こんにちは!
侍エンジニアブログ編集部のナナミです。
今回は講師インタビュー!Unityなどゲーム関連の知識を持ち、ゲーム業界を目指す人をサポートし続けている岩本講師にお話を伺いました。
岩本講師のお話は、学習成功の秘訣が満載!ゲーム業界を目指す人もそうでない人も必見です。
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現場で活躍しながらも、プログラミングを教えたかった
ナナミ:そもそもIT業界に足を踏み入れたきっかけは?
岩本:子供の頃からゲームボーイとかプレイステーションとかのゲームが大好きで、ゲームってどうやって作るんだろう、いつか作ってみたいなとずっと思っていたんです。でも、勉強嫌いだったのでなんとか公立で入れた農業高校の情報科に通うものの、たまたまゲームを作りながらプログラミングを学べる短大を見つけて進学し、編入で大学に進んだ後に就職しました。
ナナミ:現在イベントなどの主催としてもご活躍されていますが、やはり学生時代からそういうイベントには参加していたんですか?
岩本:そうですね。恩師から「面白そうだから行っておいでよ」って言われたらハッカソンなどに参加したりしていました。
また、短大のころ恩師の先生と先輩が一緒にやって始まった、8時間でもの作りをやって最後に発表と交流を行う「八時間耐久作品制作会(仮) 」っていうイベントを主催しつつ参加したりもしています。
ナナミ:プログラミングの講師をしようと思ったきっかけはなんですか?
岩本:昔から、最終的には誰かに教える立場になりたいという気持ちがありました。でも普通に会社にいると、教える立場って管理職になっちゃうじゃないですか。僕は基本的にクリエイター側でやりたいことをやりたいと思っていたので、管理職にはなりたくなかったんですよね。
そんな中、「侍エンジニアならフリーランスとして仕事をしながら講師ができるよ」とお話を頂いたので、面白そうだなと思ってやらせていただくことになりました。
とにかく手を動かして作品を作ってもらう指導方法の理由
ナナミ:最初はどんなことから指導が始まるんでしょうか?
岩本:まずはUnityの扱いに慣れてもらうために、早速手を動かしてもらうようにしています。
一番最初の授業なら、Unity上にGameObjectのCubeを置きます、このCubeに対して色を変えてください、移動させてくださいみたいな簡単な動作を指示して、すぐやってみてもらいます。そこで手が止まっちゃうようならこの手順で調べたりしてみましょう、書いてみましょうみたいな感じで進めて、実行する、問題を解決する、さらに実行するというサイクルを体感してもらう感じです。
ナナミ:最初は座学的な内容からかと思ったのですが、そうではないんですね。
岩本:そういう説明って大体は書籍に書いてあるので、別にやらなくてもいいかなと考えています。ゲーム作りは、とにかく手を動かすことが大事なので、まずは動かすことに慣れてもらって、そこからマリオパーティーのミニゲームみたいなのを一個ずつ作っていくとか、自分が作りたいゲームを作っていってもらうようにしています。
そうすれば、自然とポートフォリオも出来上がりますしね。
ナナミ:指導をする上で気をつけていることや、大事にしていることはありますか?
岩本:コードを手を動かして書いてもらう、つまりコピペで終わりにしないことを心がけています。
プログラミングって頭で覚えるのもそうなんですが、体で覚えるのが一番実践的だと感じています。実は僕、大学時代のプログラミングの授業で最初の方は、全部赤点だったんですが、恩師に相談したところめちゃめちゃ分厚いJavaの本を渡されて「これを春休みに全部やってこい。コピペすんなよ。まあコピペもできないけどな!」って言われて(笑)
その課題をやるとプログラミングのやり方がなんとなく分かって書けるようになり始めた経験があったため、手を動かすのが何より大事だなと考えて授業に取り入れました。
ナナミ:この生徒さんは伸びるだろうなっていう人の特長ってありますか?
岩本:情報のキャッチアップがうまくできている方だなと思います。そういう方は何かしらの宿題を出して作ってもらった時、いいアイデアを使って作品を作っていたりするので、素直に「ああ、これは予想外ですごい」ってこともあったりします(笑)
ナナミ:教える側として、生徒に持っていてほしいマインドとかってありますか?
岩本:モチベーションを自分で作れることや情報収集をしたりしてほしいなと思います。
学習中は講師側から色々情報提供したりしてモチベーションを上げていくことはできるんですけど、学習が終わったら自分たちでモチベーションを作らないといけなくなるので、それは今のうちからやっていたほうがいいなと思いますね。
ナナミ:そういうモチベーションアップのオススメの方法とかってありますか?
岩本:いろんな記事を見て「こういう人になりたい」とか「これくらいできるようになりたい」と思ったり、イベントとかに参加して色んな人とコミュニケーションとってワクワク感を持ってみたりですかね。
あとはTwitterをやるのもいいですね。自分が好きそうな投稿をしている人をひたすらフォローして、作品や日常を追っていって「これってどうやって作ってるんだろう」って考えるんです。そうするとモチベーションにもなるし、「こういう人になりたい」っていう目標にもなるし、情報も結構共有されるので。
やりたいことがやれるフリーランスという生き方
ナナミ:現在フリーランスエンジニアとしてもご活躍されていますが、どんなお仕事をされているんでしょうか?
岩本:現在QA(Quality Assurance)エンジニアとして、一定のコストでシステムの品質を管理するべく、UIテストツールを用いたりツールを作ってワークフローに適応させたりなどを担当しています。
前職からQAエンジニアをやり始めて、そのときとこれから溜まっていくノウハウをいろんな会社さんに提供したくて、それもあってフリーランスという道を考えました。
ナナミ:フリーランスと言えば「自由に働きたいからなる」というイメージですが、やはり自由ですか?
岩本:自分がやりたいことをやるという意味では自由ですが、いわゆる時間的な自由や場所の自由という感じではないですね。
僕は今契約していただいている会社さんに常駐で働かせていただいているので、日々の生活は会社員とそこまで変わらない感じです。平日の夜や休日は侍エンジニアの授業や、授業の準備、自分のキャッチアップやリフレッシュタイムなどに使っています。
ナナミ:ちょっといやらしい話ですが……ぶっちゃけ収入上がりました?
岩本:全然上がりましたね。
ただ、やっぱり税金とか保険とかが全部個人負担になるので、それが結構痛いです(笑)
だからその分、毎月の売上を上げることと維持する意識は持つようにしています。とりあえず、自分のできることをアプローチしてお仕事貰えば問題ないなとは考えていますが、今後どうなるかはまだ分かりません。
ナナミ:大変そうですが、それでもフリーランスになってよかったと思いますか?
岩本:なってよかったですね!
そもそも、やりたいことがありすぎて会社員だと全部やりきれないなと思ったのがフリーランスになるきっかけだったんです。そのやりたいことを少しずつやれるようになったので、フリーランスになって本当によかったなと思っています。
ナナミ:生徒さんでフリーランス志望の人がいたら、どんなアドバイスをしますか?
岩本:勉強会とかハッカソンに参加することをオススメしていますね。スキルも上がりますし人脈も作れますし、いろんな話を得られるっていうのは大事なので、そういうのに積極的に参加するといいと思います。
逆にそういうのが苦手な人は自分のスキルを集中的に上げないと、案件を頂いたりってなかなか難しいなと思います。なのでそういう方は、ここは自分が極められるっていうポイントを見つけて、尖らせていくのが大事なのかなと思います。
ナナミ:イベントって「初心者が行ってもいいのかな」と不安になるんですが、雰囲気的にはどういう感じなんでしょうか?
岩本:結構初心者ウェルカムなイベントもたくさんありますよ!東京だと「Gotanda.unity」っていうイベントはUnityのレベル関係なく楽しめるイベントになっているので、ぜひ気になる方は参加してみてほしいです。
あとは「Unity Learning Materials」っていうサイトでイベントの様子とかが公開されていたりするので、そういうのを見て「このくらいなら参加できそう」みたいな感じで選ぶのもいいと思います。
エンジニアリングの伝道師として
ナナミ:今後、ご自身はどんなことをしていきたいですか?
岩本:今思っている「やりたいこと」をどんどんやっていきたいですね。
10月くらいにUnity Fukuokaをまた開催したいし、あとはこの前やったUnity Developer Jobsの2回目もやりたいです。八耐も定期的に開催するので是非遊びに来てください。
日中に関しては、一旦はQAエンジニア業務を今お世話になってる会社さんやこれからお世話になる会社さんで成果を出して、ノウハウを貯めて、他の現場に入るときにはさらにそれまでより高いアウトプットを出せるように頑張っていこうと考えてます。
別にQAエンジニアじゃなくてもいいんですけど、いろんな会社さんでお仕事させてもらうものの依存せず、システムやツールを作ったり改善したものが自分がいなくても回るような仕組みを提供できるようにと考えています。
ナナミ:あ、そこに自身がいなくてもOKなんですね。
岩本:むしろそれがいいと思っています。システム開発で「密結合は良くない、疎結合であるべきだ」っていう話があるんです。仕事でも一緒でどこかに依存してしまうと、そこに属人化してしまいます。
だから1箇所にとどまらず、伝道師みたいな感じでできればいいなと、現時点はそう考えています。
ナナミ:生徒さんには「こうなってほしいな」という思いはありますか?
岩本:失敗もしつつ、ちゃんと自分で起き上がれるようになって、最終的には結果オーライになってほしいなと思っています。
例えば、元々コンシューマーゲーム業界に行きたいって考えている人も「まあソシャゲでもゲーム作れてるしいいか」みたいに、夢を叶うのが厳しいときは、どこかで納得できる結果オーライになってくれればいいかなと。
ソシャゲだけでなく、ゲーム・AR・VRのアプリ開発はUnity案件多いので、すごいこだわらなければやりがいはあるはずです。別にその後でも頑張り次第で夢が叶うこともあるでしょうし(笑)
ナナミ:最後に、プログラミング学習やりたいけど不安な人に向けてのアドバイスをお願いします!
岩本:動かなきゃ何も始まらないので、とりあえずやり初めて、そして続けることだと思います。やりたいことや作りたいものの目標があるのなら、そこにたどり着くための道筋を考えて、方法を調べて動く。それがちゃんとできて、手を動かせて、何か作れれば、一旦結果オーライになれるんじゃないかなと思います。
そのために侍エンジニアやTwitterなど、いろんなサービスを使ってみるといいかと。何か失敗してダメになっても結果的に無駄にはなっていないので、とにかくトライ&エラーで少しずつ進むと自ずと見えてくることが増えてきます。自分に合ったやり方を見つけて、挫折しても良いので、結果オーライにできるように頑張ってみましょう!
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