この記事では、活用例も交え、プログラミングに活用できるSQLの特徴を解説します。
SQLはプログラミング言語なの?
SQLを学ぶメリットがあれば知りたい。
SQLは、アプリ開発で必ず使う言語の1つです。しかし具体的にどこで使うのかよくわからない人もいるのではないでしょうか。また、学ぶメリットがよくわからない方もいるかもしれませんね。
こんにちは! フリーランスエンジニア兼テックライターのワキザカです。
この記事では、SQLとプログラミング言語の関係性や学習するメリットを解説します。
SQLを学ぶ時によくある3つの質問についても解説しているので、悩みを無くしたい方にもおすすめです!
この記事はこんな人のために書きました。
- SQLがプログラミング言語か詳しく知りたい人
- SQLを学ぶメリットや将来性を知りたい人
- SQLを学ぶときの疑問を徹底的になくしたい人
- SQLはプログラミング言語ではなくデータベースを操作する言語
- DDLはDBやテーブル定義・DMLはデータの操作を実行できる
- 多くのアプリがDBを利用するためエンジニアならSQLスキルは必須
SQLはプログラミング言語?何ができる言語か解説!
まず、SQLとプログラミング言語の関係性について、以下2つに分けて解説します。
- SQLはデータベース操作言語
- SQLではDDL・DML操作ができる
1つずつ詳しく解説しますね。
SQLはデータベース操作言語
SQLはプログラミング言語ではなく、データベース操作言語です。
データベース(DB)って何?と思った方もいるかもしれませんが、簡単に言うと「データを保存、検索しやすくしたデータの集まり」のことです。
Excelのような行・列のデータを、「テーブル」という名前で保存しています。
上記のように、「データベース」の中に複数の「テーブル」があり、1行ごとのデータを「レコード」として保存しています。
データベースの概要をもっと詳しく知りたい方は、以下の記事がおすすめです。
Excelでデータを探すときは、フィルター機能を使いますよね。SQLでは、命令文を実行するだけで簡単にデータ取得ができます。
具体的な命令文の書き方については、このあと詳しく解説しますね。
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SQLではDDL・DML操作ができる
SQLでは、DDLとDMLの操作ができます。
DDLとDMLの概要は、以下の通りです。
- DDLとは?
-
- データベースやテーブルの定義を操作する方法
- CREATE(作成)、ALTER(変更)、DELETE(削除)の3つがある
- アプリのバージョンアップなどで変更がある場合や、新しく作る場合によく使う
- DMLとは?
-
- テーブルのレコードを操作する方法
- SELECT(検索)、INSERT(挿入)、UPDATE(更新)、DELETE(削除)の4つがある
- レコード操作はSQLで最もよく使うので、使い方を覚えていくのが重要
DDLは、データベースやテーブルの定義を操作する方法です。始めてデータベース・テーブルを作る場合や、アプリのバージョンアップで定義変更をする場合に使います。
ただ、一度作ると滅多に変更はないので、CREATE文(テーブルの作成)を覚えておけば最初は問題ありません。
DMLは、レコードを操作する方法です。SQLの中でも使用頻度が高く、検索、挿入、更新、削除のそれぞれの使い方は覚えておくのがおすすめです。
SQLでできることについては、以下でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
SQLを学ぶメリットは?
SQLの概要はなんとなくわかったけど、学ぶメリットってあるのかな……
そう思った方もいるのではないでしょうか。そこで次に、メリットを2つに分けて解説します。
- アプリ開発時にデータベース操作ができる
- SQL専門の仕事「データベースエンジニア」になることも可能
1.アプリ開発時にデータベース操作ができる
1つめは「アプリ開発時にデータベース操作ができる」です。
アプリ開発をするときは、以下のようにデータベースを使います。
そのため、「SQLの書き方」を知っているだけで開発がしやすくなります。
以下のようにデータ操作機能を作るときは、SQLが必須なのです。
- 画面で入力した値の登録
- 登録されているデータ一覧を表示する
- 登録されているデータの更新・削除する
- 登録されているデータをExcelとしてダウンロードするとき
SQLを意識しながら画面が作れるので、開発効率が上がります。
2.SQL専門の仕事「データベースエンジニア」になることも可能
2つめは、SQL専門の仕事「データベースエンジニア」になれる可能性です。
データベースエンジニアの平均年収は、以下のとおりです。
ある程度平均的な年収レンジというものは存在し、データベースエンジニアの年収レンジとしては400~600万くらいが相場だと思います。もちろん経験年数が足りなければ400万に届かないケースもありますし、オラクルマスターのプラチナを持っているレベルの方であればそれ以上の年収になることも少なくありません。
先ほどお伝えした通り、データベースはアプリ開発で必須のスキルです。そのため、データベースエンジニアを目指してスキルを鍛え、そこからジョブチェンジすることも可能です。
データベースエンジニアの概要や必要なスキルについては、以下でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
SQLでプログラミングするときによくある3つの質問
ここからは、SQLでプログラミングするときによくある質問について、以下3つに分けて解説します。
- SQLってプログラミング言語?
- SQL文を書くときに気を付けるポイントは?
- SQLは直書きして動かすことしかできないの?
1つずつ詳しく解説しますね。
1. SQLってプログラミング言語?
最初にお伝えした通り、SQLはデータベース操作言語です。そのため、プログラミング言語とは違います。
プログラミング言語は、フロントエンドのJavaScriptや、サーバーサイドのPHP、Ruby、Pythonなどがあります。
ただ、メリットでもお伝えした通り、アプリ開発では必須の知識です。覚えておいて損はないですし、簡単に始められるのでおすすめです。
SQLをこれから始めたい方は、以下を参考にしてみてくださいね。
2. SQL文を書くときに気を付けるポイントは?
SQLをいざ学んでみると、「書くときのポイントがよくわからない」という人が多いです。
SQLをこれから学ぶ方は、以下2つに気をつけると良いでしょう。
- 取得したデータの見せ方に気を付ける
- データ更新・削除はトランザクション制御を入れる
1つずつ詳しく解説しますね。
取得したデータの見せ方に気を付ける
SQLはSELECT文を使って、以下のようにデータを検索(表示)できます。
SELECT文の例:
SELECT * FROM users;
実行結果:
| id | name | age | | ---: | --- | ---: | | 1 | 侍1 | 22 | | 2 | 侍2 | 27 | | 3 | 侍3 | 33 |
ただ、これだと少しわかりにくいですよね。
以下のように列名が日本語になっていたほうが、わかりやすいはずです。
SELECT文の例:
SELECT id as 'ID', name as '氏名', age as '年齢' FROM users;
実行結果:
| ID | 氏名 | 年齢 | | ---: | --- | ---: | | 1 | 侍1 | 22 | | 2 | 侍2 | 27 | | 3 | 侍3 | 33 |
AS句を使えば、検索結果の列名を日本語に変更できます。
SELECT文はよく使うので、覚えておくのがおすすめです。
他にも、実践で使えるテクニックを以下で詳しくまとめています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
データ更新・削除はトランザクション制御を入れる
SQLは、データベースのデータを直接操作できます。そのため、重要なデータを誤って更新・削除しないよう、制御して操作する必要があります。
具体的に言うと、データベースの「トランザクション制御」を使って、更新・削除前に結果を確認する方法を覚えておくと良いでしょう。
トランザクション制御の処理イメージは、以下です。
以下のように「BEGIN;」と「ROLLBACK;」でSQLを囲うだけで、簡単に処理を止められます。
トランザクション制御のSQLの例:
BEGIN; -- ここにUPDATE文のようなデータ更新文を書く ROLLBACK;
3. SQLは直書きして動かすことしかできないの?
SQLは、直書きして動かす以外にいくつか方法があります。
- プログラミング言語から操作を実行
- ビュー・ストアドプロシージャなどを使って実行
1つめは、他のプログラミング言語からSQLを実行する方法です。アプリ開発では必須の方法なので覚えておくと良いでしょう。
2つめは、「ビュー」「ストアドプロシージャ」を使って実行する方法です。SQLは、その場で書いたコードを実行するだけでなく、事前に作っておいたSQLを実行できます。
その方法が、「ビュー」と「ストアドプロシージャ」です。それぞれの特徴は、以下のとおりです。
- ビューの特徴
-
- 事前に作ったSELECT文を実行して表示できる
- データベースの操作権限を渡せなくても、必要な情報を渡したいときにも使える
- ストアドプロシージャの特徴
-
- 事前に作ったSQLを実行できる
- SELECT文に限らず、UPDATE文やDELETE文なども使える
- IF文(条件分岐)やFor文(ループ処理)なども使える
事前にSQLを作っておけるのは、どちらも同じです。ビューはSELECT文でデータ表示するのがメインですが、ストアドプロシージャは複雑な条件を組み込んでSQLが作れます。
テーブルAをSELECT文で検索
↓
テーブルBのデータを絞り込む
↓
結果をテーブルCに挿入する
このような一連の流れを、1つのストアドプロシージャ内で書いて保存しておけます。そのため複雑な処理も作れるのが魅力です。
ビューやストアドプロシージャについては、以下でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
まとめ
今回は、SQLとプログラミング言語の関係性や学習するメリットについて解説しました。
SQLは、始めやすくアプリ開発の核となるスキルです。
ぜひ、簡単なところからでいいので、始めてみてくださいね!