ITリテラシーってなに?
ITリテラシーを高めるにはどうすればいいの?
IT業界で働く人やITに興味のある人は、一度はITリテラシーの必要性を考えたことがあるのではないでしょうか。ITリテラシーは、IT業界以外で働くうえでも重要な能力です。
ただ、ITリテラシーの意味や高めるイメージが湧いていない人も多いはず。
そこで、この記事ではそもそもITリテラシーとは何なのか、その意味を種類も交えわかりやすく解説します。ITリテラシーが低いことでの弊害や高める方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
なお、ITリテラシーの意味や必要性は次の動画でも詳しく解説しているので、良ければ参考にしてください。
この記事の監修者
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フルスタックエンジニア
音楽大学卒業後、15年間中高一貫進学校の音楽教師として勤務。40才のときからIT、WEB系の企業に勤務。livedoor(スーパーバイザー)、楽天株式会社(ディレクター)、アスキーソリューションズ(PM)などを経験。50歳の時より、専門学校でWEB・デザイン系の学科長として勤務の傍ら、副業としてフリーランス活動を開始。 2016年、株式会社SAMURAIのインストラクターを始め、その後フリーランスコースを創設。現在までに100名以上の指導を行い、未経験から活躍できるエンジニアを輩出している。また、フリーランスのノウハウを伝えるセミナーにも多数、登壇している。
ITリテラシーとは
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ITリテラシーとは、情報技術を理解し、効果的に利用できる能力や知識のことを指します。ITリテラシーは、IT技術を扱う職業の人はもちろんのこと、学校をはじめ社会全体にとって不可欠なものです。
リテラシーとは、読解力のことです。そのため、ITリテラシーは、ITに対する読解力を意味します。
ITに対する読解力と聞くと難しく聞こえますが、ITリテラシーには基本的なコンピューター技術も含まれます。たとえば、パソコンの電源の入れ方、シャットダウンの仕方、ファイルやフォルダーの管理方法などもITリテラシーの一部です。
このように、ITリテラシーはすべての情報技術に関する理解力や読解力を指し、デジタル社会を生きる私たちにとって無くてはならないスキルなのです。
ITリテラシーを構成する3つの要素
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デジタル社会では、ITリテラシーがますます重要性を増しています。ITリテラシーは幅広い要素から成り立っており、ITリテラシーを向上させるためにはまずその要素を理解することが必要です。
そこで、ここからはITリテラシーの主な構成要素を、3つにまとめて紹介します。
情報基礎リテラシー
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情報基礎リテラシーとは、情報を正しく使うための基礎的なスキルのことです。情報基礎リテラシーには、情報を探す能力、情報を評価する能力、情報を利用する能力が含まれます。
情報を使うためには、まず正しい情報を探すことが必要です。これは検索エンジンなどを利用して、正しい情報を見つけ出す能力を指します。
そして、情報源の信頼性を評価するスキルも情報基礎リテラシーに含まれます。信頼性のある情報源かどうかを判断し、情報の信ぴょう性を判断する能力も重要でしょう。
情報を得たあとは、その情報を正しく利用します。情報を分析して自分の目的に合わせた利用方法を考える能力が求められます。
コンピューターリテラシー
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コンピューターリテラシーとは、コンピューターを使用するために必要なスキルを有し、目的のために適切に作業できる能力のことです。
たとえば、初歩的な部分だと、マウスやキーボードの操作、デスクトップ環境の操作などが含まれます。これらはコンピューターの基本的な操作スキルで、コンピューターを使用するうえで欠かせません。
また、電子メールやチャットを使ったオンラインでのコミュニケーションスキルを持つこともコンピューターリテラシーのひとつです。これらのスキルは、職場だけでなく生活でも必要なスキルです。
ネットリテラシー
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ネットリテラシーとは、コンピューターネットワークやデジタルコミュニケーションに関する知識があり、必要に応じて活用できる能力のことです。インターネットリテラシーともいわれています。
ネットワーク上にはさまざまな情報があり、なにが正しいのか判断するのは簡単ではありません。もし、ネットリテラシーが低いと、間違った情報を信じてしまったり、コンピューターウイルスに感染してしまったりと、多くの危険が潜んでいます。そのため、ネットリテラシーの向上は、自分を守ることにもつながります。
ITリテラシーを高める5つのメリット
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ここからは、ITリテラシーを高めるメリットを、5つにまとめて紹介します。
業務が効率化され生産性が高くなる

ITリテラシーが高い人は、Googleスプレッドシートをはじめとしたデジタルツールやソフトウェアを上手に活用するスキルを持っています。これによって、タスクの自動化、データの適切な管理、電子文書の作成や編集、プロジェクト管理ツールの利用などが可能で、業務をより効率化できます。
また、Slackなどのデジタルコミュニケーションツールを使いこなせるようになるのも、業務の生産性を高められる理由のひとつです。具体例としてリモートワークを業務に取り入れることで、プロジェクトを効率よく進められるでしょう。
デジタル技術の進化に追いつき、便利な機能を利用できると、業務の質と量の両方を高められるのです。
インターネット上での炎上を防ぐ
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ITリテラシーが高いと、インターネット上での炎上を防げる可能性が高いです。
ITリテラシーが高い人は、情報の信頼性を正しく判断するスキルが優れています。そのため、疑わしい情報や誤解を招く情報に慎重になり、誤った情報に対して不要な発信をせずに済みます。その結果、炎上しづらくなるのです。
また、ITリテラシーの高さは、ネットワーク上のプライバシーやセキュリティに関する意識の高さと比例する傾向にあります。個人情報を保護し、セキュリティ対策を取ることで、オンライン攻撃などから自分自身を守れるでしょう。
インターネット上の炎上は、あらゆる人の意見や感情が対立して発生します。ITリテラシーを高め、適切に情報を利用することで、炎上のリスクを減らせるでしょう。
確度の高い情報を素早く得られる
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ITリテラシーが高いと、インターネットで素早く検索する技術があるため、確度の高い情報を素早く得られます。適切なキーワードを選択できるので、信頼性の高い情報を素早く調べられるでしょう。
確度の高い情報かどうかを的確に判断するためには、信頼できるサイトかどうかの判断も重要です。ITリテラシーが高い人は、信頼性のあるサイトや専門家の情報を優先し、誤った情報に惑わされることが少なくなります。
また、ITリテラシーの高い人は、専門的な情報や研究データにアクセスできる場合があります。そのため、いち早く信頼性の高い情報を手に入れられるのです。
詐欺に騙される可能性が減る
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近年ではIT技術を利用した詐欺も増えており、高度な手法が使われることもあります。巧妙な手口の詐欺に騙されないようにするには、ITリテラシーを高めることが重要です。
ITリテラシーが高い人は、フィッシング詐欺などの詐欺的なメールやウェブサイトかどうかの判断力に優れています。偽のリンクや偽の情報を見破り、詐欺に遭う可能性を減らします。
また、セキュリティに関する知識が豊富な点も詐欺被害を減らせる要因でしょう。ITリテラシーが高い人は、オンラインセキュリティに関する意識が高い傾向があります。そのため、安全なパスワードの作成、不正アクセスの防止など、自分を詐欺から守る対策を意識的に取れるでしょう。
自身のキャリアや働き方の選択肢が広がる
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ITリテラシーを高めると、自分のキャリアの可能性を広げられます。
デジタルスキルは、多くの職種で求められるスキルなので、ITリテラシーが高いと働き方の選択肢が増えます。新たな職種や業界にも挑戦しやすくなり、キャリアアップにつながるでしょう。
ITリテラシーが高い人は、リモートワークといった働き方を選択できるので、就業先の働き方に合わせて働けます。デジタルツールを使いこなし、オンラインコミュニケーションがスムーズに行える人は、場所や時間に拘束されない自由な働き方ができるようになるでしょう。
将来的に自分のビジネスを立ち上げたいと考えている人は、なおさらITリテラシーが必要です。Webサイトの構築やデジタルマーケティングなどのデジタルスキルを高めることで、独立後も不自由なく働けるでしょう。
ITリテラシーが低いと起こる4つのデメリット
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メリットに続き、ここからはITリテラシーが低いことで起こるデメリットを、4つにまとめて紹介します。
昇給や転職に影響が出る
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ITリテラシーが低いと、キャリアの形成や昇給、転職機会が減る可能性が高いです。
現在多くの企業では、業務にデジタルツールが使用されています。そのため、ITリテラシーが低くデジタルツールが使いこなせないと生産性があがりません。作業効率の悪い社員は、昇給は難しいでしょう。
さらに最近では、求職者に対してITスキルを求める企業が増えています。ITリテラシーが低いと転職先の選択肢が限られ、希望に合った転職先を見つけるのが難しいでしょう。
フェイクニュースに踊らされる
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ITリテラシーが低いと、多くの情報のなかから信頼性の高い情報を判断できないため、フェイクニュースに踊らされる可能性が高いです。なにが本当でなにが間違っているのか、適切な判断ができません。
情報の信頼性を判断するためには、多くの情報にアクセスして判断することが重要です。ITリテラシーが低い人は情報収集の手段も限られているため、偏った情報に影響されやすいです。
現代は情報の発信源が多いので、自分で信頼性の高い情報を判断するスキルが必要です。判断力を身につけていなければ、常に間違った情報に踊らされてしまうでしょう。
情報漏洩など重大な事故につながる
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ITリテラシーの向上は、情報漏洩やサイバーセキュリティのリスクを減らすために重要です。ITリテラシーが低い人は、重要な情報を外部に漏らしてしまう可能性があります。
情報を守るためには、セキュリティに関する知識が必要です。ITリテラシーが低い人は、セキュリティの基本から理解していないため、セキュリティが弱くなり情報漏洩の危険性が高まります。
また、ITリテラシーが低いと、機密情報を適切に保護する方法を理解していない可能性が高いです。すると、守るべき情報が外部に漏れ、個人や組織に重大に影響を及ぼしてしまうでしょう。
デジタルタトゥーが残る
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ITリテラシーが低い人がインターネットを利用する際、情報の管理方法を理解していない場合があり、誤って個人情報やプライベートな情報を公にすることがあります。適切な対処法を知らないので、デジタルタトゥーが残ってしまうでしょう。
デジタルタトゥーが残るとは、オンライン上での行動や発言が、将来にわたってインターネット上に記録されてしまうことです。誤った情報を流してしまい消そうと思っても、一度インターネット上に投稿された情報は消去が難しいことを意味します。
デジタルタトゥーは、自分や所属する企業の評判に悪影響を及ぼすため注意が必要です。ITリテラシーが低いと、このような重大なリスクをおかす危険性が高まるでしょう。
ITリテラシーを高める勉強方法4選
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なかには、どのようにITリテラシーを高めれば良いか、イメージが湧かない人もいますよね。
そこで、ここからはITリテラシーを高めるおすすめの勉強方法を、4つにまとめて紹介します。
実際に使ってみる

ITリテラシーを高めるには、実際にデジタルツールを使ってみるといいでしょう。実践体験を通して、頭で理解している知識とは違う洞察やスキルを身につけられます。
具体的には、Webサイトの構築や小規模なアプリケーション開発などがおすすめです。自分で最初から最後までプロジェクトに携わると、知識が定着しやすくなります。
実際の経験で得たスキルは、コンピュータープログラミング、データ分析、Web開発などさまざまな場面で活用できます。ITリテラシーを高めて成長したい場合は、ぜひ実際にデジタルツールを使ってみてください。
書籍で情報収集する
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ITリテラシーが低い人は、まず書籍で情報収集するといいでしょう。書籍は自分のレベルに合わせた勉強ができるので、知識が少ない人でも始めやすいです。
ITリテラシーが低い場合、基本から学び始めるための書籍を選びましょう。基礎が具体的に書かれている書籍が役に立ちます。
また、ITの特定の分野に興味がある場合、専門的な書籍を選ぶのも有効です。たとえば、プログラミングやセキュリティなどの分野に特化した書籍があります。
なお、次の記事ではITリテラシーが身につくおすすめの書籍を選び方も交え詳しく紹介しているので、良ければ参考にしてください。
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研修や講座を活用する
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研修や講座を活用するのも、ITリテラシーを高めるうえで重要です。
研修や講座では、経験豊富な講師から指導を受けられます。質問に対するフィードバックやアドバイスが受けられるので、勉強がスムーズにできるでしょう。
そして、研修や講座はカリキュラムが組まれているので、間違った方向に無駄な努力をすることがありません。基礎から応用まで順序だてて学べるので、確実にスキルが身につきます。
ITスキルを習得する
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ITリテラシーは、情報技術に関する知識があり、その知識を適切に利用できる能力のことです。ITリテラシーを高める要素として、ITスキルの習得があげられます。
たとえば、プログラミング言語を学ぶと、プログラムを理解する能力が身につきます。エラーが起こってもデバッグして修正できるので、問題解決能力があがるのです。
ITスキルを習得することは、情報技術への理解を深めるために不可欠です。侍エンジニアでは、マンツーマンでプログラミングの授業が受けられます。挫折しないプログラミングスクールとしての評判も高いので、ITリテラシーを高めたい方はぜひ侍エンジニアのレッスンで学びましょう。
ITリテラシーを高める3つのコツ
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ITリテラシーの向上が、仕事や日常生活で必要とされていることを解説しました。では、ITリテラシーを高めるためには具体的に何をするべきでしょうか?。
そこでここからは、ITリテラシーを高める以下のコツを紹介します。
これらのコツを実践すると、情報技術とうまく付き合えるようになるでしょう。
常に新しい情報を仕入れる意識を持つ
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情報技術は急速に進化しており、新しいツールやアプリケーションのほか、セキュリティ対策やトレンドなどが頻繁に登場します。これらの変化についていけるように、最新の情報を仕入れる意識を持つことがITリテラシーを高める鍵です。
具体的には、Webサイトや専門家のブログ、YouTubeチャンネルなどのさまざまな媒体を確認し、どんなものがトレンドになっているのか確認するといいでしょう。また、IT関連のオンラインコミュニティに参加し、専門的な知識を持つ人たちと交流を続けるのも有効な手段です。
ITリテラシーが高い状態を維持するには、新しいツールやアプリケーションが登場するたびにそれらの機能を理解することが不可欠です。常にアンテナをはり、情報を仕入れる意識を持ちましょう。
情報をアウトプットする場を作る
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情報をアウトプットする場を作ると、自分の知識やスキルがどの程度なのか確認できます。情報を他人に伝えることが必要なので、理解度も高まるでしょう。
具体的なアウトプットのやり方は、自分でブログやWebサイトを運営してITに関する知識を共有するのがおすすめです。人に伝える意識を持ってサイトを作ると、他人に伝えるスキルも向上します。
情報のアウトプットは、他人からフィードバックを受けられます。他人の意見を受け入れることで、引き出しが増えスキル向上にもつながるでしょう。
新技術に対して当事者意識を持って考える
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新たな技術が登場した際には、当事者意識を持って考えましょう。
当事者意識を持っていると、自主的に新技術について学ぼうとする動機付けになります。新技術やトレンドに対して常に探求心を持つことで、知識とスキルがあがるでしょう。
新技術に関する情報を定期的にチェックすることが重要です。ニュースサイトや業界専門誌、ブログなどが役に立ちます。
そして、自分自身でその新技術を試してみてください。実際に試すと、仕組みを理解し、問題解決能力も向上するでしょう。
当事者意識を持って新技術に触れると、ITリテラシーを高め、情報技術の変化に対応できるようになります。
なお、下の記事ではITリテラシーを高める方法を、向上させるメリットも交え詳しく解説しているのであわせて参考にしてください。
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ITリテラシーを高める資格9選
ITリテラシーの高さは、言葉で説明するのが難しいです。そんなときに証明となるのが、資格の取得です。
ITリテラシーの証明になる資格を取得することで、知識やスキルを体系的に学べます。企業のなかには資格手当がもらえるところもあるので、ITリテラシーを高めるために資格を取得するのもおすすめです。
ここからは、ITリテラシーを高める資格を10個紹介します。
なお、次の記事ではより詳しくITリテラシーの証明に役立つおすすめの資格を詳しく紹介しているので良ければ参考にしてください。
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ITパスポート
ITパスポートは、ITに関する基本的な知識とスキルを証明するための資格です。
資格の種類 | 国家資格 |
試験内容 | ・ITの基礎知識 ・コンピューターシステム ・ネットワーキング ・セキュリティ ・データベース ・ソフトウェア開発 ・ビジネス開発 |
用途 | ITに関する基本的な知識とスキルを持っていることを示す重要な資格です。IT関連の職業では、有利に働きます。 |
ITパスポートは、国家資格であり多くの人に認知されているので、求職活動やキャリアアップ、教育機関への入学申し込みなどにも利用されています。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、日本国内で実施されるコンピューターサイエンスと情報技術に関する基本的な知識を評価するための試験です。
資格の種類 | 国家資格 |
試験内容 | ・ITの基本的な知識 ・コンピュータアーキテクチャ ・プログラム設計 ・データベース ・ネットワーク ・セキュリティ ・ソフトウェア開発 |
用途 | 日本国内の就職活動やキャリアの形成に利用されます。国内のIT関連の企業では、基本情報技術者試験の取得が重要視されています。 |
出典:基本情報技術者試験 – 独立行政法人 情報処理推進機構
基本情報技術者試験とITパスポートはITに関する資格ですが、どちらも日本の情報処理推進機構が主催する試験で、国内でのITスキルを証明するための試験です。
応用情報技術者
応用情報技術者は、情報技術に関するプロであり、高度なスキルと知識を持っていることを証明するための資格です。
資格の種類 | 国家資格 |
試験内容 | ・コンピューターシステムの設計と開発 ・プログラム設計 ・ネットワーク ・プロジェクト管理 ・データベース ・セキュリティ |
用途 | 応用情報技術者は高度な知識とスキルが必要です。ITプロジェクトマネージャー、システムエンジニア、ソフトウェア開発者、データベース管理者などのさまざまな職種で役立ちます。 |
情報セキュリティマネジメント試験
情報セキュリティマネジメント試験は、情報セキュリティに関する基本的な知識とスキルがあることを証明できる資格です。
資格の種類 | 国家資格 |
試験内容 | ・情報セキュリティの考え方 ・情報セキュリティの管理 ・情報セキュリティの対策 ・情報セキュリティ管理の実践 ・リスクアセスメント ・情報資産管理 |
用途 | 情報セキュリティマネージャーや社内セキュリティ担当などの役職で、自分のスキルを証明できます。また、企業内でセキュリティを強化させるのに有効です。 |
出典:情報セキュリティマネジメント試験 – 独立行政法人 情報処理推進機構
情報セキュリティマネジメントを取得すると、情報漏洩などのトラブルに対処できる知識が身につくので、企業にとって必要な存在になれるでしょう。
IC3
IC3は、コンピューターやインターネットの基本的なスキルを証明する資格です。
資格の種類 | 民間資格 |
試験内容 | ・コンピューターの基本的な概念 ・キーボードの基本的な操作 ・文書の編集とフォーマット ・インターネットの基本的な知識 ・電子メールの使用方法 ・インターネットセキュリティ ・Webページの作成 |
用途 | IC3は、学校や教育機関でのコンピュータースキル教育プログラムで広く利用されています。コンピューターを使うすべての人に役立つ資格です。 |
コンピューターやインターネットの基本的な操作に自信がない人におすすめの資格です。IC3は、デジタル環境で作業するための出発点です。
P検
P検は、ICTプロフィシエンシー検定試験のことで、情報通信技術分野のスキルと知識を証明する資格です。
資格の種類 | 民間資格 |
試験内容 | ・コンピュータの基本操作 ・ワードプロセッサを使用したドキュメントの作成 ・スプレッドシートを使用したデータ入力や編集 ・プレゼンテーションソフトを使用したスライドの作成 ・データベースの設計と作成 |
用途 | 一般的なコンピュータユーザーからプロフェッショナルまで、幅広い対象者向けの資格です。資格取得によって、就職や転職で有利になります。 |
出典:P検 – P検協会
P検は1級〜5級まで分かれているため、自分のレベルに合わせて試験が受けられます。5級であれば初心者でも受けやすいので、学習の第一歩として取り組みましょう。
情報検定
情報検定は、情報処理技術のスキルと知識を評価するための試験です。
資格の種類 | 民間資格 |
試験内容 | ・情報機器の基本操作 ・インターネットの基礎知識 ・パソコンの基礎知識 ・プログラミングスキル ・情報デザインの考え方 |
用途 | デジタルリテラシーやITリテラシーの証明に役立ちます。 |
情報検定は、情報活用試験、情報システム試験、情報デザイン試験にわかれており、自分のスキルや目標によって試験を選択できます。初心者の場合は、情報活用試験がおすすめです。
高校や専門学校のカリキュラムとして組み込まれている資格なので、ITの基本的なスキルから身につけたい方は、情報検定から始めるといいでしょう。
日商PC検定
日商PC検定は、情報処理技術のスキルや基本的なパソコン操作のスキルを証明できる資格です。
資格の種類 | 民間資格 |
試験内容 | ・コンピューターの基本操作 ・インターネットの基本的な使用方法 ・プログラミングの基本概念 ・プロジェクト管理の基本 ・インターネットとWeb技術 |
用途 | 日本国内で認知度の高い資格なので、就職や転職の際に役立ちます。情報技術スキルの信頼性を高められるでしょう。 |
日商PC検定は1級〜3級にわかれており、基本的なパソコン操作から情報処理技術を問う内容まで幅広く用意されています。自分のスキルに合わせてレベルを選択すると、着実にITリテラシーを高められるでしょう。
MOS
MOSは、マイクロソフト製品のスキルと知識を評価する国際的に認定された資格です。
資格の種類 | 民間資格 |
試験内容 | ・Microsoft Wordの知識 ・Microsoft Excelの知識 ・Microsoft PowerPointの知識 ・Microsoft Outlookの知識 |
用途 | 多くの企業で使用されているMicrosoft製品のスキルを証明できるため、就職や転職に有利です。 |
出典:MOSとは – Microsoft Office Specialist
国際的に認知されている資格なので、MOSの取得はキャリアアップにつながります。ビジネスや教育現場など、さまざまな場面で役立つでしょう。
ITリテラシーを高める際の注意点
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ITの重要性は日々増しています。デジタル技術が私たちの日常生活やビジネスの場に広がってきているので、ITリテラシーがますます不可欠になっているのです。
しかし、ITリテラシーを高める際にはいくつかの注意点があります。ここからその注意点について詳しく説明するので、「ITリテラシーを高めたい」と思っている方は、これから解説する注意点を考慮して学習を進めましょう。
情報の鮮度・確度を吟味する
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インターネット上で提供される情報は、常に変化し続けています。そのため、情報を得る際にはその情報が最新のものかを確認しましょう。
特に、テクノロジーやビジネス関連の情報は、古い情報にもとづいて行動することによるリスクをともなうことになるので注意が必要です。
また、インターネット上にはさまざまな情報源があります。なかには信頼性の低い情報も存在します。ITリテラシーを磨くには情報の信頼性を判断する力も必要なので、信頼性の高いWebサイトや専門家の意見を参考にするようにしましょう。
新しい技術が一番良いとは限らないことを念頭に置く

ITリテラシーを高める際には、新しい情報が必ずしも最善の情報ではないことを認識し、情報を適切に評価することが大切です。
新しい情報が出てきたときには、それが信頼性のある情報源からの発信かを確認しましょう。情報の発信者の信頼性が高く、確かな情報を提供しているかどうかを確認することが大切です。
また、新しい情報を受け取った場合、それをすぐに事実として受け取るのではなく他の情報源と比較しましょう。多くの意見を比較すると、情報の信頼性がわかります。
新しい情報が入ったらすぐに受け入れるのではなく、誤解や誤報も含まれている可能性を念頭に置いて判断しましょう。
ITリテラシーに関連する用語の意味を解説【初心者向け】
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IT関連の用語は多く、ITにくわしくない人にとって理解が難しいことがあります。
そこでここからは、ITリテラシーに関連する用語の意味を解説します。用語の意味を理解すると、ITについての理解が深まり、ITリテラシーを高めるために役立つでしょう。
DX
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DXとは、デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略語です。DXは、企業がデジタル技術を活用して業務プロセスやビジネスモデルを変革し、競争力を強化しようとする取り組みを指します。
具体的には、ビッグデータ分析、人工知能、IoT(インターネット・オブ・シングス)などを導入することを表します。
デジタル化が重要視されてきているので、DXは多くの産業や企業で進行中です。企業はDXを採用し、デジタル化に対応して競争力を維持するための努力をしています。
AI
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AIは、人工知能(Artificial Intelligence)の略語で、コンピューターシステムや機械に人間の知能や認知能力を模倣させ、作業を実行したり問題を解決したりするために活用する技術を指します。
AIには多くの機能が存在し、具体的には学習能力、自己修復能力、認証能力、自然言語処理、問題解決能力などがあります。なかでも学習能力は、データからパターンや知識を得て予想を立てる能力で、多くのAIに搭載されている能力です。
ルーティーン化された作業を自動化するために、AIが使われるケースが多くあります。これにより生産性があがり、人間の労力を減らしたり人件費を減らしたりできます。
AIの導入は現代社会で重要な役割を果たし、将来的にも発展が期待されるものです。
loT
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IoTとは、モノのインターネット(Internet of Things)の略語で、物理的なデバイスがインターネットに接続されて、データ収集や通信などを行う技術のことを指します。少し前までは、インターネットはコンピューターをつなぐものとして使われてきましたが、現在では車、テレビ、スピーカーなどにもインターネットが接続できるようになっています。
IoT技術によって、離れたものを操作することができるようになりました。たとえば、自宅に置いたカメラを外出先から確認できたり、外出先から自宅のお風呂を沸かしたりすることが可能です。
ITリテラシーに関するよくある質問
最後に、ITリテラシーに関するよくある質問へまとめて回答します。
ITリテラシーが高い人の特徴は?
ITリテラシーの高い人は、以下のような特徴があります。
- 基本的なコンピューター操作に慣れている
- オンラインのコミュニケーションツールを使いこなせる
- インターネットで上手に情報を検索できる
- デジタルセキュリティに対する意識が高い
- 一般的なソフトウェアを利用できる
- 新しいデジタルツールや技術に対する探究心がある
- トラブルシューティング能力がある
- テクノロジーの最新動向に興味がある
- テクノロジーの変化に適応できる柔軟性がある
これらの特徴は、ITリテラシーが高い人が持つ一般的なものです。それぞれの興味や目的によって、特徴は異なります。
ITリテラシーが低い人の特徴は?
ITリテラシーが低い人は、以下のような特徴があります。
- 新しい技術や変化に対応できない
- 自分で技術的な問題を解決できない、解決しようとしない
- ITに関する知識やスキルを身につけようとしない
- オンラインでのコミュニケーションに不安を感じる
- コンピューターやインターネットに苦手意識がある
ITリテラシーが低い人にはこのような特徴がありますが、教育やサポートを受けることで改善できる可能性が高いです。現在、上記の特徴がある方は、プロのサポートを受けて改善しましょう。
ITリテラシーを高めるのに資格は必要ですか?
ITリテラシーを高めるのに必ずしも資格が必要ではありませんが、資格取得に向けた学習を通して知識やスキルを体系的に学べるので役に立ちます。
さらに資格を取得すれば、ITリテラシーの証明になるとともに、スキルアップにもつながります。資格があれば、就職や転職の際に有利になるでしょう。
具体的には、ITパスポート、基本情報技術者試験、MOS、日商PC検定などの資格が有名です。自分のスキルや目的に合わせて、どの資格を取得するのが最適かを判断しましょう。
ネットリテラシーとITリテラシーの違いは何ですか?
ネットリテラシーとITリテラシーは、どちらもデジタル技術に対する理解を深めることですが、それぞれ情報技術の異なる部分に焦点を当てています。以下の表でそれぞれの特徴を比較します。
まとめ
ITリテラシーとは何か、ITリテラシーを高める方法は何かについて紹介しました。デジタル化が進む社会で、ITリテラシーを高めることの重要性がわかりましたね。
この記事で紹介した「ITリテラシーを高める5つのメリット」を改めて紹介します。
- 業務が効率化され生産性が高くなる
- インターネット上での炎上を防ぐ
- 確度の高い情報を素早く得られる
- 詐欺に騙される可能性が減る
- 自身のキャリアや働き方の選択肢が広がる
この記事を機に、ITリテラシーを高めてみてください。