こんにちは。侍エンジニアの中川です。
Javaは多くの企業や案件で採用されています。そのため、これからJavaの学習を始めたいとお考えの方も多いのではないでしょうか?
しかし、学習を始める上で、
メリットがあるならデメリットもあるでしょ?
といった疑問や悩みもでてきますよね。そこでこの記事では、Javaのメリット・デメリットについて詳しくご紹介いたします。
また、Javaは初心者が学ぶには難しいと言われている理由についても合わせて解説していくので、Java学習を検討されている方はぜひ参考にしてください。
なお、次の記事ではそもそもJavaとはどんなプログラミング言語なのか、その特徴やできることをわかりやすく解説しているので良ければ参考にしてください。
→ Javaとは?初心者向けに言語の特徴や用途をわかりやすく解説
Javaとは?
200種類以上あるプログラミング言語のなかでもJavaの人気は高く、1996年に開発されてから今でもバージョンアップされ続けています。
アプリ開発など幅広い開発に使用されており、Googleが主に開発に用いている「Google三大言語(Java、C++、Python)」のひとつとしても人気を博しています。
Javaのメリット
Javaには様々なメリットがあります。
なかでも特徴的なのが、
- ライブラリやAPIが充実している
- 自由度の高い実行環境
- 処理速度が速い
- セキュリティ面が優れている
この4つです。それぞれ非常にでかいメリットになるので、Java初学者は必ず把握しておきましょう。
ライブラリやAPIが充実している
JavaにはたくさんのAPIやライブラリが用意されています。
例えば、画像処理であれば「OpenCV」、グラフィックなら「JavaFX」、構文解析なら「JavaParser」といったように目的に応じたライブラリを簡単に見つけることができます。
これらのライブラリを活用することで開発を効率よく進めることができますよ。
また、APIも標準で「日付処理」「データベース処理」「配列・繰り返し処理」など、かゆい所に手が届く嬉しい機能が豊富に用意されています。
APIとライブラリを使いこなすことでシステム開発を何倍も効率化することができます。
こちらの記事ではJavaのライブラリを目的別に紹介しています。ぜひ開発にご活用ください。
自由度の高い実行環境
Javaは「JVM(Java Virtual Machine:Java仮想マシン)」というプログラム上で動作しています。JVMは、擬似的に最適化された環境を作ることができます。
例えるなら、JVMは「コンピュータ本体との通訳者のようなもの」で、JVMさえ動作すれば、Javaはどんなコンピュータ上でも利用できます。つまりMacでもWindowsでも、JVMさえ使えればどんな環境でもJavaを動作させることができるということですね。
JVMの仕組みについてはこちらの記事を参考にしてください。
実行速度が速い
システム開発において、実行速度の速さは非常に大切な要素のひとつです。数あるプログラミング言語のなかでもJavaの実行速度はかなり速いです。
その要因として、Javaがコンパイラ型言語であることが挙げられます。コンパイラ型言語は事前に機械用のソースへコンパイルするため、インタプリタ型言語に比べて、実行速度が速くデータ処理に優れています。
Javaのコンパイル方法についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
セキュリティに優れており求人数が豊富
Javaは「オブジェクト指向言語」なので、仕組みを理解した上でシステムを開発すれば、セキュリティ面にシステムを開発することができます。
そのため、大規模なシステム開発などに用いられており、求人数が豊富にあります。Java学習が転職という場面で有利に働くのはエンジニアを目指すうえでとても大きなメリットですね。
転職サイトやフリーランス向け求人サイトの検索数をみると、
ジャンル | サイト名 | 求人数 |
転職サイト | doda | 4405 |
マイナビ転職 | 532 | |
リクナビNEXT | 1613 | |
エン転職 | 147 | |
Green | 5336 | |
フリーランス向けサイト | ランサーズ | 5097 |
クラウドワークス | 38 | |
クラウドテック | 1730 | |
ギークスジョブ | 332 | |
レバテックフリーランス | 1645 |
上記のように需要が高く、転職サイトだけでも1万件以上の求人が出ています。(2019年8月時点)
未経験者でもJavaを習得すれば転職することは、容易いでしょう。
Javaのデメリット
Javaのデメリットは大きく分けて2つあります。
それは、
- オブジェクト指向に対する理解が必要
- 小規模システム開発に適していない
ということです。これからJava学習を始めようとお考えの方は、上記2つのデメリットについても理解しておきましょう。
オブジェクト指向に対する理解が必要
オブジェクト指向は優れた考え方なのですが、理解するまでに時間を要す理論でもあります。それを理解した上で、オブジェクト思考言語を実践環境で扱うようになるには、ある程度の経験が必要になります。
オブジェクト指向を理解することができなければ、プログラムの「独立性」「再利用性」「拡張性」を活かすことができず、質の高いプログラムを作り上げることは難しいでしょう。
Javaにおけるオブジェクト指向の仕組みについてはこちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
小規模システム開発に適していない
個人で作成するようなプログラムや小規模のシステム開発において、Javaはあまり適しているとは言えません。
Javaの強みである拡張性と再利用性が小規模なシステムでは活かされないうえに、無理にJavaを用いることでソースが長くなってしまったり、挙動がおかしくなってしまうことも考えられるでしょう。
個人で案件獲得を目指すのであれば、RubyやPHPといったプログラミング言語をおすすめします。
Javaが初学者に難しいと言われる理由
Javaは一般的にあまり初心者向けの言語ではないと言われています。
その要因として、下記の点が挙げられます。
- 専門性が高く技術的に難しい
- 学習環境が揃えづらい
- 個人ビジネスには向いていない
- 習得後も肉体労働になりがち
- 初級者レベルではキャリアの選択肢がない
- 学習コストが高い
- 新しい技術を身につけづらい
それぞれの詳しい理由に関してはこちらの記事で解説いたします。ぜひ参考にしてください。
Javaの評判
Javaは比較的にネガティブな評判が多いのが現状です。
そのなかでもよく言われるのが、
- 文字列が長い
- equalsでないと値の比較ができない
- IDEが必須である
- 環境構築がめんどくさい
- JVMが遅い
ということです。
しかし、言語仕様についての批評をするときは、開発当初の時代的背景も一緒に理解することが大切です。現在では受け入れられないような仕様があっても、その時代ではそういった仕様が求められていたなどの背景があります。
そこまで意識を向けるのは大変ですが、全ての事象には理由があるのでその理由を理解できるようになると寛容になりますし、さらに言語への理解が深まりますよ。
まとめ
Javaは人気の言語ですが、メリット・デメリットもはっきりしています。特にJavaの開発者は、ほとんどが大規模開発の案件を受け持つことになるので、厳しい労働環境が多いのも事実です。
しかし、Javaを習得することができれば、色々な言語へ横展開することができるので、難易度は高いですが初学者でもJavaを学ぶメリットはたくさんあるといえるでしょう。
もしあなたの目的とJavaが合っていないのであれば、こちらのプログラミング学習プラン診断をご利用ください。2〜3の質問からあなたに最適なプログラミング言語と簡易的な学習プランを診断いたします。