この記事では、おすすめサイトも交え、 プログラミングにおける写経のやり方を解説します。
プログラミング学習するなら写経がいいと聞くけど効果あるのかな…
プログラミングの写経のやり方がわからないので、効率的な方法が知りたい
プログラミング学習について検索していると「写経をするのがオススメ」という内容をよく目にしますよね。しかし、実際にやってみようと思っても、上記のような疑問を持つ方が多いのではないでしょうか。
そこで、この記事ではそもそもプログラミングにおける写経とは何なのか、その効果や正しいやり方を写経におすすめの教材も交えて紹介します。
この記事を読むことで、正しくプログラミングの写経をする方法や、写経の学習効率を高める方法がわかります。ぜひご一読ください。
- プログラミングの写経とはコードを書き写すこと
- コード記述の理解を深められる点で、写経は初心者のプログラミング学習におすすめ
- 写経の学習効果を高めるにはコメントやメモの活用が重要
プログラミングにおける写経とは?
まず、そもそもプログラミングにおける写経とは何なのか、その概要を解説します。
テキストエディタにサンプルコードを書き写すこと
プログラミングにおける写経とは、テキストエディタにサンプルコードを書き写す作業のことです。
- テキストエディタ:プログラムを記述するためのソフトウェア
- サンプルコード:見本となるプログラムがかかれたコード
もともと「写経」は仏教において経典を書き写すことを意味しました。現代では単純に「書き写す」という意味で使われることが多くなり、プログラミングでは「コードを書き写すこと」を指しています。
プログラミング初心者の学習方法として適している
「なぜプログラミングで写経をするの?」と気になる方もいるのではないでしょうか。プログラミングにおける写経は、初心者の学習方法として適しています。
プログラミング学習では、基礎的な文法や構造を学んだあと「次に何を学ぶべきか?」という迷いが生じやすいです。
この点、プログラミングの写経をすれば解決できます。実際に動く実践的なサンプルコードを写経することで、書き方の理解が深まります。基礎学習の次のステップとして最適です。
プログラミング学習で写経をする効果を、次章で詳しく見ていきましょう。
なお、プログラミングを学びたい気持ちはあるものの、どの言語が自分にあうのか、どう学習を進めればいいのかなどがあいまいな人は「プログラミング学習プラン診断」をお試しください。
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プログラミング学習で写経をする4つの効果
プログラミング学習で写経を行う効果は、主に4つあります。
それぞれの効果を順に紹介します。
【効果1】基礎文法を理解できる
プログラミングには、言語ごとに文法や構文が決まっています。例えば、コードの最後には「()」、文字列には「’’」が必要になり、少し間違えるとエラーの元になってしまうのです。
中学や高校の英語学習で感じた方も多いと思いますが、文法を覚えるのって大変でしたよね……。しかし、写経を繰り返し実施することで、決まりが体に染み付いて、簡単に覚えることができます。
分からないところは、気にぜずに進めてみるのがポイントです。
【効果2】言語ごとのコードの構成を理解できる
基礎文法と似ているところもありますが、言語ごとの構成や特徴についても理解が進みます。PHPであれば「 <?php 」と「 ?> 」の中にコードを書く必要があったり、HTMLであればheadの中にmetaタグが必要などの、言語固有の特徴です。
強く意識する必要はないですが、言語固有の決まりを少し気にしながら写経してみましょう。
【効果3】動くコードを書く経験が得られる
プログラミングの写経を通じて得られるものとして、一番と言ってもいいほどの効果は、ソースコードを書いて実際に動くものを作れるという体験です。
初期の学習段階では、動くものの制作イメージが持ちにくかったりしますが、写経をすることで動くものを作れて、作成のイメージを持つことができます。また、実際に動くものを作ることで、なんだかプログラミングできそうだなという自信も手に入れることもできます。
僕はRubyとRuby on Railsを学習していますが、何も知識がない状態でとりあえず教材の写経から始めました。始める前まではプログラミングに苦手意識がありましたが、苦手意識は軽減し、その後の学習の理解が早いという効果も得られました。
【効果4】プログラミング力の上達につながる
プログラミングの写経を行うことで、プログラミング力の上達につながります。
実際、基礎的な文法や構造を覚えても、まっさらなゼロの状態からプログラムを書くことは難しいものです。
写経では、サンプルコードを見本としながら1つの完成したコードを書き写すため、実践的な書き方がわかります。
繰り返し写経をすることで、どう書けばいいのかを頭だけでなく身体でも覚えることができ、自分で開発するスキルを習得できますよ。
プログラミング学習における写経の正しいやり方
プログラミングの写経と聞いても、具体的な方法がピンとこない方も多いのではないでしょうか。
正しく写経する方法がわからないと、学習効率が落ちてしまう可能性もあるので注意が必要です。
ここでは、正しい写経のやり方を2つ紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.サンプルコードを写経する
写経のやり方の一つめは、サンプルコードを実際に書くことです。サンプルコードは参考書やネットを探せば、いくらでも見つかります。
写経と言っても、サンプルコードを書き写すだけの作業のため、簡単だと思う方も多いでしょう。しかし、ただ書き写すだけでも括弧の種類が違っていたり、インデントのずれによってプログラムが正常に起動しなくなることもあり、正確に書き写すのも簡単なことではありません。
プログラミングを上達させたいならば、ひたすらにコードを書くのが1番です。英語でも最初は単語、文法とひたすら書き写すことで理解しますよね。それとプログラミングも一緒です。
ここでは写経のやり方について以下の4点について解説します。
とりあえず書いてみる
写経行う上での1番重要なことは、「とりあえずやってみるか」と考えてキーボードに手が伸び、コードを書いてみることです。
読者の皆さんはこれまで何かやろうと思い、手を出そうとして以下のようになったことはありませんか。
- やろうと思ったが先延ばし
- 手を出してみたが難しそうでやっぱり辞める
新しい事に手を出すときに起こることあるあるです。プログラミングの写経でも同じようなことが発生します。
- サンプルコードを探すのが面倒くさい
- サンプルコードが長くて嫌になる
これではプログラミングの上達など夢のまた夢です。プログラミングの写経をやると思ったら即行動しましょう。
- 思い立ったが吉日、サンプルコードをすぐ探す
- このコードを写経してみようと思ったら、とりあえずやってみる
「面倒くさそう」、「やる気がでない」と感じても、とにかく手を出してみます。書き始めると以外と時間を忘れて書き続けるので、最初は行数が長いと感じても案外速く終わります。
重要なのは「とりあえずやってみるか」という気持ちです。
暗記はしない
プログラミングの初心者で、かつ写経を始める多くの人がしがちなことは、サンプルコードを暗記しようとすることです。受験勉強のクセが抜けていない方が多いのか、よく目にします。
はっきり申し上げますと、プログラミングにおいてコードまるごと暗記は邪道です。なぜなら同じような機能であっても、プログラミングをする人によってコードの書き方は千差万別で、A、Bそれぞれが書いたコードはどちらが正解か、なんてことは無いからです。
後程詳しく説明しますが、プログラミング写経で学習して欲しいのは、
- 書いたコードが動くこと
- 文法の意味を考えること
- コードの構成を理解すること
です。つまりアプリケーションやシステムを写経する目的は、「このようなコードを書くことで動くのか!、そうだ少しいじって私なりのプログラミングコードを書いてみよう」と、自分自身でオリジナルコードを書けるようになることです。
またプログラミングの世界は、分からなかったらインターネットで調べるというのが常識です。分からないことも何回か使っていれば覚えるでしょ、という感じです。
ですので写経するときも、このような気持ちで取り組むのがベストです。
文法の意味を考えながら書く
これは写経を1回行った後に行って欲しいことですが、写経したコードを調べ、
- どのような文法が使用されているか
- 書かれている文法はコード内でどのような役割か
を考えてください。
プログラミングコードと言っても、その中には条件式、繰り返し文、論理式など多数の文法があります。例えば、数行書かれているコード文を観察して、この文法はこのような動きをしているのではないかと自分なりに考えることが大事です。
もし知り合いにプログラミングに詳しい知り合いや、スクールに通っている場合は講師に自分の考えを聞いてもらってください。当たっていれば、あなたのプログラミングスキルは確実に上達しています。
もし周囲にプログラミングに詳しい人がいない場合は、次の記事でおすすめのプログラミング質問サイトを確認してみると良いですよ。
わからないことは調べる
写経をするなかで意味や役割がわからない文字列を見つけたら、調べる癖をつけましょう。
わからない部分を逐一調べて理解することで、プログラムを書くために必要な知識が増えてスキルが高まるためです。写経中に手を止めると集中力が切れてしまう場合は、メモだけして写経が終わった後に調べることもおすすめです。
エンジニアとして働いていると、プログラミングをするなかでわからないことは必ず出てきます。プログラミングでは「プログラムを書くスキル」と同じくらい「わからないことを調べるスキル」が重要です。
「こうやって検索すると解決策の情報にたどり着ける」
「この分野に関するトラブルシューティングはこのサイトを活用すると良さそう」
「この現役エンジニアが運営しているブログはエラー対応の参考になる」
など、自分で調べることでわかるノウハウはたくさんあります。
自分で疑問点を調べて解決できると、学習や開発を自走して進められ、エンジニアとしての経験を自ら積み上げていけるようになりますよ。次の記事では、実際にエンジニアが実践する検索テクニックを紹介しているので、あわせて参考にしてください。
同じコードは3回まで
プログラミングの写経で、サンプルコードを決定した後、そのサンプルコードは3回繰り返して写経を行います。
まず1回目は書くことで精いっぱいなため、中身の文法の意味や、コードの構成を考える余裕がないためです。一方で3回以降、4回、5回と繰り返して同じサンプルコードを写経するのもNGです。
なぜなら人間は無意識の内に内容を覚えてしまうからです。読書をしていても3回以上読むと次のページに何が書かれているか、なんとなく覚えているのと同じことです。
プログラミングの写経でこうなると、次に書かれているコードがなんとなく分かるので、書かれているコードに対して文法の意味など考えず、ただキーボードを打つだけになるので、プログラミング上達にはつながりません。
そのため、同じサンプルコードのプログラミング写経は3回までとします。なぜ3回かは以下の項目で説明します。
プログラミング写経で大事なのは、自分自身でオリジナルコードを書けるようになるため、書いたコードの動きや文法、コードの構成を理解することであると頭の片隅に覚えておいてください。
2.理解できるまで復習する
前項でプログラミング写経で重要なのは、コードを書きながらコードの文法や意味を理解することだと解説しました。
写経をしていれば分からない文法が頻出します。そのような文法は逐一調べ、理解できるようにしておきましょう。
サンプルコードの内容を理解できるようになるには、3回繰り返して写経をする必要があります。では1回の写経で何を学習していくのか、以下で解説していきます。
8割ほどコードが理解できるようになれば、そのプログラミングコードがなぜ動くのか分かった状態といえるでしょうから、そのレベルまで理解できるよう復習しましょう。
1回目は動くことを確認する
写経1回目は、サンプルコードを参考にしながら手を動かして書いてみることに集中します。なぜなら、そのコードが本当に動くのか、どのように動くのか、実際のところ分かっていないからです。
完成したプログラミングコードがどう動くか分からない状態で写経しながら、文法やコードの構造の意味を考えようとしても、「こんな動きをするのかな、どうだろう?」と気になって、写経の手が止まってしまいます。
まずは写経を完了させて動きを確認します。その後なぜこのような動作をしたのか文法の確認という学習に移るのがベストです。
2回目は文法を理解する
2回目は同じサンプルコードを再度写経していきます。しかし1回目のようにただ書いていくという作業のようなことはしません。
数行書くごとにこの文法の意味は何なのか、1回目で確認したどの動作部分に繋がるのか考えながら書いていきます。
どのような文法が書かれているか確認の仕方としては、
- まず自分が学習した内容を思い出しながら考える
- 5分経っても分からないなら調べる
です。5分という時間はそれ以上考えても答えは出てこないからです。それ以上、「う~ん」と悩むよりはネット検索なり、知っている人に聞くなりしたほうが効率的だからです。
また、どうしても分からない場合は飛ばして写経を続けても構いません。写経を進めながら文法の意味を理解していくと、「さっき分からなかった文法はこういうことだったんじゃないのか」とひらめく場合もあります。
3回目はコードの構成を理解する
動作も分かり、文法の意味も理化したらなら、最後の3回目はコード全体の構成を理解することです。ではコードの構成を理解するとはどういうことでしょうか。
例えば、繰り返し文が数行にわたって書かれており、その後に条件分岐の文が書かれているサンプルコードがあったとします。ここで考えるのは、
- なぜ繰り返し文の後に、条件分岐の文はあるのだろうか
- 2つを入れ替えてコードを書いてはだめなのか
- もし入れ替えたら動作するのか
です。写経しながら、このように書くから動作するんだと自分の答えを出しておき、全部コードを書いてから入れ替えてみて動作するか確認してみます。
動作せずエラーが出たら、入れ替える前の順序になにかしらの意味があるので、どのような意味があるのか考えます。このような学習をすることで、プログラミングの書き方というものがだんだんと分かってきます。
プログラミングの写経におすすめのサイト4選
さっそく写経を始めてみたい!
でも、サンプルコードはどうやって見つければいいの?
上記のように悩む方もいるのではないでしょうか。
ここからは、サンプルコードがあるサイトを4選紹介します。
サンプルコードはサイト・動画教材・本などを活用するのがおすすめです。自分が学びやすそうなものから試してみてくださいね。
1.侍テラコヤ【無料/有料】
登録無料で数十種類の教材が学べる侍テラコヤでは、
- 現役エンジニアが応える回答率100%のQ%A掲示板
- 必要に応じて受けられる現役エンジニアとのオンラインレッスン
- 勉強の進み具合やこれまでの学習時間を確認できる「学習ログ」
などのサポート体制を整えているため、学習中に出てきた不明点を解決しながら挫折なくプログラミングスキルが習得可能です。
また、侍テラコヤは入会金不要・いつでも退会OKに加え、「無料会員登録」でお試し利用ができるので「他のサービスを選べばよかった」と後悔する心配もありません。
なぜ侍テラコヤがコスパよくプログラミングスキルを習得できるのか気になる方はぜひ公式サイトをご覧ください。
公式サイトで詳細を見る2.SHAKYO.io【無料】
SHAKYO.io は、無料で全機能を利用できるプログラミング学習サービスです(2022年12月現在)。既存のプログラミング学習サービスでは扱われないような現場に近いコードをタイピングする環境が整っています。
学べるプログラミング言語は以下の7つです。
- C
- C++
- Go
- Java
- JavaScript
- Python
- Ruby
タイマー機能がついており、1つのレッスン(サンプルコード)を写経し始めてから終えるまで何分かかったかが計測されるのも嬉しいポイントです。タイピングの速さを意識しながら取り組めます。
自分でコードをアップロードすることや、世界中の人がアップロードしたコードを写経することも可能です。まさに写経のための学習サービスなので、豊富なサンプルコードが揃っています。
名前とメールアドレスだけで会員登録でき、ブラウザ上ですぐに写経を始められてスムーズです。環境構築不要で、手軽にプログラミングの写経を始めたい人におすすめします。
公式サイトで詳細を見るなお、IT企業への転職や副業での収入獲得を見据え、独学でプログラミングスキルを習得できるか不安な人は「侍エンジニア」をお試しください。
侍エンジニアでは、現役エンジニアと学習コーチの2名体制で学習をサポートしてもらえます。
「受講生の学習完了率98%」「累計受講者数4万5,000名以上」という実績からも、侍エンジニアなら未経験からでも挫折なく転職や副業収入の獲得が実現できますよ。
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3.Codestep【無料/有料】
Codestepは、実際に作って学習できるコーディング学習サイトです。サンプルコードとデザインカンプ(デザインの完成見本)が幅広く掲載されています。
「入門編」「初級編」「中級編」「上級編」「プロ級」という5つのレベルに応じて、以下のような練習サイトを参考に写経が可能です。
- プロフィールサイト/1カラム
- ポートフォリオサイト/1カラム
- ECサイト(アパレル)/商品ページ
- ストアサイト(和菓子)/縦書きレイアウト
- ランディングページ/CSSアニメーション
- メディアサイト/グリッドレイアウト
- 新規サイト制作(トップページ)
特に有料で利用できる「プロ級」では、実案件をモデルにした仮想案件が揃っており、非常に実践に近いコードの写経が可能です。コードの内容だけでなく、単価、納期、納品方法などもすべてリアルなものとなっています。
さらに「番外編」として言語ごとによく使うコードの練習もできるので、かなりプログラミングスキルを身につけられるでしょう。
公式サイトで詳細を見る4.GitHub【無料/有料】
GitHubは、世界最大級の開発者のためのオープンソースコミュニティです。オープンソースとは、ソフトウェアを構成しているプログラム「ソースコード」を無償で一般公開すること。
つまり、GitHubは世界中から集められているサンプルコードの宝庫です。2022年11月時点では世界で9,400万人の開発者、400万の組織が利用し、3.3億のリポジトリをホスティングしています。
料金体系は以下の通りです。
- Free(無料):個人向けの基本プラン
- Team($44):小規模プロジェクト向け
- Enterprise($231):セキュリティ、コンプライアンス、柔軟な運用
まずは無料から使い始めてみてはいかがでしょうか。
公式サイトで詳細を見るプログラミングの写経におすすめの動画教材3選
動画の場合、実際の操作画面を見ながらできるので、テキストでは理解しにくいことも画面のとおりに真似すればスムーズに学習が進みます。ここでは、プログラミングの写経におすすめの動画教材3選を紹介します。
1.YouTube【無料】
あまり使っている人は少ないですが、実はYouTubeにも多くの学習動画があります。例えば、実際にWebページやアプリケーションなどを作るチュートリアル動画など。
Udemyほど体系的ではないものの、質の高い動画が数多く上がっていますので、利用してみるといいでしょう。YouTubeだと無料でできるので経済的にも助かりますね。
「HTML CSS チュートリアル」など「言語 + チュートリアル」で検索すると関連動画がでてきますので、一度眺めてみてください。
2.ドットインストール【無料/有料】
ドットインストールは、3分間の動画でプログラミングを学習できるサービスです。全486レッスン、7,335本の動画が掲載されています(2022年12月時点)。
学習のためにサンプルコードも数多く収録され、参考になる部分が多いです。
パソコンだけでなくスマホやタブレットからでもレッスン動画を視聴できるので、スキマ時間の学習にも適しています。
有料のプレミアム会員なら、レッスン内の疑問や不安を現役エンジニアに質問でき、解消しながら着実にスキルアップが可能です。
無料会員が受けられるのは73レッスンのみなので、すべての機能を使いたいなら月額1,080円のプレミアム会員登録をおすすめします。
公式サイトで詳細を見る3.Udemy【有料】
Udemyは、世界中の「教えたい人(講師)」と「学びたい人(受講生)」をオンラインでつなぐ学習プラットフォームです。有料の動画講座を購入する買い切りタイプで、プログラミングはもちろんあらゆるカテゴリーの講座が揃っています。
Udemyの講座では、コースの学習体験向上を目指して、多くの教師が以下のような補足資料を提供。写経にも大いに役立ちます。
- PDFファイル
- デザインテンプレート
- ソースコード
Udemyの講座はレベルや扱う内容が非常に幅広いため、自分が何を学びたいのかを明確にして購入するのがおすすめです。写経のサンプルコードのみならず、有益なノウハウを学べるでしょう。
公式サイトで詳細を見るプログラミングの写経におすすめの本3選
サイトや動画だけでなく、本を購入してサンプルコードを集めることもおすすめです。本であれば同じ著者が書いたコードの書き方が学べるので、写経にうってつけです。
1.写経型学習によるC言語プログラミングワークブック
本書は「習うより慣れろ」式の写経をテーマとして、例題を入力・実行することでC言語を学習する方法を述べています。
前半はC言語の基礎的な文法や機能を学ぶワークブックで、実際に自分の環境でプログラムを入力して実行結果を確認する学習です。後半は、C言語で問題解決のためにプログラミングする手順を学びます。
本を見ながら入力・実行を繰り返すことで、C言語の書き方が身につき、何をしているのかが理解できるようになります。最終的には問題に対して自分で考え、解決する力が身につきますよ。
2.1冊ですべて身につくHTML & CSSとWebデザイン入門講座
本書は、HTML & CSSを使ったWebサイトの作り方が学べる内容です。コードからデザインまでを一気通貫して解説しているので、1冊でWebサイト制作に必要なスキルがわかります。
初心者向けの内容で、知識ゼロからでも1人で進められるよう丁寧に解説しているのがポイントです。ただし本のボリュームがやや多めなため、活字を読むのが苦手な人にとっては進んで取り組むのが難しいかもしれません。その場合は他の学習方法を検討しましょう。
サンプルコードも掲載されており、読み進めながら手を動かして学べます。「HTML & CSSの写経がしたい」という方は活用してみてはいかがでしょうか。
3.スッキリわかるPython入門
本書は、データ分析やAIの分野で注目のプログラミング言語「Python」を、つまづくことなく楽しく読み通せる1冊です。
イラストが豊富に取り入れられ、「初めてプログラミングを学ぶ」「過去にPython学習でつまづいた」といった初心者にも理解しやすい内容となっています。
学習のなかで触れるサンプルコードも参考になり、写経するときに役立つでしょう。
「Pythonの基礎知識はついたけど次に何をすればいいの?」という方にもおすすめです。
写経の学習効果を高める3つのポイント
ここでは写経によるプログラミング学習の効果をさらに高める方法について3点アドバイスを送ります。
自身でオリジナルコードを書くときに必ず役に立ちますので、ぜひ参考にしてください。
1.どのような役割の文法かコメントしておく
写経2回目の文法の意味を理解する段階で、コード全体においてその文法がどのような役割をしているのかコメントを残しておくとよいです。
例えば、ある条件分岐の文がWebサイトの本人確認画面の機能の役割を果たしているなら、
if (~){
・・・・・・・ //本人確認画面において本人かどうかをif文で判定している//
}
のようにコードの近くに役割を書いておきます。
こうすると写経後にコード全体を見返したときに、どのような文法なのか確認しやすくなります。また自身でオリジナルコードを書くとき、何か応用できる文法はないかなと探しやすくなります。
2.使えると思ったコードはメモする
写経をしているときに、「このコードは将来自分でオリジナルコードを書くときに使えるかも」と思ったら、そのコードがメモしておきましょう。使ってみようと思ったタイミングですぐに応用できます。
メモをすると言っても紙にペンで記入するなどは止めてください。コードをコピー&ペーストして、PCのメモ帳やWord、Excel(GoogleドキュメントなどでもO.K.)などにメモしておき、必要になったらすぐ取り出せるようにしておくのがベストです。
3.エラーメッセージを理解する
写経をしていると必ずエラーが出てきます。ただサンプルコードを写しているだけですが、長ければ数千行以上もあるのでミスは出てきます。
この発生したエラーメッセージは何なのか理解し、どのように対処すればよいか調査することが重要です。なぜなら将来自身でオリジナルコード書くとき、エラー発生はつきものだからです。
このとき発生したエラーの内容と対処方法を知っているどうかで大きな差が生まれます。もしエラー内容を理解していないと、どうしていいか分からず時間だけ過ぎていきます。これでは効率的ではありません。
ですので写経時にエラー発生内容と対処方法を理解しておきましょう。何回か対応していると、「ああここが間違っているのか」と余裕を持って対応ができます。
プログラミング学習で写経する際の注意点
サンプルコードをただ写すだけでは、学習効率があまりよくありません。以下2つに注意しつつ、進めていくことがおすすめです。
1.写経は目的を設定して取り組むことが重要
プログラミング写経は、コードを書くことに慣れ、文法やコードの構成を理解することが主目的です。ただ始める前に、「なぜ写経を行うのか」「写経後にどのようになっているか」を学ぶという、目的意識を持って望むことが大事です。
例えば、ショッピングサイトを作りたいと考えているなら、
- 目的:写経後にオリジナルのショッピングサイトを制作する
- 習得スキル:会員登録機能、ログイン機能、商品画像表示、カート機能、決済機能
というように決めてから、その目的を達成できる写経用のサンプルコードを探します。そして写経完了後に目的を達成できるスキルは習得できたかチェックをします。
もし達成できたらなら自身の目的にチャレンジしましょう。足りないスキルがあるならば別の写経に挑戦します。この繰り返しによりあなたのプログラミング能力は各段に上がり、武器となります。
2.写経だけでは実践力を身につけることに不十分
写経はプログラミングスキルを向上させるには必要な行動ですが、写経だけでは成長が見込めません。写経はサンプルコードを自分の手で入力していく作業です。そのため自分の頭で考えずとも、手だけ動かしていれば写経はできてしまいます。
しかしプログラミングスキルで一番重要なことは、コードを書き写す能力ではありません。プログラミングコードを使ってサービスを作り、実務をこなすことです。
英語でも英語の文章をひたすら書き写しても成長できず、実際に写経で学んだ文法や単語を利用し会話することで、英語力の飛躍的な向上に繋がりますよね。
写経だけでは成長できないことを頭の片隅に入れてから、始めてください。
写経の次に取り組みたいプログラミング上達の3ステップ
先程、写経だけでは成長できず、実際にコードを自分で使えるようになることが重要だと述べました。では写経をする以上にプログラミングの理解を深めるには、どうしたら良いのでしょうか?
ここではプログラミングの理解を深めるために必要な、3つのことをご紹介します。
それぞれ説明するので、参考にしてください。
1.写経したものを改造してみる
写経を改造し、独自の機能を追加しましょう。サンプルコードに足りないポイントや、改善ポイントを自分で考え抜き、改造してみることでプログラミングの理解を深めます。
HTML/CSSの学習の場合は文字色を変えてみたり、デザイン要素の位置を変更したりとアレンジを取り入れてみましょう。気になったサイトの動きを再現してみるのもオススメです。
どのような改造を施せば良いのか、またその改造を実現するにはどのようなコードをどこに記述する必要があるのかなど、改造一つ取っても考えることは多岐に渡ります。自分で写経を改造してみるという一歩が、プログラミングの理解を大幅に深めてくれるでしょう。
2.サンプルアプリを作ってみる
サンプルアプリを作りましょう。参考とするアプリを真似して作ってみることで、アプリ開発に必要な知識を体系的に学べます。
「オリジナルアプリを作りたいんだ」と意気込んでいる方もいると思いますが、オリジナルアプリを一から制作するのは非常に難しいことです。何から手をつけて良いか分からない方もいると思いますので、まずはサンプルアプリの制作から手がけ、アプリ制作に必要な基本知識を身に付けることから始めましょう。
3.オリジナルアプリを開発してみる
オリジナルアプリを開発しましょう。オリジナルアプリの開発は、今までご紹介してきた方法の中ではハードルが高く、今まで培ってきた知識を応用する必要があります。
一つの処理をさせるにも様々な方法があり、一つのプログラミングを組む中でも、そこから一番最適な方法を選ぶことが重要になるので、最適化能力やアプリ設計をする力が身に付いたりします。他にも実際に自分でオリジナルアプリを開発することで、かなりの自信が身に付きますし、決して写経をするだけでは得られない経験、スキルを習得できます。
またオリジナルアプリを開発することで、企業にもアピールできるので、転職や案件獲得で役立ちます。ぜひオリジナルアプリの開発に挑戦してみてください。
プログラミングの写経でよくある質問
最後に、プログラミング学習における写経でよくある質問を見ていきます。疑問を解消して効果的な写経に取り組みましょう。
Q1.プログラミングの写経が「意味ない」「無駄」と言われる理由は?
プログラミングの写経が「意味ない」「無駄」と言われる理由は、目的が異なるためです。
プログラミングの写経は、初心者が「プログラミング言語の文法や構造への理解を深める」「コードの書き方を身につける」といった目的で行う場合、効果的な学習方法といえます。
一方で「意味ない」「無駄」という人は、「応用的な内容を学ぶ」「実践レベルで役立つスキルを身につける」「プログラミングスキルを身につけて転職する」など数段階上の目的を持っている可能性が高いです。
目的に合っていなければ「意味ない」「無駄」と感じる方もいるでしょう。大切なのは自分がどれくらいのプログラミングスキルを有していて、どんな学習をしたいのかです。
Q2.プログラミング学習でなぜ写経が上達につながるの?
写経は実際のコードの意味を理解し、書き方を身体で覚えられるため上達につながります。
プログラムの文法や構造を学んでも、覚えたつもりになって実際には自分一人で書けないことが多いです。
写経をすることで実際に自分で手を動かして書く経験ができるので、繰り返すうちにプログラムを書くスキルが高まります。
Q3.プログラミングの写経は手書きでもいいの?
手書きはおすすめできません。なぜなら手書きでプログラムを書くことはほとんどなく、時間がかかるうえ数もこなせなくなってしまうからです。
「わからないことを頭で整理するために手書きでまとめる」など、明確な目的がある場合は手書きで整理するのも1つの手です。
しかし、写経を行う場合は手書きではなくパソコンで行いましょう。
Q4.プログラミングの写経に使えるサンプルコードを探す方法は?
サンプルコードを探す方法は、大きく分けて以下の4つあります。
- 学習サイトで探す
- 動画サイトで探す
- 本で探す
- インターネットで検索する
「プログラミング サンプルコード」などで調べることもできますが、複数サイトをまたがって検索すると、書き方の違いから混乱してしまうこともあります。
「言語名 サンプルコード site:URL」などでしらべると、サイトを指定して検索ができるのでおすすめです!
まとめ
この記事では、プログラミングスキルを上達させる写経について紹介しました。写経をすることで得られるメリットは大きく、プログラミングスキルの向上には欠かせません。
しかし、写経だけでは成長できないというのも事実です。写経をある程度終えたら、写経の改造やオリジナルアプリの開発に注力して、転職や案件獲得に向けて動き出しましょう。
この記事が少しでもあなたの新たな一歩を踏み出すキッカケになれば幸いです。
この記事の監修者
フルスタックエンジニア
音楽大学卒業後、15年間中高一貫進学校の音楽教師として勤務。40才のときからIT、WEB系の企業に勤務。livedoor(スーパーバイザー)、楽天株式会社(ディレクター)、アスキーソリューションズ(PM)などを経験。50歳の時より、専門学校でWEB・デザイン系の学科長として勤務の傍ら、副業としてフリーランス活動を開始。 2016年、株式会社SAMURAIのインストラクターを始め、その後フリーランスコースを創設。現在までに100名以上の指導を行い、未経験から活躍できるエンジニアを輩出している。また、フリーランスのノウハウを伝えるセミナーにも多数、登壇している。