この記事では、取得する利点や学習方法も交え、おすすめのプログラミング資格を紹介します。
プログラミングの資格はどれを取ればよいのだろう?
せっかくなら就職や転職に役立つ資格がいいな…
プログラミングの資格は数多くあるため、どれを取得しようか悩む人は多いですよね。
資格の信用度や試験の難易度など、詳細を確認しないまま取得に向けた勉強を始めては、かけたお金や時間を無駄にしかねません。また、そもそも資格がどんなことに役立つのか、取得する意味や効果のイメージが湧かない人もいるはず。
そこで、今回は次のトピック別におすすめのプログラミング資格を、種類や取得するメリットも交えて紹介します。
プログラミングの資格取得者へ実施した調査をもとに、資格取得の意味や効果・学習方法なども解説するので、ぜひ参考にしてください。
- プログラミングの資格は転職や副業に役立つ
- 性別や年齢を問わず資格は効果的に働く
- 難度が易しく実務につながやすい資格からの取得がおすすめ
おすすめのプログラミング資格・一覧表
はじめに、今回紹介するおすすめのプログラミング資格をトピック別の一覧にまとめて紹介します。
上の一覧表からわかるとおり、難易度や取得することでどんな知識・スキルが証明できるかは資格ごとに異なります。目標や現状の知識レベルなどを考慮して、自身の目的実現につながる資格の取得を目指しましょう。
プログラミングの資格は取得する意味があるのか
さまざまな目的の実現に役立つ点で、プログラミング資格の取得は意味があるといえます。
事実、プログラミングの資格取得者100名に「資格を取得してよかった・役立ったと感じたこと」を聞いたところ「取得した資格はあらゆる目的の実現に役立った」という回答が得られました。
「取得したプログラミングの資格が役立った」と感じたこと | 35%:プログラミングのスキル向上 23%:副業での収入獲得・案件獲得・単価UP 22%:ITエンジニアやIT企業への就職・転職 14%:社内での昇進・昇給 6%:フリーランスへの独立 |
なお、上記調査の回答者が現在取得している資格は次のとおりです。
現在、取得しているプログラミングの資格 | 30%:基本情報技術者試験 15%:ITパスポート試験 12%:応用情報技術者試験 9%:Javaプログラミング能力認定試験 5%:C言語プログラミング能力認定試験 4%:Pythonエンジニア認定試験 3%:VBAエキスパート 3%:HTML5プロフェッショナル認定試験 2%:LPIC 2%:情報セキュリティマネジメント試験 2%:ネットワークスペシャリスト試験 2%:AWS認定資格 2%:G検定 2%:マイクロソフト認定資格プログラム |
上の「資格の取得目的」と「取得した資格が役立ったケース」の割合を照らし合わせると、多くの人が目的の実現に取得した資格を役立てていることがわかります。
多くの人は、「どのような目的で資格を取得するか」を明確にして、適した資格を選んだ結果、取得試験の対策学習にも力が入り、「資格が役に立った」と感じることができているようです。
このことからわかるように、プログラミング資格の取得は大いに意味があるといえます。なお、以降では上の調査をもとにプログラミング資格の有効性をさらに詳しく解説します
未経験からのITエンジニア就業に資格取得は効果的
プログラミングの資格は、未経験からITエンジニアへの就職・転職を目指す際にも効果的です。
事実、前述した同調査にて「ITエンジニアへの就職・転職を目指す場合、資格取得はおすすめできるか」を聞いたところ、未経験/異業種から目指す場合は94%、プログラミングの実務経験がある場合でも77%が「おすすめできる」と回答しました。
ITエンジニアへの就職・転職にプログラミング資格の取得はおすすめできるか | ・未経験/異業種から目指す場合 94%:おすすめできる 6%:おすすめできない ・プログラミングの実務経験がある場合 77%:おすすめできる 23%:おすすめできない |
この結果から、未経験の場合はもちろん、実務経験がある場合でもプログラミング資格取得が効果的であるとわかります。これは、実務経験がある場合でも、未経験分野の資格やレベルの高い専門的な資格を取得することで自身の市場価値を高められることが理由の一つです。
性別や年齢問わず資格の保有は効果的
プログラミング資格の取得は、性別や年齢・立場に関わらず効果的な側面もあります。事実、先にて紹介した同調査における回答者の性別や年齢・資格取得時の状況はさまざまでした。
プログラミング資格取得者100名の性別比 | 67%:男性 33%:女性 |
上の調査から、プログラミング資格の取得は性別や年齢・立場に関わらず、効果的だといえます。
取得した資格が活かせないケースも
ここまで解説してきたとおり、多くの場合においてプログラミング資格の取得は効果的です。ただ一方で、取得した資格が活かせないケースも存在します。
例えば知識の丸暗記で資格を取得したとしても、その後その知識を忘れてしまうと実務で役立てることができないため、せっかくの資格を活かせません。また、取得した資格と携わっている業務が関係ない場合も、資格を活かすことは難しいでしょう。
このような状況を避けるためには、自分の業務に関連する資格を選ぶことや、丸暗記だけでなくしっかり知識を定着させることが重要です。
プログラミング資格の主な種類
ここからは、プログラミング資格の主な種類を、3つにまとめて解説します。
国家資格
国家資格は、国がその資格の価値を保証している資格で、信用度が高いとされています。例えば、情報処理技術者試験は、日本で最も認知度が高いプログラミング関連の国家資格の一つです。
高い専門性と信頼性を証明できるため、キャリアアップに大きく貢献することが期待されます。ただしその分、難易度の高い資格が多い傾向にあります。
民間資格
民間資格は、特定の民間団体や教育機関が提供している資格です。これらは、特定のプログラミング言語や技術に特化していることが多く、現場で直接役立つ実践的なスキルを証明するのに適しています。
例えば、JavaやPythonなどのプログラミング言語に関する資格や、Web開発、データベース管理に関連する資格などがあります。
ただし、資格を提供する団体によっては、その認知度や価値が異なるため、取得を検討する際には、業界内での評価を確認することが重要です。
ベンダー資格
ベンダー資格は、特定の企業や製品に関連する技術や製品の知識を証明する資格です。例えば、マイクロソフトやAWSなどの大手IT企業が提供する資格がこれに該当します。
これらの資格は、その企業の製品やサービスを深く理解し、効果的に使用するための専門知識が求められます。ベンダー資格は、特定の製品や技術に特化しているため、その分野での専門性を高めたい場合に最適です。
しかし、技術の進化に伴い、資格の内容が頻繁に更新されることがあるため、常に最新の情報を得ることが重要です。
プログラミングの資格を取得するメリット3つ
ここからは、プログラミングの資格を取得するメリットを、3つにまとめて解説します。
- メリット1:スキルを証明できる
- メリット2:転職・就職でのアピール材料になる
- メリット3:プログラミングの知識を体系的に学べる
メリット1:スキルを証明できる
プログラミングに関する資格を取得するメリットの1つ目は、スキルを証明できることです。
プログラミング言語別の資格試験では、その言語の基礎から応用、実際の活用法まで、幅広い知識が求められます。
そのため、プログラミング言語について一定の理解がある証明になります。プログラミング勉強への意欲の高さもアピールにもなるので、スキルの証明として資格は有効です。
メリット2:転職・就職でのアピール材料になる
プログラミングに関する資格を取得するメリットの2つ目は、転職・就職でのアピール材料になることです。
資格よりも実務経験のほうが重要であると説明しましたが、人によっては実務経験からは判断できない場合があります。また業界未経験であればそもそも実務経験がないため、資格は採用時の判断材料にしやすいです。
自分のスキルレベルを客観的に証明するものとして、資格が役に立ちます。
メリット3:プログラミングの知識を体系的に学べる
プログラミングに関する資格を取得するメリットの3つ目は、プログラミングの知識を体系的に学べることです。
独学でプログラミングを勉強していると、自分が作りたいものに関する知識だけを学ぶようになり、勉強内容に偏りが出る可能性があります。
その点プログラミングの資格勉強では、プログラミング基礎から周辺の知識まで、資格勉強を通して体系的に学べます。保守や運用に関して問われることもあるため、業界未経験の方が実務について学ぶためにも役に立ちます。
プログラミング初心者におすすめの資格6選
ここからは、目的に関わらずプログラミング初心者が取得しておきたいおすすめの資格を6つ紹介します。
なお、上記の資格は前述した同調査で「未経験者がITエンジニアやIT企業への就業を目指す際に取得すべきおすすめのプログラミング資格」の回答結果をもとに解説しています。あらかじめご了承ください。
未経験者がITエンジニアやIT企業への就業を目指す際に取得すべきおすすめのプログラミング資格 | 39%:基本情報技術者試験 14%:応用情報技術者試験 10%:Javaプログラミング能力認定試験 9%:ITパスポート試験 4%:Pythonエンジニア認定試験 4%:C言語プログラミング能力認定試験 3%:PHP技術者認定試験 3%:HTML5プロフェッショナル認定試験 3%:AWS認定資格 |
基本情報技術者試験(国家資格)
基本情報技術者試験は、IPA(情報処理推進機構)が運営する国家資格です。ITを活用した戦略の立案、システムの企画・要件定義、設計・開発・運用などに関する幅広い知識が問われる資格で、日本のIT資格の中でも広く知られています。
特定のプログラミング言語に偏らず、ITに関する幅広い知識を学べるのでこれからIT業界を目指す人におすすめします。
一つひとつの問題はそこまで難しくありませんが、試験範囲が広いのでしっかりとした対策が必要です。過去問を繰り返し解いてから試験に挑むとよいでしょう。
基本情報技術者試験についてはこちらの記事にもまとめていますので、ご覧ください。
なお、IT企業への就職やエンジニア転職を見据え、独学で資格やプログラミングスキルを取得・習得できるか不安な人は「侍エンジニア」をお試しください。
侍エンジニアでは、現役エンジニアから指導を受けつつ、就業活動のサポートが受けられます。
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応用情報技術者試験(国家資格)
応用情報技術者試験も、基本情報技術者試験と同じくIPA(情報処理推進機構)が運営する国家資格です。基本情報技術者試験の上位資格にあたり、試験範囲が広がり問題の難易度も高くなっています。
基本情報技術者試験に合格した人が、次に目指す資格として最適です。短期間で詰め込もうとせず、数か月かけてコツコツ学習すると、覚えた知識をその後の業務に活かせる可能性が高まりますよ。
応用情報技術者試験についてはこちらの記事にもまとめていますので、ご覧ください。
ITパスポート試験(国家資格)
ITパスポート試験も、同じくIPA(情報処理推進機構)が運営しています。ITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべきITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。
基本情報技術者試験よりも難易度が低くなっています。いきなり基本情報技術者試験を受けることに不安がある人はまずITパスポート試験を取得しておくとその後のIT資格取得に流用できる知識を得られます。
ただし難易度が低い分、IT企業での就職活動で実務面であまり高く評価されることは期待しないほうがよいでしょう。
ITパスポート試験の概要をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
VBAエキスパート(民間資格)
VBAエキスパートは、Excelで利用できるVBAというプログラミング言語に関する知識が問われる民間資格です。
新入社員のうちは、Excelを使った定型業務を行うことも多くあります。VBAエキスパートを取得しておくと、それらの業務をVBAを利用して簡略化や自動化ができるようになります。
Excelを使う機会が多い若手のうちに、VBAエキスパートを取得しておくのは効果的です。
VBAエキスパートについては下記の記事でも詳しく解説していますので、ご覧下さい。
HTML5プロフェッショナル認定試験(民間資格)
HTML5プロフェッショナル認定試験は、HTML、CSS、JavaScriptなどに関する知識が問われる民間資格です。
HTML、CSS、JavaScriptは、Webアプリケーション開発で使われます。多くの開発現場で使われるスキルなので、初心者のうちに身につけておくと役に立つ場面が多いでしょう。
Level1、Level2という2つの難易度が用意されており、初心者の人にはLevel1から取得することをおすすめします。
プログラミング能力検定(民間資格)
プログラミング能力検定は、プログラミングの基礎知識を測る民間資格です。
具体的には、次のような知識の有無が問われ、2025年から大学入学共通テストで必修となる「情報科目」でのプログラミング試験対策を目的としています。
- 条件分岐
- 繰り返し処理
- 変数 など
小学生から大学生・社会人まで、幅広い年代が受講可能な民間資格です。
なお、IT企業への就職やエンジニア転職を見据え、独学で資格やプログラミングスキルを取得・習得できるか不安な人は「侍エンジニア」をお試しください。
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プログラマーを目指す人におすすめの資格3選
プログラマーを目指す場合、多くの現場で広く利用されているプログラミング言語の資格を選ぶことが重要です。ここでは、プログラマーを目指す人におすすめの資格を3つ紹介します。
なお、次の記事ではプログラマーにおすすめ資格を詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
Oracle認定Javaプログラマ(ベンダー資格)
Oracle認定Javaプログラマは、Oracle社が運営するベンダー資格です。Javaに関する汎用的な知識が問われます。
JavaはWebアプリケーション開発やスマホアプリ開発、基幹システム開発など対象とする業務が多く、さまざまな開発現場で使われています。
この資格を持っていることで、Java案件にアサインしてもらえる可能性が高まるため、おすすめです。
その他Javaのおすすめ資格を下記の記事で紹介していますので、併せてご覧ください。
Oracle認定Javaプログラマの難易度
Oracle認定JavaプログラマはBronze、Silver、Goldという3つの難易度が用意されています。Bronzeは取得しても高い評価を得ることは難しいので、まずはSilver合格を目指すとよいでしょう。難易度は普通程度で、独学でも十分合格可能です。
なおGoldはSilver合格後でなければ受験できません。Goldは偏差値63相当でかなり難易度は上がりますが、その分取得した際高い評価を得られるので、余裕があればぜひ受験を検討してみましょう。
LPICレベル1(民間資格)
LPICは、LinuxというOSのシステム構築から運用管理に必要なスキルが問われる民間資格です。プログラミングに関する資格ではありませんが、プログラマーが触れる機会の多いのでここで紹介します。
Linuxはアプリケーションサーバやデータベースサーバなどとして広く利用されているOSです。その分Linuxを操作しなければならない場面も多いので、この資格を身につけておけば迷いなく操作できるようになります。
LPICの難易度
LPICにはLPIC-1、LPIC-2、LPIC-3の3段階で難易度が用意されています。初心者の人がプログラマーを目指す場合、まずはLPIC-1合格を目指すとよいでしょう。
LPIC-1でもLinuxの基本操作等は十分身につけられるので、実務で役立つ知識を得られるでしょう。
LPICレベル1についてより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
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C言語プログラミング能力認定試験(民間資格)
C言語プログラミング能力認定試験は、C言語を駆使してプログラムを作成する能力が問われる民間資格です。試験では実際にプログラムを記述する必要があるので、実務に近い能力を身につけられます。
C言語はWeb系や業務システムで使われることはほとんどありませんが、組み込み系やIoTなど繊細なメモリ操作や高速処理が必要な現場では多用されます。また、C言語で学んだ概念は他のプログラミング言語を学習する際にも活かせるので、無駄にはなりません。
C言語プログラミング能力認定試験の難易度
C言語プログラミング能力認定試験には1級、2級、3級があります。3級ではC言語の文法や簡単なコーディング力が問われ、2級では基本的なアルゴリズムや小規模プログラムの作成が出題されます。
C言語自体が比較的難しいプログラミング言語だと言われているので、初心者の人は3級から始めたほうが無難でしょう。
C言語プログラミング能力認定試験については、下記の記事でも詳しく解説しています。ぜひお読みください。
システムエンジニアを目指す人におすすめの資格3選
システムエンジニアを目指す人は、プログラミングのスキルだけでなく設計やプロジェクトマネジメントのスキルが求められます。
上記を踏まえ、ここではシステムエンジニアを目指す人におすすめの資格を3つ紹介します。
なお、下の記事ではシステムエンジニアにおすすめ資格を詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
プロジェクトマネージャ試験(国家資格)
プロジェクトマネージャ試験は、主にプロジェクトマネジメントに関する知識を問う国家資格です。マネジメントスキルは多くの企業で重宝されるため、ある程度実務経験を積んだ人で、さらに待遇の良い企業に転職したいという人におすすめの資格となります。
プロジェクトマネージャ試験の難易度
プロジェクトマネージャ試験はかなり難易度の高い資格です。応用情報技術者試験のさらに上位資格という位置づけで、実務未経験の人が取得するのは困難です。
未経験からシステムエンジニアを目指すという人は、まずは基本情報技術者試験や応用情報技術者試験への合格を目指しましょう。
システムアーキテクト試験(国家資格)
システムアーキテクト試験は、システム開発における要件定義や設計といった上流工程で必要な知識が問われる国家資格です。取得者が多くないため、上流工程に携わる企業では重宝されます。
システムアーキテクト試験の難易度
プロジェクトマネージャ試験と同じく、システムアーキテクト試験も応用情報技術者試験の上位資格となっています。そのため、IT資格の中でもトップクラスの難易度となっています。
オラクルマスター(ベンダー資格)
オラクルマスターは、Oracle Databaseに関する知識が問われるベンダー資格です。システムエンジニアはデータベースの設計やメンテナンスなどの業務を担うこともあるので、特定のデータベースに特化した知識を身につけておくことも戦略の一つといえるでしょう。
ただし、Oracle Databaseをまったく利用しない企業ではあまり評価されない可能性があるので、就職活動の際にどのようなデータベースを使っているか確認しておくようにしましょう。
オラクルマスターの難易度
オラクルマスターはBronze、Silver、Gold、Platinumの4段階用意されています。最も簡単なのはBronzeですが、Bronzeでは基礎的な知識しか問われないためなかなか評価されにくいです。学習時間をしっかり確保できる人やすでにSQLなどの知識がある人は、Silverから挑戦するのがおすすめです。
オラクルマスターについては下の記事でも詳しく解説しているので、良ければ参考にしてください。
Webエンジニアを目指す人におすすめの資格3選
Webエンジニア(フロントエンドエンジニア/バックエンドエンジニア)を目指す人には、Web系の現場でよく用いられるプログラミング言語の資格がおすすめです。
Webエンジニアを目指す人におすすめの資格を3つ紹介します。
なお、次の記事ではWebエンジニアにおすすめ資格を詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
Pythonエンジニア認定試験(民間資格)
Pythonエンジニア認定試験は、Pythonの基本的な知識から応用レベルまでを問う民間資格です。
Pythonはコードが読みやすく汎用性が高いのが特徴で、Web開発、データ分析、AI開発など幅広い分野で使用されています。Webエンジニア業務でもPythonに触れることは多いため、この資格でPythonスキルを身につけておくことは有意義です。
Pythonエンジニア認定試験の難易度
「Python 3 エンジニア認定基礎試験」「Python 3 エンジニア認定実践試験」があり、前者は基礎的な文法、後者はライブラリの使い方や言語仕様を中心に出題されます。
「Python 3 エンジニア認定基礎試験」であれば難易度は高くないので、まずはこの試験で文法基礎をマスターしておくことをおすすめします。
Rails技術者認定試験(民間資格)
Rails技術者認定試験は、Rails(Ruby on Rails)に関する知識を問う民間資格です。
Railsは、Ruby言語を使用したWebアプリケーションフレームワークです。開発の迅速化と効率化を実現するための多くの機能が備わっており、スタートアップ企業を中心に人気があります。
Rails技術者認定試験の難易度
ブロンズとシルバーの2種類があり、ブロンズは基本知識、シルバーは実務でのコーディングを意識した内容から出題されます。
ブロンズであればプログラミング初心者でも十分合格を狙える難易度です。シルバーのほうがより実践的な内容なので、余裕がある人はシルバーを受験するとより実務で活かせる知識を習得できるでしょう。
なお、Rails技術者認定ブロンズ試験は、Rails5対応版より Rails技術者認定ベーシック試験 に名称変更されています。
Ruby技術認定試験については下記の記事でも詳しく解説していますので、ご覧ください。
PHP技術者認定試験(民間資格)
PHP技術者認定試験は、PHPに関する知識を問う民間資格です。
PHPもWeb開発に広く用いられるプログラミング言語で、特にWebサイトやWebアプリケーションのバックエンド開発において、その柔軟性と使いやすさから重宝されています。
PHP技術者認定試験の難易度
PHP技術者認定試験には初級試験と上級/準上級試験の2種類があります。上級/準上級試験は試験自体は同じですが、7割以上得点すると上級試験合格、5割以上7割未満で準上級試験合格となります。
実務をこなせるレベルを証明するには準上級以上が目安となりますが、難易度はやや高めです。他のプログラミング言語経験がある人は上級/準上級試験から、未経験の人は初級試験から取り組むとよいでしょう。
PHP技術者認定試験については下記の記事でも詳しく解説していますので、ご覧ください。
インフラエンジニアを目指す人におすすめの資格3選
インフラエンジニア(クラウドエンジニア/ネットワークエンジニア)を目指す人は、ネットワーク関係の資格のほか、クラウドサービスなどのベンダー資格を取得しておくと効果的です。
ここでは、インフラエンジニアを目指す人におすすめの資格を3つ紹介します。
CCNA(民間資格)
CCNA(Cisco Certified Network Associate)は、シスコシステムズが提供するネットワーク関連の資格です。この資格は、ネットワークの基礎知識、ルーターやスイッチの設定、ネットワークセキュリティ、IPサービスなど、幅広い範囲をカバーしています。
ネットワーク技術の基本を学びたい人やインフラエンジニアとしてのスキルを証明したい人に適しています。
CCNAの難易度
CCNAでは基礎的な内容が多く、あまり難易度は高くないとされています。未経験からインフラエンジニアを目指す人の最初の一歩としておすすめです。
なお、次の記事ではCCNAの取得に向けたおすすめの勉強方法を詳しく解説しているので、良ければ参考にしてください。
AWS認定Cloud Practitioner(ベンダー資格)
AWS認定Cloud Practitionerは、Amazon Web Services(AWS)が提供するクラウドサービスに関する基本的な知識を認定する資格です。クラウドコンピューティングの基礎、AWSの主要サービス、セキュリティ、アーキテクチャ、料金モデルなどが試験範囲に含まれています。
AWSは今や多くの企業や個人に利用されており、必要不可欠なサービスになっています。学習しておいて損のない分野だといえるでしょう。
AWS認定Cloud Practitionerの難易度
この試験は、AWSの基本的な概念とサービスに関する理解度を測るもので、比較的入門レベルの内容となっています。しかし、AWSの幅広いサービスと機能についての知識が必要なため、AWSが提供するトレーニングコースやドキュメントを活用して学習しておきましょう。
ネットワークスペシャリスト(国家資格)
ネットワークスペシャリストは、IPA(情報処理推進機構)が運営する国家資格であり、ネットワークの設計、構築、運用、管理に関する高度な知識と技術を証明する資格です。
この資格は、ネットワークに関する専門的なスキルを持つエンジニアとしての能力を証明するもので、キャリアアップを目指すインフラエンジニアには特におすすめです。
ネットワークスペシャリストの難易度
ネットワークスペシャリスト試験は、ネットワークに関する広範囲な知識と実践的な技術が問われるため、難易度は高いとされています。ある程度実務経験がないと苦戦するでしょう。
未経験の人は基本情報技術者試験や応用情報技術者試験にもネットワーク分野から出題があるため、そちらを先に学習するとよいでしょう。
なお、次の記事ではインフラエンジニアにおすすめ資格を詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
データサイエンティストを目指す人におすすめの資格3選
データサイエンティストは、データ分析や機械学習を駆使して、ビジネスや科学の問題解決に貢献する専門職です。したがって、機械学習や統計関連の資格が重要視されます。
上記を踏まえ、ここではデータサイエンティストを目指す人におすすめの資格を3つ紹介します。
データサイエンティスト検定(民間資格)
データサイエンティスト検定は、データサイエンス全般の知識を問う民間資格です。統計や機械学習だけでなく、システム設計やSQL、ビジネスなど試験範囲は多岐にわたります。
データサイエンティストに求められる幅広い知識を網羅的に学習できる点が特徴です。
データサイエンティスト検定の難易度
アシスタント、アソシエート、フル、シニアの4段階の難易度を準備していますが現在はアシスタントレベルの検定が開始されています。
G検定(民間資格)
G検定は、機械学習とディープラーニングに焦点を当てた民間資格です。AIの開発や機械学習モデル、ディープラーニングに関する内容が出題されます。
機械学習関連資格の中でも知名度が高く、取得することで一定の評価を得られることを期待できます。
G検定の難易度
G検定の難易度は中程度とされています。機械学習やディープラーニングに関する基礎的な知識が求められ、これらの技術の基本原理と応用に関する問題が出題されます。
データサイエンティスト検定と違ってビジネスやエンジニアリング領域からの出題がない分、対策はしやすいです。データサイエンスを初めて学ぶ人はG検定から学習するほうがよいかもしれません。
E資格(民間資格)
E資格も、G検定と同様に機械学習・ディープラーニングに特化した民間資格です。G検定との違いは、G検定がビジネスマン向けの資格であるのに対して、E資格はエンジニア向けの資格だという点です。
機械学習やディープラーニングを用いてビジネスを生み出したい人はG検定、機械学習モデルの開発に携わりたい人はE資格を受けるようにしましょう。
E資格の難易度
E資格の難易度は難関レベルです。過去問が公開されていないため試験対策が難しくなっています。
また、E資格を受験するためにはJDLA認定プログラムを受講することが必須です。受講後2年以内にE資格を受験する必要があるので注意してください。
アプリケーションエンジニアを目指す人におすすめの資格3選
アプリケーションエンジニアを目指す人には、アプリ開発でよく使われるプログラミング言語の資格がおすすめです。ここでいうアプリケーションには、スマホアプリ(iPhone/Android)も含まれます。
上記を踏まえ、ここからはアプリケーションエンジニアを目指す人におすすめの資格を3つ紹介します。
Javaプログラミング能力認定試験(民間資格)
Javaプログラミング能力認定試験は、Javaに関する基礎知識やコーディング力が問われる民間資格です。文法だけでなくオブジェクト指向やアプレット、UMLなどに関する知識が必要になります。
Javaは汎用性の高いプログラミング言語で、アプリ開発に使われることも多々あります。多くの現場で用いられているため役に立つ可能性が高いスキルだといえます。
Javaプログラミング能力認定試験の難易度
3級、2級、1級の難易度が用意されています。3級、2級は選択問題のみですが、1級は実技試験となっており、実際にコーディングする必要があるため難易度が高めです。
Android™技術者認定試験(民間資格)
Android™技術者認定試験は、Androidに関する基礎的な知識が問われる民間資格です。アプリケーション技術者認定試験とプラットホーム技術者認定試験の2つの区分が用意されています。
アプリケーション技術者認定試験では、Androidでのアプリ開発に関する内容が出題され、各種ライブラリの使い方や仕様について理解する必要があります。
プラットホーム技術者認定試験ではAndroidのプラットホーム開発に関する内容が出題され、描画の方法やリソースの制御、通信など基盤よりの知識が必要です。
Android™技術者認定試験の難易度
この試験の難易度は中級レベルに設定されています。アプリケーション技術者認定試験、プラットホーム技術者認定試験どちらも、Androidに関する基本的な知識を幅広くおさえる必要があります。
App Development with Swift(民間資格)
App Development with Swiftは、Swiftに関する基礎知識を証明する民間資格です。
SwiftはiOS、macOSなどのアプリを開発するためにApple社が作ったプログラミング言語です。つまり、App Development with SwiftはiPhoneなどのApple製品上で動作するアプリケーション開発のための知識が問われる内容ということです。
App Development with Swiftの難易度
試験の内容自体は基礎知識を問うものなのでそこまで難しくないといわれていますが、日本語版の試験がなく英語で受験する必要があり、ある程度英語力が必要となります。
プログラミングの資格取得に向けた勉強方法
なかには、プログラミングの資格取得に向けた試験勉強をどう進めればいいのか、わからない人もいますよね。
そこで、ここからはプログラミングの資格取得に向けた試験勉強の方法を、3つにまとめて紹介します。
なお、前述した同調査で「プログラミングの資格取得に向け活用した勉強方法」を聞いたところ「本とスクールなどを併用して勉強した」といった回答が多くを占めました。
プログラミングの資格取得に向け活用した勉強方法 | 37%:本・書籍 25%:スクール/通信講座 21%:学習サイト 17%:Youtube |
それぞれの勉強方法の1つに絞る必要はありません。自分にあう方法を探しつつ、併用して勉強を進めましょう。
方法1:学習本で勉強する
プログラミングの基礎から応用まで幅広い知識を身につけるためには、学習本が有効です。学習本の特徴は、比較的安価に手に入れることができ、必要な情報が網羅的に提供されている点です。
初心者向けの書籍から、特定の資格試験に特化した専門書まで、多種多様な本が出版されています。これらの本は、基本的なプログラミングの概念から、特定の言語や技術に関する詳細な情報まで、幅広くカバーしています。また自分の学習ペースで進められるため、まとまった時間を確保するのが難しい人にも向いています。
ただし、最新の技術動向や試験内容の変更に対応していない場合があるため、購入時には出版年や内容の最新性を確認することが大切です。
方法2:学習サイトで勉強する
インターネット上のプログラミング学習サイトを利用するのも有効な手段です。学習サイトの特徴は、無料で利用でき、すぐにでも学習をスタートできる点です。
学習サイトでは世界中の多種多様な情報を得ることができます。最新の技術動向や時事に関する情報もすぐにキャッチできる点が魅力です。
ただし、学習サイトを利用する場合情報の信憑性には注意が必要です。匿名で情報が発信できることから、本やスクールに比べると誤った情報も多くなります。
正しい情報の取捨選択に自信がない人は、まずは他の手段で知識を身につける方がよいかもしれません。
方法3:スクール/通信講座で勉強する
プログラミングスクールや通信講座を受講すれば、体系的なカリキュラムと専門の講師による指導を受けることができるため、効率的に学習を進めることができます。特定の資格取得を目指すためのカリキュラムもあり、短期間で確実に成果を出したいという人におすすめです。
例えば、SAMURAIENGINEERでは「Java資格対策コース」や「LPIC資格対策コース」が用意されています。どちらも「経済産業省リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」の対象になっており、実質受講料最大70%OFFで受講できるので、費用面でも安心です。
わからない点があったとき、いつでもプロに相談できるというのはスクールならではの特徴なので、独学で進めることに不安を感じる人はスクールの利用を検討してみてください。
プログラミングの資格取得を目指す際の注意点
ここからは、プログラミングの資格取得を目指す際の注意点を、4つにまとめて紹介します。
注意点1:難度が易しい資格から段階的に取得する
いきなり難度が高い資格取得を目指すことは立派なことですが、多くの場合挫折してしまうでしょう。具体的には「受験までに時間がかかりすぎて熱意を保てない…」「わからないところだらけで先に進めない…」といった失敗例がよくあります。
なお、前述した同調査にて「プログラミングの資格取得までにかかった勉強時間」を聞いたところ「3~6ヶ月」「6~9ヶ月」なども回答が多くを占めました。
プログラミングの資格取得までにかかった勉強方法 | 1%:1ヶ月以内 20%:1~3ヶ月 25%:3~6ヶ月 24%:6~9ヶ月 17%:9~12ヶ月 13%:12ヶ月以上 |
プログラミング初心者の人の場合、まずは「プログラミング初心者におすすめの資格5選」で紹介したような難易度がそこまで高くないものから取り組むことをおすすめします。
なお、資格別での難易度を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
注意点2:実務につながる資格を選ぶ
どのような資格を選択するか、という点も非常に重要です。ありがちな失敗は、自身が携わっている業務とまったく関係ない資格を取得してしまい、せっかく勉強した内容を実務に活かせず後悔するというものです。
これを避けるには、自身が携わっている業務やこれから携わりそうな業務に関係する資格を受験するようにしましょう。例えば、今自分が使っているプログラミング言語の資格や、今後行うであろうプロジェクトマネジメントの資格を取る、などです。
このように実務につながる資格を選ぶようにすると、資格を取った意味ややりがいを感じやすいので、おすすめです。
注意点3:実際に手を動かしながら学習する
資格勉強をする際は、練習問題を解くだけでなく、実際に手を動かしながら学習することが大切です。手を動かすとは、例えばプログラミング言語の資格であれば実際にプログラムを入力して手元で実行してみる、といったことです。
手を動かしながら学習すると、参考書のみで学習する場合に比べ知識が定着し忘れにくくなります。すると試験に合格しやすくなるだけでなく、資格勉強で身につけた知識を業務で活かすことも可能になります。
また、実際に実行してみなければ気づかない発見などもあるかもしれません。
最初は面倒に感じるかもしれませんが、学習と並行して実際に手を動かすように心がけましょう。
注意点4:暗記よりも理解が重要
プログラミング資格の学習では、暗記よりもしっかり理解することの方が重要です。なぜなら暗記で身につけた知識は多くの場合時間が経つと忘れてしまうからです。
プログラミング資格の勉強の目的は合格することだけでなく、得られた知識を実業務に活かすことです。したがって、問題の答えを暗記するような勉強法ではなく「なぜその答えになるのか」をしっかり理解したうえで学習を進めることをおすすめします。
まとめ
今回は、おすすめのプログラミング資格を種類や取得するメリットも交えて紹介しました。
プログラマーにとって資格は必須ではないですが、あると就職や転職で有利になる可能性があります。また業務も今までよりスムーズに進められるようになるでしょう。
より知識を深めたい人は、ぜひ本記事の内容を参考に資格の取得を検討してみてください。
本記事の解説内容に関する補足事項
本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。
また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に、提供コースは「教育訓練給付制度の指定講座」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。
記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。
この記事の監修者
フルスタックエンジニア
音楽大学卒業後、15年間中高一貫進学校の音楽教師として勤務。40才のときからIT、WEB系の企業に勤務。livedoor(スーパーバイザー)、楽天株式会社(ディレクター)、アスキーソリューションズ(PM)などを経験。50歳の時より、専門学校でWEB・デザイン系の学科長として勤務の傍ら、副業としてフリーランス活動を開始。 2016年、株式会社SAMURAIのインストラクターを始め、その後フリーランスコースを創設。現在までに100名以上の指導を行い、未経験から活躍できるエンジニアを輩出している。また、フリーランスのノウハウを伝えるセミナーにも多数、登壇している。