AIはどうやって学習すればいいんだろう?
何から学べばいいのかわからない…
ChatGPTやバーチャルアシスタントなど、近年AIを搭載したサービスが数多く提供されており、身近なところでもAIを目にする機会が増えてきています。そんな背景から「もっとAIを活用したい」「AIを開発してみたい」という気持ちが芽生えている人もいるのではないでしょうか。
しかし、いざAIを学習しようにも、どんな手順で学習すればいいのかわからない人は多いですよね。また、そもそも何を学べばいいのかがあいまいな人もいるはず。
そこで、今回は具体的な手順も交え、AIの学習方法をわかりやすく解説します。AIを学習する際の注意点も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
本記事の解説内容に関する補足事項
本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。
また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に、提供コースは「教育訓練給付制度の指定講座」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。
記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。
「AIを学ぶ」とはどういうことなのか
「AIを学ぶ」とひとことでいっても、その学習内容は多岐にわたります。そこで、はじめにAIを学ぶとはどういうことなのか、その学習内容を、4つにまとめて解説します。
AIの基礎原理を学ぶ
AIの基礎原理とは、数学や統計学の基礎を指します。具体的には、確率論、線形代数、微分積分学などです。
AI分野は、これらの数学的・統計学的な概念や手法が土台となっています。そのため、いきなりAI技術を学ぼうとするのではなく、まずは数学・統計学の基礎的な知識を理解しておくことが重要です。
また、コンピュータサイエンスの基礎知識も学習対象となります。特にアルゴリズムやデータ構造に関する知識は、AI分野で必要となる場面が多いです。
AIの技術を学ぶ
AIの技術とは、ディープラーニングや強化学習といった機械学習に関する内容のことです。
AIは大量のデータから機械学習によって規則性を見つけ出します。その際、どのようなアルゴリズムを用いて学習するか、どのようなデータを学習させるかによって、AIの性能が大きく左右されます。
したがって、AIの利用目的に応じて最適なアルゴリズム、手法を選択することが重要です。AIの技術を学ぶことで、これらの判断に役立つ知識を得られます。
AIプログラミングを学ぶ
AIプログラミングとは、プログラミングを用いてAIを開発するスキルを指します。具体的には、AI分野に強いプログラミング言語や、ライブラリ・フレームワークに関する知識などです。
AI分野でよく用いられるプログラミング言語として、Pythonが挙げられます。構文がシンプルなので初心者でも理解しやすく、またAI関連のライブラリ・フレームワークが豊富に提供されているのが特徴です。
AIプログラミングを身につけるには、自身で実際にコーディングしながら学ぶことが重要です。そのほうが記憶に残りやすく、エラー時の対処など実践的なスキルも身につきます。
学習には、パソコンや開発環境が必要になります。Pythonであれば、「Anaconda」というパッケージをインストールして開発環境を準備するのが一般的です。
AI搭載のサービス開発を学ぶ
AIを搭載したサービスを開発するためには、プログラミングだけではなく、サービス開発に関する知識も必要です。たとえば、開発したAIの性能を評価する手法や、それをサービスに搭載する方法、完成したサービスを公開する方法などです。
これらは座学で身につけるのはなかなか難しいでしょう。サービス開発では不確定要素が多く、実際にやってみないとわからないことが多いからです。
学習方法としては、AI搭載のサービス開発を行うプロジェクトやインターンシップに参加してみる、自身でAI搭載のサービスを開発してみるなどが挙げられます。
AIを学習する3つの方法
学習内容をおさえたところで、ここからはAIの学習方法を、3つにまとめて紹介します。
それぞれのメリット・デメリットを踏まえ、どの方法が自身にあうか探してみてください。
方法1:本・書籍で学ぶ
1つ目は、本・書籍で学ぶ方法です。以下のメリット、デメリットがあります。
本・書籍で学ぶメリット | ・情報の信ぴょう性が比較的高い ・情報が体系的に整理されている ・比較的安価で入手できる |
本・書籍で学ぶデメリット | ・不明点を質問できない ・実践的な知識を身につけにくい ・情報が古い本もある |
本・書籍での学習に向いている人は、日頃から本を読んでいて活字に抵抗がない人や、独学が得意な人です。反対に独学の経験があまりない人の場合、不明点を質問できず手詰まりになり、挫折してしまいがちなので注意しましょう。
また、選ぶ本・書籍の内容も重要です。初心者向けにわかりやすく解説したものもあれば、専門的な内容を深く掘り下げた難しいものもあるので、自分のレベルに合ったものを選択する必要があります。
なお、AI学習におすすめの本・書籍を詳しく知りたい人はこちらを参照してください。
方法2:学習サイトで学ぶ
2つ目は、学習サイトで学ぶ方法です。以下のメリット、デメリットがあります。
学習サイトで学ぶメリット | ・最新情報にアクセスしやすい ・無料または比較的安価に利用できる |
学習サイトで学ぶデメリット | ・情報の信ぴょう性が低いサイトもある ・不明点を質問できない ・情報量が多すぎて混乱しやすい |
学習サイトは、無料または比較的安価に利用できるので、初心者の人でも気軽に始められるのが特徴です。ただし、サイトによっては解説がわかりにくかったり、誤った情報が記載されていたりするのも事実です。1つのサイト上の情報だけを鵜呑みにせず、複数のサイトを比較しながら情報を取捨選択しましょう。
おすすめの使い方は、AI学習の導入として学習サイトを利用し、ある程度理解したら、本格的な内容を本・書籍やスクール・通信講座で学ぶという方法です。これなら無料で学習をスタートしつつ、正確な情報や体系的な知識も得られます。
なお、AI学習におすすめの学習サイトを詳しく知りたい人はこちらを参照してください。
方法3:スクール・通信講座で学ぶ
3つ目は、スクール・通信講座で学ぶ方法です。以下のメリット、デメリットがあります。
スクール・通信講座で学ぶメリット | ・不明点を質問できる ・専門家に直接教えてもらえる ・情報が体系的に整理されている ・サービスが手厚い |
スクール・通信講座で学ぶデメリット | ・費用がかかる ・ある程度まとまった時間が必要 |
スクール・通信講座は独学に自信がない人にもおすすめの方法です。不明点をすぐに質問できるので、勉強が行き詰ってしまうおそれがありません。また、専門家の指導を直接受けられるというのも他の方法にはない大きなメリットです。
ただし、本・書籍や学習サイトと比べると費用負担が大きくなります。費用面に不安がある人は「侍エンジニア」をはじめとする、受講料が最大70%OFFになる給付金制度のあるスクール・通信講座を選ぶのがおすすめです。
なお、AI学習におすすめのスクール・通信講座を詳しく知りたい人はこちらを参照してください。
AI学習におすすめの本・書籍5選
ここでは、AI学習におすすめの本・書籍を5冊紹介します。
図解即戦力 AIのしくみと活用がこれ1冊でしっかりわかる教科書
AI技術の基礎知識について丁寧に解説されています。特に、機械学習モデルの開発手法に関する解説が充実しています。
具体的な実装方法の解説というよりは、概念や考え方などについての解説が豊富です。これからAI開発を行いたい初心者の人におすすめです。
AIエンジニアを目指す人のための機械学習入門
AIエンジニアを目指す人に向けて書かれているだけあり、実践的な内容が中心です。Pythonと機械学習ライブラリ「scikit‐learn」を用いた具体的な実装方法が解説されています。
ある程度基礎的な概念は理解できている人の、次のステップとしておすすめです。
Google Colaboratoryで学ぶ!あたらしい人工知能技術の教科書
ブラウザ上で利用できる機械学習や深層学習向けの開発環境である、Google Colaboratoryを利用して学習を進める形式です。オンライン学習プラットフォームのUdemyで人気の講座をもとにした書籍です。
Google Colaboratoryを利用する分、開発環境を簡単に整えられるので、初心者でもスムーズに学習を始められる点がおすすめです。
ディープラーニングAIはどのように学習し、推論しているのか
ディープラーニングとは機械学習の手法の1つです。本書はこのディープラーニングの解説に特化しています。
「ディープラーニングがどういう仕組みかわからない」「他の機械学習手法と何が違うかわからない」といった疑問を解消してくれます。これからディープラーニングを用いた開発に携わりたい人におすすめです。
エンジニアなら知っておきたいAIのキホン
特定の技術に特化した内容ではなく、AIの基礎的な知識を幅広く解説しています。AI開発を行いたい人だけでなく、AIで何ができるのか知りたい人や、一般常識としてAIの知識を得ておきたいという人にも適した書籍です。
なお、次の記事では選び方も交えAI・人工知能が学べるおすすめ本を詳しく紹介しているので、良ければ参考にしてください。
AI学習におすすめのサイト5選
ここでは、AI学習におすすめのサイトを5つ紹介します。
侍テラコヤ
SAMURAI TERAKOYAは、ゼロから始める定額・学び放題のプログラミング学習サービスです。その最大の特徴は、徹底して「挫折しにくい環境づくり」に配慮している点です。
具体的には、以下のようなサービスが提供されています。
- 現役エンジニアとのオンラインレッスン
- 平均回答率30分以内のQ&A掲示板に質問し放題
- 100種類以上の教材が学習し放題
- 実践的な内容を身につけられる発展教材
これらの充実したサービスはすべて無料で体験できます。ぜひ一度お気軽に試してみてください。
公式サイトで詳細を見るUdemy
Udemyは幅広いジャンルの動画教材を販売するオンライン学習プラットフォームです。日本語以外のものも含めると、全部で210,000以上ものコースが提供されています。
AI分野に関する教材も豊富に揃っています。中でも、「【キカガク流】人工知能・機械学習 脱ブラックボックス講座 – 初級編 –」は大人気で、微分・線形代数といった数学の基礎からPythonでの実装までを短時間で習得する内容です。
文字よりも動画教材の方が学習しやすいという人におすすめです。
公式サイトで詳細を見るAI Academy
AI Academyは、Python・AIに特化したプログラミング学習サービスです。豊富なテキスト教材や動画教材の中から、1人1人に合わせたカリキュラムを作成します。
自分に合った教材で短期間に効率よく学習したい人におすすめのサービスです。テキスト教材のみ、無料で体験できるので、気になった人は試してみてください。
公式サイトで詳細を見るcodexa(コデクサ)
codexa(コデクサ)はエンジニア向けの機械学習スクールです。提供されている教材の中から好きなものを自由に選んで受講していく方式になっています。
自分のペースで落ち着いて進められる点や、Google Colaboratoryを利用するので開発環境の構築が不要な点が特徴です。機械学習の実装手法に特化した学習を行いたい人におすすめします。
公式サイトで詳細を見るAimdey Free
Aimdey Freeは、「10秒ではじめられる」がキャッチコピーのAI学習サービスです。サイト内に開発環境が用意されているので、自身のPCに開発環境を準備することなくすぐに学習を始められるのが特徴です。
AI開発をしたいエンジニアだけでなく、プロジェクトマネージャー、ディレクターや経営者、セールス、マーケターといったAI関連業務を行う人に向けても教材が作成されています。開発環境の構築が困難な初心者の人や非IT業の人に適したサービスといえます。
公式サイトで詳細を見るなお、下の記事ではAIや機械学習が無料で学べるおすすめの学習サイトを詳しく紹介しているので、あわせて参考にしてください。
AI学習におすすめのスクール・通信講座5選
ここでは、AI学習におすすめのスクール・通信講座を5つ紹介します。
SAMURAI ENGINEER(侍エンジニア)
月分割4,098円から学べる侍エンジニアは、現役エンジニア講師によるマンツーマンレッスンとオリジナルカリキュラムが特徴のオンラインプログラミングスクールです。
下記2つのコースでAIプログラミングのスキルを習得できます。
- AIアプリコース:AIエンジニアに必要なデータの取得・分析/アプリ開発のスキルを身につけられる
- 業務改善AI活用コース:Pythonを学びつつプロンプトエンジニアリングやChatGPT活用法が学べる
現役エンジニアとのオンラインレッスン以外の時間でも
- 疑問点を質問できるオンラインQ&Aサービス
- 不安や悩み・勉強の進み具合を相談できる学習コーチ
といったサポート体制を整えているため、学習中に出てきたわからないことや不明点をいつでも相談可能です。「受講生の学習完了率98%」という実績からも、侍エンジニアなら挫折しづらい環境でAI学習を進められるといえます。
なお、上記2つは受講料の最大70%が支給される給付金制度の対象コースです。金銭面での支援を受けつつ、AIスキルの習得から転職活動・就業後のフォローアップ(※1)までを一貫してサポートしてもらえます。
※1:転職後の1年間、転職先での継続的な就業や転職に伴う賃金上昇などのフォローアップ
学習と金銭面をどちらもサポートしてくれる侍エンジニアなら、未経験からでも安心してAIスキルを習得できますよ。
公式サイトで詳細を見るKIKAGAKU(キカガク)
KIKAGAKU(キカガク)は、AIやデータサイエンスの実践的なスキルを6ヶ月で習得することを目標としたスクールです。カリキュラムの中でオリジナルの成果物を作成するので、転職活動時にポートフォリオとしてアピールできます。
期間内であれば、AIに関するコンテンツだけでなく、テスト技法やコンピュータサイエンスに関するコースも受講可能です。幅広い内容を学習したい人や6ヶ月間の学習時間をしっかり確保できる人に適したスクールといえます。
Aidemy PREMIUM(アイデミープレミアム)
Aidemy PREMIUM(アイデミープレミアム)は、未経験からAIを活用できるレベルを目指すスクールです。マンツーマン学習サポートにより、実践に近い体験ができることや、バーチャル学習室で同期生とコミュニケーションできる点が特徴です。
どちらかといえばデータ分析を活用するスキルの習得に力を入れており、AIスキルを今の業務や転職に活かしたい人に適しています。
公式サイトで詳細を見るAI Academy Bootcamp
AI Academy Bootcampは、AI、データ分析のスキルを身につけるための短期型スクールです。Pythonコースのほか、データサイエンスコースや機械学習コースなどが用意されており、目的に応じたスキルを集中して身につけられるようになっています。
網羅的に学習したい場合は、「AI人材プラン」を利用すると前述の3コースをまとめて受講できます。短期間で効率よく学習を終えたいという人に適したスクールです。
公式サイトで詳細を見るAIジョブカレ
AIジョブカレは、AI活用に必要なプログラミング(Python)をはじめ、データの前処理やアルゴリズム、パラメーターチューニングなどを体系的に学べるスクールです。
個人向けには、ディープラーニングに関する資格のE資格取得を目的とするコースのみが提供されています。E資格を取得して転職活動に役立てたい人や、ディープラーニングに特化した内容が知りたい人に適しています。
公式サイトで詳細を見るなお、次の記事では上記を含めAI・人工知能が学べるおすすめのプログラミングスクールを詳しく紹介しているので、良ければ参考にしてください。
まとめ
今回は、具体的な手順も交え、AIの学習方法を解説しました。
AIに対する企業や世間の注目は日に日に高まってきています。それにともない、AIを活用するスキルや、AIを搭載したサービスを開発するスキルはますます重要性を増していくでしょう。
AIについて興味を持った人は、ぜひこの記事を参考に学習を始めてみてくださいね。
この記事の監修者
フルスタックエンジニア
音楽大学卒業後、15年間中高一貫進学校の音楽教師として勤務。40才のときからIT、WEB系の企業に勤務。livedoor(スーパーバイザー)、楽天株式会社(ディレクター)、アスキーソリューションズ(PM)などを経験。50歳の時より、専門学校でWEB・デザイン系の学科長として勤務の傍ら、副業としてフリーランス活動を開始。 2016年、株式会社SAMURAIのインストラクターを始め、その後フリーランスコースを創設。現在までに100名以上の指導を行い、未経験から活躍できるエンジニアを輩出している。また、フリーランスのノウハウを伝えるセミナーにも多数、登壇している。