業務の効率化に役立つノーコードサービスってどれだろう?
無料と有料のサービスは何が違うの?
ノーコードサービスはさまざまな種類があるため、どれが業務効率化に適しているのか、わからない人は多いですよね。
利用料金や機能・口コミなど、詳細を確認せずノーコードサービスを選べば「他のものにすればよかった…」と後悔しかねません。
そこで、今回は業務効率化に役立つおすすめのノーコードサービスを、選び方も交えて紹介します。ノーコードサービスで業務を効率化する際の注意点も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
業務効率化に役立つノーコードサービスを選ぶ5つのポイント
はじめに、業務効率化に役立つノーコードサービスを選ぶポイントを5つにまとめて紹介します。
詳細を確認しないままノーコードサービスを選べば、かけた費用や時間を無駄にしかねません。しっかりノーコードサービスを選ぶポイントを把握しておきましょう。
無料か有料か
有料と無料サービスの違いを確認し、どちらのサービスを使うか検討しましょう。
業務効率化に特化したノーコードサービスは、無料で利用可能なものから有料サービスまであり、それぞれ特徴が異なります。
無料のサービスでも、ある程度はハイクオリティーで、テンプレートに沿ったWebページなどを作成可能です。しかし、ECサイトで利用するショッピングカートや分析ツールなど、複雑な機能は有料版のみで提供されることもあります。
迷う場合には、無料で使ってみてよいと感じたら有料にする方法もあります。機能だけでなく、予算も考慮しながらノーコードサービスを選びましょう。
現状の悩み・課題を解決できるサービスか
各ノーコードサービスの機能を比較し、現状の悩みや課題解決につながるものを選びましょう。
次のように、ノーコードサービスごとで利用できる機能は異なります。
きちんと確認せずにサービスを選んでしまうと、イメージしていた機能と実際の機能に差があり、課題を解決できない可能性があります。詳細まで確認してから選ぶことで、自分たちの課題解決により適切なサービスを選べます。
課題を解決するサービスかどうかを確認する一環として、業務効率化を実現した事例も確認しておきましょう。事例があればより具体的にサービスの活用方法をイメージでき、自社に合うサービスか確認しやすくなります。
日本語に対応しているか
各ノーコードサービスの対応言語を確認し、日本語で利用可能なものを選びましょう。
いかに機能が優れたノーコードサービスでも、日本語で利用できないと思うように使いこなせない可能性があります。仮に、英語のみでしか利用できないサービスを選べば、書かれていることを判断するのに膨大な手間や時間がかかってしまうことも。
スムーズに活用できるよう、あらかじめ日本語対応のサービスなのか確認しておきましょう。
なお、本記事で紹介するノーコードサービスは、すべて日本語対応のものです。ノーコードサービスを選ぶ際にはぜひ参考にしてください。
相談/サポート機能があるか
各ノーコードサービスの機能を確認し、わからないことやトラブルの発生時に相談できるものを選びましょう。
万が一トラブルがあっても、相談してすぐに解決できれば、時間のムダが生じにくくなります。
相談できる窓口は、オンラインチャットや電話、メールなどがあります。公式サイトを確認し、どのような方法で問い合わせができるのか確認してください。
サポートがあるサービスの例は、次のとおりです。
相談/サポート体制がない場合、自分でWebページなどを見ながら試行錯誤してトラブルを解決しなければなりません。サポート機能があるサービスを選ぶことで、試行錯誤に時間をかけすぎず有意義に時間を活用できます。
利用者の評判・口コミは良いか
信頼性のあるサービスかを知るために、利用者の評判・口コミを確認しておくのも重要です。口コミは、具体的なサービス活用のメリットやデメリット、サービスの使い勝手などがわかります。
評判や口コミを知るためには、SNSや公式サイトに掲載されている事例を確認しましょう。
事前に評判や口コミを確認しておかないと、ちょっとした違いで使い心地が変わる部分を見落としてしまう可能性があります。口コミや評判を知っておけば、より具体的なシーンをイメージしながら、自社に合うサービスかどうか判断可能です。
とはいえ「よい」「悪い」の感覚は人によって違います。口コミを鵜呑みにするのではなく、内容をよく確認して自社にとってよいか悪いかを判断しましょう。
業務の効率化に役立つノーコードサービスおすすめ7選
選び方をおさえたところで、ここからは業務の効率化に役立つおすすめのノーコードサービスを7つ紹介します。
なお、簡単に各サービスの詳細を知りたい人は次の比較表を参考にしてください。
Notion
Notionは、業務に関する幅広い情報を1か所に集約できるサービスです。書類などを探しやすいようWiki形式でまとめられるほか、プロジェクトごとに情報をまとめることもできます。
タスクはガントチャートやかんばんボード、リストなどさまざまな形式で表示可能。組織や個人にあった表示方法を選べます。
業務に関する多くの情報を1箇所で確認できるため、管理の手間や資料を探す時間を減らせます。
運営会社 | Notion Labs Japan合同会社 |
料金 | ・フリープラン 無料 ・プラスプラン 8ドル/月 ・ビジネスプラン15ドル/月 ・エンタープライズプラン 要お問い合わせ |
できること | ・タスク管理 ・ドキュメントの作成/共有/管理 ・プロジェクト管理 など |
使用可能な電子機器 | ・パソコン ・スマートフォン |
サポート内容 | ・メールでの問い合わせ対応 |
Notionを活用した業務効率化の事例
ウェルネス産業向けのSaaSを提供しているhacomonoでは、Notionを議事録の作成や顧客の情報管理、プロジェクトの進捗管理などに活用しています。
Notionで顧客とのコミュニケーションを記録することで、顧客との信頼関係を構築。顧客ごとにページを作成し、議事録だけでなく、サービスの使い方なども記載したうえで顧客に共有しています。
さらに、プロジェクト管理にも活用し、各プロジェクトの進捗具合を一目で確認できる状況を整えています。活用事例の詳細は、次のページで確認できます。
→ Notionを活用したhacomonoの業務効率化事例を詳しく見る
Notion利用者の評判・口コミ
kintone
kintonは、エクセルや紙の書類、メールなどさまざまな情報をまとめられるサービスです。データを管理し可視化できるほか、サービス内で社員同士のコミュニケーションもできます。
ITツールを使い慣れていなくても使いやすく、社外の人とコミュニケーションを取るのに使えるのも特徴です。安全に使えるようにセキュリティ対策がなされているため、リモートワークや社外の仕事が多い企業に便利です。
拡張機能を利用すれば外部ツールとの連携もできるため、さらに便利に使えます。
運営会社 | サイボウズ株式会社 |
料金 | ・ライトコース 780円/月 ・スタンダードコース 1,500円/月 |
できること | ・問い合わせ管理 ・業務の見える化 ・ファイル管理 など |
使用可能な電子機器 | ・パソコン ・スマートフォン |
サポート内容 | ・電話/メールによる問い合わせ対応 |
kintoneを活用した業務効率化の事例
和装の染工場を運営する京屋染物店では、納期や工数、進捗を管理するためkintoneを導入しました。以前は別のシステムを使って管理していましたが、使っていくうちにツールの使いづらさが見え、だんだんと使われなくなったといいます。
kintoneの導入にあたっては、現場の声を聞き、課題をkintoneのアプリに反映しました。各スタッフがkintoneを使えるようになったことで業務が他部署からも見えるようになり、協力体制が生まれたといいます。
効率よく仕事ができるようになったことで、在庫を置いていたスペースが減ったり、ほとんどの従業員が17時に帰れるようになったりといったメリットも生まれています。活用事例の詳細は、次のページで確認できます。
→ kintoneを活用した京屋染物店の業務効率化事例を詳しく見る
kintone利用者の評判・口コミ
サスケWorks
サスケWorkは、だれでもノーコードで業務改善アプリを作れるサービスです。すぐに使える無料アプリもあるため、まずは既存のものを使いながら慣れていくこともできます。
売上分析アプリや見積もり作成アプリなど、さまざまなアプリを作成可能。さらに、作ったアプリはアプリストアに公開して販売できるため、新たな収入源となる可能性もあります。
自社の業務を効率化しつつ、新しいビジネスにもつなげられる可能性があるサービスです。
運営会社 | 株式会社インターパーク |
料金 | ・スタンダードプラン 500円/月 ・プレミアムプラン 1,500円/月 |
できること | ・業務用アプリの作成/利用 ・業務用アプリの販売 |
使用可能な電子機器 | ・パソコン ・スマートフォン |
サポート内容 | ・zoomによるアプリ開発サポート ・メールでの問い合わせ対応 |
サスケWorksを活用した業務効率化の事例
製鋼原料加工卸売業を営む丸本鋼材株式会社では、生産データの記録・集計のためにサスケWorksを導入しました。以前は紙でデータの記録や集計を行っていたものの、管理や活用がうまくいっていなかったといいます。
類似サービスと比較して安価だったこと、現場の入力者が迷わず使えると感じたことから、サスケWorksの導入を決定。簡単にデータを扱えること、運用後の修正やカスタマイズが簡単にできることが魅力だと感じているようです。
導入直後は従業員に定着するかどうか不安だったといいますが、操作が簡単なこともあり、1ヶ月程度で定着していたとのことです。活用事例の詳細は、次のページで確認できます。
→サスケWorksを活用した丸本鋼材株式会社の業務効率化事例を詳しく見る
サスケWorks利用者の評判・口コミ
Platio
Platioは、自社の業務に合ったアプリを簡単に作れるサービスです。100種類のテンプレートから選んでアプリを作成できるため、プログラミングの知識がなくても問題ありません。
アプリの審査がないため即日利用を開始できることに加え、オフラインでも利用できるため現場で使いやすいのも魅力です。保存された情報を検知する機能があり、いつもと違うことがあればすぐに通知されます。
データを集めるだけでなく、変化に気付きやすいサービスを使いたい企業に適しています。
運営会社 | アステリア株式会社 |
料金 | ・スタンダード 2万円/月 ・プレミアム 9万円/月 ・エンタープライズ 20万円/月 |
できること | 業務用アプリの作成 |
使用可能な電子機器 | ・パソコン ・スマートフォン |
サポート内容 | 要お問い合わせ |
Platioを活用した業務効率化の事例
ネットワークサービスなどの提供に加えて、電気通信設備の構築や管理、保守業務を行っているNTT東日本 茨城支店では、高齢化した従業員から若手従業員へのノウハウ継承のために、Platioで作成したアプリを利用しています。アプリは、2日間で作成されました。
報告内容を簡単に入力できるほか、写真付きで現場のノウハウを登録可能。さらに、過去の履歴も簡単に確認できます。
導入後は、現場の状況が図面と違っても、過去の履歴を確認することで工事を中断せずに実施できるようになったとのことです。活用事例の詳細は、次のページで確認できます。
→Platioを活用したNTT東日本 茨城支店の業務効率化事例を詳しく見る
Platio利用者の評判・口コミ
Anyflow
Anyflowは、ノーコードで業務に使うSaaSを連携できるサービスです。リソースがなくても簡単に連携作業が可能なほか、業務プロセスに変更があった場合にもすぐに対応できます。
RPAツールでの自動化は仕様変更の影響を受けやすいのですが、AnyflowはAPIを活用した連携のため、仕様変更があっても影響を受けにくいのも魅力です。
単純作業を減らせるため、本来注力すべき業務に集中できます。
運営会社 | Anyflow株式会社 |
料金 | 要お問い合わせ |
できること | SaaSの連携 |
使用可能な電子機器 | 要お問い合わせ |
サポート内容 | 要お問い合わせ |
Anyflowを活用した業務効率化の事例
契約業務の効率化プラットフォームを提供するContractS株式会社は、顧客が利用している各システムと自社システムの併用に課題がありました。「各サービスを繋げたい」と考えていたため、Anyflow Embedを導入しています。
サービスを導入したことで顧客の利用していた各システムの連携が可能となり、普段使っているアプリが自動的に便利になっていくような仕組みを構築できました。ほとんど開発リソースを割かずに連携できる点も魅力だと感じているようです。
導入前は顧客からの要望がざっくりとしたものばかりでしたが、導入後には具体的な要望があがるようになった点も成果のひとつだといいます。活用事例の詳細は、次のページで確認できます。
→ Anyflowを活用したContractS株式会社の業務効率化事例を詳しく見る
Anyflow利用者の評判・口コミ
Octoparse
Octoparsは、コーディングなしでWebスクレイピングができるサービスです。Web上にある多くのサイトから手作業で情報を集めるのは大変ですが、Webスクレイピングができれば自動的に情報収集ができます。
ターゲットサイトのURLを入力し、必要なデータを選択すればデータの収集を開始。複雑なサイトにも対応できます。
スケジュール設定やクラウドサービスによる24時間365日のデータ収集も可能なため、従来のスクレイピングツールより効率のよいタイミングでスクレイピングが実行できる可能性もあります。
運営会社 | Octopus Data Inc. |
料金 | ・フリー 無料 ・スタンダード 89ドル/月 ・プロフェッショナル 249ドル/月 ・エンタープライズ 要お問い合わせ ・データサービス 要お問い合わせ |
できること | Webスクレイピング |
使用可能な電子機器 | 要お問い合わせ |
サポート内容 | メールによる問い合わせ対応 |
Octoparseを活用した業務効率化の事例
広告会社であるSENでは、Web上にある商品評価の情報収集が欠かせません。Octoparseは手作業で情報を集めていましたが、データの収集だけでなく分析にも時間がかかることが課題となっていました。
Octoparseを導入したことでデータ収集に時間がかからなくなり、その分を分析にあてられるようになりました。深い分析ができるようになったことで、生活者が求めているものが見えるようになったといいます。
クライアントからも盲点だった、と言われるような提案ができているようです。活用事例の詳細は、次のページで確認できます。
→ Octoparseを活用したSENの業務効率化事例を詳しく見る
Octoparse利用者の評判・口コミ
Yappli
Yappliは、自社アプリの作成だけでなく、運用や分析までオールインワンで実現できるサービスです。EC集客や学校・教育支援、自治体DXなどさまざまなシーンで活用されています。
直感的な操作で更新作業ができるため、だれでも簡単に活用可能。クラウド型サービスで、頻繁に機能改善のアップデートが行われている点も魅力です。
課題分析やダウンロード施策に関する情報提供も受けられます。
運営会社 | 株式会社ヤプリ |
料金 | 要お問い合わせ |
できること | ・自社アプリの作成 ・アプリの運用 ・データ分析 など |
使用可能な電子機器 | 要お問い合わせ |
サポート内容 | ・メールでの問い合わせ対応 ・各種セミナーの開催 |
Yappliを活用した業務効率化の事例
レディースアパレルと生活雑貨を中心に販売しているパレモでは、メルマガの開封率を高めるためにYappliを導入しました。アプリと相性がよいと考えられたブランドから導入し、販売を拡大しています。
プッシュ通知やクーポンを活用することで、アクティブユーザーの増加も実現。さらに、店舗ごとにアプリのダウンロード数を競い合うことで、ダウンロード数を伸ばしています。
Yappliを導入してECサイトをリニューアルした結果、新規ユーザー数が220%増加するなど、大きく成長しています。活用事例の詳細は、次のページから確認可能です。
→ Yappliを活用したパレモの業務効率化事例を詳しく見る
Yappli利用者の評判・口コミ
ノーコードサービスで業務を効率化する際の注意点
ノーコードサービスを使えば、低コストで時間をかけずに業務効率化アプリを作成できます。しかし、ノーコードサービスで思いどおりのアプリがなんでも作れるわけではありません。
ノーコードサービスには機能制限があるため、既存のサービスで実現できない機能を搭載する場合にはカスタマイズが必要です。カスタマイズには、プログラミングスキルが欠かせません。
1つのサービスに依存してしまうと、サービス終了で大幅な改修が必要となる、価格変更でコストがかさむなどのリスクもあります。1つのサービスに依存しないために、プロンプトエンジニアリングやGASのスキルを身につけておきましょう。
プロンプトエンジニアリングとは、AIに適切な指示を出すスキルのことです。またGASとは、Googleが提供するドキュメントやスプレッドシートなどとの連携ができるサービスを指します。
これらのスキルがあれば、簡単な効率化サービスであればAIやGoogleのサービスを駆使して自社の業務に必要なアプリの開発が可能です。
しかし、プロンプトエンジニアリングやGASのスキルを身につけるには、時間も費用もかかるのではないかと心配に感じる人もいますよね。
「SAMURAI TERAKOYA(侍テラコヤ)」では、無料登録でプロンプトエンジニアリングやGASのスキルを学べます。
月に1回、現役エンジニアとのマンツーマンレッスンを実施。レッスンの中で、相談しながらアプリの作成を進めることも可能です。
50種類以上の教材を使い放題のため、学んでいるうちに新しい分野に興味が出てきた場合には、自由に学習を進められます。どのように学習を進めればよいかわからなくなった場合には、Q&A掲示板で質問できます。
ノーコードサービスへの依存を避けたいのであれば、ぜひ侍テラコヤを利用してスキルを身につけてください。
まとめ
今回は、ノーコードの業務効率化サービスを紹介しました。
ノーコードの業務効率化サービスには、さまざまな種類があります。自社の業務に合っているか、予算内で利用できるか確認してサービスを選びましょう。
ノーコードサービスは便利ですが、1つに依存してしまうとリスクがあります。依存しないためには、プロンプトエンジニアリングやGASのスキルを身につけておくのがおすすめです。
この記事を参考に、自社に合ったノーコード業務効率化サービスを見つけてください。
Twitterより引用