職業訓練校でWebデザインは学べる?【受講条件や手順・体験談まとめ】

この記事では受講条件や体験談も交え、職業訓練校でWebデザインを学ぶ手順を解説します。

Webデザインが学べる職業訓練校ってどこだろう?
訓練を受ける条件や選考があるって聞くけど、実際どうなの?

公的職業訓練でWebデザインを学ぼうにも、費用や受ける条件などの詳細があいまいな人は多いですよね。

学べる内容や就業サポートなど、詳細を確認しないまま訓練校を選べば「他のところにすればよかった…」と後悔しかねません。

そこで今回は活用条件や学習内容も交え、公的職業訓練でWebデザインを学ぶメリット・デメリットを解説します。公的職業訓練の活用手順も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

本記事の解説内容に関する補足事項

本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。

また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に、提供コースは「教育訓練給付制度の指定講座」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。

参考:SAMURAIが「DX認定取得事業者」に選定されました

記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。

この記事の要約
  • 公的職業訓練は経済的支援を受けながら学びたい人におすすめ
  • 訓練場所ごとに受講条件や費用に違いがある
  • 通えば必ず就職できるわけではない点に注意
目次

職業訓練校でのWebデザイン学習はこんな人におすすめ

公的職業訓練でのWebデザイン学習は、独学が苦手な人におすすめです。公的職業訓練は平日の日中を利用して、専門知識を身につけていく公的な教育制度です。

専門知識の習得のみに集中できるので、仕事をしながらスキルを身につけることに自信がない人には最適な選択といえるでしょう。いつかWebデザイナーになりたいと思いつつも、働きながら独学するのが難しい場合は、一度仕事を辞めて職業訓練校に通いながらスキルを身につけるのも選択肢のひとつです。

また、Webデザインの学習が楽しいと思える人も公的職業訓練の利用がおすすめです。公的職業訓練は修了後の就職支援も行ってくれます。Webデザインの学習が楽しいと思える人は優秀な成績を納められる可能性が高いため、就職支援を通じてよりスキルを深められる就職先と出会いやすいでしょう。

事実、口コミにおいても独学が苦手な人やWebデザインの学習が楽しめる人は、公的職業訓練に満足している傾向が見られます。

職業訓練校は、Webデザインの勉強は楽しいが独学が苦手という人にぴったりの機関といえるでしょう。

職業訓練校でWebデザインを学ぶ前におさえておきたい基礎知識

ここからは次のトピック別で、Webデザインが学べる職業訓練校の基礎知識を解説します。

公的職業訓練とは?

公的職業訓練とは、就職や転職を目指す人が専門的なスキルを身につけるための公的な教育制度です。

厚生労働省の管轄で、主に求職者支援制度や公共職業訓練の一環として運営されている職業訓練校や委託された専門職養成学校などで教育がおこなわれます。授業料が無料または低額で受講でき、失業保険を受給しながら学ぶことも可能です。

訓練内容はIT・Webデザイン、事務や介護など多岐にわたり、就業を目的とした実践的なスキルを習得できるのが特徴です。特にWebデザインを学べるコースでは、次のような実務で必須となるスキルを身につけることができます。

  • HTML
  • CSS
  • デザインソフトの操作
  • コーディング

未経験でも基礎から学べるため、Webデザイナーのキャリアチェンジを目指す人にもおすすめの選択肢です。

訓練が受けられる時期

公的職業訓練はいつでも受けられるわけではありません。2025年度を例にすると次のように、訓練校ごとで訓練の開始時期は異なります。

職業訓練校名訓練名訓練開始
愛媛中央産業
技術専門校
ビジネスデザイン科2025年4月10日
株式会社希和じっくり習得Webデザイン基礎
【託児サービス付き】
2025年5月1日
株式会社
佐賀電算センター
はじめてのWeb・DX基礎習得科2025年7月2日

※参考:ハローワークインターネットサービス 職業訓練検索

通う職業訓練ごとに訓練開始時期が異なるため、事前に最寄りや通える範囲の訓練を確認してスケジュールを組んでおくことをおすすめします。

また各日程には募集人数が規定されており、定員が埋まり次第募集は終了します。スキルを習得しキャリアチェンジを検討中の人は、早めに検討をはじめるべきでしょう。

訓練が受けられる場所

訓練が受けられる場所は、各職業訓練の会場です。最寄りのハローワークで学習するわけではないので注意してください。

例えば、次のように同じ神奈川県でも受けるコースによって開催場所に違いがあります。

訓練名開催場所
Webサイト制作科【若年者向き】【託児サービス付き】学校法人岩崎学園
神奈川県横浜市港北区新横浜2-4-10
ウェブクリエイターエキスパート科オーシャンインダストリー株式会社
神奈川県小田原市栄町1-2-1
小田原駅前ビル4階
じっくり習得Webデザイン基礎科【託児サービス付き】株式会社希和
神奈川県平塚市紅谷町11-14
林ビル4階

※参考:ハローワークインターネットサービス 職業訓練検索

職業訓練に申し込む場合は開催場所をよく確認し、通いやすい場所を選ぶことが大切です。

また最近では、会場に加えオンラインでの訓練も実施されており、在宅でも利用可能です。

あくまで1例ですが、職業訓練での授業はホワイトボードやプロジェクターを使いつつ、他受講者と集団授業を実施しているそうです。学習風景も参考にしながら、通学・オンラインを選択すると良いでしょう。

なお職業訓練の開催場所や受講方法は、「職業訓練検索」で検索できます。都道府県や学習分野で絞り検索できるため、ぜひご活用ください。

訓練にかかる費用

公的職業訓練の利用にかかる費用は、無料であることが一般的です。しかし、教科書代が別途かかるため注意しましょう。

また、教科書代の具体的な金額は開催場所や講座によって次のような違いがあります。

職業訓練校名訓練名自己負担額
中央総合
教育サービス
株式会社
Webデザイン科教科書代1万5,000円
学校法人
岩崎学園
Webサイト制作科【若年者向き】【託児サービス付き】教科書代1万1,000円
株式会社
アイ・アイ・ピー
金沢
3月Webデザイン科教科書代1万7,941円
ジェイ・イー・エス
有限会社
パソコン基礎上級科1(Webデザイナー養成)4万5,600円(教科書代1万6,000 円、その他2万9,600円)

参考:ハローワークインターネットサービス 職業訓練検索

上記のように開催場所や講座などによって教科書代や受講料は数千円~数万円程度、差があります。受講費用をなるべく抑えたい人は、「職業訓練検索」で事前に確認すると良いでしょう。

訓練の受講条件

公的職業訓練にて訓練を受けるには、受講条件を満たす必要があります。受講条件は開催場所や受ける訓練によって異なりますが、SPIや面接などを通じて選考が行われることが一般的です。

なお、WebデザイナーなどIT関連スキルの場合は、パソコン操作の能力を見られるケースもあります。

職業訓練校名訓練名受講対象者の条件
株式会社
佐賀電算
センター
はじめてのWeb・DX基礎習得科パソコンの基本操作ができる方
株式会社
アイ・アイ・ピー
金沢
3月Webデザイン科就職を強く希望し、公共職業安定所長の受講指示等を受けられる方でタイピングなどのパソコン基本操作ができる方
株式会社
prezy
Webクリエイター養成科2【Webデザイン資格】(eラーニング)ハローワークに求職申込みを行い、ハローワークの受講指示・受講推薦・支援指示のいずれかを受けた方で、育児又は介護などにより外出が難しい方。近隣で希望する訓練が開催されていないなど。パソコンの基本操作ができる方

参考:ハローワークインターネットサービス 職業訓練検索

上表にあるとおり、地域や講座の内容によっては近隣の講座開講状況や家庭状況などが受講の対象条件になっているケースもあります。

訓練の受講倍率

Webデザインが該当するIT分野やデザイン分野の講座は、受講倍率が非常に高いです。事実、「令和4年度公的職業訓練の実施状況について」 によるとそれぞれ次の倍率となっています。

  • IT分野の倍率:104.9%
  • デザイン分野の倍率:156.8%

どちらも1倍以上の倍率となり、デザイン分野は各分野の中で最も倍率が高いです。

応募すれば誰でも受講できるわけではないので、講座を受けようとする訓練校の受講対象者の条件を確認し、合格に向けた対策を事前にとっておくことが大切です。

訓練校ごとの選考倍率や選考方法は公式に公開されていませんが、Xの口コミでは倍率が3.3倍であったという話もありました。

詳しくは、お近くのハローワークで相談すると良いでしょう。

訓練後の就職率

訓練後の就職率は「令和4年度公的職業訓練の実施状況について」によると、デザイン分野で67%です。非常に高いとは言い切れませんが、努力次第では十分就職を実現できるでしょう。

また、一部の口コミでは公的職業訓練でスキルを磨いたおかげで採用率が高まったという声も見られます。

公的職業訓練を通じて就職できるかは、就職率以上に資格取得など自分自身がどれだけ努力できるかが重要といえるでしょう。

職業訓練校でWebデザインを学ぶ6つのメリット

ここからは、職業訓練校でWebデザインを学ぶメリットを6つにまとめて紹介します。

メリット1:失業保険をすぐに受け取れる

公的職業訓練でWebデザインを学ぶと、失業保険をすぐ受け取れます。失業保険は退職理由が自己都合の場合は、7日間の待機期間と2ヶ月間の給付制限が設けられています。

しかし、公的職業訓練を受講するとこの給付制限が解除されるので、すぐに失業保険を受給可能です。失業保険を受け取りながら学習できるため、経済的な不安なくスキル習得に励めます。

事実、口コミにおいても失業保険をすぐに受け取れたのは助かったという声が多いです。

失業保険は自己都合退職の場合、最大90日間の給付期間であることが一般的ですが、職業訓練中であれば延長もできます。

例えば、職業訓練の期間が6ヵ月間の場合は、最初の3ヶ月間が過ぎたタイミングでもう3ヶ月分の給付を受けることができるのです。

じっくりと腰を据えてスキル習得が目指せるので、経済的に不安を抱えつつもキャリアチェンジしたい人には最適な制度といえるでしょう。

メリット2:職業訓練給付金が利用できる可能性がある

失業保険の受給は雇用保険に一定期間加入している人向けの制度ですが、雇用保険に加入していない次のような人は職業訓練給付金が利用できる可能性があります。

  • 雇用保険の適用がなく離職中
  • フリーランスや自営業を廃業
  • 雇用保険の受給が終了

また、上記に加えて一定額以下の収入のパートタイマーなども含まれます。

職業訓練給付金とは、条件を満たせば職業訓練中の期間、月10万円の給付金を受けられる制度です。受給には条件がありますが、活用できれば経済的な不安を和らげつつ、スキル習得を目指せます。

口コミでは、給付金を受け取れることに安心感を覚えている声が多く見られます。

具体的な条件は下を参考にしてください。

・本人収入が月8万円以下
・世帯全体の収入が月30万円以下
・世帯全体の金融資産が300万円以下
・現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
・訓練実施日全てに出席する
・やむを得ない理由により欠席し、証明できる場合※でも、8割以上出席する
※育児・介護を行う方や求職者支援訓練(基礎コース)を受講する方は証明ができない場合を含める

制度活用の主な要件|厚生労働省

職業訓練は失業保険の受給資格がない人にとっても、経済的な不安を軽減しつつ利用できるメリットがあります。

メリット3:実務を想定したスキルが身につけられる

公的職業訓練を受講すれば、次のような実務を想定したスキルが習得できます。

  • HTML/CSSなどWebデザインに必要なプログラミングスキル
  • Webデザインの基盤となるサーバー構築
  • Photoshopでの画像加工
  • Illustratorでの画像制作
  • Webデザインを活かしたマーケティング
  • Webデザインを活かしたWebサイト・動画作成 など

上記のようなスキルを未経験者が独学で学ぶ場合、基礎的な内容は学習できても、実践的なWebデザインやプログラミングスキルを学ぶのは簡単ではありません。

例えば、Webサイト作成やツールの操作は自前で環境を整える必要があり、独学ではハードルが高いのが実情です。また、疑問点なども自分で解消しなければいけないので、挫折につながるリスクもあります。

公的職業訓練は独学では用意が難しい実務レベルの環境でスキルが磨けるうえ、講師とも対面なので疑問点も解消しやすいです。口コミでも、職業訓練を受講してスキルを習得できたという声もありました。

また訓練のなかには、Webデザイン以外にWeb・スマホアプリ開発など、Webデザインを活かせる分野の技術も学べるケースもあります。自分が目標とするキャリアに適した訓練内容を選択すると良いでしょう。

Webデザインの仕事につくために覚えるべき言語+おすすめ勉強法まとめ
更新日:2025年1月9日

メリット4:Webデザイン関連の資格を取得できる

公的職業訓練校では、WebデザインスキルだけでなくWebデザイン関連の資格も取得できます。各訓練では資格取得につながるカリキュラムが用意されており、下記等のスキル取得が可能です。

Webデザイン関連のスキルを習得すれば、公的職業訓練校卒業後の就職活動でアピールできます。未経験者であれば、Webデザインに関する客観的な実績はありません。そのため、目に見えて実績を示せる資格を取得するメリットは多いです。

実際にXでも、公的職業訓練で資格を取得できたという声がみられました。

卒業後のキャリア実現を考えると、積極的に資格取得を目指したいですね。

メリット5:就業活動を支援してもらえる

公的職業訓練校では、就業活動を支援してもらえます。Webデザインスキルを習得したものの、Webデザイナーとして就業できるか不安な人も多いはずです。また就業活動経験が少なく、面接や書類作成など何を準備すればいいかわからない人もいるでしょう。

職業訓練はハローワーク経由で実施されるため、スキル習得と合わせて下記のとおり就業活動サポートも受けられます。

  • 就業活動の相談
  • 履歴書/職務経歴書の作成支援
  • 面接対策
  • ポートフォリオの準備 など

具体的なサポート内容は訓練内容により異なりますが、はじめての就業活動でも無理なく取り組めるサポートを受けられます。実際Xでも、公的職業訓練で就業相談や面接対策などのキャリアサポートが充実していて助かったとの声がありました。

一人での就業活動に不安がある人には特に利用をおすすめします。

メリット6:ツールの学割が利用できる

公的職業訓練を利用してWebデザインを学ぶと、学割を利用できます。PhotoshopやIllustratorなどWebデザイナーに必須のツールが最大77%OFFとなるのは大きな魅力です。

通常、月額7,780円のところ1,738円で利用できるので、この機会に自宅のパソコンなどにインストールしておくことをおすすめします。

口コミでは非常に大きな割引率で利用できることが高く評価されています。

なお、授業で使う場合は無料で利用可能です。ツール代として別途料金が取られることはないので安心してください。

職業訓練校でWebデザインを学ぶ3つのデメリット

職業訓練校でWebデザインを学ぶ3つのデメリット

メリットに続き、ここからは公的職業訓練でWebデザインを学ぶデメリットを3つ紹介します。

なお、職業訓練校はやめとけとの声が見られるのも事実です。全ての人に合うわけではありませんが、専門家に指導してもらいながらWebデザインを学べるのは大きなメリットです。

やめとけといわれる理由は下記で詳しく解説しているので、参考にしてください。

職業訓練校でWebデザイナーを目指すのは「やめとけ」と言われる理由【体験談&実態まとめ】
更新日:2025年2月6日

デメリット1:就職が保証されるわけではない

公的職業訓練ではWebデザインのスキルを習得できますが、修了後の就職が保証されるわけではありません。訓練校は、あくまで「学ぶ場」と「就職支援の機会」を提供するものであり、必ずしも企業への内定が約束されるわけではないのです。

また、職業訓練のカリキュラムだけでは、即戦力として活躍するには不十分な場合もあります。とくにWebデザインの分野はトレンドの変化が激しく、実務ではより高度なスキルが求められることが多いです。

就職をしたあとも実務を通じながら独学でスキルを磨くことが重要と考えておきましょう。

デメリット2:平日5日間受講が必要

公的職業訓練のWebデザイン講座は、基本的に平日5日間の受講が必須です。授業は朝から夕方まで行われることが多く、学生と同じようなスケジュールで通わなければなりません。

また、職業訓練は「就職を目的とした制度」であるため、遅刻や欠席に厳しく、一定の欠席数を超えると修了資格を得られない場合もあります。

したがって、家庭の事情や育児・介護などの都合がある人にとっては、通学自体が難しいケースもあります。時間的な制約が大きいため、事前に生活との両立が可能か慎重に検討することが大切です。

デメリット3:授業の質が周りに影響される

公的職業訓練のWebデザイン講座は、授業の質が周りに影響されるケースもあります。学校のように一定の人数ごとにクラス分けされ、集団で授業を受ける形式が一般的なため、受講生よりも理解が速い場合は物足りなさを感じるでしょう。

とくにあらかじめ独学を進めている人にとっては、クラス全体の進み具合が遅く感じるケースもあります。口コミにおいては、科によっては教科書にルビを振るところからスタートするとの声もあるため、環境によってレベル感も大きく異なることがわかります。

職業訓練校は環境の影響を受けやすいため、スムーズに学ぶためには自主学習を並行して進めることが重要です。授業だけに頼らず、個別の学習を取り入れることで、より実践的なスキルを身につけられます。

職業訓練校でWebデザインを学ぶ流れ

職業訓練校でWebデザインを学ぶ流れ

なかには、どうやって職業訓練校に通えばいいのかわからない人もいますよね。そこで、ここからは職業訓練校に通うまでの手順を4つのステップにまとめて紹介します。

STEP1:ハローワークでジョブカードを作成する

公的職業訓練を利用してWebデザインを学ぶには、まずハローワークで職業相談を受けることが必要です。職員との相談を通じて、自分に合ったコースを見極めるとともに、職員側はあなたの就労意欲を確認します。

職業相談を終えた後「ジョブカード」を作成します。ジョブカードとはこれまでの職歴やスキル、今後のキャリアプランを整理するための書類で、職業訓練の申込時に必要です。

また、自分の強みや目標を明確にするためのツールでもあるので、就職活動にも役立ちます。ジョブカードの作成はハローワークの職員がサポートしてくれるため、初めでも安心です。

STEP2:必要書類をハローワークに提出して申し込みする

ジョブカードの作成が完了したら、次にハローワークで受けたい職業訓練の申し込みを行います。次の必要書類を提出して、申し込み手続きを行いましょう。

  • 受講申込書
  • 証明写真(4cm×3cm)
  • 雇用保険受給資格者証など

受講申込書は訓練校のパンフレットに同封されていることが多く、ハローワークで受け取るか、公式Webサイトからダウンロードできます。また、証明写真は散髪などで雰囲気が変わることもあるので、直近3ヶ月以内に撮影したものを用意します。

また、訓練校によっては追加で事前審査書などの書類が求められる場合もあります。申し込み前にハローワークで必要書類をしっかり確認し、不備がないように準備しておくことが大切です。

STEP3:筆記試験や面接試験を受ける

公的職業訓練のWebデザインコースを受講するには、筆記試験と面接試験に合格することが必要です。

筆記試験は、一般常識や文章読解能力を問う内容が中心です。難易度は高くありませんが、SPI試験のテキストなどで基礎的な問題に慣れておくと良いでしょう。

ハローワークによっては過去の出題例を公開している場合もあるため、事前に確認しておくのもおすすめです。

面接試験では、「就職意欲が高いかどうか」が評価のポイントとなります。職業訓練は就職を目的とした制度のため、「修了後にどのような仕事を目指すのか」「Webデザインを学びたい理由」などを明確に答えられるよう準備しましょう。

筆記試験よりも面接試験が重要視される傾向があるため、将来のキャリアビジョンなどは明確に答えられるよう面接対策しておくことをおすすめします。

STEP4:合格したらハローワークで受講手続きをする

筆記試験と面接試験に合格したら、合格通知を持ってハローワークで受講手続きを行います。この手続きを完了すれば、正式に職業訓練を受けられます。

手続きでは受講開始日や必要な持ち物、注意点などの説明を受けるため、忘れずに確認しておきましょう。また、失業保険や給付金の受給資格がある人は、職業訓練受講中の受給についても説明を受けられます。

無事に手続きが完了すれば、いよいよWebデザインの学習がスタートします。

効率よく職業訓練校でWebデザインを学ぶ3つのコツ

効率よく職業訓練校でWebデザインを学ぶ3つのコツ

ここからは効率よく公的職業訓練でWebデザインを学ぶコツを、3つにまとめて紹介します。

コツ1:即戦力として活躍できるスキルを身につける

Webデザインは人気の高い職種であり、多くの求職者が未経験から転職を目指しています。そのため、採用を勝ち取るには、企業が求める「即戦力」のスキルを習得することが重要です。

とくに基本的なデザインスキルだけでなく、実際に一人でWebサイトを制作した経験があると良いでしょう。自分自身でWebサイトを作成できれば、次のようなスキルがあることを証明できます。

  • HTML・CSSのコーディングスキル
  • Photoshop・Illustratorでのデザインスキル
  • サーバーなどの知識

とくに20代後半など年齢が高い人の場合は、スキルは非常に重要視されます。事実、求人ボックスでは未経験歓迎のWebデザイナー求人が掲載されていますが、その多くが第二新卒など若手を求めていることがわかります。

多くの若手の中から採用を得るためには、自主制作や副業などを通じて実務経験を積むことも意識してみましょう。

制作実績のポートフォリオを作成する

Webデザインのスキルを証明して転職を成功させるためには、ポートフォリオの作成が不可欠です。ポートフォリオとは、自分が制作したWebサイトやデザイン作品をまとめた資料のことで、企業にスキルをアピールするための重要なツールです。

採用担当者は応募者の実力を短時間で判断する必要があるため、ポートフォリオがあるとひと目でスキルレベルを確認でき、採用につながりやすくなります。

職業訓練の課題で制作した作品だけでなく、自主制作のWebサイトや架空のクライアント案件を想定したデザインを掲載すると、より実践的なスキルをアピールできます。

また、ポートフォリオの見せ方も重要です。GitHubなどオンラインで公開できる形式にしてデザインのクオリティだけでなく、使いやすさや情報の整理にもこだわると、より魅力的なものになります。

学んだスキルを形に残し、就職活動に活かしましょう。Webデザイナー向けのポートフォリオ作成手順を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

Webデザイナーポートフォリオの参考例9選!未経験からの作り方も紹介
更新日:2025年3月4日

企業研究や面接対策を行う

公的職業訓練でWebデザインを学んだ後、スムーズに就職するためには企業研究と面接対策が欠かせません。どれだけスキルを身につけても、企業が求める人物像や必要なスキルを理解していなければ、採用されるのは難しいです。

まず、希望する企業の求人情報やWebサイトをチェックし、求められるスキルや業務内容を把握しましょう。企業によっては、デザインだけでなくコーディングやマーケティングの知識も求められる場合があります。

そうした情報を事前に知ることで、どのスキルを重点的にアピールすべきかが明確になります。

また、面接では「なぜWebデザインを学んだのか」「どのように仕事で活かしたいのか」といった質問に的確に答えられるよう準備が必要です

企業のニーズに合った自己PRができるよう、模擬面接を活用しながら練習しておくと、自信を持って臨めるでしょう。

職業訓練校以外でWebデザインを学ぶ方法

職業訓練校以外でWebデザインを学ぶ方法

公的職業訓練は費用をおさえて利用できるものの、時期や定員の関係ですぐには受講できない可能性があります。選考の結果、受講できないケースも。

確実にスキルを習得したい人であれば、公的職業訓練以外にも学習サービスやWebデザインスクールも検討すべきです。そこで、ここからは公的職業訓練以外でWebデザインを学ぶ方法を紹介します。

学習サイト

Webデザインは、学習サイトを活用して学べます。学習サイトには無料と有料のものがあり、無料版は機能に制限があるものの、基礎的な学習は十分できる内容が揃っています。

一方、有料サイトでは幅広い知識を習得できるだけでなく、講師への質問やオンライン面談などの手厚いサポートを受けられるのがメリットです。

最近では就職・転職支援を行う学習サイトも増えており、スキルを習得した後のキャリアサポートを受けることも可能です。一部のサイトでは月に数回、講師に直接質問できる機会を設けているケースもあり、疑問点を解消しやすい魅力もあります。

なお、費用をおさえつつオンラインで充実したサポートを受けたいなら、登録無料で40種類以上の教材が学べる「侍テラコヤ」がおすすめです。

侍テラコヤは、Webデザインに関する次のようなカリキュラムを受けられる学習サイト。

  • Webデザインの基礎知識を学ぼう
  • Photoshopで実践的な広告バナーを作ろう
  • AdobeXDでWebサイトのデザインを作ろう
  • Web制作で3万円を稼ぐノウハウを学ぼう

Webデザインの基礎からPhotoshopやAdobeXDを用いたデザインのつくり方、実案件を想定したWebサイト制作スキルを習得可能です。

また、侍テラコヤには、質問に100%回答してもらえるQ&A掲示板や必要に応じて受けられるオンラインレッスンがあり、学習中の疑問を解決しながら進められます。

加えて、転職・就職を目指す人向けに、つぎのようなサポートも用意されています。

  • エンジニア転職ガイダンス
  • IT業界理解サポート
  • 職務経歴書作成サポート
  • 面接対策サポート
  • 自己PR対策サポート

オンラインで自分のペースで学びながら、プロのサポートを受けられるのが侍テラコヤの強みです。費用を抑えつつ、実践的なスキルを身につけたい人は、ぜひ活用してみてください。

\ 現役エンジニアとレッスン可能 /

また、侍テラコヤを含めWebデザインが学べるおすすめの学習サイトを詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

無料で独学!Webデザイン学習サイトおすすめ9選【勉強のしやすさで厳選】
更新日:2025年1月24日

Webデザインスクール

Webデザインスクールを選べば、職業訓練校と同等、またはそれ以上の学習環境でスキルを習得できます。スクールには無料・有料のプランがあり、有料の場合は月額制や分割払いを利用できるため、まとまった資金がなくても始めやすいのが特徴です。

公的職業訓練より費用が高くなるケースもありますが、分割払いや月額制を活用すれば毎月の負担を抑えながら次のような質の高いサポートを受けられます。

  • 現役Webデザイナーやエンジニアによるマンツーマンサポート
  • 24時間質問できる掲示板機能
  • オンライン面談や対面での個別指導
  • Webサイトやアプリデザインなど、実践的な学習

とくに公的職業訓練よりも学習サポートが充実しているケースが多く、現役エンジニアから実務で求められるスキルを直接学べるのが魅力です。スクールによっては24時間質問できる掲示板やオンライン対面指導を受けられる機能があり、挫折しにくい仕組みも整っています。

また、転職・就職サポートが充実しているスクールも多く、求人紹介や面接対策に加え、副業・フリーランスとして独立するための支援を受けられるところもあります。

しかし、Webデザインスクールの難点は費用の高さです。一般的に総額で10~50万円ほどかかるケースが多く、予算に合わないと感じる人もいるでしょう。

その場合は、厚生労働省が運営する「教育訓練給付制度」や経済産業省が提供する「リスキリングを通じたキャリアアップ支援」を利用できるスクールを選ぶのもおすすめです。

この制度には4種類があり、Webデザインスクールは「一般教育訓練」に該当することが多いです。

  • 専門実践教育訓練(受講費用の80%、年間上限64万円)
  • 特定一般教育訓練(受講費用の40%、年間上限20万円)
  • 一般教育訓練(受講費用の20%、年間上限10万円)
  • リスキリングを通じたキャリアアップ支援(受講費用の70%、年間上限56万円)

なお、数あるスクールのなかでも、挫折せずにWebデザイナーを目指したいなら「侍エンジニア」がおすすめです。

侍エンジニアでは、月々4,098円から学習可能で、現役Webデザイナーと学習コーチの2名体制でサポートしてくれるため、途中でつまずく心配が少ないのが特徴です。実際に「受講生の学習完了率98%」という実績もあり、安心して学習を進められます。

また、Webデザイン転職講座はリスキリングを通じたキャリアアップ支援事業の該当講座なため、最大受講費用の70%が給付されることもお得。

スキルの習得から転職活動、就業後のフォローアップ(※1)まで、一貫した支援を受けられるため、金銭面の負担を抑えながら理想のキャリアを実現できます。

※1:転職後の1年間、転職先での継続的な就業や転職に伴う賃金上昇などのフォローアップ

学習サポートが充実し、コスト面でも安心できる「侍エンジニア」なら、未経験からでもWebデザイナーを目指せます。転職や副業を考えている方は、ぜひチェックしてみてください。

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まとめ

今回は、職業訓練校でWebデザインを学ぶメリット・デメリットを、訓練の費用や条件も交えて紹介しました。職業訓練は全国で利用でき、費用負担も少なく学習できます。

また座学だけでなく実践学習も可能なため、Webデザイナーに必要な技術力も高められるのです。職業訓練校を検討中の人は、最寄りのハローワークで相談してくださいね。

この記事の監修者

株式会社SAMURAI

高木 晃

情報系の大学を卒業後、HR関連のサービスを複数展開する事業会社に勤務。コミュニケーションデザイン領域のデザイナーを4年ほど務め、LPやバナーデザインの制作、コーディング等を経験。現在は株式会社SAMURAIでWebデザイナーとして、バナーデザイン制作やLP改善、Instagram運用等に従事。

この記事を書いた人

【プロフィール】
Webライター5年目。中学校の教員としてICT教育を担当した後、SES企業にてSQLを用いた運用・保守に従事。業界経験を積んだ後、システム開発に関わりたいと大手SIerに転職。基本設計からテストまでと一連の開発を担当する傍ら、Webライターとしての活動を開始。2024年から侍エンジニアブログの記事作成を担当。初心者の方でもわかりやすい解説を心がけています。
【専門分野】
IT/Web開発、データベース運用・保守

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