この記事では口コミも交え、ITエンジニアがきついのか、その実態を解説します。
ITエンジニアはきついって本当?
ITエンジニアの働き方が知りたい
IT人材不足の深刻化によりITエンジニアの需要は増し、他の職種に比べ高い報酬を設けるケースが増えてきました。こうした背景から、ITエンジニアに関心を抱いている人もいますよね。
ただ「ITエンジニアはきつい」といった噂も聞くため、目指そうか悩んでいる人もいるはず。実態を確かめないまま目指し始めては「もっとちゃんと調べておけばよかった…」と後悔しかねません。
そこで、この記事では現役エンジニアに実施した調査をもとに、ITエンジニアがきついといわれる理由を紹介します。きつさやつらさを踏まえ、ITエンジニアを目指すべきなのかも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- ITエンジニアは残業や休出などきついと感じる瞬間がおおい
- 努力次第で年収アップできたり柔軟な働き方を選べるのは魅力
- ITエンジニアを目指すまえに適性を確認するのがおすすめ
現役ITエンジニアが「きつい」と感じた体験談
さっそく、現役ITエンジニアへの口コミをもとに、きついと感じた瞬間を、6つにまとめて解説します。
納期直前は精神・肉体的に仕事がきつい
納期直前は、ITエンジニアが精神・肉体的にきついと感じる瞬間のひとつです。
大きな規模のシステムになると特に、最終段階になっても不具合やバグがなかなか取り切れず、納期に追われると精神的にも肉体的にもきつい事があります。納品に至ってユーザーに喜んでもらえれば報われるのですが、技術的な要因以外で頓挫したり真っ当に評価されないこともままあり、そのような時はとても空虚な思いになります。
X(旧Twitter)でも、次のような口コミを確認できました。
ITエンジニアの主な仕事は、決められた期日(納期)までにシステムを完成させることです。しかし、品質が悪いプロジェクトの場合は、開発終盤であるテスト工程にて、不具合が頻発することがあります。もちろん不具合が多い状態でシステムを顧客に納品することはできないため、限られた時間内にすべての問題を解決しなければなりません。
慢性的な長時間労働による肉体的な疲労に加え、精神的に張りつめた状態が続くため「仕事がきつい」と感じる人が多いようです。
このように「納期直前」という限られた期間ではあるものの、心身ともに負担が大きい点はITエンジニアが仕事をきついと感じる瞬間といえるでしょう。
唐突に残業や休日出勤が求められる
唐突に残業や休日出勤を求められる点も、ITエンジニアがきついと感じる瞬間の1つです。
納期などが迫ってくると、システム部全体が緊迫した状態で残業時間が長く、帰ることができないという状況にまでなってしまい、なかなかハードワークになってしまいます。急なシステムの変更なども対応しないといけないため大変です。
顧客側がシステム(開発の仕組み)に詳しくない方だと、少しの修正に対しこれだけ期間がかかるのはおかしいと言われたり、またテスト完了の少し前に今ならまだ間に合うだろうと急なシステム変更を提案される時は、残業が続き辛いです。
もう昔のことだが、デスマーチを経験したこともある。とあるECサイト構築案件で、クリスマスオープンのスケジュールであったが、パッケージソフトの品質自体の問題もあり、結果、一週間のスケジュール遅延になってしまった。クライアント側のデザイナーが沢山のクリスマス飾りを取り入れたサイトデザインがすべて無駄になってしまい非常に悲しかった。 ※デスマーチ:プロジェクトにおける過酷な労働状況を指す言葉
X(旧Twitter)にも、次のような口コミが見受けられました。
本来、IT企業と顧客は対等な関係です。しかし、プロジェクトマネージャーなどの管理者によっては顧客からのリクエストを断らないケースも少なくありません。
また、顧客が困っている様子をみると対応せざるを得ないケースもあるのが事実です。しかし、そのような突発的な対応のしわ寄せは、現場で働くITエンジニアの残業や休日出勤で対応することになります。
現在では働き方改革の推進や36(サブロク)協定の罰則強化などもあり、以前よりも改善されているのは事実です。しかし、顧客からの依頼や納期などにより、本来休めるはずの時間が急遽仕事に代わってしまったときは、ITエンジニアがきついと思う瞬間といえるでしょう。
稼働時間に対する給料が割に合わない
給料が割に合わない点も、ITエンジニアがきついと感じる瞬間です。
開発やテストも含めた全体的な工程に関わることがあるので、仕事の量がかなり多くなる。休日出勤や残業等も多いため、給料面では割に合わないところがあると思います。
自社開発をメインに従事している現在ではもうありませんが、受託をしていたときは納期前になるとエンジニア全員が徹夜も覚悟してスケジュールを確保していました。当時は給料も安く、時給換算で1000円にも満たないことが多かったです。
一部のITエンジニアは、残業や休日出勤などで長時間労働を強いられている人も少なくありません。もちろん、残業代や休日出勤手当はもらえるものの、仕事量や稼働時間を考えると物足りないと感じる人もいるようです。
また、一見給料が高そうにみえても、毎月の給料に固定の残業時間を含む「みなし残業」という仕組みを採用しているIT企業もあります。次の表は「みなし残業を含まないA社」と「毎月25時間のみなし残業を含むB社」の例です。
1ヶ月に25時間残業した場合、A社は30万円に加えて25時間分の残業代が別途支給されます。一方でB社は給料に25時間分の残業代が含まれているため、25時間残業しても30万円の給料しかもらえません。
もちろん、みなし残業という仕組みは、残業時間がない月も固定で支給されます。しかし、日頃から残業が多い企業の場合は「給料が安い」あるいは「割に合わない」と感じる原因になるため、あらかじめ給料の内訳には注意が必要です。
日々のスキルアップ・情報収集が求められる
日々のスキルアップや情報収集がきついと感じるITエンジニアもいるようです。
勉強し続けないとついていけない所。特に給与は技術力や管理力などの能力でかなり変動するため、能力がないとあまり稼げません。実力主義の世界のためITが好きな方、勉強が苦じゃない方でないときつい仕事だと思います。
常に勉強し続けなければ、そのシステムのことしか分からず、転職したくてもできない状態になってしまい、気づいた時点では手遅れという状況に陥ることがあります。数年前の知識が古いものになるまでのスピードがとても早いのがしんどいです。
IT業界は、実力主義あるいは成果主義型の企業が多いという特徴があります。そのため、若手であってもスキルを身に付ければ、大きな仕事を任されたり重要なポジションで仕事に取り組んだりすることが可能です。一方で、IT関連の技術は日々目まぐるしく進化しています。IT業界では、新技術の登場により数年前までは主流だった技術が一気に陳腐化してしまうケースも珍しくありません。
そのため、常にスキルアップや情報収集を行わないと、スキルがない凡庸なITエンジニアになってしまう可能性が高いのです。
事実、パーソル総合研究所の調査結果によれば「自分の技術やスキルがいつまで通用するか」という不安を感じているITエンジニアが46.5%も存在しています。
年齢が若いうちは体力もありモチベーションも高いため、業務後から自己学習に取り組む人も少なくありません。しかし、年齢が増すと次第に体力は低下していきます。また、ITエンジニアは納期前などは多忙になりがちといえます。
そのようななかでも、日々スキルアップや情報収集を求められるのは多くのITエンジニアが「きつい」と感じているようです。ITエンジニアにどんなスキルが求められるのかを詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
チーム内での人間関係がストレスになることも
なかには、チーム内での人間関係にきついと感じるITエンジニアもいるようです。
ほとんどの作業がチーム単位で行われるため、居心地の悪いチームなどに割り当てられてしまうと、その案件の間はどうしても人間関係に難を抱えながら過ごすことになります。そのような人間関係に難を抱えているときに、扱ったことのない言語やその案件独自の難解なシステムなどと向き合うことになると、他の人を頼ることもしづらく、自分ひとりで解決しなければならないと思うときがあります。
社内の仲が悪いため、コミュニケーションが円滑に取れないのが嫌な部分と感じます。
また、X(旧Twitter)では、次のような口コミが見られました。
一般的にシステム開発はチームで取り組みます。しかし、チームワークが良いところばかりではなく、居心地が悪かったり、円滑なコミュニケーションがとれないケースも少なくありません。
チーム内での人間関係が悪いと、重要な情報が連携されなかったり、不明点を質問したときに露骨に嫌な顔をされるたりすることも。そのような環境で働き続けるのは、多くの人が強いストレスを感じてしまうはずです。
もちろん、コミュニケーションが良好なチームもあります。しかし、チームワークや人間関係の悪さも、ITエンジニアが「きつい」と感じる瞬間のひとつといえるでしょう。
クライアントからの急な変更や要望に振り回される
クライアントからの急な変更や要望に振り回される点から、ITエンジニアがきついと感じる人も多くいます。
いきなりクライアントや上司がこれを実装してほしいなどの要望があるとすぐには変更することができずよく緊急会議などで今まで構築していたシステムを急に方向転換してしまうことが多々ありとてもつらいです。
納期や工数がきっちり管理されているので、「何かあったときのために」というようなバッファが取りにくいです。スケジュール管理が自分のタスクになって、部下への配分をしなければならないときは客先からの「工数を減らしてほしい」要望と部下の「工数が足りない」の板挟みになるのがつらいです。
IT業界は、ほかの業界と比較するとまだまだ年齢が若めです。そのため、システムを発注するクライアント側は、開発に関する知識を保有していないケースが多くあります。さらにクライアントによっては「システム開発は簡単なもの」という誤った認識をもっているため、急な変更や要望を依頼しがちです。
本来そのような変更依頼は、プロジェクトマネージャーなどの管理者や上司がしっかりとコントロールするのが理想といえます。しかし、クライアントとの立場を考えると断れず、Yesと回答してしまうケースも少なくありません。
結果、現場で働くITエンジニアが急な変更や要望に振り回されてしまい「きつい」と感じてしまうようです。
なお、こちらの記事では「ITエンジニアはやめとけ」といわれる理由について詳細に解説しています。ぜひ参考にしてください。
仕事の成果が評価されづらい
どのような職業にもいえることですが、仕事の内容が正当に評価されるとは限りません。
ITエンジニアの場合、営業などとは異なり裏方の仕事であることや、仕事の出来がわかりやすく数字に表れないことが大きいです。エンジニア同士にしか、本当の貢献度がわからない面があります。
仕事を評価する側からすると、現状のどこまでが現在のエンジニアの功績あるいは責任なのかは極めてわかりにくいものです。そのようなとき「きちんと仕事をしたのに認めてもらえない」といった不満を抱く可能性があります。
きついだけじゃない!ITエンジニアに聞いた働きがい・魅力
ここからは、口コミをもとに、ITエンジニアの働きがいや魅力を、5つにまとめて解説します。
努力次第で収入が増やせる
努力次第で収入が増やせる点は、ITエンジニアが感じる魅力の1つです。
前職は経理をしていました。そこから知識0で転職しエンジニアになりましたが、周囲をみると経験が乏しいのは自分だけではなく、様々な背景を持った方が多い事に気づきました。それほど間口が広く誰でもなれるという業界であり、頑張って知識や経験を伸ばせば待遇も良くなるためやりがいを感じます。勉強会も多く、そこで他社の優秀なエンジニアの方と繋がることができるため、知識の習得だけでなくキャリアアップを目指す時に転職活動が容易になるというメリットもありました。このような流動性ある雇用市場は他職種だとなかなか難しいかなと感じています。
下図は転職支援サービスのdodaが発表している業種別平均年収ランキングの結果です。この調査では、10業種中4位に「IT/通信」がランクインしています。
前述したとおり、IT業界は実力主義あるいは成果主義型の評価制度を導入している企業が多いという特徴をもっています。そのため、努力してスキルや知識を習得すれば、収入を増やすことが可能です。
また、昨今ではさまざまな企業がDX推進やデジタル化を進めています。もはや企業経営にとってITは必要不可欠なものです。年々ITに対する需要は右肩上がりの状況が続いているという点も、年収アップを実現しやすい理由のひとつといえるでしょう。
このように業界的にも企業的にも、努力次第で年収アップを実現できる点は、ITエンジニアの働きがいや魅力です。
働き方の選択肢が広がる
さまざまな働き方を選択できる点も、ITエンジニアの魅力です。
納期さえ守れれば基本的に自分のペースで仕事が進められるので、メリハリをつけて仕事を行えます。また、コロナ禍以前からリモートワークも定着しているので、緊急事態宣言最中でも問題なく業務が行えました。給与面はもう少し欲しいのが本音ではありますが転職するまでの不満ではありません。
一番は経験がそのままスキルになりやすいこと。会社が合わなかったとしても、SEという仕事自体に適性があれば、転職や働き方を選びやすいと思います。資格取得をするなど、給料面でもやる気があれば上げていきやすいです。コロナ禍ではリモートワークを取る会社も増えているので、自分に合った働き方を選びやすい仕事だとも思います。
「朝から満員電車に乗りたくない」あるいは「時間を効率的に活用したい」と考える人も多いですよね。IT業界はフレックスタイムやリモートワークを導入している企業が多いため、自分のライフスタイルに合った働き方を選択できます。
事実、厚生労働省の「IT業界の労働環境や働き方に関する調査」結果をみても、IT業界は約75%の企業がリモートワークを導入しています。
また、正社員としてだけではなく副業案件の獲得や、フリーランスエンジニアへの独立も可能です。収入はもちろん、自分がやりたいことを実現できる点もITエンジニアのやりがい・魅力といえます。
産休・育休後に仕事へ復帰しやすい
産休・育休後に仕事へ復帰しやすい点も、ITエンジニアの魅力です。
手に職がつくため、一時的に家庭の事情で仕事を離れることになったとしても、復帰がしやすいというメリットがあります。給料面も、そこまで飛び抜けて高いわけではありませんが、一般事務職と比較すると高給な求人が多いように感じます。
実践レベルのプログラミングを習得するのは簡単ではありません。しかし、ひとたびプログラミングなどIT関連のスキルを習得すれば、手に職をつけることが可能です。さらに、IT業界は人材不足の状態が続いています。そのため、産休・育休をとった社員が復帰しやすい環境を整備している企業が多いのです。
産休・育休後に仕事復帰しやすいITエンジニアであれば、出産や育児でキャリアを諦める必要もありません。そのため、多くの女性がITエンジニアという仕事に魅力を感じているようです。
定年後も単価が下がりづらい
定年後も単価が下がりづらく一定の収入が期待できる点も、ITエンジニアの魅力です。
技術職のため、定年後も単価があまり下がらない。新しい技術を次々学ぶことができる。若い人に交わり仕事ができる。いろいろな業務のシステムを構築することができて視野がひろがる。自分が構築したシステムを子供に見せることができた。
定年を迎えた60〜65歳以上の従業員が再雇用される場合、給与は大幅に下がります。企業によっても異なりますが再雇用時の給与相場は、定年前のおよそ60~80%というケースが多いようです。
国税庁が毎年発表している「民間給与実態統計調査」をみても、55~59歳の平均給与が546万円であることに対して、60~64歳は443万円(55~59歳の約81%)、65~69歳は342万円(55~59歳の約62%)となっています。
しかし、ITエンジニアの場合は成果をアウトプットできる人材であれば、定年後も十分に活躍可能です。単価は年齢に関係なくスキルや経験で決まるため、給与が大きく下がることもありません。
定年前後で仕事内容はあまり変わらないのに年収が下がると、仕事に対するモチベーションは大きく低下します。しかし、ITエンジニアであれば、定年後も単価を維持できるため働きがいを感じられるはずです。
利用者からの感謝の声にやりがいを感じる
開発したサービスを利用した人から感謝の言葉が聞けたとき、やりがいを感じるITエンジニアは多くいます。
コンシューマー向け製品を開発していることもあり、製品を手にしていただいたお客様の声が届くのが嬉しいです。やはり、お客様の声を元に改良を重ねた結果を評価いただくというのは開発時の非常に励みになります。
顧客の要望を元にシステムを考え・組み込み、少しずつ形になって完成していく様子がとても楽しかったです。また、完成後納品し、実際に稼働したり使用されたりしているのを見ると、とてもやりがいを感じました。
私たちの身の周りにはさまざまなアプリケーションがあり、仕事や生活を支えています。参画するプロジェクトによっては、多くの利用者がいることも。ITエンジニアはそのようなアプリケーションの利用者から「ありがとう」という感謝の声が届きやすいといえます。
また、企業向けのアプリケーション開発の場合は、クライアントの課題や困っていることを解決することが目的となります。開発したアプリケーションがクライアントのニーズを満たせれば「あなたが担当者でよかった」あるいは「次回もぜひあなたにお願いしたい」といわれることも少なくありません。
このように利用者からの感謝を感じることができる点は、ITエンジニアの働きがいや魅力といえるでしょう。
ITエンジニアは目指すべきなのか
結論として、ITエンジニアは目指すべきです。とくに下記に該当する人はITエンジニアがおすすめといえます。
- 高収入を目指したい人
- 自由な働き方を希望する人
- 人の役に立つ仕事をしたい人
下図はG7各国における賃金の推移です。この調査結果から、世界各国でも日本の賃金のみが横ばいの状態が続いていることがわかります。
このような経済状況では、高年収はもとより年収アップも期待できません。しかし、ITエンジニアは知識やスキルさえ身に付ければ、高年収を実現できます。さらに、より待遇が優れた企業への転職も可能です。そのため「たくさん稼ぎたい」あるいは「若いうちから年収をアップしたい」と考える人には、ITエンジニアという働き方がおすすめといえるでしょう。
また、テレワークなどの働き方はもちろん、フリーランスエンジニアや副業案件の獲得など、自由な働き方を実現したい人、お客様からいただく「感謝の声」にやりがいを感じる人も、ITエンジニアが適しています。
なお、ITエンジニアへの就職・転職を見据え、独学でプログラミングスキルを習得できるか不安な人は「侍エンジニア」をお試しください。
侍エンジニアでは、現役エンジニアから指導を受けつつ、就業活動のサポートが受けられます。
「累計受講者数4万5,000名以上」「転職成功率99%」を誇る侍エンジニアなら、未経験からでも挫折なくITエンジニアへの就業が実現できますよ。
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目指す前に適性を確かめるのも効果的
ITエンジニアを目指すべきか悩んでいる人は、次の方法で適性を確かめてみるのもおすすめです。
- 適性診断サイトの活用
- プログラミングに触れてみる
- 現役エンジニアに話を聞いてみる
Questi(クエスティ)社が提供するIT適性診断は、わずか20問の質問に回答するだけでITエンジニアに適性があるかを診断してくれます。それぞれの回答に対する分析も行ってくれるため、判断材料のひとつにおすすめです。
また、
- 無料の学習サイトやゲームなどでプログラミングに触れる
- 現役エンジニアのインタビュー記事を読む
- 直接話を聞いてみる
などでもITエンジニアに適性があるかを確かめることができます。
適性があるかを確認しないままITエンジニアを目指すと、プログラミングなどの学習についていけず「つらい」と感じてしまいがちです。結果、学習にかけた費用や時間を無駄にしてしまうことになりかねません。一方であらかじめ適性を確認すれば、自信をもってITエンジニアを目指せるでしょう。
理想の未来を実現するためにも、事前にITエンジニアの適性を確認することをおすすめします。
職種ごとできつさや働きがいは異なる
ITエンジニアの職種ごとで、きつさや働きがいは異なります。大前提、ITエンジニアは仕事内容や役割に応じてさまざまな職種にわかれています。
- プログラマー
- システムエンジニア
- Webエンジニア
- AIエンジニア
- プロジェクトマネージャー
- データサイエンティスト
これら1つひとつの職種は仕事内容が異なるため、きつさや働きがい(自分がどう感じるか、自分に合うか)は異なります。ITエンジニアの職種を詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。
なお、なかには「ITエンジニアはやめとけ」といった声もあります。目指すべきかを決める材料の1つとして、エンジニア転職に対するネガティブな噂を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
未経験からITエンジニアに転職する3つのポイント
ITエンジニアには、専門的な知識を用いて作業をこなす仕事というイメージが強く根付いています。しかし、必ずしも長年にわたる経験がなければやっていけない仕事というわけでもありません。
そこで、ここでは未経験からITエンジニアに転職するポイントを、3つにまとめて紹介します。
転職前にスキルを身につけておく
未経験者と一口にいっても、程度にはピンからキリまであります。初歩的な部分については独学ですでに学んでいる未経験者と、文字通り何も知らない状態で業界に飛び込んだ経験者とでは、入社後の負担が大きく異なるでしょう。
当然ながら、入社前にある程度の知識を身につけておいたほうが、仕事がトントン拍子にうまくいく可能性が高まります。したがって、転職前に基本的なスキルを身につけておくことを強くおすすめします。
転職前に学ぶべきことは後の業務内容にもよりますが、たとえば次のようなものが挙げられるでしょう。
- サーバーとクライアントの関係
- UNIXやLinuxとはどのようなものか
- DNSサーバーの役割は何か
また、技術自体だけではなく、IT業界において開発はどのように進めるのか、といったいわゆる業界知識を身につけておくのも、新しい職場でうまくやっていくには有効な手段といえます。
ITエンジニアに必要なスキルを詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
前職の経験が活かせる職種を選ぶ
ITエンジニアとしては未経験者でも、ITの分野で用いる知識や技術の一部はすでに習得している、というケースはあり得ます。そのような人材は、未経験者の中ではかなり「使える」人材として重宝されるでしょう。
転職後に重宝される未経験者であるには、前職の経験を活かせる転職先を選ぶことが重要です。たとえばマネジメントの経験があるなら、SEやアプリケーションエンジニアなどの上流工程を目指すのがおすすめです。上流工程では、プロジェクト全体を俯瞰し適切に人材を管理するスキル、すなわちマネジメントスキルが不可欠となるからです。
ただし、中にはシステム開発全体の具体的なフローを把握することが求められるなど、難易度の高い求人もあります。自分のスキルで対応できる範囲の仕事かどうかは、事前にしっかり見極める必要があるでしょう。
自己分析を行う
ITエンジニアに限ったことではなく、転職する際には自己分析が欠かせません。
今の自分ができることは何なのかを把握しておくことで、新しい職場でどのように活躍できるのかの見通しが立ちます。確かな見通しにもとづいて動くことで成功率は大きく変動するため、自分を知っておくことには大きな意味があるといえるでしょう。
また強みだけでなく、弱みについても把握しておくことが大切です。克服できるものであるなら早急に克服すべきですし、そう簡単に克服できないものであるなら、弱みに関わる仕事を選ばないスタンスも重要となります。
ITエンジニアに関するFAQ
最後に、ITエンジニアへよくある質問にまとめて回答します。
未経験からITエンジニアになるにはどうすればいいの?
未経験からITエンジニアになる際は、次の手順で目指すのがおすすめです。
- 1.目指す進路を決める
- 2.学ぶプログラミング言語を決める
- 3.学習方法を決めてスキルを習得する
- 4.実績になるポートフォリオを作成する
- 5.転職・就職対策を行う
- 6.転職先・就職先・案件探しを行う
前述したとおり、ITエンジニアにはさまざまな職種があり、必要となるプログラミング言語やスキルが異なります。そのため、あらかじめ目指すべき進路を決定した上でスキルの学習に取り組めば、効率的にITエンジニアを目指すことが可能です。
スキル習得後は、ポートフォリオを作成しましょう。ポートフォリオは、自分のスキルを可視化できる作品集のようなものです。優れたポートフォリオは、自分自身のスキルや実績を証明し、企業にアピールできる貴重なツールといえます。そのため、ポートフォリオが充実していれば、就職・転職活動を有利に進めることが可能です。
その後、職務経歴書など書類作成や面接対策をはじめ、就職・転職先となる企業探しの順で進めれば、未経験でもITエンジニアになれる可能性を高めることができるでしょう。
なお、次の記事では未経験からITエンジニアになる具体的な手順を詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
30・40代からでもITエンジニアは目指せる?
30・40代からでもITエンジニアを目指すことは可能です。
現在、日本は深刻なIT人材不足の状況が続いています。企業側は人材不足解消を目的として、門戸を広げて採用を実施しているため、未経験者でもITエンジニアになれる可能性は十分にあります。事実、侍エンジニアの卒業生には、30・40代からプログラミングを習得しITエンジニアになった人がたくさんいます。
例えば、音楽教室で店長を務めていた40代の阿部さんは、事務処理などの自動化に興味を持ちスクールでプログラミングの学習にチャレンジしました。在学中に転職活動を行い、ITエンジニアへの転職に成功しました。
また、コールセンターで働いていた30代の高橋さんは、人間関係のストレスからうつ病を発症。新たな挑戦としてプログラミング学習をスタートし、現在ではフリーランスエンジニアとしてご活躍されています。
ただし、30〜40代は10〜20代とは異なり、記憶力や集中力が低下しがちです。さらにITエンジニアとしての今後のキャリアを考えると、可能な限り効率的にスキルを習得する必要があるでしょう。そのような人には、プログラミングスクールの受講がおすすめです。スクールはプログラミングスキル習得はもちろん、経験豊富なキャリアアドバイザーが親身に就職・転職活動をサポートしてくれます。
なお、下の記事では30代・未経験からITエンジニアを目指す難易度を詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
ITエンジニアのなかで年収が高い職種は?
ITエンジニアのなかで特に年収が高い職種は次のとおりです。
職種 | 平均年収 |
ITアーキテクト | 750万円 |
AIエンジニア | 598万円 |
データサイエンティスト | 647万円 |
プロジェクトマネージャー | 645万円 |
前述したとおり、ITエンジニアはさまざまな職種に細分化することができます。高年収を狙うには、セキュリティやAIなど専門分野に特化することが重要です。
これからITエンジニアを目指す人は、プログラミングなどの基礎をしっかりと習得したうえで、興味がある分野の学習に取り組みましょう。
まとめ
今回はITエンジニアが「きつい」と感じる瞬間や、働きがい・魅力などを中心に解説しました。
以前と比較すると改善はされているものの、ITエンジニアは残業や休日出勤が必要となるケースも少なくありません。そのため、肉体的にも精神的にも疲労がたまりがちです。
また、技術進化が激しい業界についていくためには、日々の学習や情報収集も必要となります。そのような理由により、ITエンジニアがきついと感じる人がいるのは事実です。
一方で努力次第で収入を増やせる点、柔軟な働き方を実現できる点など、ITエンジニアの働きがい・魅力も豊富にあります。とくに利用者からもらえる感謝の声は、ITエンジニアがもっともやりがいを感じる瞬間といえるでしょう。
なお、ITエンジニアへの適性は1人ひとり異なります。そのため、あらかじめ適性を確認したうえで、ITエンジニアを目指すことをおすすめします。
本記事の解説内容に関する補足事項
本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。
また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に、提供コースは「教育訓練給付制度の指定講座」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。
記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。
この記事の監修者
フルスタックエンジニア
音楽大学卒業後、15年間中高一貫進学校の音楽教師として勤務。40才のときからIT、WEB系の企業に勤務。livedoor(スーパーバイザー)、楽天株式会社(ディレクター)、アスキーソリューションズ(PM)などを経験。50歳の時より、専門学校でWEB・デザイン系の学科長として勤務の傍ら、副業としてフリーランス活動を開始。 2016年、株式会社SAMURAIのインストラクターを始め、その後フリーランスコースを創設。現在までに100名以上の指導を行い、未経験から活躍できるエンジニアを輩出している。また、フリーランスのノウハウを伝えるセミナーにも多数、登壇している。
男性 50代以上 経験年数5〜10年