この記事では現在の需要や将来性も交え、ノーコードが流行らない理由を解説します。
ノーコードツールってあんまり使われてないのかな?
日本で流行らない理由とかってあるのかな?
プログラミングやコーディングスキルがない人でも、手軽にWebサービスが開発できるノーコードツール。利便性の高さが特徴的な反面、周囲に活用している人が少ないことから「ノーコードツールは流行っていない」といった印象を抱いている人もいますよね。
そこで、今回は現在の認知度や普及率を踏まえ、ノーコードが流行らない理由をわかりやすく解説します。ノーコードの将来性や今後流行るのかといった疑問にも答えるので、ぜひ参考にしてください。
- 社会人の5人に1人(23%)と、ノーコードの認知率は低いのが現状
- 日本語対応した開発ツールが少ない、開発範囲が限られている点からノーコードは流行っていない
- 技術の進歩が期待できる点から、今後ノーコードの将来性は高いといえる
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ノーコードの認知度はわずか23%
アプリプラットフォームを提供する株式会社ヤプリが600人のビジネスパーソンへ実施した調査によると、日本におけるノーコードの認知率はわずか23%です。
上の調査から、日本にいるビジネスパーソンの10人に7・8人は「ノーコード」を知らないのがわかります。
また、法人におけるノーコード開発ツールの導入率も、37.7%と低い結果が出ています。(日本企業435社を対象としたIDC Japan株式会社の調査)
導入企業が少ない点も、ノーコードツールの認知率が低い一因といえますね。
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ノーコードが流行らない3つの理由
上記で解説したノーコードの認知率や普及率を踏まえ、ここからは日本でノーコードが流行らない理由を3つにまとめて紹介します。
ノーコード開発への信頼性が低い
開発ツールへの信頼性の低さは、ノーコードが流行らない理由の1つです。
ノーコードツールを使えば、プログラミング初心者でも手軽にシステムを開発できます。その一方で、知識不足からセキュリティの低いシステムが開発されたり、設定ミスによる障害を招く可能性があります。
実際、2021年にはMicrosoftが運営するノーコードツール「PowerApps」で開発されたアプリで個人情報の漏えいが確認されているのです。世界的に有名なMicrosoft社が提供するツールで発生した事件ということもあり、多くの人がノーコード開発のセキュリティを不安視するようになりました。
個人情報漏えいの原因はアプリではなく、開発者の設定ミスによるものです。設定ミスにより情報が漏えいする危険性を考慮し、ノーコード開発を導入しない人も多いといえます。
日本語対応のノーコードツールが少ない
日本語に対応しているツールが少ない点も、ノーコード開発が流行らない理由の1つです。日本語対応のツールは存在するものの、現状では業務系のシステム開発に適したものが多いです。
サービス名 | 内容 |
Notion | 情報管理アプリ |
kintone | 業務アプリ開発ツール |
サスケWorks | 業務アプリ開発ツール |
Platio | 業務アプリ(モバイル) |
Anyflow | アプリケーション連携サービス |
Octoparse | スクレイピング & Webクローラーツール |
Yappli | アプリ開発プラットフォーム |
Webサイト制作やWebアプリなどに取り組みたい人は、WixやBubbleなどの英語ツールが適しています。自分が開発したい内容に応じて開発ツールを選ぶのが大切ですが、英語自体に苦手意識を感じる人も。
ノーコード開発ツールを使用するためには、公式のドキュメントやツール内で使用されている英単語の意味を理解する必要があります。万が一、ノーコード開発ツールに障害が発生した場合には、英語で開発元に問い合わせせねばなりません。
ノーコードを使いこなすには、ある程度の英語力が必要です。そのため、ノーコード開発にハードルを感じる人は多く、普及の妨げになっています。
開発可能な範囲が限られている
開発できるものが限られている点も、ノーコードが流行らない理由の1つです。
ノーコード開発ツールには、初心者でも簡単に使用できるテンプレートが用意されています。ただ、プログラミングの知識がない場合、必要に応じた機能追加は困難です。
ノーコード開発ツール「Wix」では「ホテルの予約サイト」といったWebサイトが手軽に作成できます。しかし、テンプレートだけでは、予約機能に予約数の上限を設けられないという制約が。予約可能数の調整には、独自でプログラムを組みカスタマイズする必要があります。
また、ノーコードツールで計算処理や請求処理などの複雑な処理をするのは非常に難易度が高いことです。システムの要件に沿った機能を実現できないことを理由に、ノーコード開発を避けるエンジニアも少なくありません。
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今後ノーコードは流行るのか
これからノーコード開発の需要は急速に拡大し、流行ると見込まれています。
IDC Japan 株式会社の調査によると、国内企業がノーコードを導入している、もしくは将来的に導入する計画があると回答した企業は約60%となっています。
企業がノーコード開発の導入を進める背景には、深刻なエンジニア不足が背景にあるといわれています。
経済産業省が公表した報告では、IT人材が将来的に40〜80万人規模で不足するという予測です。そのため、効率的にシステムを開発できるノーコードに注目が集まっています。
上記から、今後ノーコードサービスを用いた開発は増加することが予想されます。
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効率的にノーコードの習得を目指すなら
いざノーコード開発にチャレンジしようとサービスへ登録しても、使い方が分からず挫折してしまう人は少なくありません。
また、ノーコードツールを使いこなすには、ITに関する用語やツールの使い方を理解する必要があります。ある程度のプログラミングスキルがあれば、ノーコード開発で作成したサービスにコーディングを加えることで、よりよいサービスを生み出せる可能性が高まります。
ただ、87.5%がプログラミングの学習途中で挫折や行き詰まりを経験していることからも、未経験者が独学でプログラミングスキルを身につけるのは簡単ではないでしょう。
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公式サイトで詳細を見るまとめ
今回、現在の認知度や普及率を踏まえ、ノーコードが流行らない理由を解説しました。
紹介したとおり、一時期は普及率・認知率ともに低迷が続いていたノーコード開発ですが、エンジニア不足の深刻化により、今後はノーコード開発の需要が急速な高まりをみせることが予想されます。それに伴い、ノーコードエンジニアの採用需要も高まっています。
非エンジニアでも今からスキルを磨いてエンジニアとして活躍したいと感じている人には、良いチャンスになります。
ノーコード開発にはメリット・デメリットがあるため、それらを理解した上でツールを利用することが大切です。頼れるコーチに相談しながら、正しい知識を習得し、ノーコードエンジニアとして活躍していきましょう。