フリーランスのエンジニアは、C言語でもなれるものか。
しかし難しそうだし、C言語の案件がどのくらいあるのか知りたい。
C言語というプログラミング言語は古くから存在し、その名前くらいは聞いたことがあるかもしれません。
しかしフリーランスのエンジニアを目指す場合に、このC言語の案件がどのくらいあるのか? そして実際に稼げるものかは気になるところですよね。
これらの疑問の解決を目指して、C言語の現在の状況をあらゆる視点から分析しました。どのくらいの案件があるのか、年収は、あるいは取得する際のレベルなども含めて紹介します。
C言語フリーランスのエンジニアの状況
最初にC言語のフリーランスエンジニア現状を、統計をもとにチェックしていきます。
C言語フリーランスの案件数
言語別のフリーランス案件割合は次の通りです。
- 1位:java 29.2%
- 2位:PHP 22.1%
- 3位:JavaScript 10.8%
- 4位:Ruby 9.9%
- 5位:Android(java) 4.8%
- 6位:Objective-C/Swift 4.8%
- 7位:C#/C#.NET 4.1%
- 8位:Swift 3.8%
- 9位:Unity 2.9%
- 10位:Python 2.3%
- 11位:C/C++ 1.9%
- 12位:Scala 1.4%
- 13位:Go 0.8%
フリーランスの案件として言語別に見て行くと、トップはWebから基幹システムまで対応するJavaがほぼ3割にあたる29.2%。次に初心者でも学びやすいPHPが22.1%と続きます。
その一方で、C言語およびその派生言語であるC++の案件割合は、11位にランクイン。全体の1.9%と、決して多いわけではないことがわかります。
しかしこれだけで、C言語に期待できないと考えてはいけません。C言語には多言語と比べて高速性では圧倒的に優位。そのため安定した案件があります。
次にフリーランスエージェント別のC言語案件数は次の通りになっております。
- 1位:フリエン 247件
- 2位:PE-BANK 46件
- 3位:ハッピーエンジニア 44件
- 4位:スキルコネクト 22件
- 5位:レバテックフリーランス 13件
- 6位:NextEdgeフリーランス 12件
- 6位:at-engineer 12件
- 8位:フォスターフリーランス 10件
特定の企業からの案件が飛びぬけていますので、そこから案件狙うのが得策であることがわかります。しかし、必ずしも自らのスキルに合う案件かどうかは別なので、他社案件も見ておきましょう。
C言語フリーランスの年収
フリーランスのC言語の年収ですが、これはその人のスキルによって大きく異なります。なぜならば本当に実績とスキルがあれば、年収1000万をはるかに超え、正社員の倍を稼ぐ人もいるからです。
それを踏まえてC言語におけるフリーランスの平均年収の比率ですが、フリーランス限定で明確なデータ・情報がありません。そこで近いところとして、転職サイトの資料を確認すると次のようになります。
- 1位:38% 400~499万円
- 2位:24% 300~399万円
- 3位:21% 500~599万円
- 4位:10% 600~699万円
- 5位:3% 700~799万円
C言語の開発経験者が年収でどのくらいかを見ると、年収で400万円台が最も多くなります。この資料は正社員の分も含まれていますから、フリーランスの場合、特に経験が少ない時にはもう少し低く見た方が無難です。
またC言語だけの話ではありませんが、海外サイトのjobsQueryでは、C言語の年収が10万8000ドル、C++が11万6000ドルという統計を出していました。
これはほぼ日本の倍の数字ですから、もし英語に精通しているなら、リモートで作業するフリーランスの場合、思い切って海外の案件を狙うのもひとつの手段でしょう。
また、言語別のランキングは、以下のようになっています。
- 1位:651万円 Python
- 2位:633万円 Perl
- 3位:606万円 Ruby
- 4位:597万円 C言語
- 5位:555万円 JavaScript
- 6位:538万円 PHP
- 7位:530万円 Scala
- 8位:499万円 Java
- 9位:483万円 Swift
- 10位:475万円 Objective-C
より抜粋
プログラミング言語別の平均年収額を見ると、C言語は4位にランクインされ、案件数では圧倒的に多かったJavaやPHP、新しい言語として注目を集めつつある、SwiftやObjective-Cといった言語よりも高いです。
つまり、C言語を使いこなせるエンジニアであれば、最高額ではないものの、比較的高単価の案件が受託できることがわかります。
- 1年未満:25万円~35万円/月
- 1年:30万円~35万円/月
- 2年:40万円~55万円/月
- 3年:50万円~60万円/月
- 4年:60万円~80万円/月
- 5年以上:70万円~100+万円/月
より抜粋
C言語を経験別にどのくらいの相場かを見て行くと、経験を積めば積むほど相場が高くなるのわかります。1年未満と5年以上では、おおよそ3倍の開き。これは経験のあるフリーランスとしてとして非常に有利に交渉できます。
例えばある案件で、最初は安い単価でも数をこなして経験を積めば、新しい案件を受ける時にその経験をアピールすることで、より高い数字が狙えることを意味します。
この事から、C言語のフリーランスの将来性は、経験を積めば積むほど高くなることがわかります。
C言語フリーランスの将来性
C言語は下記にも詳しくべますが、汎用性が高く、またスピートが早いのが特徴。その一方で、習得は非常に難しい言語です。
また、C言語におけるフリーランスエンジニアの案件数は、決して多くはありません。しかし、その一方で非常に安定した案件があり、これが無くなるることは、現状考えにくいです。
そのため、C言語のフリーランスエンジニアは、複雑さから参入するのは少し大変。しかし実績を積めば今後安定した案件の受注を受け、また経験が高まれば年収が上がると考えられます。
C言語はフリーランスエンジニア向きの言語なのか?
C言語の特徴
C言語は、1972年にAT&Tベル研究所が開発したプログラム言語です。基本プログラム(オペレーティングシステム)の開発用言語として登場しました。半世紀近く使われる古い言語の特徴ですが、現在も主要のプログラミング言語のひとつです。
C言語の派生言語としてC++やObjective-C、C#、主力のJava、PHP、Perl、Pythonも、C言語からの派生言語です。
いろんな用途で使いやすい言語ですが、その一方で他の言語では、メモリの管理などを意識する必要があるというデメリットがあります。
その一方でC言語には他の言語と違い、基本プログラムの開発言語としてコンピューターが直接意識するマシン語に近い位置なので、処理のスピートが早く、3Dのゲームプログラミングでも使用されます。
C言語で開発できるもの
C言語を使って開発できるものは非常に数多くあります。基本プログラムの開発をはじめ、組み込みアプリの開発、あるいはサーバーデータの移設にも利用されます。
企業の基幹システム、ロボットの開発にも利用されますし、また、いろんなものがインターネットに接続して情報交換が行える、IoTデバイスの開発にもC言語の役目は大きいでしょう。
そのほかはゲームプログラミングです。3Dのような立体画像をストレスなく動かす際に、C言語のスピードは重宝され、大手ゲーム会社の開発言語にC言語が活用されています。
未経験者からの習得難易度
C言語を未経験者から習得する難易度についてですが、結論をいえば非常に難しいでしょう。これはJavaにもいえることです。その理由は次の通りです。
- 専門性が高く技術的に難しい(難易度の高いバグの解析・設計が必要)
- 技術が高いぶん学習コストが高い
- 初心者には学習環境が揃えづらい
- 個人ビジネスには向いていない
- 習得後も肉体労働になりがち
- 初級者レベルではキャリアの選択肢がない
- 新しい技術を身につけづらい
詳細はこちらを参考にしてください。
C言語は、非常に難しい言語で、学習環境も多言語と比べて整っていませんし、またコストもかかります。取得ができたとしても、初心者ではなかなか良い案件が回ってきません。
C言語は、初心者には難しい言語です。しかしこの言語から派生した言語があります。
PHPは初心者でもわかりやすい言で、PythonもC言語と比べると簡単で、将来性も高いのでおすすめです。
また、どうしてもC言語を学びたい時には専門分野を持つことです。同じ日本語でも、和歌などの文学的な分野と最新の科学的な分野の専門用語では同じ言葉でも独自の言い回しなどを考えると、別物です。
つまりC言語でも分野によって使い方に細かい違いがありますから、まずはやりたい分野を絞ったうえで、その分野に特化すると習得への早道になることは間違いありません。
常駐エンジニアとフリーランスエンジニア年収の違い
常駐エンジニアとフリーランスエンジニアの年収については、常駐エンジニアの方が有利です。もしその実力、スキルが高ければ正社員以上の収入も期待できます。
最大のメリットは仕事の案件が継続するという点。そして顧客とのコネクションが保てるというメリットもあります。また、リモートのフリーエンジニアでは与えられないような案件への着手も可能です。
特にC言語エンジニアは、常駐することでリモートのフリーエンジニアでは経験ができないような大規模のシステム開発や上流工程の経験といった、高単価が目指せるスキルを取得が可能です。
参考までに、自宅からのリモートでのフリーエンジニアでも、より高単価を目指際に有利な条件を以下に記します。
- 大規模なシステムを開発した経験
- 業界や業務の専門知識をしている
- マネジメントや上流工程経験を持っている
【結論】C言語は、案件数は少ないが安定しているので、他言語経験者にはおすすめ
C言語は、初心者には難しい言語です。かつ経験が浅い場合は特に案件数も限られていますから、いきなりC言語のエンジニアを目指すのはおおすすめしません。
しかし、それは初心者の話で、他のプログラム言語のエンジニアであれば、C言語を学ぶ価値は十分高くなります。実はC言語の案件は少ないものの、完全に無くなる可能性は低いからです。
特にC言語から派生した言語のエンジニアであれば、C言語が勉強しやすく、また習得できれば、ツインのスキルとなり、複合的な案件にも対応できます。
そういう人はぜひC言語取得にチャレンジしましょう。
まとめ
今回はフリーエンジニアにとってC言語がどのくらいの案件があり稼げるのかということを解説しました。
発表されて半世紀ほど近くがたつC言語は、案件数は多くはないものの、安定して存在し、それが完全に無くなる可能性も低いでしょう。そして、経験が豊富であれば非常に高単価も狙える可能性もあります。
ただ、初心者がいきなり学ぶにはハードルが高いのも事実。そのため初心者はいきなり学ぶのではなく、他の言語の経験を積んでから、あらためて学んだ方がより効率よくスキルアップできます。
この記事がきっかけで、現在のC言語の状況を理解でき、フリーエンジニアにとって取得すべきかどうかの判断の決め手になれば幸いです。