Go言語とPythonでできることを知りたい
Go言語とPythonのどちらを習得すればいいのか悩んでいる方の中には、このような疑問がある方もいるでしょう。
今回はGo言語とPython、どちらがおすすめなのか結論を解説したうえで、Go言語とPythonの違いを分かりやすく紹介します。
Go言語とPythonどっちがオススメなの?
Go言語とPythonのどちらを学べばいいのか、悩んでいるという方も多いでしょう。
結論としては、自分がどんなエンジニアになりたいかが大事で、プログラミング言語の選択はあくまで手段でしかありません。例えば、エンジニアといってもAIを開発しているAIエンジニアもいれば、Webアプリエーションを作成しているWebエンジニアもいますよね。
エンジニアになりたいと一言でいっても、どういった業務を行いたいかによって選ぶべき言語は異なるのです。また、プログラミング言語を選ぶ際には、エンジニアになった際の年収の高さや将来性も関係してきます。
- どんな業務を中心に行うエンジニアになりたいのか
- 年収や将来性を重視するか
などを総合的に判断してGo言語かPythonを選ぶと良いでしょう。
ちなみに、以降ではGo言語とPythonの違いについて詳しく解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
Go言語とは
Go言語とPythonのどちらを選ぶか考えるうえで、まずはそれぞれの言語の特徴を知ることが大切です。そこで、ここからは以下の内容について解説していきます。
- Go言語でできること
- Go言語で開発された例
- Go言語を使用するエンジニアの平均年収
ちなみに、Go言語の特徴については以下の記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
Go言語でできること
Go言語はGoogleによって開発されたプログラミング言語ですが、
- Webアプリケーション開発
- Webサーバーの構築
- CLI(コマンドラインツールインターフェース)の作成
などができます。
Go言語はクロスプラットフォームに対応しているので、iOSやAndroid、Windowsなどさまざまな動作環境で実行することが可能です。そのため、スマホアプリはもちろん、Webアプリケーションの作成にも便利なプログラミング言語といえます。
またWebサービスを作成する際に、必要になるWebサーバーを作成することも可能です。実際にYouTubueなど膨大なデータを扱うWebサービスでも利用されています。
さらに、CLI(コマンドラインインターフェース)といわれるツール作成にも便利です。CLIは簡単にいうとコマンドプロンプトなどのように、黒い画面にコマンドを打ち込んで操作を行うツールのこと。CLIはWebアプリケーションを動作させる際に必要ものですので、使い方はぜひ理解しておきましょう。
このようにGo言語では、Web上のサービスに関連する機能を作成可能なため、近年注目されつつある言語なのです。
Go言語で開発された例をご紹介
Go言語でできることが分かったところで、実際にGo言語で開発された例についても見ておきましょう。
AWA
Go言語で作成されたサービスに「AWA」があります。
AWAは2015年に提供が開始された音楽ストリーミングサービスで、月額980円を支払うだけで7,000万曲以上が聴き放題。以前のようにCDを使って音楽を聴くことが少なくなってきた近年、AWAのような音楽サブスクリプションは人気が高まっています。
AWAもiPhoneやAndroid、Mac.OSなど幅広い環境で利用できるので、Go言語の特徴が出ているサービスの1つです。
メルカリ
日本で人気が高いフリマアプリの「メルカリ」ですが、メルカリも実は一部でGo言語が使用されています。
メルカリでは不要となった品物を売買でき、衣類や雑貨など生活用品からカメラやテレビなどの家電製品などたくさんの品物が出品されているのが特徴です。
このように、Go言語によって開発されたサービスは以外にも私たちの身近にあります。ぜひ、あらためてGo言語で作成されたサービスも見直してみてはいかがでしょうか。
Go言語を使用するエンジニアの平均年収は?
Go言語を選びかどうか選択するときには、年収面も気になりますよね。
少し古いデータにはなりますが、求人サイトを運営している株式会社ビズリーチが運営する求人検索エンジン「スタンバイ」でGo言語を使用するエンジニアの年収について記載がありました。「プログラミング言語別年収ランキング2018」によるとGo言語の年収中央値は600万円、最大提示年収は1,600万円で全体の1位となっています。
ちなみに、TOP3の結果は以下の通りです。
ちなみに、直近の年収状況を大手求人サイト「indeed」で「Go言語 東京都」で検索してみました。その結果、2020年11月3日現在の求人を見てみると、「プログラミング言語別年収ランキング2018」と同じくらいの年収での募集が多いようです。
あくまで一例ではありますが、年収500万円以上の求人が多く、中には1,000万円を超えるものもありました。会社員の平均年収が436万円なので、Go言語を使用するエンジニアの年収は高い方だといえますね。
Go言語の特徴をより詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。
Pythonとは
Go言語について分かってきたところで、次はPythonについて詳しく見ていきましょう。
- Pythonでできること
- Pythonで開発された例
- Pythonを使用するエンジニアの平均年収
それぞれ詳しく解説していきます。
Pythonでできること
Pythonは近年注目されつつある言語の1つで、主にAI(人工知能)の開発現場で活躍しています。
Pythonには、AIに欠かせない機械学習や深層学習(ディープラーニング)といった機能を作成する際に便利なライブラリなどが豊富です。そのため、pythonはAI開発にはぴったりの言語。
また、それ以外にも
- Webサイト作成
- ゲーム作成
- データ処理・分析・解析ツールの作成
- スマートフォンアプリケーションの作成
などが可能です。この中でも特に得意なのはデータ処理や分析・解析ツールを作成することで、数値計算や画像処理などPythonを利用するとスムーズに実装できます。
ちなみに、WebサイトやゲームなどもPythonが使われることはありますが、今のところそこまで利用数は多くないです。Webサイトの作成であればJavaScriptやPHPなどの方が選ばれていますし、ゲーム開発もUnityを使って作成することができます。
ただ、Pythonは大規模なデータを処理するシステムを作るのに長けているので、YouTubeやInstagramなど大規模なWebアプリケーションには採用されています。
Pythonで開発された例をご紹介
Pythonではさまざまなサービスが開発されていますが、例として以下の2つのサービスについて解説していきます。
YouTube
世界的に有名な動画プラットフォームであるYouTubeですが、実はPythonを使って開発されたサービスの1つです。
Python以外にもMySQLやLinuxなど複数のプログラミング言語が使用されていますが、Pythonは主にサーバーサイドの処理システムに使用されています。特にPythonは大規模なデータの分析、処理をするシステムの開発を得意としているので、YouTubeのような巨大プラットフォーム開発にはぴったりといえますね。
Dropbox
最近ではさまざまなオンラインストレージサービスが提供されていますが、世界的に有名な「Dropbox」もPythonが使用されています。
Dropboxはクロスプラットフォーム対応がしやすく、サービスを開発するためのツールキットが充実しているため、Pythonですべて開発されているのです。このように、PythonはAIだけではなく、Webサービスの開発にも活用されている言語です。
Pythonを使用するエンジニアの平均年収は?
Go言語を扱うエンジニアの年収を解説した際にも取り上げましたが、株式会社ビズリーチが運営する求人検索エンジンのスタンバイの調査にPythonの年収も記載がありました。
「プログラミング言語別年収ランキング2018」によると、Pythonの年収中央値は575.1万円となっており全体の3位にランクインしています。Go言語に比べると若干年収中央値が低いですが、25万円程度なので誤差の範囲といえるでしょう。また、会社員の平均年収436万円と比べても高い水準です。
ちなみに、Go言語同様に直近の年収状況を調べてみました。
2020年11月3日現在、「Python 東京都」で検索すると年収500万円以上の求人も多くあります。また、中には上記の画像のように1,000万円を超える求人もあるので、Pythonを扱うエンジニアの年収も期待できるでしょう。
ちなみに、Pythonを扱う求人の中でも、サーバーやAIなどを扱う業務の年収は高い傾向があり、平均でも500万円以上が多い印象です。逆にWebサイト作成やWebアプリケーション作成など、Python以外のプログラミング言語や知識が必要な求人の場合は500万円以下の年収条件の求人もありました。
やはり、Pythonを扱いながら高収入を目指すのであれば、AIやサーバーサイドの開発をメインに考えた方が良いでしょう。
Pythonがどんなプログラミング言語なのかをより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
Go言語とPythonの比較表
ここまでで、Go言語とPythonを比較してきましたが、できること以外は正直ほとんど差はないといえます。
年収面も若干Go言語の方が高い傾向がありますが、差は少しなので時期や市場の状況によっては同じ暗いと考えても良いでしょう。また将来性に関しても、どちらの言語もこれからシステム開発現場での需要が高まると予想されている言語なので、どちらを選択しても活躍しやすいと考えられます。
Go言語とPythonのどちらを選ぶか迷っている場合は、それぞれの得意分野やできることから選択するのがおすすめ。Go言語はWebアプリケーションやWebサーバーの作成、PythonはAIやデータ処理・分析ツールの作成という強みがあります。
自分がどちらの仕事をやっていきたいのか検討したうえで選択すると良いでしょう。
まとめ
今回は、Go言語とPythonのどちらを選べばいいかについて解説してきました。
Go言語とPythonは年収面や将来性に関しては非常に似ているので、年収や将来性では判断が難しいです。一方で、Go言語とpythonではプログラミング言語としての特徴やできることが異なります。
自分がエンジニアとして携わりたい仕事は何か考えたうえで、それを叶えられる言語を選ぶと良いでしょう。
最後に今回のまとめをしていきます。
- Go言語はWebアプリケーションやWebサービス作成が得意
- Pythonはデータ分析やAIなどの開発が得意
- Go言語とPythonどちらを選ぶべきかは自分がやりたい仕事内容によって異なる
Go言語もPythonも将来性が高いプログラミング言語です。ぜひ、積極的にチャレンジしてみてくださいね。