あなたは「インフラエンジニア」という職種をご存じでしょうか?
なかにはインフランジニアへの転職を考えている方や、既に実務でインフラ周りの業務を担当している方もいるでしょう。技術の発展が進む中でエンジニア全体としてさまざまなスキルが求められるようになりましたが、インフラエンジニアも例外ではなく、PythonやRubyなどのプログラミング言語を身につけるのがおすすめです。
本記事ではこれからインフラエンジニアを目指す方や、現役インフラエンジニアの方が新しい技術を習得する際にどのようなスキルを身に着けるべきかをその理由と共に解説します。今後の勉強の方向性に迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください!
- インフラの仮想化・クラウド化にはプログラミングスキルが欠かせない
- プログラミングスキルを身につければ担当できる業務が増える
- インフラエンジニアを目指すならPythonやRuby/Javaの習得がおすすめ
インフラエンジニアもPythonなど、プログラミングスキルを身に付けよう
まずは、インフラエンジニアにとってプログラミングスキルが必要かについて解説します。結論としては、先程も述べたようにインフラエンジニアはPython等のプログラミングスキルを身に付けるのがおすすめです。
本来インフラ周りの業務といえば、サーバー構築や周辺機器の設定など、比較的コードを書く機会が少ないのが一般的でした。しかし現在はその常識が変わりつつあり、インフラインジニアもプログラミングを学ぶメリットが大きくなりました。
では、なぜインフラエンジニアがプログラミングのスキルを身に付けるとメリットが大きいのでしょうか?
なぜインフラエンジニアにPythonなどのスキルが必要なのか?
インフラの仮想化・クラウド化
インフラエンジニアがプログラミングを身に付けるべき理由の1つ目が「インフラの仮想化・クラウド化」です。
従来は物理的にサーバーの用意・構築をする必要がありましたが、現在はサーバーの構築から管理・運用まで全てクラウド上で行えるサービスが多数存在します。また、このようなインフラ周りの技術をコード化してより柔軟性を高めるための「Infrastructure as Code」という技術も注目されつつあります。
フルスタックエンジニア需要の高まり
インフラエンジニアがプログラミングを身に着けるべき理由の2つ目が「フルスタックエンジニア需要の高まり」です。フルスタックエンジニアとは、一通りの開発を一人で行えるエンジニアのこと。
「一通りの開発」の考え方はそれぞれの現場によりますが、基本的にはフロントエンド・バックエンド・インフラといった一連のスキルが求められることが多いです。スタートアップ企業のような新規サービスを1から開発する場面で重宝されるため、インフラの知識にプログラミングの知識を掛け合わせることで、活躍の場がぐんと広がるのです。
これまでのインフラエンジニアの働き方
ではここからは、インフラエンジニアの働き方について比較してみます。まずはこれまでのインフラエンジニアの働き方について見ていきましょう。
インフラの設計書作成
インフラの設計書作成は、お客様からの要望を元に適切な機器・性能の見極めやマシンの選定をする仕事です。インフラ周りの知見はもちろん、お客様の要求を聞き出す必要があるためコミュニケーション能力やプロジェクト管理能力なども求められます。
現場での機器組立・配線など
機器が一通り揃ったら、機器の組み立てを行います。組み立て作業の中には、配線の取り付けやソフトウェアのインストールなどが含まれます。
物理的にサーバーを設置する場合は、サーバー本体をラックの上に並べることが多いので、サーバーの排熱を考慮した配置設計・設置を行う必要もあります。
運用・保守によるサポート
実際にサーバーが稼働したら、その後の運用・保守をするのもインフラエンジニアの仕事です。サーバーは24時間365日常に稼働するものなので、サーバーダウンなどの障害が発生した際には速やかに対応する必要があります。
またこのような場合にお客様からの問い合わせが発生することもあるため、ヘルプデスク業務を行う場合もあります。
これからのインフラエンジニアの働き方:Pythonやクラウドを活用しよう!
ここからは、これからのインフラエンジニアの働き方についてみていきましょう。
インフラ制御のプログラム作成
近年。インフラの構築業務などはプログラム化されつつあります。
前述しましたが、実際に近年注目を集めている「Infrastructure as Code」という考え方があります。「Infrastructure as Code」とはこれまで手順書に沿ってインフラ構築をしていた業務をコード化して、業務の自動化・効率化を計る考え方。
このように主に業務効率化という観点で物事をプログラム化(ツール化)する際に、プログラミングの知識が必要とされます。
クラウド上にてIT基盤構築
クラウド上でインフラ構築できるサービスも色々登場しています。
有名なクラウドサービスと言えば、Amazonが提供するAWS。AWSではクラウド上に仮想サーバーを構築できるAmazon EC2というサービスが存在し、多くのインフラエンジニアがメインで関わる領域です。さらにAWSには、Ruby・Java・Python・Goといった言語を実行環境の構築なしで動かせるAWS Lambdaというサービスが存在します。
今後は物理的にサーバーを用意するのではなく、クラウド上でサーバーの構築をするサービスが多くなる可能性が非常に大きく、クラウドを積極的に活用する働く方が加速すると予想できます。
運用・保守管理
インフラ周りの運用・保守業務も、クラウドサービスの発展とともにクラウド上での業務が増えつつあります。それでもクラウドサービス自体に障害が発生したり、予期せぬ事態に見舞われることもあるため、基本的に昼夜問わず常に対応できる柔軟性が求められることが多いです。
それでもこれまでインフラエンジニアが物理的な保守してきた大半の部分をクラウドサービスが担うため、自体の進歩とともにインフラエンジニアの負担は大きく軽減されると考えられます。
【Python、Ruby】インフラエンジニアにおすすめプログラミング言語
ここからは、インフラエンジニアにおすすめのプログラミング言語を3つご紹介します。
Python
インフラエンジニアにおすすめのプログラミング言語1つめはPythonです。Pythonは機械学習の分野で注目を集めており、インフラ業務の自動化で使用されることもあります。Webサービスのバックエンドで使われることも多く、インフラエンジニアの業務とも深く関係することから、非常に学ぶ価値が高い言語と言えるでしょう。
Pythonについての詳しい説明はこちらの記事をご覧ください!
Ruby
インフラエンジニアにおすすめのプログラミング言語2つめは、Rubyです。Rubyはクックパッドやクラウドワークスといった大規模なサービスのバックエンドで使われています。
また、インフラの構成管理をRubyのコードによって行える「Chef」というツールも存在します。Rubyの知識があるエンジニアには持ってこいのツールなので、ぜひRubyの知識を身に着けてみてはいかがでしょうか? Rubyについての詳しい説明はこちらの記事をご覧ください!
Java
インフラエンジニアにおすすめのプログラミング言語3つめは、Javaです。インフラエンジニアにJavaをおすすめする理由は、Javaをバックエンドに採用しているサービスが非常に多いため。
とくに歴史が長いサービスがバックエンドにJavaを採用しているケースが多く、実際に案件に参画した際にバックエンドエンジニアとの意思疎通がスムーズになるというメリットがあります。Javaについての詳しい説明はこちらの記事をご覧ください!
その他のインフラエンジニアに必要なスキル
【クラウドサービス】AWS
近年、インフラ業界ではサーバー環境をオンプレミスからクラウドへ移行させる動きが増えつつあります。そんな中で欠かせないのが、AWSの知識です。AWSはAmazonが提供しているクラウドコンピューティングサービスの総称で、仮想サーバーやストレージ、データベースなどのさまざまな機能を利用できます。
クラウド時代では、AWSを使ってサーバーの構築・設定・運用を行うための知識が必要とされます。実際にセキュリティや最新性・運用の手軽さという観点からみてAWSを利用するメリットは大きく、今後もAWSを利用してサーバーをクラウド化する動きは加速すると考えられます。
AWSの知識を証明するためには、AWSの認定資格を取得するのが良いでしょう。AWSの認定資格には複数の種類・難易度があるため、自分に合った資格や勉強法を探してみてください。
【仮想化プラットフォーム】Docker
Dockerは、コンテナ仮想化ツールです。Dockerイメージという箱にアプリケーションや実行環境などが内包されており、このイメージを共有することでどのようなPCの環境でもDockerを介して同じようにアプリケーションを実行できます。
Dockerを利用するメリットはさまざまありますが、一番の理由は手軽さ。実装環境をひとまとめにすることによって環境構築の手間が少なくなり、コードによってインフラ環境を構築できるようになります。
まとめ
今回は言後インフラエンジニアに必要なスキルについて解説しました。
インフラエンジニアも、プログラミングを覚えるメリットは非常に大きいです。気になった方はPythonやRubyといった汎用性の高い言語を学習してみることをおすすめします!