C#転職の実態とは?需要や年収から未経験でも目指せるのか徹底調査


C#エンジニアへの転職や独立を検討している
経験者と未経験者ではどんな違いがあるの?

会社や時間に縛られず、フリーでやりがいのある仕事を見つけたい。C#エンジニアならそんな望みが叶うかもしれません。

では実際に今の仕事から転職するとしたら、すぐに安定した仕事量が確保できるのでしょうか? また未経験でもC#エンジニアになることができるのでしょうか?

これらの疑問に答えながら、ここではC#エンジニアになる方法をさまざまな角度から紹介します。

業界の現状や転職を成功させるポイントなど、分かりやすく具体的な情報をお届けするので、ぜひ転職の参考にしてみてください。

目次

C#エンジニアの実態調査

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C#エンジニアとして活躍する場合、企業に就職するかフリーで活動するかという2つの選択肢があります。未経験からの転職を考えるなら、一度企業で働きながら基礎を学ぶことをおすすめします。

未経験でフリーの仕事を探すことも可能ですが、フィールドが限られる上収入も保証されません。

しかし業界全体では人材が不足しているため、ある程度経験がある場合には、エージェントやクラウドソーシングを通じて仕事を受注すれば、フリーのエンジニアとしての独立も可能です。

C#の仕事内容

C#エンジニアとしての仕事は、単なるアプリケーションの開発にとどまらず、多くの業種で必要とされています。なぜなら、現在はあらゆる業種でIT化が進んでいて、この状況が将来さらに加速することは間違いないからです。

具体的な仕事の内容は、さまざまなアプリケーションの開発はもちろん、製造業のシステム開発や一般企業のシステム管理、医療や教育現場でのシステム構築~運用など、実に幅広い分野でC#の知識を活かすことができます。

まさに今、最も将来性のある仕事の一つと言ってもいいですね。

C#で転職した場合の年収

現在はIT/Webエンジニア専門の求人情報があるため、比較的簡単に転職のための情報が手に入ります。大まかに内容を見てみると、年収は300~600万円程度が標準的で、スキル次第ではさらに上を目指せます。

採用条件としては、最低でも何らかのシステム開発で、1年以上の実務経験を求められるケースがほとんどです。

またドキュメントを理解できる程度の、実務的な英語力が必要な場合もあります。ベンチャー企業が多いことから、即戦力が求められるためでしょう。

フリーでの活動を考える場合、転職直後は安定した収入は期待できないと考えておくべきです。徐々に実績を積みながら、収入アップを目指すことになりそうです。

C#の需要

人材サービス会社レバテックによる「プログラミング言語別求人ランキング調査」では、エンジニアの求人割合で最も需要が高い言語はJavaの約30%で、それに対してC#はまだ約6.6%にとどまっています。

しかしC#はIoTへのマッチングが高いことから、これからの市場拡大が見込まれ、同時に求人数も増加すると予測されています。

また求人情報を見ればすぐに分かりますが、極めて多種多様な業界がC#エンジニアを探しています。これからIT化される業種が増えるにつれて、C#エンジニアの需要が、さらに高まることは間違いないでしょう。

C#の将来性

C#はマイクロソフトの開発用言語でもあり、ほとんどの企業がWindowsを使ってシステム開発を行っていることを考えると、今後も安定的なC#エンジニアの需要が見込まれます。

さらに最近になって、C#を使ったスマホ用アプリケーションの開発が活発化しています。またゲーム開発の分野でも、C#を採用する企業が増えています。

今後はロボットやAIなどの、先端技術への応用も期待されています。これらの分野は、現在政府が総力をあげて取り組んでいるものでもあり、C#の可能性も一層の広がりを見せるはずです。

未経験からでもC#で転職できるのか?

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ここからは業界未経験の皆さんが、どのようにC#エンジニアを目指せば良いのか、基礎から順番に説明しましょう。

まずどんな仕事でも、最初は誰もが未経験なわけですから、あまり不安に思わず思い切って求人に応募してみてください。

求人サイトでは経験者の募集が多いとはいえ、未経験者を積極的に採用している企業もたくさんあります。そこからスタートして、実務経験を積むというのが一番の近道かもしれません。

ではここからC#エンジニア・デビュー戦略を一緒に考えてみましょう。

未経験からでも転職できる?

経験者が優遇されるケースが多いとはいえ、未経験の求人も決して少なくはありません。転職サイトで確認してみると、予想以上に多くの未経験歓迎の求人が見つかるはずです。

しかも文系・理系を問わない求人が多く、現在はかなりの売り手市場だと言えるでしょう。

さらに求人条件をチェックすると、学歴不問や独学習得者可能など、他業種に比べてハードルが低めに設定された案件も多く、未経験からの転職が決して難しくないことが分かります。

未経験からのC#習得難易度

C#の習得はプログラミング言語の中では、それほど難しいレベルではありません。系統的にはJavaによく似ていると言われています。

またマイクロソフトが、「Visual Studio」という統合開発環境用の無償ソフトを提供しているので、アプリケーション・ゲーム・Webサイトの開発方法を、ステップを踏みながら学習することができます。

他にも書籍を使って独習する方法や、プログラミングスクールに通うなど、言語習得のための環境が整っていることも、未経験者にとっては大きなメリットになるでしょう。

C#で転職を成功させるためのステップ

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未経験でも転職可能と分かったところで、実際にC#エンジニアに転職するためのアプローチを確認します。
まず大切なことは、どんな仕事でも同じですが、その業界についての予備知識を備えておくことですね。

今ではWebサイトからさまざまな情報が手に入るので、色々な角度から業界について学びましょう。

それと同時に未経験とはいえ、プログラミングの知識を多く持っていた方が有利です。C#を使ったプログラミングの基礎知識から実践的なスキルまで、転職準備期間に可能な限り習得することをおすすめします。

IT業界の知識を深めよう

IT業界は「ハードウェア」「ソフトウェア」「情報処理サービス」など、いくつかの業界に大別されます。

総務省の資料などでは、IT業界全体は毎年拡大傾向が続いているものの、ソフトウェア業界では減少傾向が見られると報告されています。自分が選ぶ業界の将来性は必ずチェックしておくべきです。

また業界全体が慢性的な人材不足にあることから、求人の面では売り手市場ですが、長時間労働などの弊害があることも事実です。自分自身の将来のためにも、業界の現状や問題点、そして将来性などをしっかりと確認しておきましょう。

Web基礎スキルを身につける

エンジニアとしてはWeb関係の知識が必須です。またプログラミング言語には特性があり、それぞれに得意分野が違います。

つまり自分が学びたい言語に合ったプログラムや職種を選び、そこはより深く知識を習得する必要があるのです。

こうした基礎的なスキルは、Webサイトや書籍を使って学ぶことができます。まずはWebシステム開発の仕事について理解して、言語の種類や特性を知り、その中から自分が身につけるべき言語について、さらに深く掘り下げておくと良いでしょう。

プログラミングスキルを身につける

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具体的なプログラミングスキルを身につけるには、ある程度の期間が必要です。

まずプログラミングにはアルゴリズムや、データ構造などの基本的な知識が必須なので、書籍やWebサイトで充分に理解を深めましょう。学校の勉強と同じく、なにごとも基本が大切です。

さらに基本的なプログラミングについても、書籍やWebサイトで段階的に学ぶことができます。将来のことを考えれば、プログラミング言語は1つにしぼらず、いくつかを使いこなせるようにしておくと有利です。

自分で学習を進めることが不安な時には、プログラミングスクールに通うことをおすすめします。

サンプルを参考に成果物を作成する

転職準備にあたっては情報収集と同時に、自己PRのための成果物作成も重要です。情報分野でのプロジェクト開発は、単にプログラミングを行うだけではありません。

開発を進める時には、「要件定義書」「機能仕様書」「基本設計書」「詳細設計書」など、複数の段階的な資料作成が必要で、これらをまとめて成果物と呼びます。

しかし未経験者が1から成果物を仕上げることは、非常に困難というか不可能に近いので、サンプルを参考にして作ってみましょう。サンプルはIPA(情報処理推進機構)などが公開しています。

この成果物があれば、転職時にかなり有利になるでしょう。

ポートフォリオを完成させる

ポートフォリオとは、自分が開発したプログラムや成果物などをまとめた、いわば自己PR用の資料のことです。現在はWeb上に公開される、Webポートフォリオの利用も盛んになってきました。

実際に求人の条件で、ポートフォリオの提出を求められることは少ないのですが、特に未経験者の場合ポートフォリオの仕上がりが良ければ、転職の際に非常に有効な武器になります。

求人側からするとポートフォリオの内容と質は、エンジニアとしての能力を測るめやすになるからです。ポートフォリオと成果物は、時間をかけてでも高レベルなものを仕上げておきましょう。

C#を身につけるための方法

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ここまでで、C#でのプログラミングを始めようと決意した皆さんのため、最後にC#を学ぶ方法を説明しておきます。

簡単に言うと自宅で独学で進めるか、専門のスクールに通うかの2つの方法がありますが、全くの未経験で独学に自信がない人は、基礎から専門のスクールで学ぶことをおすすめします。

時間に余裕がある人は、試しに自分で基礎を学んでみるのも良いでしょう。

独学

C#はマイクロソフトが提供する、「Visual Studio」という無償のソフトでの独習が可能です。他にも無料で始められるC#学習サイトがいくつもあるので、自分に合ったサイトを探して始めてみましょう。

サイトにも初心者向けの入門編から、徐々にステップアップできる中級者以上向けまで色々あります。

「1週間で身につく~」といったサイトも目につきますが、これはあくまでもキャッチコピーと考えてください。プログラミングの基礎から始めて、実際にある程度C#を使いこなすまでには、1日数時間の学習で3ヶ月~半年ほどかかると考えておくべきでしょう。

スクール

C#を専門のスクールで学ぶ場合には、仕事と両立しながら平日夜や土日に通うか、平日の全日制コースで短期的に仕上げるかのどちらかから選ぶことになります。

全日制でC#の基礎を身につけるコースでは、平日の昼間に毎日通って約2週間。実際に仕事を進められるレベルを目指すなら、およそ3ヶ月は通うことになります。当然仕事との両立はできません。

自身の現職の状況を考慮して、まずは学習計画を立ててから、無理のないスケジュールで通えるスクールを選びましょう。また場合によっては助成金制度が使えることもあるので、事前に確認しておくことをおすすめします。

この記事を書いた人

【プロフィール】
DX認定取得事業者に選定されている株式会社SAMURAIのマーケティング・コミュニケーション部が運営。「質の高いIT教育を、すべての人に」をミッションに、IT・プログラミングを学び始めた初学者の方に向け記事を執筆。
累計指導者数4万5,000名以上のプログラミングスクール「侍エンジニア」、累計登録者数1万8,000人以上のオンライン学習サービス「侍テラコヤ」で扱う教材開発のノウハウ、2013年の創業から運営で得た知見に基づき、記事の執筆だけでなく編集・監修も担当しています。
【専門分野】
IT/Web開発/AI・ロボット開発/インフラ開発/ゲーム開発/AI/Webデザイン

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