プログラミングが早く上達するコツ│上達する人・しない人の違いも解説

この記事では、上達する人・しない人の違いも交え、プログラミングが上達するコツを解説します。

プログラミングが一向に上達しない..こんな頑張って勉強しているのに..
このまま勉強を続けていて大丈夫かな…

国内におけるIT人材の不足が深刻化していることもあり、ITエンジニアといったプログラミングスキルがある人材の需要は増し、他の職種に比べ高い報酬を設けるケースが増えてきました。

そんななか、転職や副業での収入獲得に向けたリスキリングを目的に、プログラミングを学び始めた人も多いでしょう。

ただ、いくら勉強しても思うようにプログラミングが上達しないと不安になりますよね。

実のところ、プログラミングが上達しない人には共通項があります。もしかしたらこの記事をご覧のあなたは、その共通項に当てはまってしまっているのかもしれません。

でも安心してください。上達しない共通項を理解して、修正し、正しい勉強方法を実践すれば、プログラミングは確実に上達していきます。

この記事では、「プログラミングが上達しない人の共通項」を提示しながら、効率的にプログラミングが上達していく勉強方法を紹介します。この記事でプログラミングが上達するコツを掴んで頂ければ幸いです。

この記事の要約
  • プログラミングが上達しない人は「学ぶこと自体」が目的になっている
  • プログラミングの学習目的が正しく設定できれば、勉強の効率が高まる
  • 学習時は期限を決め自身に適したプランで勉強を進められるかが重要
目次

はじめに:プログラミングの上達に才能は関係ない

まずはじめに言っておきたいことが、プログラミングの上達の早さに才能のある・なしは関係ないということです。

タイピングスキルによってコードを書く速さに個人差がある場合はありますが、それは微々たるものです。

結局はたくさんコードを書き、プログラミング上達のために努力した人が早くマスターできます。

とはいえ、その努力の仕方が間違っていてはなかなか上達しません。

つまりプログラミングを早く上達するためには「正しい方法での努力」が必要となるのです。

プログラミングが上達しない人は手段の目的化が起きている

続いては、プログラミングが中々上達しない人に共通している点を紹介します。

それは、「手段が目的になってしまっている」という点です。

手段が目的になる」というのは、「目的を達成するためにプログラミングという手段を使っているが、いつしかプログラミングを学ぶことが目的になる」ということです。

ちょっと難解なので、具体例をあげてみましょう。

具体例1.技術書を終えることが目的になる

技術書は分厚く、ちょっとやそっとじゃ終わりません。何事も最後までやり遂げる根気は必要だと思いますが、技術書に書いてあることが全てあなたにとって今必要な知識とは限りません。

技術書を最後まで終わらせることがいつの間にか目的になっていませんか?

具体例2.1つの用語を完璧に理解することが目的になる

分からないことを理解することにこだわりすぎて、学習が思うように進まない人などが当てはまります。これは真面目な方や完璧主義な傾向がある方によく見られます。

分からない用語が1つあったら、ただひたすら1つの用語を理解できるまで調べ続け、なかなか理解ができないまま時間が過ぎてしまう。そういった経験はないでしょうか?

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手段が目的になるとプログラミングが上達しない!

では、なぜ手段が目的化している人はプログラミングが上達しないのでしょうか?

一言でまとめると、「遠回り」だからです。

プログラミングを学ぶことはあなたにとって「手段」でしかないはずです。プログラミングを学ぶのは、その先に叶えたい「目的(夢や目標)」があるからだと思います。

例えば、

  • フリーランスエンジニアになりたい
  • Webサービス・アプリを作ってみたい
  • ビジネススキルの一環として身につけたい
  • (プログラミングスキルを身につけて)起業したい

このような目的があるはずです。

プログラミングの教科書や技術書を買って学習する、スクールや塾に通って学習することは目的を達成するための1つの「手段」として使っているだけです。

教科書や技術書を完璧に理解すること、スクールに通い続けることが目的ではありません。

サービスを作ってみたい」という目的を持った人であれば、教科書の内容で理解できない、分からない部分が多少あっても問題になることは少ないです。

Webフレームワークやプログラミング言語の仕様を全て理解できなくとも、見よう見まねでコードを書けば動くものは作れます。知識が不十分でも実際にサービスを公開することもできます。

「サービスを作ってみたい」という「目的」を一度でも達成することが重要なのです。そうしないと、いつまで経っても次のステップへ進めません。

分からなかった部分や言語仕様を理解したりすることは、次のステップで行った方がいいと考えます。

逆に言えば、プログラミングの上達が早い人と遅い人・上達しない人の差は「手段が目的になっていないかどうか」にあると言えます。

目的を正しく設定するとプログラミングが上達する3つの理由

ここまでの内容を踏まえると、「目的を正しく設定するとプログラミングの上達が早くなる」と言えますが、そう言える3つの理由を解説します。

なお、プログラミング学習で目的を設定することは、上達のためだけでなく、挫折防止のために不可欠です。

弊社が運営するプログラミングスクール「SAMURAI ENGINEER」が、プログラミング学習経験を持つ 10代〜80代の男女 298名を対象に行ったプログラミング学習の挫折に関するアンケートでは、87.5%の学習者が挫折や躓きを経験しているという結果がでています。

プログラミング学習における挫折率の調査
プログラミング学習者の87.5%が挫折を経験したことがある

■調査概要
掲載元:PR TIMES
調査期間:2019 年 8月 13 日 〜 8月20 日
調査方法:インターネット調査
調査対象:10代〜80代の男女

同アンケートで、挫折の理由を質問したところ、「学習のゴールがわからなかった」と回答した方が30%以上いることがわかりました。

プログラミング学習で早く上達するためにも、また、挫折しないためにも、目的を設定することは不可欠です。

続いて、プログラミング学習で目的を設定する必要性について、詳しく解説します。

理解が早く、学習時間が短くなるから

理解ができない部分はとりあえず飛ばして、一通り学習を終わらせても最低限の知識しか身につきません。

しかし、一通り学習することで「スタートからゴールまでの流れや全体を把握すること」ができます。

そうすると自分が分からなかったのはどういう部分だったのか、足りない部分はどの部分なのかが理解できるようになります。
あとはこの部分が理解できればOK!
という状態になるわけです。

それによって明確に自分の分からない部分を質問することだってできるようになります。それによって学習がスムーズにいき、結果として理解が早く上達が早いのです。

学習のモチベーションが維持できるから

プログラミングは一朝一夕で習得できるようなスキルではありません。継続して学習していくことが非常に重要なのです。そのためには、「モチベーション」は必要不可欠です。

手段が目的にならないということは、自分の立てた目的を最短最速で達成できます。そのため、さらなる学習意欲が湧きます。小さな目的達成をすることで、成長を感じられ充実感も味わえます。

さらに、自分に足りない部分がわかるので、ゴールまでの道のりがより明確になります。

目的に集中しやすくなるから

当たり前ですが、目的を達成しやすくなります。「手段が目的」にならないので、「手段」を選ばなくなります。とにかく「目的」を達成することに意識を集中するので、遠回りすることがないです。

これは、もはやプログラミングの上達だけに関した話ではありません。

  • 英語がしゃべれるようになりたい
  • 料理が上手くなりたい

こういった、ありとあらゆる目的に共通して言えることです。

プログラミング上達のための具体的な3つの解決策

では具体的に、「手段を目的にしない」ためには何をすれば良いのでしょうか?

目的の再確認

答えは簡単です。今一度、あなたの「プログラミングを学習する目的(夢・目標)」を確認し直してください。

日々の勉強方法はその目的を達成するための1つの手段にすぎないということを理解することです。これは、何度も何度も念じて頭にすりこまねばなりません。「エビングハウスの忘却曲線」によると、人間の記憶力はなんと「1時間で56%で、1日経つと74%忘れる」、と言われています。

img
参照元URL:http://matome.naver.jp/odai/2135467329396936701

本来の目的を忘れ、プログラミングを学習すること自体が、いつしか目的にすり替わってしまうのも仕方ないと頷けます。目的を再確認し、それを毎日しっかりと自分の意識の中に落とし込むことが必要です。

プログラミングの目的を決める具体的な手順が知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

目的がないプログラミング学習は挫折する!目的を決める3つの手順
更新日:2024年10月31日

期限を決める

そして次に、「期限を必ず設けること」です。あいまいな期限を設定しても意味はありません。目的(目標)を達成できる可能性が下がります。

  • 〇〇技術書を来週の日曜日までに終わらせる
  • 〇〇技術書記載のサンプル改造を来月の1週目までに終わらせる
  • オリジナルアプリのワイヤーフレームの企画をその次の週に終わらせよう

目的(目標)設定は必ず、「SMARTの法則」を意識して設定することです。

SMARTの法則

  • Specific:具体的である
  • Measurable:計測ができる
  • Agreed upon:同意している
  • Realistic:現実的である
  • Timely:期日が明確

当てはめるだけで、最高の目的(目標)設定ができるので、ぜひ参考にしてみてください。

なお、IT企業への転職や副業での収入獲得を見据え、独学でプログラミングスキルを習得できるか不安な人は「侍エンジニア」をお試しください。

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学習プランを見直す

最後にあなたが今やってるプログラミングの学習プランを見直すのも実は重要。

学習プラン自体が間違っていては上達するものもしません。

たとえば、Webサイトの制作をしたいのに、一般的にWebサイト開発に用いることのない言語を学習していても意味がありません。

また、基礎部分ができていないのに、学習難易度の高い言語にいきなりチャレンジしてしまう例もあります。

こうした誤った学習プランを避けるためにも、下記リンクからあなたに最適な学習プランを診断してみましょう。

無料で使えますし、4つの質問に選択式で答えていただくだけで簡単なプログラミング学習診断ができます。

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プログラミングが上達するコツ・勉強法

ここまでの解説で、プログラミングが上達しない人の共通項と、その解決策がお分り頂けたかと思います。では、次にどのように勉強していけばプログラミングが上達するのか?そのコツやポイントを紹介していきます。

具体例があった方が分りやすいかと思うので、ここでは「オリジナルのWebアプリを作る」という目的を持った人を例として、効率的な勉強方法・コツを紹介していきます。

プログラミング学習本で基礎を再確認

ネットに落ちている情報などを見て独学で勉強を始めてしまった人は、そもそもプログラミングの基礎部分がわかっていない・できていない場合も多いものです。

そこで改めてプログラミングの基礎をマスターするために、初心者向けのプログラミング学習本を読むのもおすすめです。

例を挙げるとWebとプログラミングのきほんのきほん等がすべてのプログラミング言語に共通する基本部分を中心に学習できるのでぴったりです。

その他、おすすめのプログラミング学習本は以下の記事にまとめていますのでこちらをお読みください。

【初心者向け】プログラミング入門書としておすすめの本9冊
更新日:2024年11月1日

見よう見まねでコードを書く(写経)

学習動画や参考書などのサンプルコードを、見よう見まねでいいので、そのまま書き写す事を「写経(しゃきょう)」と言いますが、これは一つの効率的な勉強方法です。

すでに書いてあるコードをそのまま書き写すだけで意味あるの?と思う方もいるかもしれませんが、写経によって、

  • デバッグ能力が身につく
  • 実際に動作を確認できる
  • タイプミスするポイントを掴める

など、様々なメリットがあります。コードを眺めて時間を消費してしまっているよりも、圧倒的にプログラミングの基礎能力を向上させることができるので、どんどん実践してみましょう。

ただし、コピー&ペーストでは意味が無いので注意が必要です。

なお、プログラミングの上達に写経が最適な理由と具体的な方法については以下の記事にまとめていますので併せてお読みください。

プログラミング上達の近道は写経!やり方やおすすめサイトも紹介
更新日:2024年11月1日

とにかく無理やりでもいいので作る

理解しようとし過ぎるのも良くありません。これも手段が目的になってしまう時の例です。まずは細かい事を気にし過ぎず、とにかく動くモノが作れるまでやってみましょう。

究極を言えれば、コードの意味をあまり理解していなかったとしても、自分が作りたいモノを作れればそれでオッケーなのです。

エンジニアの方でさえ、みんながみんなきちんとロジックを理解しているかというとそうではありません。とにかく手を動かして作るという事を意識しましょう。

分からない部分へ戻って詳しく調べる

不細工なコードでも、ある程度作り終えたら、そのあと分からなかった部分を調べると理解度が増します。

「手を動かして書いてみる→無理やり作る→分からなかった部分を調べる」これを反復していくうちに、次第にプログラミングが上達していきますよ。

ちなみに、「調べる」際はポイントがあり、実はこれはプログラミングの学習効率にかなり影響してきます。「検索のコツ」に関しては以下の記事で詳しく解説しているので、目を通してみてください。検索力で学習効率は一気に上がりますよ。

プログラミング上達のコツとは?エンジニアに学ぶ検索テクニック
更新日:2024年11月5日

時には時間を置く

分からない部分に悩んでいる時、段々と頭が熱くなってしまったり、視野が狭くなってしまったりする事は誰にでもあります。

煮詰まってしまったら、一旦寝たり、シャワーを浴びたり、体を動かしたりして、リラックスすることも非常に大切です。そうやって頭が整理されると、学習に戻った際に急にエラーが解決できるというのは意外とあったりします。

もちろん、休憩のしすぎには気をつけましょう。

30分悩んで分からなかったら質問する

これはプログラミングを上達する為に最も大切な事と言えます。

プログラミング学習をしていて、必ずぶつかるのが「エラー」ですよね。中には、「一つのエラーを解決するのに丸一日かかってしまった」なんて経験をした事がある人もいるのではないでしょうか?

これでは、時間を消費してしまうのは勿論のこと、モチベーションがドンドン下がり、上達どころか結果として挫折してしまいます。プログラミング独学の挫折率はよく8割ほどと言われますが、この理由のほとんどがエラーとの戦いに消耗してしまうことです。

なので、「一つのエラーと向き合って悩むのは30分まで」と決めてしまいましょう。もし30分で解決できなかったら、分かる人に聞くしかありません。

周りにエンジニアや、コーディングができる人がいる方は、その人に聞くといいでしょう。とは言っても、「聞ける人なんていないよ!」と思っている人も多いことでしょう。

その場合は、やはり多少お金はかかりますが、プログラミングスクールを利用して、メンターを作り、効率的にプログラミングが上達する環境を作る事をオススメ致します。

独学に自信がない方・より早くプログラミングが上達したい方は…

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侍テラコヤ」は当ブログの運営元、株式会社SAMURAIが運営するサブスク型のプログラミングスクールです。

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独学の場合、以下のような悩みが多いと思います。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?意外とハッとした方もいらっしゃるのではないかと思います。そんな、あなたのお役に立ったのであれば幸いです。

一番重要なのは、本来の「目的」を忘れないこと。意識するだけで、あなたのプログラミング上達スピードは飛躍的に向上するでしょう。

なお、次の記事では効率的なプログラミングの勉強法を詳しく解説しています。より効果的にプログラミングを学びたい人は、ぜひ参考にしてください。

【現役エンジニアが教える】プログラミング勉強法!無料の学習方法まとめ
更新日:2024年11月1日

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この記事の監修者

フルスタックエンジニア

金田 茂樹


音楽大学卒業後、15年間中高一貫進学校の音楽教師として勤務。40才のときからIT、WEB系の企業に勤務。livedoor(スーパーバイザー)、楽天株式会社(ディレクター)、アスキーソリューションズ(PM)などを経験。50歳の時より、専門学校でWEB・デザイン系の学科長として勤務の傍ら、副業としてフリーランス活動を開始。 2016年、株式会社SAMURAIのインストラクターを始め、その後フリーランスコースを創設。現在までに100名以上の指導を行い、未経験から活躍できるエンジニアを輩出している。また、フリーランスのノウハウを伝えるセミナーにも多数、登壇している。

本記事の解説内容に関する補足事項

本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。

また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に、提供コースは「教育訓練給付制度の指定講座」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。

参考:SAMURAIが「DX認定取得事業者」に選定されました

記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。

参考文献

この記事を書いた人

中川 大輝のアバター 中川 大輝 メディア編集長

東京都多摩市出身。前職では都内ホテルにて設備機器のメンテナンスを経験。当時から副業として行っていたWebライティングと独学でのプログラミング学習経験を活かし、「プログラミング学習の挫折をなくすためのコンテンツ作成」を心がけています。
プライベートでは双子育児に奮闘中。将来、子どもたちが侍ブログを見て、プログラミングを学びたいと思えるメディアを作ることが目標です。
今更ながら「キングダム」にドハマリ中。

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