この記事では、未経験から在宅プログラマーになる方法を解説します。
国内におけるIT人材不足の深刻化を背景に、ITエンジニアといったプログラミングスキルがある人材の需要は増し、他の職種に比べ高い報酬を設けるケースが増えてきました。
また、感染症の流行を機にテレワークを実施する企業は増えフルリモートの案件も豊富なことから、プログラミングを学び在宅プログラマーを目指している人も多いのではないでしょうか。
特に女性は「家事や子育てと仕事を両立させるには、在宅ワークといった働き方を考慮することも重要」だと跡見学園女子大学の研究でも明らかにされています。
とはいえ、どう在宅プログラマーを目指せばいいのか、イメージが湧かない人もいるはず。
そこで、この記事では具体的な手順も交え、在宅プログラマーになる方法を解説します。プログラミングの在宅ワークができるようになるのに必要なスキルも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 未経験者はフルリモートの副業案件で在宅プログラマーを目指すのがおすすめ
- 在宅プログラマーには技術力だけでなくコミュニケーションやマネジメントスキルも求められる
在宅プログラマーになる4つの方法
さっそく、在宅プログラマーになる方法を、4つにまとめて紹介します。
どの方法を選ぶかで働き方は異なります。どれが自分に合う方法かイメージしながらご一読ください。
方法1:フルリモートの副業案件で収入獲得を目指す
未経験者にもっともおすすめなのは、フルリモートの副業案件で在宅プログラマーとして収入を獲得する方法です。
今の仕事を退職して、転職やフリーランスとして独立するといった選択には収入減少や労働環境悪化といったリスクが少なからず伴います。また、高度な技術力を求められることも少なくありません。
その点副業をはじめるのにはほとんどリスクがありません。合わないと感じたらいつでもやめられますし、低難易度な案件からはじめれば負担も少ないでしょう。
比較的難易度が低く、短期間で取り組める案件の具体例としては次のようなものがあります。
ただし、本業と両立するのが大変な点はデメリットです。時間や体力を必要とする方法なので、本業での残業が多い人や、子育てなどで余暇が少ない人には難しいかもしれません。
なお、副業での収入獲得を目指しているものの、どんな仕事が自分に合うかわからない人は「副業診断」をお試しください。
かかる時間はたった1分ほど。5つの質問に答えるだけで、自分にあう副業を診断してもらえます。
自身が取り組みやすい副業で収入を獲得したい人は、ぜひ一度お試しください。
\ 5つの質問に答えるだけ /
方法2:副業を経てフリーランスプログラマーへ独立する
在宅プログラマーは前述した副業を経て、フリーランスへ独立することで目指すこともできます。ある程度収入の目途が立っているため、現職をやめることへの不安が小さくなっているはずです。
副業として取り組む場合、単価が高い案件にはなかなか挑戦しづらいものです。なぜなら高単価案件は、労働時間が長いものや高いスキルを求められるものがほとんどだからです。
一方、フリーランスとして独立すれば、次のような高単価案件にも気兼ねなく取り組めます。
フリーランスプログラマーのデメリットは、会社員と比べて収入が不安定なことです。会社員より大きく稼げる可能性がありますが、反対にまったく案件が見つからず収入がない時期もあり得ることは理解しておきましょう。
方法3:フルリモート勤務の企業に就職する
フルリモート勤務の企業に就職するのも、在宅プログラマーになる有効的な方法です。企業への就職であれば、安定した収入を確保できる点が魅力です。
通常の就職活動と異なり、在宅プログラマーの求人であれば会社の場所や通勤時間などを考慮せずに探すことができます。弊社、株式会社SAMURAIもフルリモートで働ける企業の一つです。
転職サイトや転職エージェントを利用して、フルリモートの条件に合致する企業を見つけてみてください。
なお、プログラマーに興味はあるものの、本当に自分にあう職種なのかわからない人もいますよね。そんな人は「ITキャリア診断」をお試しください。
かかる時間はたったの1分。5つの質問に答えるだけで、自分にあうIT職種を診断してもらえます。
自身に適した職種が知りたい人は、手軽に試してみると良いですよ。
\ 5つの質問に答えるだけ /
方法4:プログラミングスクール経由で目指す
プログラミングスクール経由で目指すのも、在宅プログラマーになる方法の1つです。
プログラミングスクールでは、エラーやトラブル発生時に質問・相談できるので、途中で挫折してしまう可能性を大きく減らせます。就職支援や案件の紹介をしてくれるスクールであればさらに安心です。
たとえば侍エンジニアの場合、副業・独立・就業それぞれの目的で在宅プログラマーが目指せるコースが用意されています。
なかでも、在宅プログラマーへの転職を見据えて学びたい人は、受講料の最大70%が給付される「Webエンジニア転職保証コース」がおすすめです。本コースでは、金銭面での支援を受けつつ、プログラミングスキルの習得から転職活動・就業後のフォローアップ(※1)までを一貫してサポートしてもらえます。
また、仮に転職活動で内定が獲得できない場合でも受講料を全額返金してもらえる「保証制度」が適用されるため、スクールにかけた費用を無駄にする心配はありません。
学習と金銭面をどちらもサポートしてくれる侍エンジニアなら、安心して在宅プログラマーへの転職が実現できますよ。
目指す前におさえておきたい在宅プログラマーの内情
年収や仕事内容など、在宅プログラマーの詳細を知らないまま目指しては「もっとちゃんと調べておけばよかった…」と後悔しかねません。
そこで、ここからは次のトピック別で在宅プログラマーの内情を解説します。
仕事内容
在宅プログラマーの主な仕事内容は、ホームページ制作やWebアプリ開発です。リモートでできる仕事に限られるので、Web関係の開発業務が中心になります。
また、プロジェクトリーダーとして他のメンバーの指揮をとることもあります。その場合は自分の作業だけでなく他メンバーの進捗も合わせて管理するため、より難易度が上がるでしょう。
求められるスキル
在宅プログラマーには次のようなスキルが求められます。
- プログラミングスキル
- コミュニケーションスキル
- マネジメントスキル
基本となるのはプログラミングスキルです。案件によってプログラミング言語や用いる技術が異なるので、幅広い知識を身につけることや、常に新しい技術を学び続ける姿勢が重要です。
また意外に思われるかもしれませんが、コミュニケーションスキルも必要になります。進捗報告や求められている機能を確認する際などに、チャットやオンラインミーティングでコミュニケーションをとります。
プロジェクトリーダーとして参画する場合は、マネジメントスキルも必要です。メンバーの進捗管理や成果物の品質管理などを行います。
平均年収
在宅プログラマーの平均年収は正社員の場合で480万円程度(※1)です。日本の平均年収が458万円(※2)という点を踏まえれば、在宅プログラマーの年収は高い水準にあるといえます。
在宅プログラマーとして高い年収を得るには、高度なスキルを身につける、責任の大きいポジションに就くといった方法があります。
スキル面では、特定の業界や分野に特化した知識・経験は高い評価を得やすいでしょう。たとえばAIや機械学習の分野は技術者が少ないため、年収も高くなる傾向にあります。
ポジションの面では、プロジェクトリーダーやマネージャーといった管理職は高い収入を得やすくなります。
働きがい
在宅プログラマーの働きがいは、なんといっても自宅にいながらプログラミングに携われる点でしょう。通勤時間が不要なので、その分家事や趣味にも時間をまわしやすくなります。
また仕事中の自由度も高く、音楽を聴きながら集中して作業したり、気分転換に近所を散歩したりといったことが比較的やりやすい職業です。
ただし、ずっと家で作業することに閉塞感を感じる人もいます。人と話すのが好きな人や、自宅だと集中できないという人には不向きな職業でしょう。
将来性
在宅プログラマーの将来性は有望です。
ビッグデータ、IoT等の新しい技術やサービスの登場によって、ITに対する需要は増加する可能性が高いと予想されます。それに対してIT人材は依然として不足しており、在宅プログラマーにとっては仕事を得やすい時勢といえます。
また新型コロナウイルスの影響で、在宅勤務を導入している企業も大きく増加したことも、在宅プログラマーにとっては追い風です。
在宅プログラマーを目指す5STEP
ここからは、在宅プログラマーを目指す具体的な手順を、5つのステップにまとめて解説します。
- STEP1:習得するプログラミング言語を決める
- STEP2:プログラミングの勉強法を決める
- STEP3:学習しつつ在宅の実案件に挑戦する
- STEP4:ポートフォリオを作成する
- STEP5:目的の在宅プログラマーになる準備を進める
STEP1:習得するプログラミング言語を決める
はじめに、習得するプログラミング言語を決めましょう。
プログラミング言語によって、できることや得意なことが異なります。したがって、自分のやりたいことに適した言語を選ぶことが重要です。
またあまり使われていない言語よりも、広く普及している言語を選ぶことをおすすめします。マイナーな言語は求人数や案件数が少なく、身につけても仕事につながりにくいからです。
以降では、在宅プログラマー志望者におすすめのプログラミング言語を3つ紹介します。
JavaScript
JavaScriptはほとんどのWebサービスで広く使われているプログラミング言語です。Web系の仕事を中心に行う在宅プログラマーにとって、ほぼ必須のスキルといってよいでしょう。
JavaScriptは主にWebページに動きをつけるために使われます。たとえば、特定のボタンを押した際に画面上にポップアップを表示したり、サーバと通信したりできます。
なお、JavaScriptの勉強法を詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてください。
Python
Pythonはできることの幅が広いのが特徴のプログラミング言語です。Webアプリケーションや自動化スクリプトのほか、データ分析や機械学習といったデータサイエンス領域でも用いられます。
できることが多い分、案件数も多く、求人ボックスではPython関連の案件は8万件超となっています(2024年2月現在)。在宅プログラマーにとって選べる案件が多いかどうかは重要なポイントです。
また難易度の面でも初心者の人におすすめです。構文がシンプルなので覚えやすく、比較的短期間で身につけられるでしょう。
なお、Pythonの勉強法を詳しく知りたい人は下の記事を参考にしてください。
Java
Javaは業務システムやモバイルアプリ、Webサービスなどで用いられるプログラミング言語です。JavaScriptと名前は似ていますが、まったく別の言語なので注意してください。
Javaは歴史の長い言語で、非常に多くの案件で採用されています。求人ボックスでの求人数は13万件超とトップクラスです(2024年2月現在)。
難易度はやや高めで、初心者の人は特にオブジェクト指向(プログラムの要素を役割ごとに部品化する考え方)の概念を理解するのに苦労しがちです。ただしJavaは、利用者が多い分インターネット上に情報も多く、わからないことを解決できる可能性も高いでしょう。
Javaの勉強法を詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてください。
なお、どの言語が自分にあうのか、どう学習を進めればいいのかなどが判断できない人は「プログラミング学習プラン診断」をお試しください。
かかる時間は1分ほど。4つの質問に答えるだけで、あなたにあう言語や学習プランを診断してもらえます。
効率よくプログラミングを学習したい人は、ぜひ一度お試しください。
\ 4つの質問に答えるだけ /
STEP2:プログラミングの勉強法を決める
習得するプログラミング言語を決めたら、どのような手段で勉強するかを決めましょう。
独学で勉強する場合、代表的な勉強法は次のとおりです。
- 学習サイトを利用する
- 書籍を利用する
学習サイトのメリットは、無料で利用できるので最初の一歩を踏み出しやすい点です。インターネット上でプログラミング言語名を検索すると、その言語の入門者向け学習サイトがいくつか見つかるでしょう。
また書籍のメリットは、必要な情報が体系的に整理されている点です。1から順を追って勉強したい人には書籍を利用した勉強をおすすめします。
STEP3:学習しつつ在宅の実案件に挑戦する
ある程度基礎知識を身につけたら、学習と並行して実案件に挑戦してみましょう。
案件に挑戦することにより、勉強だけでは身につかない実践的なスキルを身につけられます。また案件達成の実績を積むことで、今後の案件獲得や就職活動の際、アピールポイントになります。
在宅でできる実案件の例としては、Webサイトのコーディングが挙げられます。HTML/CSSの知識があればすぐに取り組めて、比較的短時間で作成できるからです。
このような案件を探すには、クラウドワークスなどのクラウドソーシングサイトを利用するのがおすすめです。幅広い案件が公開されているので、自分にできそうなものや興味のある仕事に応募しましょう。
なお、クラウドワークスの使い方を詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。
STEP4:ポートフォリオを作成する
慣れてきたら、ポートフォリオを作成します。ポートフォリオとは、自身のスキルを示すための作品集のことです。
実案件で積んだ経験を取り入れることで、より実務に近いポートフォリオを作成できるはずです。場合によっては案件で作成したものをそのままポートフォリオとして紹介させてもらえることもあります。
こうしてできたポートフォリオを自己アピールに活用することで、さらなる案件獲得や転職活動の際に大きな効果を発揮します。
STEP5:目的の在宅プログラマーになる準備を進める
ここまでできたら、いよいよ目的の在宅プログラマーになる準備を進めましょう。企業への就業を目指す場合とフリーランスとして独立を目指す場合に分けて説明します。
企業への就業を目指す場合
企業への就業を目指す場合は、転職エージェントを利用するのがおすすめです。求人探しや企業とのやり取りといった事務作業を代行してくれる上に、求職者側は無料で利用できます。
在宅プログラマーにおすすめの転職エージェントはこちらです。
転職エージェント | 特徴 |
マイナビITエージェント | 求職者へのサポートの手厚さが魅力で、転職活動をはじめて行う人におすすめ |
レバテックキャリア | IT・Web業界に特化した転職エージェントで、入社前に職場の雰囲気や残業時間といった内情がわかるのが強み |
ウィルオブ・テック | ITエンジニア専門のエージェントで、求職者のキャリアプランを重視して紹介してもらえる |
転職エージェントを利用する際のポイントは、必ず在宅で仕事したい旨をはっきり伝えることです。自分の希望を事前にしっかり伝えておくことで、最適な求人を紹介してもらえる可能性が高まります。
フリーランスとして独立を目指す場合
フリーランスとして独立したとしても、最初のうちから自分で案件を見つけてくるのはなかなか難しいものです。その場合は、フリーランスエージェントを利用しましょう。
在宅プログラマーにおすすめのフリーランスエージェントはこちらです。
フリーランスエージェント | 特徴 |
レバテックフリーランス | IT職種ごとに専門のアドバイザーが在籍しているため、希望する作業内容やスキル面を詳しくヒアリングしたうえで案件を紹介してもらえます。 |
Midworks | 企業から直接引き受けている案件が70%を占めているため、高単価案件が多い。最短1日で案件参画決定という、スピード感のあるサポートが特徴。 |
フォスターフリーランス | スキルカウンセリングによって利用者の希望やスキルレベルを把握し、適切な案件を紹介してもらえます。 |
希望条件や自身のスキルを伝えれば、エージェントが案件を探してきてくれます。営業活動の手間が省けるので、在宅プログラマーとしての仕事に集中可能です。
在宅プログラマーとして働く際のコツ3つ
ここからは、在宅プログラマーとして働くコツを、3つにまとめて紹介します。
作業環境をしっかり整える
在宅で仕事を行う場合、作業環境をしっかり整えることが重要です。
在宅ワークは作業環境が自宅のため、そのままでは働きにくい場合もあります。幅のあるデスクや座りやすい椅子など、長時間作業に適した空間を作ることで、効率的に取り組めます。
またプログラミングを行う場合、インターネット環境も大事です。通信速度が安定することでスムーズに作業を進められます。
在宅ワークをはじめる前に、作業環境が準備できているか今一度チェックしてみてください。
仕事とプライベートの区別をつける
在宅ワークをしていると、作業時間とプライベートの時間の境目が曖昧になりがちです。特にリビングなど日常生活を行う場所で作業をしていると、つい仕事をしてしまうこともあります。
しっかり仕事とプライベートを区別するためには、作業時間と作業スペースを決めることが大切です。
作業スペースを決めておけば、その場所にいけば仕事モードになれますよね。逆に、そこから離れるとプライベートモードに切り替えられます。
特にフリーランスだと、仕事を優先しがちです。プライベートの時間をしっかり確保できるように、ぜひ工夫してみてくださいね。
報告・連絡・相談をこまめにする
在宅ワークの場合、オフィスで働くより開発メンバーと意思疎通がとりにくくなりがちです。
オフィスで働く場合はどんな作業をしているかや進捗状況を直接確認できます。一方在宅勤務の場合は様子が目に見えないため、チャットツールやWeb会議などで都度確認しなければなりません。
上司やクライアントに信頼してもらうためには、聞かれる前に自分から進捗報告や困りごとの相談を行うことが重要です。これにより向こうから確認する手間を省き、業務全体を効率的に進められます。
まとめ
今回は在宅プログラマーになる方法や、在宅プログラマーの内情、働く際のコツなどについて解説しました。
家事や趣味と仕事を両立したい人にとって、通勤時間のない在宅プログラマーは理想的な仕事の一つであるといえます。この記事を読んで在宅プログラマーに興味を持った人は、ぜひプログラミングを学んで夢への一歩をスタートしてみてください。
本記事の解説内容に関する補足事項
本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。
また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に、提供コースは「教育訓練給付制度の指定講座」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。
記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。
この記事の監修者
フルスタックエンジニア
音楽大学卒業後、15年間中高一貫進学校の音楽教師として勤務。40才のときからIT、WEB系の企業に勤務。livedoor(スーパーバイザー)、楽天株式会社(ディレクター)、アスキーソリューションズ(PM)などを経験。50歳の時より、専門学校でWEB・デザイン系の学科長として勤務の傍ら、副業としてフリーランス活動を開始。 2016年、株式会社SAMURAIのインストラクターを始め、その後フリーランスコースを創設。現在までに100名以上の指導を行い、未経験から活躍できるエンジニアを輩出している。また、フリーランスのノウハウを伝えるセミナーにも多数、登壇している。