C#のメリット、デメリットってなんだろう?
C#は何ができる言語なの?
この記事をご覧の方はC#についてこのような疑問があるのではないでしょうか?
C#は非常に需要も高く、数多くのエンジニアに愛されている言語ではありますが、C#を普段使用されている方でも実際にどのようなメリット、デメリットがあるかご存知でない方もいるでしょう。
この記事ではC#の基礎からメリット、デメリットまでご紹介していきます。また、現在のIT業界でのC#の需要や期待できる給料レベルなども合わせてご紹介いたします。
そもそもC#とは?
C#とはMicrosoft社が独自に開発したオブジェクト指向のプログラミング言語です。Java等多数の言語のメリットを取り入れ、C++の継続言語として開発された言語で2002年に正式にリリースされました。
現在リリースから10年以上立っていますが、継続的にアップデートがされており非常に成熟したプログラミング言語となっています。WindowsやMacなどはもちろん、AndroidはiPhoneなど数多くのプラットフォームで動作する言語です。
C#のメリット
C#のメリットは数多くありますが、主な利点は導入の容易性とC#言語の汎用性です。新しい言語を取り入れる際に必ずと言っていいほど発生する環境構築ですが、C#ではプログラミングの初心者でも簡単に環境構築ができるようになっています。
また、C#を使用することでPCやスマートフォン上で動作するアプリケーションからWebアプリケーションまで、色々な種類のアプリケーションを開発できます。特にゲームの開発ではC#の需要が非常に高く、ゲーム開発に興味がある方は覚えて損のないプログラミング言語となっています。
さまざまなプラットフォームのアプリ開発を行える
C#では先述の通りWindow、Mac、Android、iOSなど数多くのプラットフォームでの開発ができる非常に便利なプログラミング言語です。また、通常の実行ファイル等を起動して動かすGUIアプリケーションの他に、コマンドライン上で動くCUIアプリケーションやWebアプリケーションの開発も可能です。
実はC#は元々Windowsのみで動作するように開発されていたのですが、方針の変更があり現在ではマルチプラットフォームに対応した汎用性の高い言語として開発されています。
環境構築が簡単にできる
多くの人が躓き、挫折することもある環境構築ですが、C#ではVisual Studioという開発ツールを使うことで簡単に開発環境を構築できます。
Visual Studioをインストールし、「.NETデスクトップ開発」など必要なパッケージをインストール選択、インストールするだけでC#の開発環境を構築できます。他の言語と比べても簡単に環境が構築できることはC#の大きなメリットの1つです。
また、Visual Studio自体は有料のソフトウェアですが、CommunityエディションやVisual Studio Codeなど無料でインストールできるバージョンもあるので、気軽に開発できるのも嬉しいメリットです。
本格的なゲーム開発ができる
また、C#は世界最大のゲーム開発エンジンUnityにて採用されており、C#でソーシャルゲームからアクションゲーム、RPGまであらゆるゲームの開発ができます。
Unityは特にスマートフォンアプリでの需要が高く『ポケモンGO』や『白猫プロジェクト』、『fate/grand order』など大規模かつ大ヒットしたアプリケーションもUnityを用いて開発されています。
スマートフォン用のゲームアプリ開発はUnityを採用している会社が多いため、ゲーム開発をする方はUnityを使いC#で開発することをおすすめします。
C#のデメリット
もちろんC#にも得手不得手があるため、デメリットも存在します。C#で対応できるプラットフォームや開発分野は幅広くありますが、一部対応仕切れていないものもあります。それはハード周りの制御やLinuxというプラットフォームでの開発です。
OS開発を行うことができない
C#はハード制御をサポートしていないため、OS開発ができません。そのためOS開発をしたい方には不向きな言語となっています。
C#のベースとなっているCやC++はOS開発に適したプログラミング言語でしたが、C#ではOS開発ができませんのでご注意ください。
Linuxでの開発に適していない
WindowsやMacでは容易に開発環境の用意、及び開発ができるC#ですが、残念ながらLinuxはWindowsほど簡単に開発環境を構築できません。
LinuxでC#を使った開発をする場合はVisual Studioではなく、MonoやMonodevelopなどをインストールして環境を構築する必要があります。またどうしてもVisualStudioと比べるとエディタの機能も限られてしまうため、特別な事情がない限りC#で開発をする場合はWindows、もしくはMacで開発しましょう。
C#の需要
C#はその幅広い対応範囲や、Microsoft社が開発している言語で継続的なアップデートが実施されているため、リリースから10年以上たった現在でも安定した需要があります。
また、以下のプログラミング言語のおすすめランキングではC#が5位と高い評価を得ています。
<blockquote>
5位 C#:ウインドウズ環境でのプログラム開発ならお任せ
マイクロソフトが開発しているため、Windows環境では圧倒的な強さを誇る。注目のVRを含め、制御系やWebアプリ、業務システム構築など、幅広くカバー。
</blockquote>
C#の求人数
C#エンジニアとして働く場合、実際どれくらいの求人数があるのでしょうか?いくつか有名な求人サービスでC#関連の求人検索結果の数をまとめました。(2019年10月10日現在)
- リクルートエージェント: 856件
- Green: 2232件
- CAREER CARVER: 1132件
- エン転職: 115件
- リクナビNEXT: 92件
求人サービスによって数の違いはあるものの、それぞれ約1000件〜100件ほどの求人があるようでした。C#はその汎用性の高さから求人数も安定した数あるため、就職や転職を目指されている方におすすめです。
C#の平均年収
2019年9月時点での求人情報を元に計算した結果、C#の平均年収は456万円となっています。
システムエンジニアの平均年収が495万円(「求人ボックス」調べ)ということを考えると、平均より多少低めではありますが、ある程度平均値に近い金額を期待できます。
C#を学ぶべき人は?
C#は汎用性が高く、同時にゲーム開発も得意なプログラミング言語となっています。そのためゲーム開発をする方、および現段階で特定の分野の専門を決めきれていない方にもおすすめの言語です。
また、Microsoft社が開発している言語ということもあり、C#はWIndowsのアプリケーションを開発するにあたって非常に強力な開発言語です。Windowsユーザーの方やWIndows用のアプリケーションを開発する方は学んで損の無い言語です。
まとめ
今回はC#のメリット、デメリットについてご紹介しました。
C#はリリース時期10年以上前ですが、Microsoft社によって手厚くメンテナンスやアップデートをされている言語ですので、今後も長く愛用される言語となるでしょう。
特にゲーム開発では世界トップシェアのUnityに正式採用されているため、ゲーム開発する場合はまず学ぶべき言語となっています。
Linuxでの開発やOS開発に不向きだったりと、一部デメリットはありますが、C#にはそれを上回る数多くのメリットが存在します。
この記事をきっかけに1人でも多くの方がC#に興味を持っていただければ幸いです。