Scratchを通じてどういったことが身につくの?
こういった疑問についてお答えします。プログラミングになじみがない人は、どういうことができるようになるかわからないですよね。
本記事では以下について、解説していきます。
- Scratchでできることと作品例
- Scratchの特徴
Scratchは直感的に利用でき、小学生であれば1人で勉強を進めることができるというプログラミング言語です。子どもにプログラミングを学ばせたいと思っているあなたにとって、参考になる記事となっています。サクッと読める記事となっていますので、ぜひご覧ください。
Scratchでできること
Scratchはキーボードを使わず、マウスだけでプログラミングができるというビジュアルプログラミングの1つ。Scratchでできることは色々ありますが、大きく分けて以下の3つができます。
- 視覚的にプログラミングができる
- ゲームの作成
- ロボット制作
1つずつ詳細を解説していきます。
視覚的にプログラミングができる
1つ目に、視覚的にプログラミングができるということ。Scratchでは動きの指示が書かれているブロックをつなぎ合わせて作っていきます。
例えば、以下のような動きです
- ネコを右に10cm、5秒かけて動かす
- ボタンが押されたとき、右に回転する
- 開始したとき、音を鳴らす
上の処理は、すべてマウスを使いブロックを組み上げます。そのため、どのようにつながっているのかが視覚的にわかります。
通常のプログラミングの場合は、キーボードで文字を打ち込んで作ります。最初にプログラミングを学ぶ場合、苦手意識を持たせないことが重要ですので、視覚的にわかりやすくプログラミングできるのは大きなメリットです。
ゲームを作れる
2つ目にScratchを利用してゲームを作れること。
Scratchはマウスだけで操作できるため、誰でもかんたんなゲームが作れます。普段は遊ぶ側で楽しむゲームですが、自分が作る側に回ることで新しいおもしろさに気づけるのが大きなポイントです。
一方でScratchでも、頑張って作り込むことですごいゲームを作ることができます。実際にScratchで作った作品をこの記事の後ろにて紹介しています。一度作品を見てもらうことで、具体的なイメージを持つことができますのでぜひご覧ください。
最初はかんたんなゲームからはじめて、徐々に難しいゲームを作っていくことが多いです。
ロボットにプログラミングで指示をだせる
3つ目にロボットをScratchで動かす、ロボット制作です。自分で部品をえらび、独自に作ったロボットへScratchでプログラミングをすることで、ロボットを自分の思い通りに動かすことができます。
例えば以下のようなロボットを作れます。
- 自分が決めた道順で動くロボット
- 目の前にボールが来たら、ボールを蹴るロボット
こういったロボット制作をロボットプログラミングと呼びますが、これはロボット教室で学ぶことができます。自分のロボットを思い通りに動かせるロボット製作は、誰もが夢中になる体験です。
Scratchでできる作品例
Scratchでゲームを作れるとお伝えしました。ここでは実際にScratchで作ったゲームや作品を紹介します。
Scratchのサイトで数多くの作品が投稿されていますが、その中でもピックアップして以下の3作品を紹介します。
- 終わらない迷路
- 3D迷路 NECO CHASER
- 国旗をあげよう
1つずつ見ていきます。
終わらない迷路
1つ目は「終わらない迷路」。誰もが1回はやったことがある迷路を、Scratchを使って作った作品です。
キーボードの上下左右キーを使って動かします。迷路のゴールへ到達すると新しい迷路に切り替わります、作品の名前通り終わらない迷路になっています。また、毎回違う形の迷路が作成されて、飽きることなく楽しめる作品になってます。
3D迷路 NECO CHASER
2つ目は「3D迷路 NECO CHASER」。上の迷路とは違い、3D視点での迷路です。右や左で向きを変えながら前に進むことで行きたい方向へ進みます。一方で行きたい場所であるネコは、自分が動くたびにネコも動きます。
Scratchでもここまで作ることができるのかと思わせてくれる、レベルの高い作品です。
国旗を上げよう!
3つ目は「国旗を上げよう」。ゲーム感覚で楽しみつつ、教育的な側面をもたせた作品です。
ルーレットのように回転するアルファベットをスペースキーで止めて、止めた3文字に該当する国の国旗を出します。また、該当する国があるときのリーチ状態の場合、ドラムロールが流れるというようなワクワクする要素も詰まってます。
こういった勉強につながる作品も作れるというのもScratchの特徴です。
Scratchの特徴
ここからはScratchが持つ3つの特徴を紹介します。
- 使い方が簡単
- 機能を組み合わせて制作
- 制作物を世界に公開できる
1つずつ解説していきます。
使い方が簡単
Scratchでプログラミングするために必要なのは、マウスだけ。マウスを使い、部品を動かしながら組み上げるだけです。
また、パソコン以外にタブレットでもScratchのプログラミングができます。タブレットの場合も、指で部品を押さえながらスーッと動かすだけで作れるのがポイント。Scratchは説明がなくても直感的に作ることができるため、かんたんに楽しくプログラミングを始めることができます。
また、Scratchはインターネットがつながってさえすれば利用ができます。アプリのインストール作業も不要で、やりたいときにサクッと始められるという手軽さも売りの1つです。
機能を組み合わせて制作
Scratchにはたくさんの機能があります。Scratch上の絵を動かす以外に、以下のような機能があります。
- 音声合成(Scratchが文章を読み上げる)
- ペン
- 音楽を鳴らす
- マウスの動きに反応
- キーボードの操作に反応
これらの機能を組み合わせて、アクションやシューティングなどのゲームや、自分で描いたイラストを動かした動画などを作成できます。自分が想像したものを形にできる機能が揃っているのがScratchです。
制作物を世界に公開できる
Scratchは自分が作った作品を世界へ公開できます。Scratchコミュニティというサイトがあり、そこに自分が作った作品を投稿可能。そのサイトは世界中からアクセスされており、色々な国の人が見ています。
Scratchコミュニティを通じて自分が作った作品で遊んでもらえると同時に、人が作った作品を遊ぶことができます。どうやって作っているのかな?と気になった場合には、実際に作ったプログラムを見ることも可能です。そういうところから得たアイディアを自分の作品に取り入れて、より良い作品を作ることにつなげることができます。
Scratchはプログラミングのきっかけになる
最近プログラミングを始めた人に聞くと、Scratchを最初に触ったことがきっかけということが多いです。このようにプログラミングを初めて触る人が、Scratchを選んでいる理由は以下2点。
- 小学生が初めて取り組むのに最適
- プログラミングの楽しさを知れる
1つずつ紹介していきます。
小学生が初めて取り組むのに最適
1つ目は、小学生が初めて取り組むのに最適という点。
Scratchで用意されている部品は、すべてひらがなで説明が書いてあります。小学生であればひらがなを読めるため、小学生の子どもひとりでも進められます。
また、Scratchはマウスだけで操作できるというのもポイント。キーボードを打つのはなかなか難しいですが、マウスやタブレットで動かすのはすぐ慣れてできるようになります。
ひらがなで書かれていて、マウスだけで簡単につくれるScratchは小学生でプログラミングを始めるには最適な教材です。
プログラミングの楽しさを知れる
2つ目は、Scratchを通じてプログラミングの楽しさを知れるということ。プログラミングの楽しさは大きく分けて2種類あります。
- 自分の想像するものを作ることができる
- 自分の作品で誰かが遊んでくれる
Scratchは自分の工夫や想像力次第で、様々な作品を作ることができます。自分が思い描いている想像上の物を、実際に作れるのはおもしろいです。また、それを作り上げた時の満足感はなかなか得られるものではありません。
さらに、自分が作ったものを誰かが遊んでくれるというのも、とても楽しく感じます。Scratchは作品を全世界に公開するコミュニティがあり、そこで誰かが遊んでいいねやコメント、お気に入りにいれるなどの反応があるとうれしくなります。
こういった楽しみ方がプログラミングにはあります。
Scratch学習におすすめの教材3選
Scratchは直感的に作ることができるプログラミング言語ですが、教科書のような教材を使うとできることの幅が広がります。そこで、Scratchでおすすめの教材をピックアップしました。
それぞれ特徴がありますので、自分に合いそうなものを選んで手にとって見てください。
その1.スクラッチ3.0でゲームを作ろう! 小学1年生からのプログラミング教室
小学校1年生からプログラミングを学ぶのに最適な一冊。数多く出版されているScratchの本の中から、2019年4~6月の販売部数で第1位になっている実績があります。
Scratchに初めて触れるという子どもが、一人であそびながらゲームを作ることができる本の作りになっています。Scratchを遊びながら触る感覚でゲームを作り上げることができるという、楽しみながらも達成感を得られます。
本には記載されていない難しいゲームをダウンロードできるURLが本に書かれていて、本からさらにステップアップすることもできます。
その2.こどもプログラミング: 超入門 Scratchでつくろう!迷路ゲーム
アメブロで有名なサイバーエージェント社が公式で販売しているScratchの入門書。
この本の中では、1つの迷路ゲームを作り上げることに特化しています。1つのゲームに特化しているため、細かく説明が書かれており、1つの作品に集中して取り組むことが可能。そのため、小学生は1人で学習を進めることができますし、親が横でサポートすれば保育園児・幼稚園児でも勉強できます。
1つに集中して取り組みたい人におすすめです。
その3.CoderDojo オリジナル資料
CorderDojoとは、小学校低学年の子どもから学ぶことができるプログラミング学習場所。2011年にアイルランドで始まり、現在は世界110カ国で展開されており、日本に194を超えるの拠点があります。
そういったプログラミングを学ぶコミュニティがScratchを勉強するための資料を公開してくれています。Scratchをはじめたばかりの人向けの資料から、Scratchを一通り学びある程度作れるようになった人まで、幅広く資料を用意してくれています。
資料は無料で公開されているため、気軽に初めてみることも可能です。まずは一度触ってみて、どういったものか体験することをおすすめします。
さらにScratchを勉強するための本を記事にまとめています。興味がある方はぜひご覧ください。
まとめ
Scratchを使ってできることをまとめてきました。
Scratchは直感的に使える上、複数の種類の部品を組み合わせて自分が想像する作品を作ることができます。小学生であれば一人で学習ができるScratchは、プログラミングの楽しさを体験できる最適なプログラミング言語です。
プログラミングを学ばせてみたいと思っているのであれば、気軽に触れさせてみてはいかがでしょうか。