Webデザイナーに必要な勉強時間は?効率的な学習法も紹介

Webデザイナーになるにはどれくらいの勉強時間が必要なんだろう?
勉強時間を縮めるにはどうしたらいいの?

Webデザイナーになりたい気持ちはあるものの、必要なスキルを身につけるのにどれほどの勉強時間が必要なのか、気になる人は多いですよね。

Webデザイナーには、WebデザインをはじめWebに関する全般的な知識やスキルが求められます。そのため、プロのWebデザイナーとして働けるようになるには、相応の勉強時間が必要です。

この記事では、Webデザイナーになるために必要な勉強時間を解説します。勉強時間を短くするコツも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

本記事の解説内容に関する補足事項

本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。

また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。

記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。

目次

Webデザイナーになるには最低でも194時間の勉強が必要

Webデザイナーになるためには、最低でも194時間の勉強が必要です。

勉強時間の目安194時間
学習期間の目安1~3ヶ月
※1日2~5時間勉強した場合

Webデザインの学習サービス「侍テラコヤ」の教材をもとに掲載しています。

Webデザインが学べる学習サービス「侍テラコヤ」を例にとると、1日あたり2〜5時間の勉強を毎日続けても、1〜3ヶ月の期間を要します。

Webデザイナーになるには、デザインはもちろん他にもさまざまな知識やスキルを身に付けなければなりません。知識やスキルを自分のものにするには一定以上の時間と適切な学習が必要で、一朝一夕で習得できるものではない点に注意しましょう。

下記の表は、侍テラコヤのカリキュラムを参考に各項目ごとに必要な勉強時間を示した表です。

項目侍テラコヤのカリキュラム合計時間
プログラミング学習の前提知識16.59時間
デザインの基礎知識13.34時間
画像編集ソフト35.21時間
HTML/CSS基礎27.5時間
Bootstrap66.34時間
WordPress23.67時間
案件獲得29.02時間

Webデザインの学習サービス「侍テラコヤ」の教材をもとに掲載しています。

プログラミングの前提知識やデザインの基礎知識だけでも、それぞれ10時間以上はかかります。そして、実際の作業となるとさらに多くの時間を要します。そのため、計画的に学習を進める必要があるでしょう。

Webデザイナーと他職種に必要な勉強時間を比べてみた

Webデザイナーと他職種に必要な勉強時間を比べてみた

ここでは、Webデザイナーと下記3つの職種に必要な勉強時間を比べてみましょう。

いずれも、Webデザイナーと比べて必要な勉強時間は多いです。どれほどの違いがあるのか、詳しく確認します。

プログラマー

プログラマーになるために必要な勉強時間は、1,000時間程度が目安です。プログラマーとは、プログラミング言語を用いてさまざまなシステムやソフトウェアを構築する仕事です。プログラマーといっても担当ジャンルによっていくつかの種類があり、業務に必要なプログラミング言語を習得する必要があります。

プログラミング言語も多くの種類に分けられ、難易度や習得に必要な勉強時間も異なります。中にはそれほど時間をかけずに習得できる言語もありますが、しっかりと理解したうえで業務できるレベルになるには、一定以上の時間が必要です。プログラマーはWebデザイナーに近しい職種ですが、Webデザイナーと比べて確保すべき勉強時間が多いのです。

なお、次の記事では、プログラミング学習の時間を確保したり継続したりするためのコツを解説しているので、あわせて参考にしてください。

プログラミング習得にかかる勉強時間の目安は?学習継続のコツも紹介
更新日:2024年8月19日

地方公務員

地方公務員になるために必要な勉強時間は、少なくとも300時間、場合によっては1,500時間ほどが目安です。地方公務員とは、県庁や市役所職員のほか、消防官や警察官などです。いずれの場合でも公務員試験に合格する必要があり、試験のレベルや内容、基礎学力によって必要な勉強時間が大きく異なります。

地方公務員試験の筆記試験は教養科目と専門科目の2種類で、とくに専門科目の場合は大学レベルの専門知識が問われます。専門科目の試験がなくとも、職種によらずほぼ必須である教養科目では、一般教養として幅広い知識が必要です。そのため、必要な勉強時間は基本的に多めとなっています。

公認会計士

公認会計士になるための公認会計士試験に合格するには、2,500〜3,500時間ほどの勉強時間が必要です。公認会計士試験は、短答式と論文式の2段階に分けられており、さらに短答式と論文式はそれぞれ科目が異なります。短答式は4科目、論文式は5科目と学習範囲が広く、その分必要な勉強時間も多いです。

また、公認会計士試験に合格しても、正式に公認会計士になるためには修了考査を含む実務補修と2年以上の実務経験がなくてはなりません。試験に合格するだけでも多くの勉強時間を要し、さらに一定以上の期間実務を経験する必要があります。そのため、難易度はかなり高いといえるでしょう。

Webデザイナーに必要な勉強時間を短くする4つのコツ

Webデザイナーに必要な勉強時間を短くする4つのコツ

ここからは、前述したWebデザイナーになるのに必要な194時間の勉強時間を短くするコツを、4つにまとめて解説します。

コツ1:他の人も巻き込んでモチベーションを維持する

他の人も巻き込んで高いモチベーションを維持できれば、Webデザイナーになるための勉強時間を短くできるでしょう。

Webデザイナーになるための勉強時間はあくまでも目安で、自身のモチベーションによって大きく変動します。モチベーションを高く保ち続けられれば、その分効率的に勉強を進められるので、必要な時間が短くなるでしょう。

SNSでWebデザイナーを目指す人とつながって進捗を報告し合ったり、家族や友人など周囲の人にWebデザイナーになることを公言したりと、他の人を巻き込む方法はさまざまあります。自分に合う方法で他の人を巻き込み、モチベーションを高く維持できるようにしましょう。

コツ2:積極的にデザインを添削してもらい実践を積む

Webデザイナーになるための勉強時間を短くするために、積極的にデザインを添削してもらいましょう。デザインを添削してもらい実戦経験を積めれば、ただインプットをするよりもWebデザインスキルを身に付けるスピードが早くなります。

また、添削してもらえれば自分のデザインのクセを把握しやすくなります。苦手な分野や学習が必要な分野を知れるので、結果として勉強時間が短くなるでしょう。

添削は、身近にいるWebデザイン関連の知識がある人はもちろん、スクールの講師にお願いする方法もあります。スクールで学習する場合は、積極的に講師とコミュニケーションが取れるスクールを選ぶのがおすすめです。いずれにせよ、デザインを添削してもらい実践経験を積めれば、それだけ速く成長できるでしょう。

コツ3:日常生活から秀逸なデザインの共通点を探る

日常生活の中で、秀逸なデザインの共通点を探ることで、デザインスキルを向上させられるでしょう。私たちは、広告やWebサイト、街中の看板や雑誌・書籍など、日常生活において無意識にさまざまなデザインに触れています。日常にあふれるデザインに意識を向けることで、多くの気づきを得られます。

そして、自分がデザインする場合にどうするかを考えることで、具体的にどのような知識やスキルが必要か認識できるでしょう。

コツ4:優れたデザインの要素を取り入れる柔軟さを持つ

Webデザイナーになるための勉強時間を短くするには、優れたデザインの要素を取り入れる柔軟さを持つのが重要です。自分の好きなデザインにだけこだわっていると、Webデザイナーとしてのスキルを伸ばしにくくなるでしょう。

優れたデザインの要素を取り入れられるようになると、Webデザイナーとしてデザインの幅が広がります。

Webデザインスキルを習得する6ステップ

ここからは、Webデザインスキルを習得する手順を、6つのステップにまとめて解説します。

上記ステップを踏むことで、スムーズにWebデザイナーを目指せるでしょう。

ステップ1:デザインの基礎知識を理解する

まずは、Webデザインの基礎知識を理解しましょう。Webデザインの基礎知識とは、主に色彩理論やタイポグラフィなどです。書籍や勉強サイトなどを活用し、項目ごとにじっくりと理解を深めましょう。

何事も、基礎を固めることで応用力が身に付きます。まずは、あせらずに基礎から理解しましょう。

学ぶべきWebデザインの基礎をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

これだけは知っておくべきWebデザイン基礎とスキルアップの方法
更新日:2024年8月28日

ステップ2:プログラミング言語(HTML/CSS)を学ぶ

Webデザインの基礎知識をある程度理解できたら、続いてプログラミング言語を学習します。プログラミング言語とは、コンピュータを動かすために使う専用言語を指します。プログラミング言語は多くの種類があり、中でもWebデザインにおいて必須なのが、HTMLとCSSです。

HTMLとCSSはいずれもWebページを構成するための基本となる言語です。HTMLはWebページの構造やコンテンツを記述し、CSSはWebページの見た目を定義します。

HTMLとCSSの学習には、基本無料で使えるテキストエディタSublime Textがおすすめです。HTMLやCSSを記述できるので、実際に書きながら理解を深められるでしょう。

ステップ3:ツール(Illustratorなど)の使い方を学ぶ

ツール(Illustratorなど)の使い方を学ぶ
ツール(Illustratorなど)の使い方を学ぶ

プログラミング言語をある程度学んだら、Webデザインに必要なツールの使い方を学習しましょう。Webデザインでは実にさまざまなツールが使われており、中でも重要なソフトはAdobeが提供するIllustratorや、Photoshopです。

Illustratorは、テキストや画像を組み合わせてさまざまなデザインを作成できるツールで、Photoshopは写真や画像の加工ができるツールです。いずれも世界的に使われているツールで、Webデザイナーとして働くうえでは必須といえます。そのため、まずはこの2つの使い方をしっかりと把握しましょう。

ステップ4:模写を繰り返しデザインの感覚を掴む

ツールの使い方まで把握したら、実際に模写を繰り返してデザインの感覚を掴みましょう。Webデザイナーは、知識はもちろん実践力も非常に重要です。実際にデザインを体験し自分なりに感覚を掴むことで、より速いスピードで成長できるでしょう。

なお、模写をくり返すうちに、できる限りオリジナリティのあるデザインを目指すのがポイントです。徐々に自分の色を出しつつ、デザイン経験を積んでみましょう。

ステップ5:ポートフォリオを作成し実際にデザインする

Webデザインの感覚をある程度掴めたら、ポートフォリオを作成します。ポートフォリオとは、自身の作成したデザインやWebデザイナーとしての実績をまとめたものです。ポートフォリオがあることで自身のスキルを客観的にアピールしやすく、Webデザイナーとしての案件を受注しやすくなります。

とくに、Web系では案件の受注や転職において、過去の実績を重要視される傾向があります。ポートフォリオがあることでWebデザイナーとして働ける可能性が大きく広がるため、必ず作成しておきましょう。なお、ポートフォリオはいつでも追加や編集ができるため、まずは出来栄えを気にせずに作成するのがポイントです。

ポートフォリオの作り方をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

Webデザイナーポートフォリオの参考例9選!未経験からの作り方も紹介
更新日:2024年8月29日

ステップ6:作成したデザインを添削してもらう

ポートフォリオを作成したら、その作成したデザインを添削してもらいます。Webデザインに関する知識やスキルが豊富な人に添削してもらうことで、自分のデザインのクセや弱みなどさまざまなことに気づけます。そのため、自分1人で勉強を進めるよりも、圧倒的に成長スピードが速まるでしょう。

Webデザインを独学する3つのメリット

Webデザインを独学する3つのメリット

ここからは、Webデザインを独学するメリットを、3つにまとめて解説します。

メリット1:費用面の負担が少ない

独学は、費用面の負担が少ないのが大きなメリットです。独学で必要な費用は、テキストや問題集、勉強サイトやツールの利用料くらいで、数千円ほどでも学習を進められます。

一方、スクールでWebデザインを学習する場合は、数十万円ほどの費用がかかるケースがほとんどです。費用面でみれば、独学のほうが圧倒的に負担を抑えられるため、お金をかけたくない人には独学が向いているでしょう。

メリット2:自分のペースで学習を進められる

独学は、自分のペースで学習を進められます。スクールでは、カリキュラムによって受講タイミングが決まっていることが多く、ある程度時間の都合を合わせなくてはなりません。

独学であれば、自分の理解度や体調などに合わせて柔軟に学習計画を立てられるので、無理なく学習できます。

メリット3:自分に合った学び方を選択できる

独学であれば、自分に合った学び方を選択できます。スクールを受講する場合、勉強方法はスクールによって決まっているので、場合によっては思うように学習成果を得られない可能性があります。

独学であれば好きなように学習を進められるので、学習効率を高めやすいです。さまざまな勉強方法を試し、自分にとってやりやすい方法を模索しましょう。

Webデザインを独学する2つのデメリット

Webデザインを独学する2つのデメリット

メリットに続き、ここからはWebデザインを独学するデメリットを、2つにまとめて解説します。

メリットとデメリット双方を把握したうえで、独学するかどうか検討しましょう。

デメリット1:モチベーション維持が難しい

独学は、モチベーションの維持が難しいです。自分のペースで費用をかけずに勉強できるのが独学のメリットですが、その分自分でモチベーションを保つ方法を見つけなければなりません。自分で意識を高く維持できる人は問題ないですが、1人で学習を進めている場合は難しいでしょう。

一方スクールであれば、講師やアドバイザーに相談することでモチベーションを高く維持しやすいです。また、他の受講生とコミュニケーションをとることで、刺激を受けて意識を高められるでしょう。

デメリット2:実務とのギャップが生まれる

独学の場合、実務とのギャップが生まれてしまいます。独学は、基本的に知識を身に付けるのがメインとなり、実務を経験する機会が少ないです。そのため、実務とのギャップが生まれやすく、スキル面を伸ばしにくい可能性があります。

できる限り実務に近い作業も行い、必要に応じて実践課題にチャレンジできるスクールを受講するとよいでしょう。

Webデザイナーに関するよくある質問

最後に、Webデザイナーへ関するよくある質問にまとめて回答します。

Webデザイナーにはどんな人が向いていますか?

Webデザイナーには、主に次のような人が向いています。

  • ものづくりが好きな人
  • 細かい作業が苦にならない人
  • 物事へのこだわりが強い人
  • 順序だてて物事を考えることが好きな人

Webデザイナーは、こだわりが強い人や順序だてて考えるのが好きな人など、向いている人の種類は多いです。特に、先天的なデザインセンスがあるかどうかはあまり関係なく、性格によって向き不向きが異なります。

Webデザイナーに向いている人向いていない人の特徴について詳しくは次の記事で解説しているため、あわせて参考にしてください。

Webデザイナーに向いている人・向いていない人の特徴!適性診断のコツも紹介
更新日:2024年8月29日

Webデザイナーの離職率は高い?

Webデザイナーの離職率はそれほど高いわけではありません。厚生労働省「令和5年上半期雇用動向調査結果の概況」によると、令和5年度上半期におけるWebデザイナーを含む情報通信業の離職率は6.9%と、全産業の平均8.7%より低いです。

上記は令和5年度上半期の結果ですが、過去2年の情報通信業の離職率は次のようになっており、通年でみても平均以下の割合となっています。

情報通信業の離職率産業計
令和4年
(2022年)
11.9%15.0%
令和3年
(2021年)
9.1%13.9%

Webデザイナーは離職する人が平均より少なく、継続して働く人が多いようです。

まとめ

この記事では、Webデザイナーになるために必要な勉強時間の目安や勉強時間を短くするコツなどを解説しました。コツを押さえれば、勉強時間を短くして効率的にWebデザイナーを目指せることがわかりましたね。

Webデザイナーになるための勉強時間を短くするコツは、次の4つです。

侍エンジニアでは、未経験からWebデザイナーを目指せる「Webデザイナー転職コース」をご用意しています。プロのインストラクターによるマンツーマン指導で、徹底したサポートの中で効率的に学習を進められます。

Webデザインをスクールで学びたい方は、ぜひ無料カウンセリングにお越しください。

この記事の監修者

株式会社SAMURAI

高木 晃

情報系の大学を卒業後、HR関連のサービスを複数展開する事業会社に勤務。コミュニケーションデザイン領域のデザイナーを4年ほど務め、LPやバナーデザインの制作、コーディング等を経験。現在は株式会社SAMURAIでWebデザイナーとして、バナーデザイン制作やLP改善、Instagram運用等に従事。

この記事を書いた人

中川 大輝のアバター 中川 大輝 メディア編集長

東京都多摩市出身。前職では都内ホテルにて設備機器のメンテナンスを経験。当時から副業として行っていたWebライティングと独学でのプログラミング学習経験を活かし、「プログラミング学習の挫折をなくすためのコンテンツ作成」を心がけています。
プライベートでは双子育児に奮闘中。将来、子どもたちが侍ブログを見て、プログラミングを学びたいと思えるメディアを作ることが目標です。
今更ながら「キングダム」にドハマリ中。

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