フリーランスエンジニアの実態が知りたい。
フリーランスエンジニアって本当に自由なの?
「フリーランスエンジニアになって自由に働きたい」と思っても、実態がわからないままでは一歩踏み出すのに躊躇してしまいます。
そこで本記事では、フリーランスエンジニアの実態について紹介します。働き方や労働時間、年収などさまざまな方面から解説しますので、ぜひ参考にしてください。
フリーランスエンジニアの実態は?会社員との働き方比較
まずはフリーランスエンジニアの働き方について、会社員の働き方と比較しながらご紹介します。
会社員とフリーランスの働き方で大きく違うのは、次の4点です。
- 休日の決め方
- 税金や社会保険の手続き
- 報酬の決まり方
- 仕事に対する責任の範囲
会社員とフリーランス、自分自身はどちらを選びたいか考えながら読んでみてください。
休日の決め方
会社員の場合、休みは主に会社が決めます。有給休暇など、本来出勤予定の日に休暇を取ることも可能です。「私は土日ではなく火曜と水曜に休みます」というような休みの決め方ができる企業は、あまりありません。
常駐型でないフリーランスの場合であれば、期限までに約束した成果物を納品できればいつ休んでも問題ありません。平日に休みを取ってもよいですし、週休3日にすることも可能です。
ただしフリーランスエンジニアも、多くが常駐型と呼ばれる働き方となります。その場合には、週5日8時間勤務で土日休日という、会社員と同様の働き方となる場合も多いのが実情です。
労働基準法では最低週に1回、または4週間に4回の休日を設定する必要があります。
しかし、フリーランスは労働基準法の範囲外です。そのようなルールを気にせず、休日や労働時間の設定が可能です。
税金や社会保険の手続き
会社員の場合、税金や社会保険に関する手続きは会社が行います。一方でフリーランスは、それらの手続きを自分で行わなければなりません。
確定申告など、ほとんどの会社員には必要ない手続きも行います。年金や健康保険なども、会社員とは違う制度が適用されます。
報酬の決まり方
会社員の場合、管理職以外の報酬は主に労働時間で決まります。昇進などによって基本給が変わることはありますが、基本的には労働時間が増えれば収入も増える給与体系です。
一方でフリーランスの場合、報酬を決定するのは納品した成果物です。数多く単価の高い成果を必要とする案件を受注して納品できれば、その分だけ年収が上がります。
仕事に対する責任の範囲
会社の場合、社員がミスをして損害が発生した場合でも最終的に会社の責任となります。故意や重大な過失がなければ、ミスをした社員に損害賠償などの責任が発生することはありません。
一方で、フリーランスは仕事に対して個人で責任を負います。ミスによって損害が発生した場合には、損害賠償を請求されることもあります。
フリーランスエンジニアの労働時間に関する実態
フリーランスエンジニアの働き方は、常駐型と在宅型の2種類に分類できます。常駐型は、クライアントのオフィスに出勤して仕事を行うスタイル、在宅型は自宅で成果物を作って納品するスタイルです。
ここでは、フリーランスの労働時間に関する実態について、常駐型と在宅型それぞれ解説します。
クライアント企業のオフィスで働く「常駐型」
常駐型は、クライアント企業のオフィスで働きます。
そのため、会社員と同程度の労働時間となるケースが多いです。ただし企業との契約次第で、週の勤務日数や、毎日の勤務時間は決められます。
なかには曜日によって違う会社に出勤している人や、週3日は常駐、2日は在宅といった働き方をしている人もいます。
自宅などで働く「在宅型」
在宅型の場合、労働時間は受ける案件の数や種類によって大きく変わります。
そのため、労働時間も人によってさまざまです。1日5〜6時間程度など会社員より短い労働時間の人もいれば、収入を増やすために毎日10時間以上働く人もいます。
在宅型のフリーランスとして働く場合には、
- 労働時間をどれくらいにしたいのか
- 1つの案件にどれくらいの時間がかかるのか
- 理想の労働時間で働いた場合どれくらいの収入が得られるのか
などを自身で把握しておきましょう。
フリーランスエンジニアの平均年収に関する実態
フリーランスエンジニアは、「年収が高い」というイメージを持っている方もいますよね。フリーランスの求人サービスであるレバテックフリーランスによれば、フリーランスエンジニアの平均月単価は、条件によって差はあるものの、58万円から82万円ほど。
単純に計算できるものではありませんが、仮に毎月同程度の案件を獲得できたとすると、700万円から1000万円程度の収入が見込めます。
求人サイトである求人ボックスによれば、会社員エンジニアの平均年収は520万円ですから、フリーランスとして仕事を獲得し続けるスキルがあれば、会社員よりも高い年収が見込めることがわかります。
一方で、レバテックフリーランスで募集されている案件の中には平均月単価が30万円程度のものもあり、見込める年収の幅が大きい傾向です。フリーランスエンジニアは、スキルによって年収の幅が大きくなりやすいと言えるでしょう。
※数字は全て2021年7月現在
フリーランスエンジニアの将来性
IT業界は、現状人手不足の状態です。エンジニアの需要は今後高まると予想され、同様にフリーランスエンジニアの需要も高まると考えられます。
ただし、将来性は身につけたスキルによっても異なります。フリーランスとして活躍し続けたいのであれば、将来性の高いスキルを身につけておくのがおすすめです。
また、フリーランスは会社員と違って定年がありません。
人生100年時代と言われ、定年後の時間が長くなることに不安を感じている方も少なくありません。フリーランスであれば、需要の高いスキルを磨き続けることでその不安にも対応可能です。
フリーランスエンジニアの実態がわかる体験談
次に、フリーランスエンジニアの方へのインタビューをご紹介します。よりリアルなフリーランスエンジニアの実態を感じていただければ幸いです。
昼間は2社で働き、夜は講師としてレッスン
弊社SAMURAIの講師である岩本氏は、昼間は常駐型のフリーランスとして2社で働き、退社後はプログラミングインストラクターをされています。
リモートワークのデメリットである、コミュニケーションが減ることや誰が何をしているのかわかりづらい点を避けるため、常駐型の働き方を選んでいるのだそうです。
1日のスケジュールは次のとおりです。
- 8時半:起床
- 10時:出社・業務開始
- 12時:お昼休憩・別業務をすることもあり
- 13時:業務再開
- 19時:退社
- 21時:レッスン
自分のキャリアプランを自分で作るために、フリーランスの道を選んだとのこと。フリーランスとして働くことで、自分が興味を持っている分野で柔軟に働くことが可能だと言います。
岩本さんへのインタビューは、次の記事に掲載しています。
実家に帰っても働ける
サポートエンジニアとして働く小山さんは、人脈を活かしたりクラウドソーシングサイトを活用したりすることでフリーランスエンジニアとしての案件を獲得しているのだとか。
フリーでお仕事を請けるようになり、以前と違い実家にいながらでも働けるなど、場所を選ばず働けるようになったことを感じているそうです。
場所を問わず働きたい方へのアドバイスとして、「とりあえずやってみる。やらなきゃ向いているか向いていないかもわからないので、挑戦してみるのは大事」とおっしゃっています。
小山さんへのインタビューは、次の記事に掲載しています。
未経験からフリーランスになった方のインタビュー
フリーランスというと、「一度企業で働いてから独立」というイメージを持っている方もいますよね。実は未経験からフリーランスに転身した方もいます。
ここでは、未経験からフリーランスになった方のインタビューを紹介します。勉強方法や案件獲得の方法など、参考にしてみてください。
こまめな連絡を強みに受講期間で100万円を達成
5児の母でもある原野さんは、新しいことを学びたいと思ったのをきっかけにプログラミングの学習を始めました。レッスンで問題解決力を身につけ、カリキュラムの中でポートフォリオを作成します。
実際に案件を獲得し、わからないことは講師に相談しながらこなしていきました。その結果、受講期間中に売り上げ100万円を達成しました。
案件に見合う技術はもちろん、こまめな連絡で相手に良い印象を与えられたことも高い売り上げに繋がったと考えられています。
原野さんへのインタビューは、次の記事に掲載しています。
エンジニア兼デザイナーとして群馬で活躍
冨澤さんは、エンジニア兼デザイナーとして群馬で活躍している方です。東京や大阪といった大都市から離れても、エンジニアとして働きやすいのはフリーランスの魅力です。
エンジニアとしての実績がないなかで、知り合いのジェラート屋さんの案件を獲得。「予約注文ができるWebサイト」という具体的な内容を提案したことが、受注に繋がったと考えられています。
訪問や電話といった営業は行わず、メールでのみ営業しているそうです。冨澤さんへのインタビューは、次の記事に掲載しています。
まとめ
フリーランスエンジニアは、成果物を納品することによって報酬を得ます。休日も自分自身で決められる一方で、会社員であれば会社が代行する税金などの手続きを、自分で行うことが必要です。
労働時間は人によってさまざまで、年収もスキルによって大きく差が出ます。
今後エンジニア需要の高まりが予想されるため将来性も高いと考えられます。フリーランスとして活躍し続けたいのであれば、将来性が高いスキルを身につけておくとより安心です。
この記事のおさらい
働き方は主に「常駐型」「在宅型」があります、常駐型はクライアント企業のオフィスで働き、会社員と同程度の労働時間となるケースが多いです。在宅型は、受ける案件の数や種類によって労働時間は大きく変わります。
スキルの差によって年収の差が生まれやすいためです。