今からJavaのSpring Frameworkを学ぶには、どの本を参考にしたら良いんだろう……
「Spring Framework」と「Spring Boot」は何が違うの?
Java開発者がシステムの開発をもっと効率よく行いたいと思った時、次のステップとして考えるのが「フレームワーク」を活用することではないでしょうか?
Javaのフレームワークにはたくさんの種類がありますが、中でもSpring Frameworkは歴史も長く、多くの企業システムにも採用されてきた実績もあります。そのような背景から、Java開発者が学ぶべきフレームワークとしては最有力候補であると言えます。
ではSpring Frameworkとは一体どのようなものなので、どう学べばよいのでしょうか?
この記事では、Spring Frameworkに関するおすすめ書籍を6冊、初心者向け/中級者向け/上級者向けという3つのレベルに分けて厳選しました。これから学びたいという方も、既にSpring Frameworkを利用していてより理解を深めたい方も、それぞれのレベルに合わせた選択ができるよう、ご紹介していきます。
Spring初心者向け
Spring解体新書 (Kindle版)
編集部コメント
他の書籍が巨大なSpring Frameworkを全般的に説明しているのとは対照に、本書はWebアプリケーションのサンプル作りを通してSpring Frameworkの必要最小限ともいえる範囲にフォーカスしています。
なかでもSpring Frameworkを活用するのに理解しておかなければならない概念、DI(依存性注入)とAOP(アスペクト指向プログラミング)について、図解もまじえて非常にわかりやすく説明されている点が初心者にもおすすめできる理由です。
電子書籍のみの提供ではありますが、お試し感覚で購入できる価格設定なのもポイント高いです。また実際にコーディングして動かせるサンプルコードも掲載されていますので、使いながらSpring Frameworkの基本を学ぶことができます。
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Spring Frameworkの開発で最低限必要な知識にフォーカスした本
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Spring Frameworkの概念も図解で解説しているため、初心者もわかりやすい
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サンプルコードも豊富で、Springのソースを動かしながら学べる
はじめてのSpring Boot
編集部コメント
Spring FrameworkはフルスタックのJavaフレームワークであり、初心者が理解するには一筋縄ではいきません。そこでSpring BootというちょっとコンパクトになったWebアプリケーション用フレームワークから学ぶことが近道になるかもしれません。
本書はそのSpring Bootを使ってDBアクセスからセキュリティにいたるまで、ひととおり学べるにも関わらず、175ページというボリュームなので初心者の方でも途中で挫折してしまうことはないでしょう。
入り口はSpring Bootとなっていますが、そこから必要となる機能にあわせて、Spring Frameworkの各コンポーネントの基本的な知識を広げながら学べますので、おすすめの1冊です。
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Springを使ったWebアプリで必要なことを効率よく学びたい方におすすめ
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Spring Frameworkの各コンポーネントの基礎知識を学べる
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ボリュームが少ないので、読み返しやすい
Spring中級者向け
Spring Framework 5プログラミング入門
編集部コメント
Spring Frameworkの基本であるDI(依存性注入)やAOP(アスペクト指向プログラミング)、Spring DATAを使ってのデータベースアクセスなどについて、Eclipse+Sprint Tools Suiteの操作をベースに理解することができます。
Mavenというビルドツール向けのSpringプロジェクトを使いながら、ソースコードだけでなく設定ファイルをどのように変更するのかといった部分も説明されているので、迷うことなく学んでいける内容となっています。
本書内で扱っているSpring Frameworkの機能範囲はそれほど広くないため、手にとってみて物足りないと感じたなら、上級者向けとしてご紹介している「Spring徹底入門」に一気にステップアップしても良いでしょう。
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Spring Frameworkの開発ツールの操作をベースに説明した本
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操作手順がわかりやすいため、初心者も迷わず学べる
Spring Boot2徹底活用
編集部コメント
本書の特徴は「現場至上主義」というサブタイトルが示すとおり、開発のみならず運用をもスコープにしている点です。
実際の開発現場でも十分に実用できそうなSpring Bootの実装はもちろんのこと、チーム開発を意識した内容や、監視や無停止デプロイなど作ったアプリケーションを運用していくのに必要な情報が併せて掲載されているため、手元にあれば心強い1冊になるはずです。
サンプルアプリケーションのコードはGitHubに登録されており、そちらでは本書で省略せざるを得なかったと思われる部分についても一緒に取得できるようになっています。実際に動くコードとして見れることで、より広い範囲の機能実装についても理解が深まるはずです。
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開発から運用までSpring Bootを活用する方法を紹介した本
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チーム開発や環境整備など実務で気になるポイントを解説している
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サンプルコードを動かしながら、理解を深められる
Spring上級者向け
Spring徹底入門
編集部コメント
「Spring 書籍」と検索してサジェストされる代表格の1冊です。入門という名がついていますが、実際にはSpring Frameworkのかなり広い範囲を網羅しており、上級者が活用する1冊としても十分な内容となっています。
著者は株式会社NTTデータさんとなっていますが、そこのJava開発チームのノウハウが詰め込まれたような充実した内容となっています。
DI・AOPのコア機能からSpring MVC、セキュリティ、DBアクセス周り、さらにはSpring Bootまで触れられているので、現存する日本語でかかれた書籍ではベストと言える1冊です。
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Java経験者がSpring Frameworkを始めるときにぜひ読んでほしい本
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著作はSpring Frameworkを採用したTERASOLUNAの提供元「株式会社NTTデータさん」
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Java開発チームのノウハウが詰め込まれた一冊
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リファレンスとして利用するのがおすすめ
Spring公式ドキュメント
編集部コメント
最後に書籍ではなくなってしまいますが、Sprint Frameworkに関しては公式ドキュメントの充実度がすばらしいため、上級者向けとしてご紹介しておきます。当然といえば当然なのですが、巨大なエコシステムであるSpring Frameworkの全貌を把握できる書き物は他に無いと言えます。
実務で新しい機能や最新のリファレンスが必要になったとき、最も頼りになるのは公式ドキュメント、と言えるオープンソースプロダクトはそう多くはないのではないでしょうか。そういった点でも、企業システムのような開発現場において、ずっと安心して参照できる高い信頼度は保たれていくでしょう。
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用途別にサンプルコードと使い方が掲載されている
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コンポーネントのインストール方法を知りたいときに参考になる
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まとめ
Spring FrameworkはDI・AOPのコア機能を中心に15年以上の年月をかけて発展してきたフレームワークです。そのため、提供される機能も現在では膨大な量となっており、正直なところフレームワーク初心者にとって、本を読むだけで仕組みを理解し使いこなせるレベルにたどり着くのは難しいです。
そのような状況から、Spring側としてもスピーディに開発を始められる「Spring Boot」を提供することにより、敷居がだいぶ下がってきた現状もあります。
今回の記事では、初心者向けにSpring Frameworkの根本的な部分の理解と、Spring Bootを使って実際に手を動かしながらアプリケーション開発の流れを体感できる書籍からご紹介させていただきました。
そして中級者~上級者向けにはセキュリティ、チームでの開発、アプリケーションの運用など、実務に必要な観点での内容が充実した書籍を厳選したつもりです。
これらの書籍を参考にSpring Frameworkを使いこなし、Javaアプリケーションを効率よく開発できるエンジニアを目指しましょう。