この記事では、需要や必要なスキルも交え、フロントエンド開発の特徴を解説します。
フロントエンド開発とは?
フロントエンド開発に必要なスキルが知りたい
フロントエンド開発の入門方法が知りたい
プログラミングを始める方が増えているなか、「フロントエンド開発」に興味のある方も多いのではないでしょうか。
しかし、フロントエンド開発について基本的なことが分からないと、学習を始めてよいものか不安になります。
そこで今回は、フロントエンド開発の基礎知識から入門方法まで、幅広く解説します。プログラミング初心者の方でも分かりやすい内容なので、ぜひご覧ください。
- フロントエンドはユーザーのパソコンで動作するプログラム
- フロントエンド開発はWebデザインや機能の実装が対象
- 開発にはHTML/CSS/JavaScriptなどが必要
フロントエンド開発とは?
Webシステムは、フロントエンド(ユーザーのパソコン側)と、バックエンド(Webサーバー側)間でのデータ通信により実現されています。
「フロントエンド開発」はこの内、ユーザーのパソコン側で動作するプログラムを開発することです。
フロントエンドはWebブラウザでの表示や動作を制御します。ただし表示される元データの格納場所はユーザーのパソコンではなく、Webシステムごとに決められたWebサーバーです。
フロントエンドではWebサーバーにあるデータを参照できないので、バックエンド(サーバーサイド)のプログラムにデータを要求します。バックエンドは要求にしたがってWebサーバーのデータを取得・加工し、元のフロントエンドへ応答するのが役割です。
なお、フロントエンドとバックエンドでのデータ通信には多くの場合、「HTTPS」と呼ばれるプロトコル(通信ルール)が用いられます。
フロントエンドとバックエンドの違いやHTTPS通信について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
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フロントエンド開発者の需要や将来性
フロントエンド開発者の需要や将来性について、データをもとに以下の2点を解説していきます。
- 現在の需要
- 将来的な需要
求人数から見る現在の需要
求人検索エンジンの「求人ボックス」で「フロントエンドエンジニア」を検索すると、2021年5月時点で、12,000件を超える求人がヒットします。
フロントエンド開発ができるエンジニアを求めている企業は、とても多いと分かります。
Webシステムは今やビジネスに欠かせない存在であり、その立ち上げやアップデートのためにフロントエンドエンジニアが必要なのです。フロントエンド開発は、このように大変需要の高い仕事といえるでしょう。
では2つの求人例を見てみましょう。
グルメレビューサイトのフロントエンド開発を行うエンジニアを募集している求人です。月収は35万円~ですが、比較的開発経験が少なくても応募できます。
デジタルライブラリやeラーニングのフロントエンド開発を行うエンジニアを募集している求人です。さまざまな製品を柔軟に開発することが求められますが、年収は500~700万円で収入アップも期待できます。
将来的な需要はどうなるの?
結論としてフロントエンド開発の需要は、今後さらに伸びていくと予想されます。
なぜなら、最近では在宅勤務者やスマホ利用者の増加にともない、Webサイト自体の需要も高まっているためです。在宅ワークの広がりによってオンラインビジネスの重要性は高まっており、Webサイトを新しく立ち上げる企業も多く、エンジニアに対する需要も増えています。
また、スマートフォンの普及でWebサイトへのニーズも多様化しており、既存のサイトにも改良が求められています。このようなWebサイトの立ち上げ・アップデートには、フロントエンド開発が欠かせません。
そのため、フロントエンド開発ができるエンジニアはより求められていくでしょう。
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フロントエンド開発に必要な3つのスキル
フロントエンド開発に必要なスキルは、以下の3つです。
- プログラミング言語の知識やスキル
- ライブラリやフレームワークの知識
- 開発環境やツールの知識
各スキルについて、順番に解説していきます。
プログラミング言語の知識やスキル
フロントエンドで動くプログラムを開発するためには、当然ながらプログラミング言語の知識やスキルが必須です。
フロントエンド開発では、以下3つのプログラミング言語が使われます。
- HTML
- CSS
- JavaScript
それぞれの言語について、順番に解説していきます。
Webサイトの骨組みをつくる「HTML」
「HTML」は、Webサイトのコンテンツを表現するための言語です。
Webサイトの骨組みは基本的にHTMLで作られているので、フロントエンド開発の学習では最初に習得する必要があります。
表示するデータを「タグ」と呼ばれるもので両側からはさんで意味を持たせる、というのが基本的なHTMLの構造です。
HTMLについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
Webサイトの見た目を整える「CSS」
HTMLがあればコンテンツの内容は表現できますが、それだけでは味気ない見た目のWebサイトになってしまいます。
これを防ぐためにHTMLとセットで用いられるのが、Webサイトのデザインをカスタマイズする「CSS」という言語です。「セレクタ」や「プロパティ」と呼ばれるもので見た目を変える場所を指定してその値を設定する、というのがCSSの基本構造となります。
大規模なWebサイトでは多くのページを開発することになりますが、それらのデザインを統一するのは大変です。「CSS」はフォントやポイント数(pt)、基本的な構造などを規定できますので、ページデザインの統一にも重要な役割を担っています。
CSSについてより理解を深めたい方には、以下の記事がおすすめです。
Webサイトに動きを付ける「JavaScript」
「JavaScript」は、Webサイトにポップアップ表示などの動きを付けるプログラミング言語です。それに加えてバックエンドのプログラムとデータのやり取りを行う役割もあるため、フロントエンド開発には欠かせません。
JavaScriptは基本的にHTMLで書かれたソースコードに埋め込んで動かす形となるので、HTMLの知識が土台として必要です。JavaScriptの情報がもっと欲しい方は、以下の記事を読むと良いでしょう。
ライブラリやフレームワークの知識
JavaScriptのプログラミングでは、複雑なWebサイトの動作を表現しようとするとソースコードが膨大となり、開発に時間がかかってしまいます。そこで、フロントエンド開発を効率化するために「ライブラリ」や「フレームワーク」の知識も大切です。
ライブラリは、便利なプログラムを部品化して再利用できるようにしたもの。JavaScriptのライブラリでは「jQuery」がポピュラーで、フロントエンド開発初心者の方にもおすすめです。
一方のフレームワークはプログラムの骨組みを与えてくれるもので、必要な箇所を肉付けするだけで高度な機能が完成します。
JavaScriptのフレームワークでは、シンプルで覚えやすい「Vue.js(ヴュー・ジェイエス)」を学ぶと良いでしょう。
以下の記事ではjQueryやVue.jsについて詳しく解説していますので、併せてご確認ください。
なお、副業での収入獲得を目指しているものの、どんな仕事が自分に合うかわからない人は「副業診断」をお試しください。
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開発環境やツールの知識
ライブラリやフレームワークに加えて開発環境やツールを活用することで、フロントエンド開発が更に効率化できます。フロントエンドで覚えておきたい開発環境やツールは、以下の3種類です。
- スケジュール管理ツール
- ソースコードを編集しやすくするエディタ
- ファイル管理や動作確認ができる統合開発環境(IDE)
フロントエンド開発ではWebデザイナーやバックエンドエンジニアとの連携も欠かせないため、スケジュール管理ツールは重宝します。また、HTMLやJavaScriptの編集に特化したエディタを使うことで、プログラミングを効率化可能です。
フロントエンド開発では基本的にWebブラウザで表示や動作を確認できるため、統合開発環境については使われないこともあります。とはいえ、ファイル管理や動作確認を効率的に行いたい方は覚えておくと良いでしょう。
下の記事では、フロントエンド開発に使えるツールを紹介していますので、ぜひご覧ください。
フロントエンド開発の大まかな流れ
フロントエンド開発の流れは、企業や開発チームによっても細かく変わってきます。
大まかな流れとしては、以下の3ステップです。
- Webサイトのデザイン
- HTML/CSSのコーディング~テスト
- JavaScriptのコーディング~テスト
1ステップずつ、詳しく解説していきます。
Webサイトのデザイン
まずは与えられた企画書や仕様に関する情報をもとに、WebデザイナーがWebサイトをデザインします。
企画書や仕様を作成するのは多くの場合、WebデザイナーやWebプログラマーとは別のシステムエンジニアが担当します。
デザインは以降の工程にも影響してくるので、作成後は開発チーム内でレビューを行う場合が多いといえます。見た目の良さはもちろん、使いやすさや動作上の問題なども考慮したデザインのブラッシュアップが欠かせません。
なお、この工程では「モックアップ」と呼ばれるWebサイトの模型を作成することも良くあります。モックアップは関係者がデザインをイメージしやすくする目的のもので、Webサイトの動作は含まれません。
HTML/CSSのコーディング~テスト
完成したデザインをもとに、フロントエンドエンジニアがHTML/CSSのソースコードを作成する工程です。
HTMLでWebサイトの表示内容や構成を表現し、CSSでWebデザイナーが作成したデザインを再現します。
HTML/CSSのソースコードを作成した後は、表示が設計通りになっているかテストが必要です。関係者とテスト結果をレビューして、もし問題があれば適宜ソースコードを修正します。
HTML/CSSとJavaScriptのコーディング担当者が分かれていることも少なくありません。その場合、HTML/CSSのコーディングの担当者は「マークアップエンジニア」と呼ばれます。
JavaScriptのコーディング~テスト
HTML/CSSのソースコードが完成したら、フロントエンドエンジニアがJavaScriptのソースコードを作成してWebサイトに動きを付けます。
JavaScriptのコーディングでは、先ほどご紹介したライブラリやフレームワークを駆使して効率的に進める工夫が必要です。
JavaScriptについても同様に、ソースコード作成後は設計通りの動きになっているかテストし、関係者とのレビューを行います。モックアップではWebサイトの動きまでは確認できないため、実際の動作を見て新たな問題が見つかることも少なくありません。
問題があればソースコードを適宜修正し、リリースできる品質になるまでプログラムをブラッシュアップします。
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フロントエンド開発に入門する3つの方法
フロントエンド開発の入門者には、以下3つの学習方法をおすすめします。
- 学習サイトを利用する
- 参考書を読む
- プログラミングスクールで学ぶ
ひとつずつ、順番に解説していきます。
なお、プログラミング初心者の方や独学したい方は、以下の記事を読めば最適な学習方法が分かりますよ。
学習サイトを利用する
フロントエンド開発は当然パソコンで行うので、オンラインの学習サイトを使うと学びながら実践しやすいメリットがあります。基本的にスマートフォンでも使えるので、通勤などのすき間時間にも学びやすいでしょう。
プログラミング学習サイトにはテキスト形式や動画形式などさまざまなものが存在し、料金もさまざまです。
以下の記事では無料・有料合わせて20点もの学習サイトをご紹介していますので、ぜひご覧ください。
参考書を読む
フロントエンド開発を学べる参考書も、多く出版されています。参考書だと1冊に豊富な知識が詰まっているので、多くの教材を使うことなく効率的に学習・復習しやすいのがメリットです。
フロントエンド開発の入門者におすすめの1冊をご紹介します。
フロントエンド開発で覚えておくべき知識について、入門者向けに解説している参考書です。良く使われるツールやライブラリ、フレームワークの使い方まで幅広く解説しているので、開発を効率化するための知識が身に付きます。
以下の記事ではフロントエンド開発の参考書を18冊も紹介していますので、上記以外にも色々な本をチェックしてみると良いでしょう。
プログラミングスクールで学ぶ
独学だと不明点や問題点があっても自分だけで解決しなければならず、プログラミング初心者の方にはかなり大変です。また独学だとモチベーションも下がりやすく、挫折してしまう方も多くいます。
独学で挫折しないか不安な方には、プログラミングスクールがおすすめです。スクールならプロの講師に教えてもらえるのでスムーズに学べて、挫折する心配がありません。
以下の記事ではフロントエンド開発の言語を学べるおすすめスクールを6社紹介していますので、参考にしてくださいね。
フロントエンド開発を最速で習得するならスクールへ
フロントエンド開発に限らずプログラミングスキルは、とにかく実践経験を重ねないと定着しません。
しかし実践学習ではたくさんの不明点や問題点が発生し、独学では挫折しなかったとしても多くの時間がかかってしまいます。
最速で実践的なフロントエンド開発スキルを身に付けるなら、プログラミングスクールが最もおすすめです。スクールであれば実践での不明点や問題点をすぐに解決でき、挫折の心配もありません。
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まとめ
今回は、フロントエンド開発に関する以下5点について解説しました。
- フロントエンド開発とは?
- 需要や将来性
- 必要な3つのスキル
- 開発の大まかな流れ
- 入門する3つの方法
フロントエンド開発は将来性が高く、スキルを習得できれば安定した仕事が期待できる魅力的な分野です。覚えることは多くて大変ですが、ライバルが増える前に学習を始めると良いでしょう。
また分からなくなったら、いつでもこの記事を読み返してくださいね。
Webシステムのフロントエンド(ユーザーのパソコン側)で動作するプログラムを開発すること。一方のバックエンド開発は、バックエンド(Webサーバー側)で動作するプログラムを開発することです。
HTML、CSS、JavaScriptの3つ。HTMLはWebサイトの骨組みをつくり、CSSはWebサイトの見た目を整え、JavaScriptはWebサイトに動きを付けます。
「模型」を意味する用語。フロントエンド開発では、Webサイトのデザインをイメージしやすくするための見本品を指します。