても無視できない大きなリスクとなっています。
今回紹介したITリテラシー企業の研修内容を踏まえて、自社に合うITリテラシー研修会社を見つけてくださいね。