この記事では、奪われないためにできることも交え、AIに取られない仕事を紹介します。
今の仕事はAIに取られないのかな?
AIに取られない仕事の特徴が知りたい!
近年、AI技術が目覚ましく発展するなか、将来的には今ある仕事の約半分がAIに取られるといわれています。総務省による「平成28年 版情報通信白書 人工知能(AI)導入で想定される雇用への影響」では、現在米国にある職業701種のうち約47%が、将来AIに代替できる可能性があると指摘しています。
ただしAIよりも人間のほうが得意とする領域もあることから、すべての仕事がAIに取られるわけではありません。
コミュニケーション能力を例にとってみましょう。感情を理解し、共感することは、今のところ人間にしかできません。また、画期的なアイディアを生み出す力も、人間の得意分野です。AIは情報を処理するのは得意ですが、革新的な発想をするのは難しいのです。
では、具体的にAIに取られない仕事とはどのようなものでしょうか?そして、AIに取られない仕事に就くためにはどんなスキルが求められるのでしょうか?この記事で深掘りしていきます。
AIを活用できる人材になれれば仕事は奪われない
AIを理解し活用できる能力を身につければ、仕事を失うリスクは大幅に低くなります。さらにAIを上手く活用できるスキルを身につけることで、自身の市場価値向上にもつながるでしょう。
AIを活用できるようになると、単純作業から解放されます。その結果より創造的で価値の高い業務に集中できるようになるのです。たとえば、データ分析やレポート作成など、AIを使って効率化できる作業は多くあります。
AIを活用できるスキルを身につければ、AIに取られることのない重要なポジションを確立できるでしょう。
AIに奪われる仕事の特徴
ここからは、AIに奪われる仕事の特徴を、3つにまとめて解説します。
繰り返し作業が多い仕事
繰り返し作業が多い職種は、AIに取って代わられるリスクが高いです。
AIは反復的なタスクを効率的にこなす能力があります。たとえばコールセンターの応対やデータ入力作業です。今までは人間が手作業で入力していた連番データも、AIを使えば一瞬でデータ入力変換ができます。
AIは、一定のパターンに従って作業を自動化することが可能です。かつ、一部の業務タスクはAIのほうがスピーディーに処理できます。
これらの点を踏まえると、繰り返し作業が多い仕事はAIに奪われる可能性が高いといえます。
情報処理がメインの仕事
情報処理が中心の職業は、AI技術によって大きく変わる可能性があります。AIはデータの分析や管理など、情報処理に関わる作業を迅速かつ正確に実行できます。
具体例として、会計業務や市場分析が挙げられます。これらの職業では、AIが大量のデータを短時間に高い精度で処理するため、人間が行うよりも確実なケースが多いです。
そのため、人間の労働者はAIが代替しえないスキル、たとえばクリエイティブな思考や人間関係の構築に注力することが求められます。このような変化に適応し、AIの進化を活かしていくことが、これからの職業選択において重要になるでしょう。
単純作業が多い仕事
単純作業を主とする職業は、AIによって置き換えられる可能性が高いです。たとえば、製品の検品やパッキングなどの作業は、AIやロボットにより自動化されやすいです。
検品などのタスクは、何度も繰り返されるものであり、AIを活用することでより効率的に処理できます。こうした変化に対応するためには、人間がAIでは代替できない領域に注力することが重要です。
創造的な企画立案やAIの制御など、より複雑なスキルを身につけることが、未来の職場で求められるでしょう。そのため、クリエイティブなタスクは、AIの時代においても価値ある役割を担い続けることが可能になります。
AIに奪われない仕事の特徴
人間にしかない能力が求められる仕事は、AIに代替されづらいです。ここでは、AIに取られない仕事の特徴を、4つにまとめて紹介します。
密な対人コミュニケーションが必要な仕事
AIに奪われない仕事の特徴1つ目は、密な対人コミュニケーションが必要な仕事です。
たとえば、カウンセラーや教員などの職業では、他の職種より密なコミュニケーションが求められます。これらの仕事では、人間の感情を読み取り、その場に応じて適切に対応する能力が求められるため、感情表現が苦手なAIでは代替が難しいでしょう。
人間だけが持つ共感や感情の理解は、特に心理カウンセリングや教育の現場で重要です。こうした分野では、人と深く関わり、理解し合うことが必須であり、そのための高度なコミュニケーションスキルが欠かせません。
したがって、密接な人間関係を築く仕事は、今後もAIには取られずに価値を持ち続けるでしょう。
独創的なアイデアが必要な仕事
AIに奪われない仕事の特徴2つ目は、独創的なアイデアが必要な仕事です。
マーケティング戦略や新商品の開発など、創造力が必要な仕事では人間の直感や経験が求められます。
たとえば、広告業界では消費者の感情に訴えかける斬新なアイデアが求められます。こうした職種では、AIには真似できないユニークな思考が必要とされ人間のクリエイティビティが強く求められるのです。
AIのアイディアは、データや既存の情報を基にして生み出されます。しかし、独創性は人間特有の能力です。そのため、独創的なアイデアを生み出す能力はAIに取られにくい価値を持ち続けるでしょう。
AIに指示を与える仕事
AIに奪われない仕事の特徴3つ目は、AIに指示を与える仕事です。
プロジェクトマネージャーやAIシステムの設計者など、AIに指示を出し、管理する仕事は今後も重要です。効率的なツールであるAIの活用法を決めるのは人間の役割であるためです。
例として、AIのパラメーターを調整したり、目標に応じたアルゴリズムを選定したりする仕事は、専門的な知識と判断力を要します。これらの業務では、AIをうまく操る能力が求められ人間独自の戦略的思考が不可欠です。
AIに指示し方向付ける役割は、AIに取られない仕事として存続するでしょう。
倫理的な判断が必要な仕事
AIに奪われない仕事の特徴4つ目は、倫理的な判断が必要な仕事です。
倫理的な問題への対応は人間の判断力が優れています。たとえば、法律家や医療倫理を扱う専門家は、道徳的な観点からの判断が必要です。
専門スキルが必要な仕事は、文化や感情を理解し倫理的な視点から最善の選択をする能力が求められます。AIは、複雑な事情が入り混じる人間の価値観や倫理を完全に理解できません。
したがって、倫理的な判断を下す役割は、AIに取られない重要な仕事として残り続けるでしょう。
AIに奪われない7つの仕事
AIの時代でも比較的安泰とされる仕事では、人間の創造性や専門性が求められます。ここでは、AIに取られないで価値を高めていくと見込まれる仕事を7つ紹介します。
ITエンジニア
AIに奪われない仕事の例1つ目は、ITエンジニアです。
AIシステム自体の開発や運用、改善を担うには、人間の専門知識が欠かせません。たとえば、AI技術を活用した新しいソフトウェアの開発には、複雑な問題解決能力や創造性が求められ、これらはAIでは難しい領域です。
AIの台頭に伴い、多くの職業が影響を受けていますが、ITエンジニアの仕事はAIに取って代わられる可能性が低いです。さらに、AIが生成したデータの解析やシステムのセキュリティ確保など、ITエンジニアの役割はますます重要視されています。
Webデザイナー
AIに奪われない仕事の例2つ目は、Webデザイナーです。
WebデザイナーはAIに取られづらい職業です。デザインは、単に見た目を整えるだけでなく、ユーザーの感情やブランドの個性を反映させる必要があり、独創性や柔軟性が求められます。
たとえば、特定のターゲットオーディエンスに合わせたデザインの作成や、ブランドストーリーの可視化には、Webデザイナーの独自のスキルセットを必要とします。
このため、WebデザイナーはAIに取られない仕事といえるでしょう。
データサイエンティスト
AIに奪われない仕事の例3つ目は、データサイエンティストです。
AIの進歩にかかわらず、データサイエンティストの役割は今後ますます重要視されます。
データサイエンティストとは、大量のデータから有益な情報を抽出し、分析して意思決定をサポートする専門家です。
彼らは数学、統計学、コンピュータサイエンスの知識を駆使して、ビジネスに役立つ洞察を提供します。複雑なデータを理解し、分析するには、専門的なスキルと深い知識が必要です。
たとえば、市場トレンドを予測するためには、データの背後にあるパターンを見つけ出す能力が求められます。このような洞察は、AIだけでは得られず、データサイエンティストの専門知識が不可欠です。
AIコンサルタント
AIに奪われない仕事の例4つ目は、AIコンサルタントです。
AIが急速に発展している今、その活用方法を提案するコンサルタントの需要は高まっています。AIコンサルタントとは、企業がAI技術を効果的に利用するための戦略を立案し、実装を支援します。
彼らは技術的な知識だけでなく、ビジネスセンスも持ち合わせており、企業がAIを最大限に活用できるよう支援します。たとえば、顧客データを分析して市場戦略を改善する提案は、AIコンサルタントならではの仕事です。
このように、AIとビジネスの橋渡しをするAIコンサルタントの役割は、AIには取られない仕事といえます。
プロンプトデザイナー
AIに奪われない仕事の例5つ目は、プロンプトデザイナーです。
AI技術が進化する中で、プロンプトデザイナーの活躍の場は広がりを見せています。プロンプトデザイナーとは、AIに効果的な質問や指示を出すために、より良いプロンプト(指示文)を考え出します。
AIと効率的にコミュニケーションを取り、正確な結果を導き出すためには、緻密に設計されたプロンプトが必要です。たとえば、特定の情報を抽出するための詳細な質問や、クリエイティブなコンテンツを生成するための指示を考え出します。
AIに的確な指示を出す専門的スキルは、AIでは代替できません。そのため、プロンプトデザイナーの需要は高まり続けていくでしょう。
Webマーケター
AIに奪われない仕事の例6つ目は、Webマーケターです。
Webマーケターは創造的なアプローチと戦略的思考が求められるため、AIが発展した時代においても需要があります。Webマーケターとは、インターネットを利用して製品やサービスを宣伝し、販売促進を行う職業です。
彼らは市場の動向を分析し、ブランドの認知拡大を強化する戦略を立案します。たとえば、ソーシャルメディアやSEO(検索エンジン最適化)を用いたキャンペーンは、引き続きWebマーケターの専門知識が必要とされるでしょう。
Webライター
AIに奪われない仕事の例7つ目は、Webライターです。
Webライターの役割は、AIの発展にかかわらず重要であり続けるでしょう。Webライターは、ウェブサイトやオンラインプラットフォーム向けにコンテンツを作成します。
Webライターはターゲットの読者に響くように言葉を選び、ブランドメッセージを効果的に伝えます。たとえば、SEO対策を施した質の高いコンテンツを作成すれば、ウェブサイトの訪問者数を増やすことが可能です。
このように、Webライターは、AIでは代替できないクリエイティビティと人間の感性を持ち合わせています。
AIに仕事を奪われないために身につけたい力
AIの台頭で仕事のあり方が変わっていく中、求められるスキルも変化しています。ここでは、AIに仕事を奪われないために身につけたい力を、3つにまとめて紹介します。
コミュニケーション能力
AIに仕事を奪われないために身につけたい力、1つ目はコミュニケーション能力です。
AIが多くの仕事を代行する今、コミュニケーション能力は私たち人間独自の能力として今後も必要とされ続けるでしょう。
たとえば、感情を込めた話し方や相手の感情理解はAIにはできません。コミュニケーションでは、言葉のやり取りだけでなく非言語的な要素も大切で、表情や目の動き、身振り手振りなどもコミュニケーションを豊かにする要素です。
AIに取って代わられない力を持つためにも、コミュニケーション能力の向上を目指しましょう。
発想力
AIに仕事を奪われないために身につけたい力、2つ目は発想力です。
AIが得意なのはデータをもとにした分析や処理ですが、人間の創造的な発想力はAIには真似できません。新しいアイデアや問題解決の方法を考え出す力は、これからの時代を生き抜くために必要です。
たとえば、アートやデザインや新商品の企画など、創造性が求められる分野では発想力が欠かせません。だからこそ、AIに取られることなく私たち人間の価値を高められるのです。
自分の発想力を鍛えることで、AIにはない価値を生み出し未来の仕事にも対応できるようになります。
プログラミングスキル
AIに仕事を奪われないために身につけたい力、3つ目はプログラミングスキルです。
AIが多くのタスクを自動化する現代において、プログラミングスキルの習得がおすすめです。たとえば、AIを活用したアプリ開発やシステムのカスタマイズでは、プログラミングの知識が欠かせません。プログラミングにより、AIの可能性を最大限に引き出し新しいサービスやソリューションを生み出せます。
さらに、技術的なスキルを持つことで、AIに取って代わられにくい立場を確保することが可能です。したがって、AI時代を生き抜くためには、プログラミングスキルを身につけ、それを活用する能力を高めることが欠かせないでしょう。
AIに取られない仕事に関するよくある質問
最後に、AIに取られない仕事についてよくある質問を、まとめて回答します。
人間にしかできないってどんなこと?
人間独自の能力としてよく挙げられるのは、創造性や感情に基づく対応です。AIはデータやロジックに強いですが、アートやデザインのような人間の感性や経験による独自性が求められる仕事には向いていません。
たとえば、感情を理解し共感することは人間ならではの能力です。カウンセリングや心理療法など、人の感情に寄り添う仕事は、AIでは難しいとされています。また、未知の問題に対する柔軟な思考も人間の特権です。
このため、
- 感性や感情を重視する仕事
- 創造性を発揮する分野、
- 人間らしい柔軟な思考が求められる場面
上記3つは、人間にしかできない領域といえるでしょう。
なお、次の記事ではそもそも人間にしかできないことついて、より詳しく紹介しています。AIを使いこなすコツも交えて解説していますので、ぜひ参考にしてください。
→ AIにできず人間にしかできないこととは?使いこなすコツも紹介
AIに取られる仕事には就かない方がいい?
AIに取られる仕事に就くべきか否かは、個人の「やりたいこと」や、スキルで判断しましょう。ただし、AIの進化により、単純作業やデータ処理などの仕事は自動化が多くなるかもしれません。
しかし、AIでは代替できない創造的な仕事や、人間らしい感性を要する職種も多く存在します。たとえば、芸術や心理カウンセリングなどは、人間特有の感情や創造力が必要です。
想像力が必要な領域では、AIにはない独自の価値を提供できるでしょう。そのため、自分の強みや関心がAIに代替されにくい分野にある場合、それを生かす仕事を選ぶことが重要です。
自動化が進む中でも、人間ならではの能力を伸ばし、活かすことができれば、将来性のあるキャリアを築くことが可能です。
まとめ
AIの活用能力を身につければ仕事の機会は広がります。AIは繰り返しや単純な作業を自動化し情報処理を効率化しますが、創造性や対人スキルが必要な仕事は人間にしかできません。
たとえば、エンジニアやマーケティング戦略家など、感情を理解し、独創的なアイデアを生み出す仕事はAIでは代替できないでしょう。AIと共存し新しいスキルを習得することで、将来も価値ある人材として求められます。
AIに関する新しいスキルの習得には、プログラミングスクールの受講がおすすめです。
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この記事の監修者
フルスタックエンジニア
音楽大学卒業後、15年間中高一貫進学校の音楽教師として勤務。40才のときからIT、WEB系の企業に勤務。livedoor(スーパーバイザー)、楽天株式会社(ディレクター)、アスキーソリューションズ(PM)などを経験。50歳の時より、専門学校でWEB・デザイン系の学科長として勤務の傍ら、副業としてフリーランス活動を開始。 2016年、株式会社SAMURAIのインストラクターを始め、その後フリーランスコースを創設。現在までに100名以上の指導を行い、未経験から活躍できるエンジニアを輩出している。また、フリーランスのノウハウを伝えるセミナーにも多数、登壇している。