この記事では、プログラミングスクールで挫折する理由を、挫折しないポイントも交えて紹介します。
国内におけるIT人材不足の深刻化を背景に、ITエンジニアといったプログラミングスキルがある人材の需要は増し、他の職種に比べ高い報酬を設けるケースが増えてきました。
そんななか、転職や副業での収入獲得に向けたリスキリングを目的に、スクールでプログラミングを学ぼうと考えている人は多いですよね。
ただ、プログラミングスクールで学習する人が増えている一方、なかには受講途中で挫折する人も多くいます。事実、弊社の調査では
- 不明点を聞ける環境になかった
- エラーが解決できなかった
- モチベーションが続かなかった
などの理由から、87.5%がプログラミングの学習途中に「挫折や行き詰まりを感じた」と回答しています。
途中で学習をやめてしまっては、かけた費用や時間を後悔しかねません。とはいえ、スクール学習で挫折するのは、人の性格や周囲の環境が大きく関係しており「挫折するな」と言われても、なかなか難しいのが現実です。
そこで、本記事ではプログラミングスクールで挫折しない3つのポイントを、挫折する人の特徴も交えて紹介します。これからプログラミングスクールに通うことを考えている人は、ぜひ参考にしてください。
本記事の著者
本記事の解説内容に関する補足事項
本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」、を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。
また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に、提供コースは「教育訓練給付制度の指定講座」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。
なお、記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。
プログラミングスクールでの学習に挫折する3つの理由
プログラミング言語を習得し、プログラマーとして転職を成功させる。そのような思いでプログラミングスクールに通学、もしくはオンラインで学習を開始するも途中で挫折するのは珍しくありません。
プログラミングスクールで講座を学習するということは、多額のお金が掛かっているのはもちろん、最初の目的を諦めてしまうことになります。
なぜプログラミングスクールでの学習に挫折してしまうのか、ここではその理由について解説します。
私生活との両立が難しいから
1点目は仕事やプライベートなど、私生活とプログラミングスクールでの学習を両立させるが困難だからというのが挙げられます。
社会人でしたら平日は夜に学習することになりますが、仕事でへとへとです。休日は仕事の疲れを癒すため、恋人や友人との付き合いを優先させたいと思うのは自然なことかと思います。
そのような状況では、プログラミングスクールでの学習を頑張ろうとは、なかなかなりません。そのため今日は辞めて次回にしようという考えが優先されます。
その考えが1回で済めば良いですが、大抵は負のスパイラルのごとく、プログラミングスクールでの学習は後回しにされ続け、ついには挫折して学習を辞めるという結果になります。
学習途中で自身に才能がないと判断するから
2点目は自分にプログラミングの才能はないんだと、学習途中で挫折して、しかたなくプログラミングスクールを辞める判断をすることです。
プログラミングの世界はトライ&エラーであり、IT企業のプログラマーでもエラー発生との戦いです。これまでプログラミングなどしたことがない人なら、エラー発生は当たり前と言っても良いでしょう。
このエラーの頻発がプログラミングスクールでの学習意欲を削いでいきます。最初は「次は気を付けよう」と前向きに考えても、大量に発生するエラーの前ではその考えも折れてしまいます。
最後には、「こんなにエラーを発生させる自分にプログラミングの才能なんてなかったんだ」と考え、このままプログラミングスクールに通っても無駄だと考えて、挫折します。
入学&無料体験だけで満足するから
3点目は少し特殊ですが、プログラミングスクールに入学しただけ、無料体験に参加しただけで満足して、その後続かず辞めてしまう場合です。
挫折というよりは燃え尽き症候群が、極端に早い人です。旅行本番より旅行の準備をしていたときが楽しかったという人が当てはまるかと思います。
プログラミングスクールで学習をするということは、何か身に付けて達成したい目的がある人です。
しかし中には、プログラミングスクールの無料体験学習だけを受けただけで、その目的が達成されたような感覚になる人は実際にいます。
そのような人は、無料体験後から入学までは、学習に対して熱が高くポジティブなのですが、入学後からだんだんと冷めていき、しまいには「もう辞めたい」と挫折します。
上記を踏まえ、プログラミングスクールで失敗する原因をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
プログラミングスクールで挫折する人の特徴3つ
プログラミングスクールでの学習を挫折する人には、特徴があります。その特徴は誰しもが持っているもので特別なことはありません。
ここではプログラミングの学習を挫折する人の特徴について解説します。
ただし注意して欲しいのは、これから解説する特徴の1つに当てはまるからといって、必ずプログラミングスクールの学習に挫折するわけではありません。
意思の弱い人
意思の弱い人は、プログラミングスクールでの学習を挫折するだけでなく、さまざまなことを達成できず、中途半端なままで終える人が多いです。
意思の弱い人の特徴としては、
- 極端に自分に自信が無い
- 集中力など根気が無い
- 周りの意見に流されやすい
などがあります。特に根気が無いという特徴は、プログラミング学習を挫折する1番の要因と考えれます。
自習・復習が出来ない人
プログラミング学習の1番最適な方法は、とにかくコードを書きまくるという面があります。あながち間違いではなく、プログラミングの文法や構造を身に付けるには良い方法の1つです。
そのためプログラミングスクールで講師との学習以外でも、自宅などで習ったことの復習や、自習が必要となってきます。
しかし上記でも述べましたが、私生活との両立が難しく、自宅で学習を継続できないというのが挫折の1つです。つまり自主学習を行わず、いつまで経ってもプログラミングスキルが身に付きません。
そして次第にプログラミング学習が辛くなり、挫折して辞めてしまいます。
プログラミングスクールに限らず、どのような講座であってもスクールだけでスキルが身に付くという幻想は捨て、自主学習が大事であるという意識を持たなければなりません。
プログラマーの現実を知ろうとしらない人
近年AIや機械学習が盛んとなり、IT企業の華々しさに憧れを抱く他業種の方は多いと思いますし、仕方ないことかもしれませんが、華々しい箇所だけしか見ず、現実を知ろうとしない人は挫折しやすいです。
あなたの仕事が辛いように、IT企業の業務も辛いことがあります。これは当然で、どの職業であっても楽しい部分、辛い部分があります。
しかし華々しい部分だけを見て、「私もIT企業で活躍したい」と夢見てプログラミングスクールで学習を始めたものの、だんだんと現実を知って絶望し、挫折して辞める人は多いと考えます。
もし知り合いでプログラマーの人がいるなら、IT企業の現場を知り、現実を理解した上でプログラミングスクールでの学習を決断するべきです。
なお、下の記事ではプログラミングスクールで失敗した人の体験談をまとめて紹介しているので、あわせて参考にしてください。
プログラミングスクールで挫折しない3つのポイント
ここまではプログラミングスクールの学習に挫折する人を見てきましたが、全員が最初から挫折したいと思っていたわけではありません。
入学するまでは、「絶対やり遂げる」と意思を強く持っていたと思います。
ここでは、そのやり遂げるという意思を貫き、プログラミングスクールでの学習に挫折しない方法を3つのポイントにわけて解説します。
何を成し遂げたいか決める
プログラミングスクールで挫折しないためには、入学前にプログラミングを習得して何を成し遂げたいのかを最初に決めておくことです。
ただし「プログラミングができるようになりたい」、「IT企業に転職したい」など、ぼやっとした目標では駄目です。
もっと具体的にする必要があります。例えばプログラミングを習得しフリーランスエンジニアになりたいなら、
- PHPでWebアプリを制作できるようにプログラミングスクールの学習完了までになっている
- 学習終了後、1ヶ月以内に案件を1つ獲得する
- 1年間は副業で平均10万円/月を達成する
- 1年後はフリーランスエンジニアに転向し、50万円/月の案件を獲得する
- 2年後には100万円/月稼いでいる
のようにです。ポイントは具体的な期間、収入、どのようなプログラミング言語でまで設定することです。
この目標は、紙にでも書いて毎日目に付くところに貼っておきましょう。もう辞めたいと思ったときに、すぐ目にすることで、「もうひと踏ん張りしてみるか」となります。
自身の生活に学習を組み込んだシミュレーションをする
社会人は平日仕事があるため、プログラミングスクールで学習するには時間が限られ、有効に活用しないと挫折してしまいます。
このような場合は、現在の自分の1週間の活動を1時間毎に表にしてみます。そして仮にプログラミングスクールに通うとなった場合、スクールでの学習、自宅での自主学習を組み込んでみます。
組み込んだスケジュールを見て、これは無理だろうと思われるスケジュール箇所があった場合は修正します。あくまで自身の生活が破綻しないスケジュールを組むことがポイントです。
スケジュールが組めたら、プログラミングスクールの講師などに、「学習時間がこれくれらいになるのですが、これで学習を終えた場合、スキルはどの程度のレベルになっていますか」と聞いてみます。
プログラミングスクールでしたら、ほとんどの所で無料カウンセリングを行っているため、その時に聞いてみるのがベストです。
もし「あなたの目標を十分達成できますよ」と言われれば大丈夫です。「この学習時間では足りないですよ」と言われたら、どの程度の学習時間が必要か質問します。
プログラミングスクール側から提示された学習時間を見て、改めてスケジュールを立て直しましょう。
挫折しない環境を作る
プログラミングスクールでの学習を挫折しないためには、周囲の環境を整えることも重要です。
例えば、
- 毎日やっているスマホゲームを思い切ってアンインストールする
- 毎日行っていた呑みを辞める
- テレビを捨てて、強制的にドラマやアニメを見ないようにする
などです。あなたの時間を占めていたことを強制的にできないようにすれば、その時間にプログラミングスクールの学習や自主学習を充てることができます。
プログラミングスクールでの学習に挫折しなかった私の体験談
実は筆者にもオンラインプログラミングスクールに通いを学習をやり遂げた経験があります。プログラミングスクールは「侍エンジニア」で、週1回オンラインでの講師との学習で6ヶ月のコースです。
学習前はプログラミングの経験はほとんどなく、性格は熱しやすく冷めやすい、平日は仕事をしている、正直挫折しそうな機会はいくつかありました。
そんな私が、なぜ挫折せずプログラミングスクールの学習をやり遂げることができたのか、その体験談をお話させていただきます。
私の体験談が、これからプログラミングスクールで学習するぞと考えている方の一助となれば幸いです。
始める前の決意
当時の私はメーカーのエンジニア(非IT)をしており、月収は30万円を超えボーナスもそれなりに貰って金銭的には余裕があり、わざわざプログラミングを学ぶ必要は、正直ありませんでした。
ではなぜ「侍エンジニア」でプログラミングを学習しようと思ったのか、それは以下の通りです。
- ①収入源が1つしかないのは将来不安である
- ②仕事内容に不満があった
- ③プログラミングスキル会得し、AI・機械学習のアプリやソフトを作りたい
①や③はずっと前から考えていたことで、きっかけは②でした。会社の部署閉鎖に巻き込まれ、いきなり全くの異業種に携ることになり、不満を持ちました。
「だったらフリーランスエンジニアになって、自分で仕事選べる立場になってやる」
そして私は侍エンジニアの無料カウンセリングに応募し、話を聞いている内にプログラマーとして活躍する自分を思い浮かべ、学習を決意しました。
今考えれば、上記で説明したプログラミングスクールを挫折する特徴に当てはまっています。兎にも角にも私は侍エンジニアでの学習をスタートさせました。
この時、プログラミングスキルを絶対習得してやるという思いと、支払った学習費用70万円は絶対フリーランスエンジニアになって取り戻してやると決意しました。
本業との両立の難しさ
いざ学習を開始しましたが、すぐに本業との両立の難しいという壁にぶつかりました。というのも当時は平日は残業、土日もどちらかは出社という状況だったからです。
正直に言えば、週に3,4日は「もう辞めようか」と考えていたと思います。また始めたばかりで書いたコードはエラー連発、本当に挫折しそうになりました。
それでも挫折せず乗り切ったのは、以下の要因が大きいと思います。
- どれだけ忙しくても1日1時間の自主学習は確保すると決めた
- 壁に具体的な目標を貼り、朝出勤する前に見て声に出す
- PCの壁紙を具体的な目標を書いた画像にする
- 侍エンジニアに70万円払ったんだから絶対元以上を取り返す力をつけると呟く
特に1日1時間の自主学習は、平日朝起きるのを1時間早めて学習時間に充てました。
また目標を毎日見たり、声に出したりすることで自身を洗脳し、絶対挫折しないという状況に追い込んだことも功を奏したと思います。
このような活動を6ヶ月継続しました。
講座を修了
学習を継続し、なんとか6ヶ月のコースを完了することができました。
学習を終えての感想は、プログラミングのスキルは確かに身に付いたという実感と講師の方とざっくばらんに話せるようになり、プログラミング仲間の輪が広がったという嬉しさでした。
このような達成感をもとに、まずはクラウドワークスなどでWebサイト制作などの仕事に応募し始めました。
最初は時給換算100円以下のような案件でしたが、自身でコードを書いて納品し、報酬を得たときは強い充実感と嬉しさが込み上げ、「よっしゃー!」と叫びました。
そして次の案件獲得を頑張ろうと、あの時思い切って侍エンジニアで学習を始めて良かったと思いました。
現在の私
侍エンジニアでの学習を終えてから、後少しで1年が経ちます。現在副業としてWebサイト制作をしていますが、正直に言えば高単価の案件を獲得できる実績はまだまだです。
それでも実績を重ね、1ヶ月に2,3回程度ですがクライアントから案件相談が来るようになりました。100件応募して1件も取れなかったときと比べればとても進歩しました。
侍エンジニアでの学習は大変なときもありましたが、挫折せずやり遂げて本当に良かったと、今でも思っています。
もし私の体験談を見て、プログラミングスクールに通うことを決意した人、何がなんでもやり遂げてください。大変で辛いこともあるでしょうが、学習を終えた後は面白い未来が待っていることを保証します。
また侍エンジニアでは、何時でも無料カウンセリングを開催しています。プログラミングで未来を変えたいと考えている人は1度ご相談ください。
無料カウンセリングの詳細を見るまとめ
本記事ではプログラミングスクールでの学習を挫折する人の特徴から、挫折せずやり遂げる方法まで解説してきました。
プログラミングスクールでの学習は大変で、書いたコードはエラーばかり、辞めてしまいたいと挫折する気持ちは分かります。
それでもやり遂げた後は、これまでとは違う新しい未来が待っていることは確実です。
あなたのプログラミングスクールでの学習が挫折せず、目標を達成できることを願っています。
- プログラミングスクールを挫折してしまう理由は?
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プログラミングスクールを挫折してしまう理由として、私生活との両立が難しい、学習途中で自身に才能がないと判断してしまう、無料体験だけで満足してしまうといったことが挙げられます。
- プログラミングスクールを挫折する人の特徴は?
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プログラミングスクールを挫折する人には、意思が弱い、自習・復習が出来ない、、IT企業厳しさを知らないといった特徴があります。
- プログラミングスクールを挫折しない方法は?
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プログラミングスクールを挫折しないために、まずは目的を明確にすることが大切です。また、自分の1週間の活動を表にしてみる、晩酌を控えて学習時間をつくるといった工夫も必要になるでしょう。
なお、スクールと独学のどちらでプログラミングを勉強するか悩んでいる人は、次の記事を参考にしてください。
この記事の監修者
株式会社SAMURAI
独学でプログラミング学習を始めるも挫折。プログラミングスクール「SAMURAI ENGINEER」を受講し、Web制作を学ぶ。副業でWeb制作を行いつつ、「初心者がプログラミングで挫折しないためのコンテンツ制作」をモットーにWebライターとして侍エンジニアブログ編集部に従事。
松村昌典(まつむら まさのり)