インフラエンジニアの仕事って楽なの?辛いの?
具体的にどういったことが楽なのか、辛いのかを知った上で比較したい
こんな悩みを持った方へ向けた記事です。
インフラエンジニアは楽という人がいる一方、辛いという人もいます。どちらが本当なのかわからないですよね。
結論から言えば、インフラエンジニアは一概に楽な仕事と言える訳ではありません。
そこで本記事では以下について解説します。
- インフラエンジニアの仕事が楽と言われる理由
- インフラエンジニアが辛いと思う仕事
インフラエンジニアを目指そうとしているが、評判がわからず決めかねている方はぜひご参考にしてください。
インフラエンジニアの仕事が楽だと言われる理由
インフラエンジニアの仕事は「楽」という話がありますが、インフラエンジニアと一口に言っても、サーバー/ネットワーク保守、新規サーバー構築など実施する業務の幅は広いです。
そのため、インフラエンジニアの全ての業務が楽というわけではありません。一般的に楽だと言われる理由として3つ挙げられます。
- 仕事をルーティーン化しやすい
- 新しいシステムを開発する必要がない
- 身に付けたスキルを活かしやすい
1つずつ詳細を説明していきます。
仕事をルーティーン化しやすい
1つ目の理由としては「仕事をルーティーン化しやすい」という点があります。
既に作られたシステムやネットワーク、サーバーを管理する保守/運用業務などがこれに当たるでしょう。
基本的に業務がパターン化されており、決められた手順通りに進めていくことが多いです。業務がルーティン化しているため、悩むことなく業務を進められることが、楽と言われる要因です。
新しいシステムを開発する必要がない
2つ目の理由としては、「新しいシステムを開発する必要がない」という点です。
新しいシステムを構築するのはアプリケーション担当者の役割です。
インフラ担当者が新しいシステムを作る際に担当する作業は、以下のような作業です。
- サーバー構築
- ミドルウェアの設定
- ネットワーク構築
これらの作業は基本的な土台の作業は、どのシステムでも同じように作っていきます。
そのため、新しいシステムを作るような作業ではなく、いつも作る環境を毎回作るため、プレッシャーなく作業ができるので楽に感じる事があるようです。
身に付けたスキルをどこでも活かせる
3つ目の理由としては「身に付けたスキルをどこでも活かせる」という点です。
一度インフラエンジニアのスキルを身に着けた場合、そのスキルは長く活用することができるケースが多いです。
- サーバー:OSの基本設定、ミドルウェアの設定、ユーザーやフォルダの権限設定
- ネットワーク:ネットワークの基礎知識、設定方法、通信設定
世の中にいろいろなシステムがありますが、それを動かしているサーバーへ設定する内容は大きく違いません。
そのため、インフラエンジニアのスキルはどこでも活かせるため苦労が少ないという点で、楽という意見があります。
インフラエンジニアの仕事は本当に楽?仕事内容ごとに解説
ここまでインフラエンジニアの仕事として楽と言われる理由を挙げてきました。
ここからはもう少し踏み込み、インフラエンジニアが行う具体的な仕事にあわせて、本当に楽かどうかを解説していきます。
インフラエンジニアが行う仕事は大きく分けて以下2つに分けることができます。
- インフラ構築/設計
- システム保守/運用管理
それぞれの仕事において、解説していきます。
構築・設計の場合
インフラの構築/設計の場合は、他のITエンジニアに比べて楽な事が多いです。
アプリ開発エンジニアやプログラマーは、無から有を作り出す仕事です。
いわゆる、クライアントの要求を毎回まとめた上で、それを形にするクリエイティブさが必要になります。
一方でインフラエンジニアの構築や設計は、既存技術の組み合わせで作り上げることができます。
「既存技術の組み合わせで作り上げることができる」ということは以下の効果があります。
- プログラマーなどと比較して適用するスキル範囲が少なくてすむ
- パターン化されているの、作業では頭を使う必要が無い
詳しく説明していきます。
プログラマーなどと比較して適用するスキル範囲が少なくてすむ
インフラエンジニアのサーバーやネットワーク構築は既存技術の組み合わせで作り上げることができます。
かんたんに言うと、システムに用意されている設定項目を設定していく作業だけで、システムの基盤設定ができます。
そのため、設定項目について詳しく知っておくことで対応ができます。
パターン化されているの、作業では頭を使う必要が無い
設定内容については、ある程度のパターン化がされているケースが多いです。
具体的には以下のようなケースです
- サーバーを構築するには、OSをセットアップとセキュリティ設定を行う
- 外部からアクセスできるようにするには、ファイアーウォール上で通信を許可する
実現したい内容に対して、設定方法が明確にパターン化されているため、頭を使って作業する必要がないことが多いです。
保守・管理の場合
システムの保守/運用管理もインフラエンジニアの重要な仕事です。
システムの保守/運用管理として行う作業は以下のようなものになります。
- サーバーやシステムの稼働状況チェック
- スケジュールが設定されているプログラムの実行結果確認
- セキュリティパッチの適用
上記の作業で共通することは以下の2点です。
- マニュアル通りに作業する
- 慣れると楽な「故障切り分け作業」
詳しく説明していきます。
マニュアル通りに作業する
稼働状況やプログラムの実行結果確認、セキュリティパッチの適用は、ほとんどの場合において作成されたマニュアル通りに作業を行います。
設定1つで正常に動かなくなるのがシステムであり、このあたりの設定はサーバーの構築時に適切に実施されています。
そのため用意されたマニュアルに書かれていること以外に設定を行うことは、システうを止める原因となる可能性がありNGです。
マニュアル通りに手を動かすことが求められます。
慣れると楽な「故障切り分け作業」
システムを動かしているサーバーも消耗品であり、経過年数によっては故障が発生してシステムが動かなくなります。
また、ネットワークも外部の状況によって接続できなくなるケースがあります。
こういった時にインフラエンジニアが、故障や接続できない原因を調べる切り分けを行います。
具体的にはどこまでつながるか、エラーメッセージとして何が出ているかを見る作業です。
最初はわからないかもしれませんが、作業としては1つずつ確認していくだけなので慣れてくればかんたんな作業です。
楽ばかりじゃない!インフラエンジニアの仕事が辛いと感じる時
インフラエンジニアが普段行う作業を見てきましたが、かんたんで楽な作業が多いです。
ただし、インフラエンジニアも仕事が辛いと感じる時があります。
辛いと感じるのは、具体的に以下3つの事象が発生した時です。
- 夜勤が発生した時
- 顧客からのクレームがあった時
- 想定外の問題が発生した時
1つずつ解説していきます。
夜勤が発生した時
インフラエンジニアは勤務時間が不規則になりやすいです。
インフラエンジニアが行うインフラの設定作業はシステムの動きに影響があるため、ユーザーが利用していない時間帯に実施することが基本です。
ユーザーが利用しているのは9時~21時の時間帯であることが多く、インフラエンジニアの作業は基本的に21時~夜中になることが多い。
そのため、夜勤が発生するケースもしばしばあります。
また、保守/運用担当者の場合、24時間365日システムが正常に動くことを求められているシステムを担当することがあります。
その場合は、シフト勤務となり休日も関係ありません。
このあたり辛いと感じる人が多いようです。
顧客からのクレームがあった時
システムが不調である場合、最初に問い合わせを受けるのが保守/運用を担当しているインフラエンジニアであることが多いです。
不調の頻度が多い場合や、時間が長い場合は顧客からのクレームや叱りを受ける場合があります。
現代ではコンピュータやシステムを使っていない企業が0と言えるほど、システムが浸透しています。
システムが正常に動いていることが前提で、世界が動いているため1つトラブルが起きると仕事が止まる可能性があるため敏感になっています。
とはいえ、自分が何かをしたわけでもないのにシステムトラブルが発生して怒られるのは、なかなか精神的に来るものがあります。
納得感がない状態で怒られるのは、仕事上で辛いと感じるポイントの1つです。
想定外の問題が発生した時
サーバー部品の故障や、ネットワークの切断なども該当しますが、保守/運用管理上で想定していなかった問題が発生することがよくあります。
事象としては以下のようなことがあります。
- 突然サーバーがシャットダウンする
- 道路工事によって埋められていたネットワークケーブルが切れた
- 大きな地震によってサーバーがある施設の電源が切れた
上でも書きましたが、システムは正常に動いていることが求められます。
それはどんなトラブルが起きたとしても同様です。
また、自分自身がどれだけ完璧な仕事をしたとしても、外部の要因で問題が発生することがあります。
自分でコントロールできないものでトラブルが起きた時に辛く思うことがあります。
まとめ
ここまででインフラエンジニアの仕事面で楽な部分と、辛い部分について紹介してきました。
インフラエンジニアの仕事が楽という点で共感できた箇所はありましたか。
共感できる点がある場合、インフラエンジニアに向いているかもしれません。
インフラエンジニアを一度目指してみてはいかがでしょうか。