セキュアプログラミング研修とは?必要な理由と効果的な実施方法を解説
セキュアプログラミングが重要と聞くけど、自社で導入する必要はあるのか?
既存のセキュリティ対策だけでは不足?
そのように迷う企業も多いでしょう。
しかしサイバー攻撃の手口は年々巧妙で悪質になっています。もし十分な対策を施さずにサイバー攻撃を受けてしまったら、企業は甚大な被害を受け、場合によっては信頼の回復に相当な時間を要するかもしれません。
そのため従来のセキュリティ対策に加え、セキュアプログラミングにより開発段階でも対策を講じる必要性が高まっています。
とはいえ、社内にセキュアプログラミングを行える人材が十分いる企業は、少ないのではないでしょうか。
本記事では、セキュアプログラミング研修について、次の内容で解説します。
研修のイメージができるよう、実際のおすすめ研修も紹介しますので、ぜひご一読ください。
セキュアプログラミング研修とは
はじめにセキュアプログラミング研修の概要を、次の内容で解説します。
セキュアプログラミング研修とは何か
セキュアプログラミング研修とは、プログラミングにおけるセキュリティに関する技術や知識を習得する研修です。
プログラムの作成段階で脆弱性が発生しないようセキュリティ対策を施す手法を、セキュアプログラミングといいます。ファイアウォールなど他のセキュリティ対策と異なる点は、開発時からアプリケーションに安全なプログラムを実装することにより、脆弱性をあらかじめ排除できるところです。
サイバー攻撃に耐えうるコードを書くことができ、かつセキュリティの問題が発見されたときに対応できる人材を育成することが、セキュアプログラミング研修の目的です。
必要性とメリット
社員へのセキュアプログラミング研修が必要な理由は、セキュリティを強化し、プログラムの脆弱性を減らす必要があるためです。ソフトウェアの開発段階からセキュリティを実装することにより、システムダウンや情報漏洩のリスクを軽減することができます。
セキュアプログラミングが注目される背景には、年々悪質化するサイバー攻撃と、クラウドサービスの浸透によるネットワークの複雑化があります。ソフトウェアの使用者側の対策だけでなく、開発者側による事前の対策も必要と考えられるようになったことから、セキュアプログラミングの社員教育を検討する企業が増えているのです。
セキュアプログラミング研修を導入するメリットには、開発コストの削減やセキュリティ強化、開発効率の向上などが挙げられます。
もし開発したソフトウェアに脆弱性が発見された場合、カバーする対策を新たに検討することが必要です。開発工数が増え、開発の遅れにもつながりかねません。さらにインシデントが発生すれば、システムの復旧や顧客・ステークホルダー対応、最悪の場合は訴訟や行政処分につながる可能性もあります。
また、サイバー攻撃の被害に遭ってから対処するよりは、設計段階で被害を防ぐほうがトータルコストも抑えられます。
とはいえ、セキュアプログラミングを用いて開発ができる人材は不足しているのが実情です。セキュアプログラミング人材を育成すれば、開発中のソフトウェアに対しセキュリティを実装できるため、トラブルを回避できます。それにより開発工数を削減でき、開発効率の向上が望めます。
デメリットと注意点
セキュアプログラミング研修の導入には、デメリットもあります。
まず、導入にはコストと時間が必要です。上層部の意向や想定受講者の勤務状況も考慮しなければなりません。また、研修の実施には継続的な改善も必要です。
さらにセキュアプログラミング研修導入の注意点として、研修内容の選定や受講者のニーズ、レベルの考慮も挙げられます。
もし受講者層と内容のミスマッチが起きた場合、実務に研修内容を活かせないうえに、社員のモチベーションの低下を招くでしょう。研修の効果が発揮されなければ費用が無駄になってしまいます。
また、受講生に対する研修後のフォローアップも重要です。研修は受けて終わりではないので、業務で実践できるよう、習熟度を確認する必要があります。
セキュアプログラミング研修の種類と内容
ここからはセキュアプログラミング研修について、次の内容で詳細に紹介します。
研修の種類と特徴
セキュアプログラミング研修の種類は、初心者向けの基礎的な研修から、上級者向けの実践的な研修までさまざまです。
新卒エンジニアと現役の開発エンジニアとでは、受講すべき内容が異なるため、それぞれに対応した研修があります。
研修の特徴としては、受講者のニーズに合わせたカリキュラムや教材を用い、実践的な課題や演習を実施する研修会社が多いです。また研修会社によっては、講義外での継続的なフォローアップを行うケースもあります。
主なカリキュラム内容とポイント
セキュアプログラミング研修の主なカリキュラム内容としては、セキュリティの基礎知識、脆弱性の特定や対策、コーディング手法、脆弱性テストなどがあります。
基礎的な内容としては、暗号化や認証,アクセス制御などを学びます。また脆弱性の特定方法として、WEBアプリケーション診断、プラットフォーム診断の方法などを履修することもあります。
研修カリキュラムを選ぶポイントとしては、実践的な課題であるか、実践的な演習があるか、セキュリティ意識の醸成ができるかが大切です。さらに、継続的に評価や改善を行えるかどうかも重要なポイントになります。
研修で扱うプログラミング言語とフレームワーク
セキュアプログラミング研修で扱うプログラミング言語には、Java、Python、C++、RubyPHPなどがあり、開発分野に合わせて選択できます。
それぞれの言語の特徴と、セキュアプログラミング研修で学ぶポイントをまとめました。
言語 | 特徴・主な用途 | 研修で学ぶポイント |
---|---|---|
Java | プログラミング言語として使用 | 言語にセキュリティに対する機能が組み込まれている |
C++ | 高速、効率的にコードが書ける | セキュリティシステムの開発に使用される |
Python | シンプルで読みやすいコードが書ける | セキュリティ関連のライブラリ・ツールが多い |
JavaScript | Webアプリケーション開発 | クロスサイトスクリプティング、クロスサイトリクエストフォージェリなどの攻撃 |
PHP | Webサイト・Webアプリケーション作成 | クロスサイトスクリプティング、SQLインジェクションなどの攻撃 |
ただし研修会社により扱う言語が異なる場合があるため、確認しましょう。
また研修で扱うフレームワークには、Spring、Django、Ruby on Railsなどがあります。
Webアプリケーションのセキュリティに関しては、OWASP Top 10などのセキュリティ認証制度も研修では扱われています。OWASP top 10は多くの企業でWEBアプリケーションの社内開発標準とされ、OWASP top 10に対応しているかどうかで、監査者からセキュア開発の注力度合いを判断されるようになりました。
なおフレームワークについても、研修会社により扱いが異なりますので、事前にご確認ください。
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セキュアプログラミング研修の効果的な実施方法
セキュアプログラミング研修を導入するにあたって、効果的に行う方法を次の内容で紹介します。
研修の実施方法
セキュアプログラミング研修の実施方法としては、オンライン形式、対面形式、オンラインと対面のハイブリッド形式などがあります。
特にエンジニアは在宅勤務が多いこともあり、オンライン形式の研修を採用する企業も増えているようです。
オンライン研修では、eラーニングやWeb会議ツールを利用するため、遠隔地からも受講が可能です。一方の対面研修では、講義や演習、グループワークなどが行われます。
研修に必要な環境整備
セキュアプログラミング研修に必要な環境整備として、受講者の端末準備やネットワーク環境の整備、研修教材や演習環境の用意などがあります。
対面の集合研修の場合は会場の手配やアクセスの周知が必要で、オンライン研修の場合にはネットワーク環境の整備を実施します。
なおオンライン研修の場合には、受講者が自宅や通勤中などに受講するため、セキュリティ上の注意も必要です。貸与端末の紛失や、外部Wi-Fi接続時の情報漏洩などにも注意し、対策を立てておきましょう。
セキュアプログラミング研修を成功させるポイント
ここでセキュアプログラミング研修を成功させるための重要な要素を、次の内容で解説します。
研修を成功させるためのポイント
セキュアプログラミング研修を成功させるためには、受講者のニーズやレベルに合わせた研修の選定、実践的な課題や演習、継続的なフォローアップなどが重要なポイントです。
受講すべき内容は、所属チームの専門領域や各自の習得レベルにより異なるため、適切な内容を選定する必要があります。
また、研修の導入には上層部の理解や支援、導入計画や運用管理なども重要な要素です。
上層部の理解がなければ方針や予算を決められません。そのため、実装段階でのセキュリティ対策を行わないことで起こり得る損失と、開発効率の向上でもたらされるメリットを理解してもらう必要があります。
社内で研修への協力体制が構築されたら、入念に研修の導入計画を立てましょう。研修開始後は、効果的に運用されているかを都度確認することも重要です。
研修の成功事例
前述のポイントを押さえたことによる、セキュアプログラミング研修の成功事例を挙げます。
ひとつ目の成功は、開発効率の向上とコスト削減です。研修の導入にはコストが発生しますが、上流工程からのセキュリティ対策により、結果的にトータルコストの削減が可能になります。
もうひとつは、社員の技術力向上とモチベーションの高揚です。社員の開発技術の向上により成果が上がれば、モチベーションが高揚し、生産性がさらに上がるでしょう。
研修の課題と対策
セキュアプログラミング研修を成功に導くには、乗り越えるべき課題もあります。
まず、実施した研修の効果測定やフォローアップが行えるかどうかが問題になります。研修を継続的かつ効果的に実施するためには、効果測定による研修内容の改善と、継続的なフォローアップが必要です。
また受講者のニーズやレベルの違いに適した内容で実施できているか、研修を自社に合わせて選択できるかどうかも重要な課題です。これに対し、自社の開発目的に合わせた研修内容にカスタマイズすることと、研修に適切な受講者を選定することが必要になります。
さらに、研修の実施には受講料負担の課題もあります。対策として、対費用効果が高い適切な受講料を設定することが重要です。なお適切な費用設定をしても費用の捻出が難しい場合には、国や自治体の補助金を活用する方法もあるためご検討ください。
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セキュアプログラミング研修の導入と運用
ここからはセキュアプログラミング研修を成功に導く導入と運用の仕方を、次の内容で解説します。
研修の導入の流れと注意点
セキュアプログラミング研修導入の流れは、次のとおりです。
- 1.研修目的やニーズの明確化
- 2.研修内容の選定
- 3.研修実施計画の策定
- 4.受講者の募集や選定
- 5.研修の実施
- 6.効果測定やフォローアップ
研修の導入に当たり注意するべき点として、研修の選定や設計の際に、受講者のレベルやニーズに合わせることが挙げられます。
さらに研修の導入に関する上層部や関係者とのコミュニケーションも重要です。研修費用やコストに対する効果のバランスも、導入前に確認する必要のあるポイントです。費用と想定効果がクリアになれば、研修導入に関する上層部や関係者のコンセンサスを得やすくなります。
研修の運用管理のポイント
セキュアプログラミング研修の運用管理には、重要なポイントがいくつかあります。
まず、研修のスケジュールや進捗管理、受講者のアテンド、研修教材や演習環境の整備、研修のフォローアップや改善などが挙げられます。
また、上層部とのコミュニケーションや研修の評価指標の設定、研修内容の改善やカスタマイズ、情報セキュリティ対策も重要です。
すべて研修の効果を最大化するために必要な要素であるため、担当者の負担にならないよう、周囲との協力体制を築いておきましょう。
セキュアプログラミング研修の効果測定とフォローアップ
最後に、セキュアプログラミング研修の終了後に行う効果測定とフォローアップについて、次の内容で解説します。
研修の目的の明確化および評価基準の設定
研修の効果を測るためには、定めた目的に対し一定の基準で効果測定を行うことが重要です。
セキュアプログラミング研修の有効な効果測定方法として、受講者の課題や演習の評価、アンケート調査、技術力の向上度合いの測定、開発プロセスの改善度合いの測定などが挙げられます。
また、研修前後の脆弱性テストやセキュリティ対策の改善点の比較、セキュリティインシデントの発生件数や対処時間の変化なども、効果測定に役立つ指標です。
研修を成功で終わらせるためには、研修の効果を可視化することが重要です。効果を可視化するためには、研修の計画段階で明確な目的と定量的・定性的な評価基準を設定しておくことがポイントになります。
研修のフォローアップ方法
研修を成功させるためには、改善につなげる研修後のフォローアップが欠かせません。
セキュアプログラミング研修のフォローアップ方法としては、受講者へのフィードバックやアドバイスを行うことが挙げられます。さらに、研修後の継続的な技術支援や相談窓口の提供、継続的な評価と改善も、研修を成功に導く重要な要素です。
また、上層部や関係者との継続的なコミュニケーションの確保や、研修の効果測定結果を踏まえた改善への取り組みなども、研修の成功を測るうえでは重要です。
研修の効果測定
研修実施後には、一定の指標による効果測定が必須です。
具体的には、研修前後のアンケート調査やテスト、脆弱性テスト、アプリケーション開発におけるセキュリティ対策実施状況の変化を測定するなどです。
受講者へアンケート調査を実施することで、スキルアップや自信、セキュリティ意識の変化を測定できます。コンプライアンスに関する選択問題テストを実施するのも有効です。
テストの結果と、実務での脆弱性テストの結果、アプリケーション開発でのセキュリティ対策実施状況の変化を研修前後で比較することで、研修の効果を評価できます。
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セキュアプログラミング研修おすすめ3選
実際のセキュアプログラミング研修をイメージできるよう、おすすめの研修を3つ紹介します。
侍エンジニアBiz
経済産業省が定める「DX認定事業者」に認定されている、法人向けオンライン研修サービス「SAMURAI ENGINEER Biz」では、依頼企業の成長を目的に「セキュアプログラミングスキルを活用して課題解決できる人材」の育成を行います。
SAMURAI ENGINEER Bizでは、一般的な研修会社のようにすでにある既存のカリキュラムで研修を進めていくわけではありません。
依頼企業が抱える現状の課題や社員のスキルレベルをヒアリングしたうえでカリキュラムを作成するため、限られた研修期間でも成果に直結するセキュアプログラミングのスキルを効率的に習得できます。
また、SAMURAI ENGINEER Bizでは
- 研修外で質問できるオンラインQ&Aサービス
- 研修外での学習コーチによるコーチングセッション
- インストラクターとの面談を通じた学習進捗の報告
といったサポート体制を整えているため、新入社員でも挫折のないセキュアプログラミングスキル習得が可能です。
社員研修に加え、DXの推進や新規の事業開発を伴走支援する「メンタリングサービス」も実施しているため、社員を育成しながら企業基盤の改善・強化も並行して進められます。
社員のスキルアップと企業成長の双方をサポートしてくれるため、研修を通じて中・長期的に成果をあげる体制を構築できます。
日立ソリューションズ「エンジニア向けセキュリティ教育 セキュア開発eラーニング」
株式会社日立ソリューションズの「エンジニア向けセキュリティ教育 セキュア開発eラーニング」は、エンジニア向けのセキュリティ教育eラーニングサービスです。
トレーニングコースはセキュア開発分野のグローバルリーダーたちにより構築されていて、コンテンツは動画や事例、知識チェック、アセスメントから成り、エンジニアが現場で役立つスキルを習得することが可能です。
基礎知識からセキュアコーディング技術、セキュリティ要件やアーキテクチャの考え方、セキュリティコンプライアンスなど、コースは60種類以上。包括的な内容で、さまざまな学習ニーズに対応できる点に特徴があります。
eラーニング形式を採用しているため、時と場所を選ばず、何度でも受講することができます。
日立ソリューションズ『エンジニア向けセキュリティ教育 セキュア開発eラーニング』
Flatt SECURITY「KENRO」
Flatt SECURITY「KENRO」は、セキュリティ技術を体系的に学べるセキュアコーディング学習プラットフォームです。
脆弱性の原理から修正まで。Web 開発に必要なセキュリティ技術を、豊富な実践演習を交えて体系的に学べるクラウドサービスです。
演習では、脆弱なアプリケーションに対するCTF形式の攻撃と、ソースコード修正の両方を体験でき、新卒エンジニアでも楽しみながら学べるのがポイント。集合研修やeラーニングよりも実践的な理解が期待できます。
演習環境の構築は不要。また最低1名からの買い切り料金体系での導入ができるため、低コストで導入できます。
基礎的な脆弱性に関する学習コンテンツは20時間程度。管理画面で受講状況を確認できる点も魅力です。
KENRO (ケンロー) | セキュアコーディングを当たり前にするエンジニアの学習プラットフォーム
よくある質問(FAQ)
- セキュアプログラミング研修の受講対象者は、どのような人材が適していますか?
-
セキュアプログラミング研修の受講対象者は、開発経験のあるエンジニアが適しています。できれば、実際にWeb サイトの制作経験がある方が望ましいです。
セキュアプログラミング研修の内容自体が、全社員向けのセキュリティ講座ではなく開発エンジニア向けであるためです。セキュアプログラミングが開発時に施すセキュリティ対策であるため、実際のコーディングの知識と技能を持つことが前提となる研修がほとんどです。
さらに、セキュリティに関する基礎的な知識があると、内容をより理解しやすいといえます。
- セキュアプログラミング研修は、エンジニア以外の職種の方でも受講できますか?
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基本的にセキュアプログラミング研修は開発者向けですが、エンジニア以外の職種の方でも受講可能な場合があります。
例えば、情報セキュリティ部門の職員やマネジメント職、品質保証部門の職員、ITコンサルタントなど、開発エンジニアとの連携が必要な職種の担当者が受講するケースもあります。
ただし、基礎的なプログラミング知識が必要とされることがあるため、受講前に事前確認が必要です。たとえば脆弱性への対策は、データベースなどIT全般をある程度把握していないと考案できません。そのため実践的な対策講座の受講にはITの基礎知識が必須となります。
- セキュリティコーディングの重要性は何ですか?
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セキュリティコーディングは、アプリケーションやシステムのセキュリティを高めるうえでもっとも効果的な方法のため、重要といえます。
たとえ設計段階でのセキュリティ対策を講じていても、実装段階での脆弱性が発見されれば被害がより深刻になるためです。後述するバッファオーバーフローなどにより、悪意のあるコードを実行され、プログラムの停止や管理者権限の乗っ取りなどに遭うかもしれません。
さらにソフトウェアの脆弱性は、設計段階よりも実装段階の方が数のうえでも多く発生しています。
そのためセキュリティコーディングは、脆弱性を減らすことで、攻撃者によるサイバー攻撃からアプリケーションやシステムを守るために必要です。 - セキュリティチェックとは何ですか?
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セキュリティチェックとは、アプリケーションやシステムのセキュリティを評価するための手法です。特に顧客情報を扱うWebサイトや関連アプリでは必須の検査です。
テスト用プログラムやチェックリストに則り、情報セキュリティ上の欠陥や脆弱性を確認し、アプリケーションやシステムの脆弱性をチェックする方法が一般的です。
脆弱性を修正し、攻撃者によるサイバー攻撃からアプリケーションやシステムを守るために、セキュリティチェックは必要な工程といえます。
- バッファオーバーフローとは何ですか?
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バッファオーバーフローは、プログラムの設計上の問題によって、プログラムに割り当てられたバッファ領域を超えるデータが格納されることにより、プログラムが誤動作する現象のことです。第三者がサーバーやパソコンに処理能力を超える大量のデータや悪意のあるコードを送り、実行させるケースが多いです。
バッファオーバーフローがセキュリティ上の脆弱性となった結果、実行中のプログラムの強制停止や、機密情報の盗み出し、管理者権限の乗っ取りに遭うこともあります。悪意のあるコードを実行させるという点で、単に許容量をオーバーさせるDoS攻撃よりも質が悪いといえるでしょう。
攻撃を受けてからプログラムに対策をしても、すでに他のシステムに被害が飛び火している可能性もあり、より深刻な事態にもなりかねません。そのため事前のセキュリティ対策が必要です。
セキュアプログラミングを行い、事前にビルドインでセキュリティを施しておけば、重大な被害を減らすことができます。
侍の法人サービスがわかるお役立ち資料セット(会社概要・支援実績・サービスの特徴)をダウンロードする⇒資料セットを確認する
まとめ
今回はセキュアプログラミング研修について、必要性や内容、研修を成功させるポイント、研修の運用方法について解説しました。
セキュリティ対策をしていない企業はおそらく存在しないでしょう。しかしサイバー攻撃は対策の隙を突いてきます。もし見落としてしまったシステムの脆弱性が攻撃されたら、プログラムの停止や機密情報の漏洩により、企業が甚大な被害を受けるかもしれません。
そのような事態を招かないためにも、社員へのセキュアプログラミング教育が必要です。もし自社で社員のセキュアプログラミング研修を実施するリソースを割けそうになければ、プログラミング専門の研修会社に任せるのもひとつの方法です。侍エンジニア Bizのようなプロの人材育成をご利用ください。