ITリテラシーって何を意味しているの?
ITリテラシーが高い人にはどんな特徴があるの?
ITリテラシーを高めるためには取り組むべきことは何?
このような悩みを抱えられる方も多いのではないでしょうか。
ITの普及が加速している現代社会において、ITリテラシーを高めることはとても重要です。
そこで本記事では、ITリテラシーが重視される社会において、ITリテラシーを高める方法や高めることで得られるメリット、ITリテラシーを高めるための習慣化すべきことや取得すべき資格についても解説します。
なお、次の記事ではそもそもITリテラシーとは何なのか、その意味を種類も交え詳しく解説しているのでよければ参考にしてください。
→ ITリテラシーとは?意味や必要性、高める方法もわかりやすく解説
この記事の監修者
フルスタックエンジニア
音楽大学卒業後、15年間中高一貫進学校の音楽教師として勤務。40才のときからIT、WEB系の企業に勤務。livedoor(スーパーバイザー)、楽天株式会社(ディレクター)、アスキーソリューションズ(PM)などを経験。50歳の時より、専門学校でWEB・デザイン系の学科長として勤務の傍ら、副業としてフリーランス活動を開始。 2016年、株式会社SAMURAIのインストラクターを始め、その後フリーランスコースを創設。現在までに100名以上の指導を行い、未経験から活躍できるエンジニアを輩出している。また、フリーランスのノウハウを伝えるセミナーにも多数、登壇している。
ITリテラシーとは?
現代ビジネスにおいて、ITリテラシーはとても重要なスキルです。
近年はITリテラシーについて理解を深める重要性が高まっており、IT業界だけなくさまざまな他業種でも注目されています。
しかし、ITリテラシーとは一体どのようなことを指すのでしょうか。ここからは、ITリテラシーの定義と必要性を解説します。
ITリテラシーの定義
一般的に、ITリテラシーは情報技術を使いこなすスキルを指します。
情報技術はITとも呼ばれており、ビジネスにおける業務の課題解決や情報収集、分析で活用されていることが特徴です。私たちの身近に存在している情報技術(IT)の例としては、IT機器を始めインターネット、SNSなどの情報ツールが挙げられます。
一方で、リテラシーは英語の「Literacy」からとった言葉で、さまざまな分野における知識やスキルを使いこなす能力を意味します。
ITリテラシーの必要性が高まっている背景
ITリテラシーは、ビジネスシーンのみならず日常生活においても必要性が増しています。
ビジネスシーンでは、業務の課題解決をするための情報収集能力や判断力、また分析力としてITリテラシーが活用されているのが特徴です。日常生活の場面では、無数の情報の中から正しい情報を判断する際に活用されます。
メディアやインターネットから情報を調べていると、どの情報が正しいのかわからないと感じた経験があるかもしれません。しかしITリテラシーを高めることで、どの情報が正しいか素早く判断できるようになります。
このように、ITリテラシーはさまざまな場面でその必要性が高くなっています。現代社会で生きていく中で、間違った情報に騙されないために、ITリテラシーを高めましょう。
ITリテラシーが高い人の特徴
ITリテラシーが高い人は、現代のあらゆる情報に強くなるため、日々疑問に思うことへの本質的な理解ができます。
では、ITリテラシーが高い人にはどのような特徴があるのでしょうか。ITリテラシーが高い人の特徴は、以下の4つです。
ここで紹介する上記4つの特徴を参考に、あなたのITリテラシーがどれくらい高いか当てはめてみましょう。
情報を鵜呑みにしない
ITリテラシーが高い人は、収集した情報を鵜呑みにせず、むしろ情報が本当に合っているのか疑問を抱きます。情報を鵜呑みにしないことで間違った情報で判断しなくなるため、結果として正しい情報に辿り着きます。
もしあなたが調べた情報に疑問を持つのであれば、実際に自分の目や体で確かめるのもよいでしょう。
ITリテラシーを高めるためにも、常に情報に対して疑問を持ち、さまざまな角度から正しい情報を収集することが大切です。
幅広い分野に関心がある
ITリテラシーが高い人は、1つの分野に絞らず幅広い分野に対する関心があります。
幅広い分野に関心をもつことで、1つの分野だけの情報ではなく、多方面から情報を集められるようになります。調べたい情報をさまざまな分野から収集することで、素早く正しい情報に辿り着けるでしょう。
複雑な情報も、幅広い分野に関心があることで理解を深められやすくなりますよ。
多くの情報から判断する
ITリテラシーが高い人は、1つの情報から判断せず、多くの情報を集めたうえで正しい情報だけを信頼して判断します。
調べたいことに対して1つの情報だけで判断してしまうと、間違った判断をしてしまいかねません。特に複雑な情報を調べる場合、あらゆる視点から情報を集めないと、どの部分が正しい情報なのかがよりわからなくなるでしょう。
多くの情報から正しい情報を集めることで、間違った情報に流されにくくなります。
最終判断を自身で行う
ITリテラシーが高い人は、最終判断を自身で行うため、他人からの意見に流されにくいです。
あくまで他人から聞いた情報は1つの情報であり、本当に正しいかどうかは自分で確かめるしかありません。
わからないことをすぐ人に聞いてしまう方は、できるだけ自分で調べて正しい情報収集および判断することを意識的に行いましょう。
ITリテラシーを高めるメリット
ITリテラシーが高い人の特徴がわかったところで、ここではITリテラシーを高めることで得られるメリットを紹介します。
ITリテラシーを高めることで、以下のメリットが得られます。
現代社会においてITリテラシーを高めることは、物事の本質を見抜くのに必要不可欠です。
ITリテラシーを高めることで得られるメリットを理解し、間違った情報に左右されないスキルを身につけましょう。
デジタル時代に必要な能力を身につけることができる
ITリテラシーを高めることで、さまざまな情報技術を利用できるようになり、現代のデジタル時代に必要な能力が身につくのがメリットです。
デジタル時代に必要な能力はたくさんありますが、中でもITリテラシーを高めることで得られるのは情報収集能力です。
将来的に需要が拡大していくと予想されているIT機器やAIなどの最先端技術に関する情報は、ITリテラシーを高めないと理解を深めることが難しいでしょう。
現代社会で生きていくためには、情報を正しく理解できることが必須条件になりつつあります。膨大な情報の中に埋もれてしまわないためにも、ITリテラシーを高めて正しい情報から判断できる能力を身につけましょうね。
ITを用いたキャリアアップができる
ITリテラシーを高めることで、情報収集スキルのみならずITに関するあらゆる技術や知識が身につきます。
現代ビジネスにおいては、ITに関する技術や知識を持った人材への需要が増加しています。そのため、ITリテラシーを高めてITスキルを身につけることで、自身のキャリアアップにも活用できるのです。
ITリテラシーを高めるメリットは、日常生活とビジネスシーンのどちらにもスキルを活かせる点です。これからの時代に、ITリテラシーは必要不可欠なスキルであることがわかりますね。
ITリテラシーを高めないとどうなる?
現代ビジネスでは、ITリテラシーを高める必要性がますます拡大しています。しかし、まだITリテラシーの重要性に気づかず間違った情報で判断してしまう方が多いのが現状です。
もしITリテラシーを高めないと、仕事や情報収集においてさまざまな影響を及ぼす可能性が出てきます。
ITリテラシーを高めないことで起こりうる影響は、主に以下の2点です。
ここでは、上記2点について解説します。
業務効率が低下する
ITリテラシーを高めないと、ITを活用した業務に影響を及ぼすため作業効率が低下します。
例えば、パソコンなどを利用したショートカットキーやチャットツールが利用できないことや、作業の自動化プログラムが組めないのはITリテラシーが低いことによるものです。
ITリテラシーを高めると、作業のスピードアップや効率化が期待できるため、仕事においてITリテラシーの高さは重要だとわかります。
業務効率を上げて生産性の高い仕事に取り組むためにも、ITリテラシーを高めましょう。
情報収集がうまくできず重要な情報を取りこぼす
ITリテラシーを高めないと、効率良く正しい情報の収集ができません。
情報収集がうまくできないと本当に重要な情報が何かわからず、結果的に集めたい情報を取りこぼしてしまいます。またITリテラシーを高めないと情報格差が生まれ、ビジネスや日常生活で損することもあります。
重要な情報を取りこぼさないためにも、正しい判断をしてITリテラシーを高めることが大切です。
なお、下の記事ではITリテラシーが低いとどうなるのか、そのリスクを詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
ITリテラシーを高める4つの方法
ITリテラシーは、日常生活で身につけられるスキルです。
しかし近年ITリテラシーが注目されていることから、ITリテラシーのスキルを学習できるさまざまな環境が普及しています。
ここでは、身近でITリテラシーを高めるための学習ができる方法を紹介します。まずは、あなたが学習できる方法から試してみましょう。
オンラインスクールに通う
さまざまな業界や職種に活用できるITリテラシーを高めるためには、オンラインスクールに通うことで効率的に学習するのがおすすめです。
近年注目されているITリテラシーのスキルを高めるために、今では多くのオンラインスクールがITリテラシーを学ぶ場所を設けています。オンラインスクールであれば、在宅でも気楽に学習できるため、場所や時間に縛られずあなたのペースでスキルを身につけられますよ。
気楽にITリテラシーのスキルを身につけたいなら、オンラインスクールで講座を受講してはいかがでしょうか。
勉強会やセミナーに参加する
「オンラインでの学習環境だと自分を甘やかしてしまいそう」
このような不安がある方には、勉強会やセミナーに参加してはいかがでしょうか。
勉強会やセミナーに参加することで、専門の講師がITリテラシーを高めるために必要なことを教えてくれます。独学ではモチベーションが上がらない方には、勉強会やセミナーに参加するのがおすすめです。
また、勉強会やセミナーに参加することで人との交流もできます。
コミュニケーションを取るのが得意な方は、ぜひ勉強会やセミナーに参加してITリテラシーを高める学習に取り組みましょう。
インターネット上で情報収集する
ITリテラシーのスキルを独学で高めるには、インターネットを利用して自分で情報収集するのがおすすめです。インターネット上で情報収集するときに参考にしたい例としては、SNSやYouTube、そしてブログが挙げられます。
1つの話題についてインターネット上で情報を集めて、正しい情報を見つけることで、ITリテラシーに必要な情報収集能力を身につけられますよ。
またインターネット上で情報収集をする際は、あらゆるサイトを比較することが重要です。インターネットを利用してITリテラシーを高めるのであれば、できるだけ複雑な話題や情報を収集しましょう。
書籍で情報収集する
書籍は正しい情報を収集しやすいため、ITリテラシーに必要な本質的な理解を深められます。
複数の書籍を読むことで、さまざまな情報を比較して何が正しい情報なのかを知ることが可能です。また、書籍でITリテラシーの学習をするのには、教本を読む方法もあります。
読書が得意な方は、書籍を通してITリテラシーを高めるのもおすすめですよ。
なお、次の記事ではITリテラシーが身につくおすすめの書籍を選び方も交え詳しく紹介しているので、良ければ参考にしてください。
ITリテラシーを高めるために取得したい資格
ITリテラシーは、資格を取得することでスキルを高めることも可能です。
ITリテラシーを高めるために取得したい資格は、以下6つがおすすめです。
専門的にITリテラシーを高めようと考える方は、これらの資格を取得できるよう積極的に取り組みましょう。
なお、次の記事ではより詳しくITリテラシーの証明に役立つおすすめの資格を詳しく紹介しているので良ければ参考にしてください。
ITパスポート:情報処理スキルやITの基礎が身につく
ITリテラシーを高めるために必要な情報収集のスキルやITの知識は、ITパスポートの資格を取得することで養われます。
ITパスポートは、ITにおける基礎的な知識を身につけていることを証明する資格です。ITパスポートは情報処理技術者試験の1つでもあり、いくつかの種類があるうち最も難易度が低いと言われています。
ITリテラシーを高めるための資格を取得するのであれば、まずはITパスポートから目指してみるとよいでしょう。
情報セキュリティマネジメント試験:組織の情報セキュリティを確保するスキルが身につく
情報セキュリティマネジメント試験で資格を取得することで、組織の業務における情報セキュリティに必要な知識やスキルが身につきます。
ITリテラシーが低いと、情報のセキュリティ面で間違った判断をしてしまう可能性があります。情報セキュリティを確保する知識やスキルを身につけることで、正しい判断で情報セキュリティを確保できるのです。
情報を正しく管理するスキルからITリテラシーを高めたいなら、情報セキュリティ試験を取得するとよいでしょう。
IC3:コンピュータ・インターネットに関する基礎知識が身につく
コンピュータやインターネットに関する知識を身につけることは、ITリテラシーを高めるのにとても効果的です。
あなたがコンピュータやインターネットの基礎的な部分からITリテラシーを高める能力を養いたいと考えているなら、IC3の資格取得がおすすめです。IC3の資格を取得することで、ハードウェアやソフトウェア、ワープロ、ネットワークなどに関する基礎知識や操作方法が理解できます。
IC3の試験難易度は、次に紹介するP検3級レベルとされており、テキストなどを理解して対策すれば合格が期待できるでしょう。
P検:ICTを活用するスキルが身につく
P検の資格では、ICT(情報通信技術)を活用するための基礎的なスキルを身につけることができます。
P検では、パソコン全般に関する基礎知識を身につけられるため、初めてパソコンを使う方におすすめです。具体的には、パソコンの操作方法やモバイル端末、ネットワークを用いた情報共有に関するスキルが養われるため、ITリテラシーの基礎部分が身につきます。
IC3とP検を両方取得することで、ITリテラシーに必要な最低限の基礎知識は身につけられるでしょう。
情報検定:情報を扱うための基礎知識が身につく
情報検定は、名前のとおり情報を扱うために必要な基礎知識が身につく資格です。
情報検定では、情報に関する「創る・使う・伝える」の3つの分野を学習し、情報を扱うための正しい知識を身につけます。
ITリテラシーを高めるために必要な情報収集能力は、独学でも身につけられます。しかし、ビジネスシーンなどの専門的な場面においては、より高度な情報収集能力が求められるのです。
もしあなたがITリテラシーにおける情報を扱うスキルを身に付けたいなら、情報検定の資格を取得するのがおすすめですよ。
日商PC検定:ITを活用した企業実務のスキルが身につく
日商PC検定は、日本商工会議所または各地の商工会議所が実施している、企業実務向けのIT活用能力を養う資格です。
企業実務で利用する主なITスキルの例としては、文書作成やデータ活用、そしてプレゼン資料の作成が挙げられます。これらのスキルには、WordやExcel、PowerPointなどのソフトウェアを活用するため、ITリテラシーにおけるソフトウェアを利用するスキルが身につきます。
ITリテラシーを高めるためには、ソフトウェアなどを用いた企業実務におけるITスキルも身につけておくことが大切です。
日商PC検定は、企業実務に関わる方に対しても必ず役に立つ資格なので、ITリテラシーを高めるためにも、ぜひ資格取得に取り組んではいかがでしょうか。
ITリテラシーを身につけるための習慣
オンラインスクールやセミナー、資格の取得などさまざまな環境や方法でITリテラシーは高められます。
しかし最も大切なことは、日々ITリテラシーを高められる習慣を身につけることです。ITリテラシーを高めるための習慣を身につけることで、日常生活の中でスキルを身につけられるようになります。
ITリテラシーを身につけるためには、以下の3つを習慣にすることが大切です。
この記事を読んだらすぐに実行し、あなたもITリテラシーのスキルを身につけましょう。
継続的に学習する
ITリテラシーを身につけるためには、常に新しい情報を吸収することが大切です。
新しい情報は、幅広い分野を継続的に学習することで得られます。継続的に学習することで、何が本当に重要なスキルや知識なのか理解できるようになります。
また最新の情報や技術についてもいち早く知れるようになるため、ITリテラシーを身につけたいなら、継続的に学習することを心掛けましょう。
学んだことを実践する
ITリテラシーを身につけるためには、継続的な学習から情報や知識をインプットすることが必要です。
しかし、インプットした情報や知識をアウトプットしなければ、実践的なITリテラシーを身につけることは難しいです。そのため、実践的なITリテラシーを身につけるためにも学習したことをアウトプットして実践に活かしてみましょう。
ITリテラシーのスキルを身につけるために、継続的な学習をしながら実際に応用する取り組みも積極的に行いましょう。
新しいテクノロジーを探す
IT業界を始め、現代社会は技術や流行などの時代の変化が激しいため、常に新しいテクノロジーが開発されています。
ITリテラシーを身につけるためには、常に新しいテクノロジーを探して情報や技術を吸収することが大切です。新しいテクノロジーを積極的に探すことで、どのような技術が最新なのか、また今の流行は何なのかを理解できます。
さまざまな分野の新しいテクノロジーを探し、常に最新の情報や流行を押さえてITリテラシーを身につけましょう。
まとめ
ITリテラシーを高めるには、情報を鵜呑みにせずあらゆる視点から正しい情報を集め、正しい判断をすることが大切です。
ITリテラシーを高めるための方法はいくつかありますが、日頃の情報収集の際に、常に正しい情報を集める意識を持つことが最も効率のよい学習方法でしょう。また、資格の取得にも挑戦することも、ITリテラシーを高めるうえでおすすめです。
あなたに合った学習方法に取り組み、膨大な情報で溢れている現代社会の中に埋もれないよう、ITリテラシーを高めましょうね。