この記事では、平均年収が高いプログラミング言語をランキング形式で紹介します。
年収の高いプログラミング言語ってどれ?
同じプログラミング言語を使っているのに、年収に差があるのはなぜだろう。
そんな風に思ったことはないでしょうか。プログラミングスキルが必要な職業では、使うプログラミング言語によって年収に差が出ます。
これからプログラミングを学習する方のなかには、「せっかく勉強するなら年収が高い言語を選びたい」という方もいますよね。
この記事では、働き方ごとにプログラミング言語別の年収ランキングを紹介します。プログラミング学習を始めるときの参考にしていただければ幸いです。
包括的にプログラミング言語への理解を深めたい方は次の記事を参考にしてください。
→ プログラミング言語が丸わかり!初心者向けに選び方やおすすめ言語を紹介
次の動画でもプログラミング言語別の年収を解説しているので、良ければご覧ください。
- JavaScriptやSQLを習得すれば高収入が狙える
- フリーランスへの独立にはKotlin・Scala・Go言語がおすすめ
- 案件の掛け持ちで年収アップを目指そう
【正社員】プログラミング言語年収ランキングTop5
順位 | プログラミング言語 | 平均年収 |
1位 | JavaScript | 663万円 |
2位 | SQL | 657万円 |
3位 | C/C++ | 650万円 |
4位 | R | 650万円 |
5位 | VBA | 611万円 |
6位 | Python | 608万円 |
7位 | C# | 575万円 |
8位 | Java | 573万円 |
9位 | Visual Basic | 550万円 |
10位 | PHP | 545万円 |
上記の表は、主に使用するプログラミング言語と年収の関係を示したもの(2021年7月現在)。調査対象は正社員です。
なお、平均年収については日経xTECHの情報を参照しています。正社員の場合、年収1位はJavaScript、その後SQL、C/C++と続きます。
ここでは、上位のプログラミング言語がどんな特徴を持っているのか、その言語を使って何ができるのかそれぞれ紹介します。
正社員の平均年収1位:JavaScript
正社員の平均年収1位は、JavaScriptです。ブラウザに実行環境が搭載されていて、ライブラリやフレームワークが豊富なことが特徴。
JavaScriptでできることは次の通りです。
- Webサイトに動きを加える
- イベントに対して動作させる
- 画面の一部だけを更新する(非同期通信)
JavaScriptは汎用性が高く、幅広い場面で使われる言語です。それだけに需要が高く、年収が高くなりやすいと考えられます。
Indeedに掲載されている求人情報の中には、フロントエンドエンジニアとしての求人で最大年収800万円というものがありました。オープン系プログラマーの求人は、年収が高い傾向があります。
JavaScriptは非常に便利な言語であるため、Web制作ではほとんどの場合JavaScriptを使った開発が行われています。JavaScriptについては、次の記事で詳しく解説していますのでぜひご覧ください。
正社員の平均年収2位:SQL
正社員の平均年収2位は、SQLです。SQLは、データベースに保存されているデータを検索取得するときに使われるデータベースアクセス用の言語です。
他のプログラミング言語とは、少し違った特徴を持っています。
SQLでは主に次のようなことができます。
- データの取得・登録・更新・削除
- 条件によるデータの検索
SQLはさまざまなプログラミング言語と組み合わせて使用する言語で、多くのデータベースで使われているため需要が高い言語でもあります。その需要の高さが、年収の高さに繋がるとも考えられます。
Indeedに掲載されている求人情報の中には、システムエンジニアとしての求人で月給50万円というものがありました。上流工程に関わる業務や、データベースに関する深い知識が必要となる業務では年収が高くなる傾向があります。
SQLについては、次の記事で詳しく解説しています。
なお、IT企業への転職や副業での収入獲得を見据え、独学でプログラミングスキルを習得できるか不安な人は「侍エンジニア」をお試しください。
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正社員の平均年収3位:C言語/C++
C言語は、コンパイルという作業を行ってソースコードを機械がわかりやすい形に変換する、コンパイラ型の言語です。C++はC言語にオブジェクト指向の考え方を追加した言語で、兄弟のようなものといえます。
C言語でできることは次の通りです。
- Webアプリの作成
- スマホアプリの作成
- ロボットなどの制御システムを作成
C言語は多くのシステムで使われているため需要が高いです。C言語を使うエンジニアの平均年齢が高いことも、平均年収が高い要因だと考えられます。
Indeedに掲載されている求人情報の中には、C言語を利用する運用・保守業務の求人で月収50万円〜60万円というものがありました。C言語では、実務経験があると年収が大幅に高くなる傾向があります。
C言語については、次の記事で紹介しています。
正社員の平均年収4位:R言語
R言語とは、統計解析に特化したマルチプラットフォームなプログラミング言語です。関数名に日本語も使用できます。
R言語でできることは、次の通りです。
- データ分析
特化型の言語であるため、対象分野は少ないです。
ビッグデータの解析や機械学習に利用できる言語であることから、需要の高まりが見られます。さらに、R言語を使える人材が少なく希少価値があることから、年収が高くなっていると考えられます。
Indeedに掲載されている求人情報の中には、R言語を利用するアプリ開発者としての求人で最大年収793万円というものがありました。R言語以外にも、データ解析のためのスキルを持っていると年収が高くなる傾向があります。
R言語については、次の記事で詳しく解説しています。
正社員の平均年収5位:VBA
VBAとは、エクセルをはじめとしたオフィスソフトの自動化プログラム、いわゆるマクロを作成するための言語です。VBAでできることは次の通りです。
- エクセル業務の効率化
仕事の効率アップに繋げられるため、非エンジニアであっても覚えておいて損はない言語です。業務効率化のニーズが高まっているため、VBAの平均年収が高くなると考えられます。
Indeedに掲載されている求人情報の中には、VBAツール作成の求人で最大月収50万円というものがありました。システム開発に関連する仕事では、年収が高くなる傾向があります。
VBAについては、以下の記事で詳しく解説しています。
【フリーランス】プログラミング言語年収ランキングTop5
ここでは、フリーランスを対象に調査した、年収の高いプログラミング言語を紹介します。
なお、平均年収算出にあたり、レバテックキャリアの年収情報を参照しています。(2021年7月現在のデータを使用。)
順位 | 言語 | 平均年収 |
1位 | Kotlin | 984万円 |
2位 | Scala | 984万円 |
3位 | Go言語 | 972万円 |
4位 | Ruby | 960万円 |
5位 | Swift | 948万円 |
6位 | Apex | 948万円 |
7位 | R言語 | 948万円 |
8位 | Python | 924万円 |
9位 | Objective-C | 912万円 |
10位 | Perl | 888万円 |
上記の表は、使用するプログラミング言語と年収の関係を示しています。調査対象はフリーランスです。
年収は、月あたりの単価を12倍して算出しています。金額が同じである場合は、募集案件数が多いものを上位としています。
正社員と年収を比較する際には、社会保険料などの負担に注意してください。
フリーランスの場合、年収1位はKotlinでその後Scala、 Go言語と続きます。ここでは、上位のプログラミング言語がどんな特徴を持っているのか、その言語を使って何ができるのかそれぞれ紹介します。
フリーランスの平均年収1位:Kotlin
Kotlinとは、Javaとの相互利用が可能なオブジェクト指向の言語です。Javaと比べると、コードの記述量が少なくて済みます。
Kotlinでできることは次の通りです。
- Androidアプリの開発
- Webアプリの開発
Android公式開発言語であるKotlinは、需要が高まり続けています。その需要の高まりが、平均年収の高さに繋がっていると考えられます。
レバテックフリーランスでは、美容系コスメアプリ開発で月単価85万円という案件が掲載されていました。アプリケーションの開発案件は、単価が高い傾向があります。
Kotlinについては、次の記事で詳しく解説しています。
なお、IT企業への転職や副業での収入獲得を見据え、独学でプログラミングスキルを習得できるか不安な人は「侍エンジニア」をお試しください。
侍エンジニアでは、現役エンジニアと学習コーチの2名体制で学習をサポートしてもらえます。
「受講生の学習完了率98%」「累計受講者数4万5,000名以上」という実績からも、侍エンジニアなら未経験からでも挫折なく転職や副業収入の獲得が実現できますよ。
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フリーランスの平均年収2位:Scala
Scalaとは、オブジェクト指向と関数型の良いところ取りをした言語です。Javaとの互換性が高く、効率的に開発を進められるので、国内での需要が高まっている言語でもあります。
Scalaでできることは次の通りです。
- アプリ開発
- Webサービス開発
- ゲーム開発
- Webサイト開発
- データ分析
Scalaは、有名サービスの構築で使われていることに加えて、既存のサービスを他の言語からScalaに移植するケースも増えているなど需要が高まっています。その需要の高まりが、年収の高さに繋がっていると考えられます。
レバテックフリーランスでは、人工知能型教材システム開発で月単価115万円という案件が掲載されていました。Scala以外での開発経験が多く要求される案件は、単価が高い傾向があります。
Scalaについては次の記事で詳しく解説しています。
フリーランスの平均年収3位:Go言語
Go言語とは、実行速度や並行処理に対する強さ、シンプルな言語構造が特徴のプログラミング言語です。拡張性が高いため柔軟な対応が可能なことや、消費リソースが少ないという魅力もあります。
Go言語でできることは次の通りです。
- マイクロサービスによる開発
- APIサーバー開発
- Webアプリケーション開発
- アプリ開発
- コマンドラインインターフェイスツール作成
Go言語はGoogleとの親和性が高いことから、Googleのサービス拡大に伴ってさらに需要が拡大すると推測されています。その需要の高さが、年収が高くなる要因だと考えられます。
レバテックフリーランスでは、チャット小説アプリケーション開発で月単価105万円という案件が掲載されていました。広告や金融に関する開発案件は、単価が高い傾向があります。
Go言語については、次の記事で詳しく解説しています。
フリーランスの平均年収4位:Ruby
Rubuとは、まつもとゆきひろ氏によって作られた日本生まれのプログラミング言語です。オブジェクト指向型のスクリプト言語という特徴を持っています。
Rubyでできることは次の通りです。
- Webサービスやサイトの制作
- Webアプリ開発
- スマホアプリ開発
- スクレイピング
Rubyはコードがシンプルで、幅広い企業で採用されている言語です。その分需要が高く、年収が高まる要因になっていると考えられます。
レバテックフリーランスでは、ヘルスケア系サービス開発で月単価105万円という案件が掲載されていました。アプリケーションの開発やサーバーサイドの開発案件は、単価が高い傾向があります。
Rubyについては、次の記事で詳しく解説しています。
フリーランスの平均年収5位:Swift
Swiftは、Apple社が発表したオープンソースのプログラミング言語です。データの型に厳密で不具合が起こりづらく、安定性が高いことが特徴です。
Swiftでできることは次の通りです。
- iPhone・iPodtouch・iPad向けアプリの開発
- Macアプリの開発
- AppleWatchアプリの開発
- AppleTVアプリの開発
- Webアプリケーション・Webサーバーの開発
Swiftは、Apple製品の開発に使われることが多い言語です。
それ以外にもWebサーバーやアプリケーションの開発などでも使えるため、利用可能な範囲は年々広がっています。同時に需要が高まることも予想され、高い年収に繋がっていると考えられます。
レバテックフリーランスでは、次世代モバイルプラットフォームの開発で月単価75万円という案件が掲載されていました。内製のシステムやiOSアプリの開発案件は、単価が高い傾向があります。
Swiftについては、次の記事で詳しく解説しています。
プログラミング言語が同じでも年収に差が出る4つの理由とは?
ここまで、プログラミング言語の違いによって年収に差が出ることを解説してきました。しかし、年収に差が出る要因は他にもあります。
プログラミング言語が同じでも年収に差が出る4つの理由は、次の通りです。
- 開発の種類による違い
- 雇用形態による違い
- 企業の規模による違い
- 前職での経験による違い
それぞれ、詳しく解説します。
開発の種類による違い
プログラミングを利用する仕事でも、オープン系システム開発や汎用系システム開発・ゲーム開発・制御系システム開発などさまざまな種類があります。
開発の種類によって年収に差が出る可能性があります。高い年収を狙いたいのであれば、自分のスキルでどんなプログラマーを目指すべきか、調べておきましょう。
雇用形態による違い
求人ボックスによれば、プログラマーの正社員の平均年収は438万円。
派遣社員の平均時給は約2,042円、パート・アルバイトの平均時給は約1,145円で、それぞれ1日8時間の勤務を1ヶ月で20日間行ったと仮定した場合、派遣社員の年収は約392万円、パート・アルバイトの年収は約220万円です。
このように、雇用形態によっても年収に差が出ます。
企業の規模による違い
企業の規模によって、年収に差が出る場合もあります。一般的には、大企業は中小企業と比べると年収が高くなる傾向があります。
また、企業規模だけでなくプロジェクトの規模も、大きい方が年収が上がりやすいことが特徴です。もちろん、大企業だからといって必ずしも年収が高いわけではなく、個々の企業によって差はありますが、参考にしてください。
前職での経験による違い
システム開発の現場では、チームをまとめるためのマネジメントスキルやユーザーのニーズを知るためのマーケティングスキルが必要になる場合があります。前職でマネジメントやマーケティングの経験があり、十分なスキルを持っていれば年収は高くなります。
プログラミング言語別の平均年収【アメリカと日本の違い】
順位 | プログラミング言語 | 平均年収 |
1位 | Scala | $150k |
2位 | Go | $140k |
3位 | Objective-C | $135k |
4位 | Kotlin | $130k |
5位 | Perl | $130k |
6位 | Ruby | $130k |
7位 | Rust | $130k |
8位 | C | $125k |
9位 | Swift | $125k |
10位 | Haskell | $125k |
2020 Developer Surveyによれば、アメリカで最も平均年収が高いプログラミング言語はScalaで、平均年収額は15万ドルとされています。1ドルを110円とすると、約1,650万円。
日本の平均年収と比較すると、大幅に高いことがわかります。トップだけが高いわけではなく、アメリカでは全体的に技術職の年収は高い傾向があります。
年収を上げるためにやるべきこと4選
年収を上げるために、平均年収が高いプログラミング言語を学ぶというのもひとつの方法です。しかし、それ以外にもやるべきことがあります。
ここでは、年収を上げるためにやるべきことを4つご紹介します。「年収を上げたい」と考えている方の参考になれば幸いです。
年収を上げるためにやるべきことは、次の4つです。
- 年収が高い企業に転職する
- 副業・複業をする
- キャリアアップを目指す
- 案件を掛け持ちする
年収が高い企業に転職する
同じスキルであっても、企業によって年収には差があります。そのため、転職によって高い年収が得られる可能性があります。
転職を考えるのであれば、求人情報をチェックするなどこまめに情報収集をしておきましょう。
副業・複業をする
近年、副業を認める企業も増えてきています。終業後や休日に副業を行えば、その分年収を上げることができます。
さらに、副業によって新しいスキルを身につければ、本業にも良い影響が出て年収アップに繋げられる可能性もあります。
キャリアアップを目指す
キャリアアップを目指して年収を上げる方法もあります。例えばプログラマーであれば、SEやマネージャーになることで年収が上がります。
キャリアアップのためにはプログラミングスキルを磨くだけでなく、マネジメントスキルやマーケティングスキルなど、目指す職種に合わせたスキルも身につけていきましょう。
案件を掛け持ちする
フリーランスであれば、2つ以上の案件を掛け持ちすることで年収が上がります。フリーランスには働き方の制限がないため、どんな仕事の請け方も自由です。
ただし、請けた仕事は責任を持って遂行しなければなりません。本当に自分自身の力でやり遂げられるのか、案件にかけられる十分な時間があるかを考える必要があります。
まとめ
使えるプログラミング言語によって、年収は大きく違います。これからプログラミング学習を始めるなら、年収が高い言語を選ぶのもひとつの方法です。
年収が高い言語は、働き方によって異なります。さらに、同じ言語でも企業の規模や前職で身につけたスキルなどによって年収が変わります。
年収を上げるためには転職や副業などの方法があるので、今の年収に不満がある方はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
なお、主要なプログラミング言語については、次の記事で詳しく紹介しています。合わせてご覧ください。
この記事のおさらい
JavaScript、SQL、C/C++などです。
Kotlin、Scala、Go言語などです。