Java Bronzeとは何?
Java Bronzeは取得した方がいいの?
Java Bronze取得に向けた学習方法が知りたい!
Javaといえば、スマホアプリからWebシステム、組み込み系まで、さまざま分野で利用されている言語です。そのJavaのスキルを証明する資格が、Oracle社が提供する認定試験「Oracle認定Javaプログラマ」です。
「Oracle認定Javaプログラマ」は、Bronze(ブロンズ)・Silver(シルバー)・Gold(ゴールド)と3つのレベルに分かれており、Bronzeから順に難易度が上がります。
本記事では、そもそもJava Bronzeとはどんな資格なのか、その特徴を試験内容や難易度も交え詳しく解説します。Java Bronzeの取得に向けたおすすめの勉強方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
この記事の監修者
フルスタックエンジニア
音楽大学卒業後、15年間中高一貫進学校の音楽教師として勤務。40才のときからIT、WEB系の企業に勤務。livedoor(スーパーバイザー)、楽天株式会社(ディレクター)、アスキーソリューションズ(PM)などを経験。50歳の時より、専門学校でWEB・デザイン系の学科長として勤務の傍ら、副業としてフリーランス活動を開始。 2016年、株式会社SAMURAIのインストラクターを始め、その後フリーランスコースを創設。現在までに100名以上の指導を行い、未経験から活躍できるエンジニアを輩出している。また、フリーランスのノウハウを伝えるセミナーにも多数、登壇している。
本記事の解説内容に関する補足事項
本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。
また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に、提供コースは「教育訓練給付制度の指定講座」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。
記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。
Java Bronzeとは?
Java SE Bronzeとは、Javaの基本的な知識と技術を証明する資格です。Javaの技術や知識の証明だけでなく、実際のプログラミングスキルや基礎知識の確認にもつながります。
Java SE Bronzeは、以前は「Oracle Java Bronze」として知られていましたが、2020年8月の仕様変更とともに、現在は「Java SE Bronze」として提供されています。
Javaは世界中で幅広く使われているため、Java SEに関連する資格は世界的にも高い評価を受けています。
ただし、Java SE Bronzeは日本国内専用の資格のため、海外で使用する際は注意しましょう。
Java Bronzeの取得をおすすめできる人の特徴
Java Bronzeは、Javaの基本的な構文やプログラミングの概念が学べる資格です。ここでは、Java Bronzeの取得をおすすめできる人の特徴を2つ紹介します。
Javaに触れたことがない人
Java Bronzeは未経験者や初学者でも取り組みやすい資格で、プログラミングの世界に足を踏み入れたい人や、Javaの魅力に触れてみたい人におすすめです。
この資格の出題範囲は、Javaプログラミング初心者を対象とした、Javaの基礎となるオブジェクト指向のコンセプトや基本的なプログラムの構築技法が中心です。
Javaに触れたことがない人でも、Java Bronzeを取得することで、大きな自信になるでしょう。
就職や転職を検討している人
Java Bronzeを取得すると、Javaのスキルを証明できるため、就職や転職に有利です。
特にSilverやGoldなどの上位資格を持っていると、大手企業や外資系企業からも高く評価されます。Javaは業界標準の言語として、さまざまなプロジェクトで使用されています。まずは、Java Bronzeを取得して上位資格の取得の足がかりにしましょう。
Javaのスキルを証明できる資格を持っていると、就職や転職のチャンスが広がるでしょう。
Java Bronze試験の概要
Java Bronzeの受験を検討している人に向けここからは、次のトピック別にJava Bronze試験の概要を解説します。
なお、簡単にJava Bronze試験の概要が知りたい人は下の表を参考にしてください。
前提資格 | なし |
出題形式 | 選択問題 |
試験時間 | 65分 |
出題数 | 60問 |
受験料 | 14,630円(税込) |
試験日 | 随時(受験方法によって異なる) |
試験会場 | 会場試験とオンライン試験から選択 |
試験日
Java Bronze試験の日程に指定はありません。自分の都合の良い日を選んで受験できます。ただし、会場試験を選択する場合は、事前に試験会場の営業日を確認しておきましょう。
オンライン試験であればいつでも受験できます。
受験料
Java Bronzeの受験料は税込み1万4,630円です。上位の資格であるSilverやGoldの受験料は、それぞれ3万7,730円(税込)です。
受験料に関しては、改定などによる変更に注意しましょう。
試験会場
Java Bronzeの試験会場は、ピアソンVUEのテストセンターが使用されます。詳しい会場のリストや場所は、「ピアソンVUE:テストセンターリスト」で確認してください。
オンライン試験については、自宅や勤務先など、インターネット環境が整っている場所での受験が可能です。
Java Bronzeの難易度
Java Bronzeの試験は、Javaの入門レベルとして設定されています。基本的なプログラミングの知識や経験があれば、十分に合格可能なレベルです。
ここからは次のトピック別に、Java Bronzeの難易度を紹介します。
合格率 | 非公開 |
合格ライン | 60% |
Java Bronze合格率
Java Bronzeの合格率は公開されていません。しかし、この試験は「未経験者向けの入門資格」として位置づけられているため、Javaの基本的な知識とスキルを持っていれば、十分に合格のチャンスがあります。
初めてプログラミングを学ぶ人や、Javaの基本を固めたい人に向けた試験内容です。
Java Bronze合格ライン
合格に必要なスコアは60%です。具体的な出題範囲には以下のトピックが含まれています。
- Java言語のプログラムの流れ
- データの宣言と使用
- 演算子と分岐文
- ループ文
- オブジェクト指向の概念
- クラスの定義とオブジェクトの使用
- 継承とポリモフィズム
これらのトピックをしっかりと理解し、繰り返し学習することで、Java Bronze試験に合格できるでしょう。
Java Bronzeの取得に向けた勉強方法3ステップ
Java Bronzeの取得に向けたおすすめの勉強方法を3ステップで解説します。
効率的な学習方法を取り入れることで、合格の確率を高められますよ。
STEP1:参考書を一周する
Javaの学習の第一歩として、まずは参考書を用いて基礎知識をしっかりとインプットしましょう。特に、通称「紫本」と呼ばれるOracle公式教科書の「オラクル認定資格教科書 Javaプログラマ」は、試験の内容に合わせた学習ができるので、初学者には非常におすすめです。
また、Javaの基礎からしっかりと学びたい方には「スッキリわかるJava入門」がおすすめです。オブジェクト指向の部分など、初学者がつまずきやすいポイントについて、丁寧に解説されています。
STEP2:問題集を解く
次に、実際の試験に向けて問題集を用いて問題を解く練習をしましょう。通称黒本と呼ばれる「インプレス社の徹底攻略シリーズ」は、試験に近い問題が多く掲載されており、効率よく試験対策ができます。
問題を繰り返し解くことで、出題傾向や自身の弱点を把握できるのでおすすめです。
→ Java Bronzeの試験対策におすすめの参考書を詳しく知りたい人はこちら
STEP3:模擬問題を解く
最後に、本番の試験を想定した模擬問題を解きましょう。時間内に一気に解き切ることで、試験時のプレッシャーに慣れますよ。
また、間違えた箇所を再度学習することで、理解度が深まります。模擬問題の正答率が90%を超えたら、合格の確信が持てるでしょう。
継続的な復習と模擬問題の繰り返しで、確実に合格力を身につけましょう。
上記の3ステップを着実に実践することで、Java Bronzeの認定試験に合格する確率は大きく上がるでしょう。
Java Bronzeに落ちないための心構え
Java Bronzeは初学者向けの試験だからといって、甘く見てしまうと合格できません。ここでは、試験に臨む際の心構えを、5つにまとめて紹介します。
初学者向けとなめてかからない
初学者向けというだけで軽く見てはいけません。実際には、Javaの基本的な構文やオブジェクト指向の概念など、しっかりとした知識が求められます。
この試験は、Javaの入門としての知識を確認するものなので、それなりの深さと広さを持っています。毎日の学習ルーティンを確立し、焦らず地道に知識を積み上げることが大切です。
わからなくても諦めない
プログラミングの学習において、初学者は必ず「わからない壁」にぶつかります。しかし、わからないからと諦めるのではなく、具体的にどこがわからないのか、なぜわからないのかを明確にすることが大切です。
まずは部分的な概念から学習を進めることで、理解が深まります。
わからなくても聞ける環境を作る
学習の過程では、疑問や課題に直面することは避けられません。しかし、これらの課題を自分だけで解決しようとすると、時間や労力を無駄にしがちです。
疑問や課題を解決するのに、助けを求められる環境を作りましょう。オンラインの学習グループやコミュニティに参加したり、専門的な学習スクールに参加したりすることで、経験豊富な仲間や講師からアドバイスやフィードバックを受けられます。
わからなくても聞ける環境を作ることは、学習を加速させるための有効な手段です。
問題集を1冊仕上げる
資格試験の合格を目指すためには、1冊の問題集を完璧に仕上げましょう。問題集を解くことで、試験範囲全体を確認し、自身の弱点や知識が足りない部分を把握できます。
また、繰り返し問題を解くことで、試験の出題傾向やよく出るトピックを掴めます。何より、1冊の問題集を完遂することで得られる自信は、試験当日の精神的な安定につながるでしょう。
受験をすることを人に宣言する
試験の受験を友人や家族に宣言し、自分自身へのプレッシャーを作り出しましょう。そのプレッシャーがモチベーションとなり、学習の効率や集中力が向上します。
また、SNSに今日の積み上げを書き込むことで、進捗を視覚的に捉えやすくなり、モチベーションを維持しやすくなります。
公言することで、サポートしてくれる人も増えるでしょう。
Java Bronze取得の参考になる勉強サイト
ここからは、Java Bronze試験の取得に役立つ勉強サイトを、3つにまとめて紹介します。
ただし、これらのサイトだけで完全な試験対策ができるわけではありません。本試験の対策としては、公式の教材や過去問題をしっかりと勉強しましょう。
また、次の記事では、Javaの練習問題を掲載しているおすすめ学習サイトを紹介しています。あわせて参考にしてください。
SAMURAI TERAKOYA(侍テラコヤ)
SAMURAI TERAKOYAは、独学でプログラミングの勉強を始めたけれど、途中で挫折してしまったという方におすすめのオンラインスクールです。
独学では、わからないことや壁にぶつかったときに、一人で解決しなければならないのが大きな課題です。しかし、SAMURAI TERAKOYAでは、専属の講師がマンツーマンでサポートしてくれるため、わからないことや壁にぶつかったときも、すぐに解決できます。
豊富な教材とサブスクリプション型の料金体系で、自分のペースで学習を進められます。
一週間で身につくJava言語の基本
一週間で身につくJava言語の基本は、文字通りJavaの基本を一週間で習得することを目的としたサイトです。短期間という制約の中で、学び手の混乱を避けるための工夫が随所に施されています。
各問題には、必要な参照情報が明記されているため、自ら調べる手間をかけずに学習を進められます。また、実践的な問題も提供されており、実際のプログラミング作業を体験しながら学習可能です。
解答や解説はサイト上には掲載されていませんが、各問題には詳しい解説を含む学習ページへのリンクが設置されています。
はじめてのJava入門
はじめてのJava入門は、クイズ感覚で学びながら、練習問題を解くサイトです。選択問題や記述問題など、さまざまな形式の問題が用意されており、直感的に回答できます。
また、回答後すぐに採点結果や正解を確認できるため、自分の理解度をすぐにチェック可能です。難しい問題にはヒントや補足説明が用意されているため、解決の糸口を掴めます。
学びながら繰り返し練習できるため、Javaの理解を深めるのに役立ちます。
Java Bronze試験におすすめの参考書3選
ここからは、Java Bronzeの試験対策におすすめの参考書を、3冊紹介します。
オラクル認定資格教科書 Javaプログラマ Bronze SE
最初におすすめするのは、オラクル公式の「オラクル認定資格教科書 Javaプログラマ Bronze SE(試験番号1Z0-818)」です。
この書籍は「紫本」としても知られており、Java資格受験者の間で非常に人気があります。この書籍は、Javaの基本やオブジェクト指向の考え方を初学者でも理解しやすいように解説しています。
また、模擬試験も含めてさまざまな練習問題が掲載されているため、理論の学習だけでなく、実践的な試験対策も可能です。
徹底攻略Java SE Bronze問題集(通称:黒本)
Java Bronze対策として、多くの受験者から支持されている参考書が「徹底攻略Java SE Bronze問題集[1Z0-818]対応」です。
この書籍の最大の強みは、本番の試験内容に非常に近い演習問題が豊富に掲載されている点です。これにより、受験者は試験の雰囲気や問題の傾向を事前につかめます。
また、解答の解説も非常に詳しく、なぜその答えになるのかをしっかりと理解できます。単に正解を覚えるだけでなく、背景にある知識や考え方を身につけることが可能です。
確実にJava Bronze試験に合格したいという方におすすめの参考書です。
オラクル認定資格教科書 Javaプログラマ Bronze SE スピードマスター問題集
最後に紹介するのは、「オラクル認定資格教科書 Javaプログラマ Bronze SE スピードマスター問題集(試験番号1Z0-818)」です。
この書籍は、試験対策をスピーディーに行いたい方向けの問題集です。模擬試験を含めて250問以上の問題が収録されており、短時間で集中して学習できます。
特に、図解やポイントの強調など、視覚的にもわかりやすく解説されています。
なお、次の記事ではJava Bronzeの試験対策におすすめの問題集を詳しく解説しているので、よければ参考にしてください。
Java Bronze試験の申し込み方法
Java Bronzeの大まかな受験・申し込み手順は、下記の5ステップです。
- 1.アカウントを作成する
- 2.「CertView」 にログインする
- 3.試験の申し込み手続きを行う
- 4.試験会場や受験日、支払い方法を選択して申し込む
- 5.試験当日になったら受験する(本人確認書類を持参)
申し込みにはOracleアカウント・CertViewアカウントの登録が必要です。また、試験当日には氏名や顔写真がわかる本人確認書類を忘れずに持参しましょう。
また、ピアソンVUE公認テストセンターで受験する場合、試験開始の15分前までに試験会場に入室する必要があります。
試験の申込みや受験に関する問題が生じた場合は、ピアソンVUE社のコールセンターへ問い合わせて確認してください。
- 営業日:午前9時から午後6時(土日祝日および年末年始を除く)
- URL: https://www.pearsonvue.co.jp/Contact-Us.aspx
Java Bronze試験のよくある質問
最後に、Java Bronze試験にまつわるよくある質問へまとめて回答します。
試験を受ける際の参考にしてくださいね。
Java Bronze試験は再受験ができる?
不合格になった場合、再受験は可能ですが、不合格の日から5日間は受験できません。
Java BronzeとSilverの違いは?
- Bronze:初心者や入門者向けで、基本的なJavaの知識が問われます。独学で学ぶだけでも合格できます。
- Silver:中級者向けで、Javaの実務経験が3〜4年以上ある方が対象です。
- Gold:Javaの資格の中で最も高度なものです。高い専門知識や経験が必要です。
Java Bronze試験は就職や転職に役立つの?
求人情報サイトで「Java SE Bronze」と記載されている求人は150件以上です。
企業がJavaの基礎的なスキルを重視していることを示しており、就職や転職活動において有利に働くでしょう。
Java Bronze試験に有効期限はある?
2020年の大幅な内容の変更に伴い、Oracle Masterの資格に有効期限はなくなりました。一度取得したOracle Master資格は永続的に有効であり、失効の心配はありません。
Java Bronze試験は自宅受験可能?
Java Bronze試験はオンラインでの受験が可能です。試験の予約を行う際に、オンライン受験を選択することで、自宅や職場からでも監督付きで試験を受けられます。
まとめ
この記事では、Java Bronzeの試験内容や難易度、学習方法について解説してきました。Java Bronze試験は、Javaの基礎知識を証明するための試験です。難易度は低めで、国内のみのライセンスです。
転職に有利になるわけではありませんが、未経験者の場合は資格を持っていると有利に働く可能性があります。
Java Bronze試験を取得したら、次のステップとしてJava Silver試験の取得を目指しましょう。