この記事では習得難易度も交え、UI/UXデザイナーに必要なスキルを解説します。
UIデザイナーにはどんなスキルが必要なんだろう?
UXデザイナーに必要なスキルとは何か違いがあるのかな…
UI/UXデザイナーはアプリやWebサイトなどの見た目を整え、利用者に使いやすい仕様を作る職種です。そんなUI/UXデザイナーに関心を抱き、目指そうと考えている人は多いですよね。ただ、実際にUI/UXデザイナーになるうえでどのようなスキルが必要なのか、あいまいな人もいるはず。
スキルの詳細がわからないまま目指しはじめては、必要以上に時間がかかりかねません。
そこで本記事では次のトピック別に、UI/UXデザイナーに必要なスキルを解説します。
各スキルの習得難易度や学び方も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
本記事を読む前にUI/UXデザインの特徴をおさらいしておきたい人は、次の記事を参考にしてください。
- UI/UXデザイナーには多岐にわたるスキルが求められる
- 未経験者でも、効率的に勉強ができる環境が整っている
- UI/UXデザイナーになったあとも、継続的な学習が求められる
UI/UXデザイナー就業に必要なスキルセット
下にUI/UXデザイナー就業に必要なスキルセットをまとめました。
ビジュアルデザインのスキル | 視覚的な美しさを作り出すスキル |
デザインツールを扱うスキル | デザインツールを使ってアイディアを具体的に表現するスキル |
デザインに関する最新情報の収集スキル | デザイン業界のトレンドを学び、活用するスキル |
UI/UXデザイナーに求められるスキルセットは多岐にわたります。まず確実に必要なのは、デザインに関するスキルです。「デザイナー」というだけあり、「おしゃれで見た目がいいものを作る」ことが求められるのは明白です。
ただし、デザイン以外のスキルも大いに求められます。ユーザーの使いやすさを考慮する上で、デザイン以外のビジネススキルが非常に重要です。情報を正確に掴むことができないと、見当違いなものを作成してしまいかねません。そのため、デザイン以外のスキルがデザインスキルよりも重要視されることもあります。
UI/UXデザイナーに必要なデザインスキル
ここではUI/UXデザイナーに必要なデザインスキルを、3つにまとめて解説します。
ビジュアルデザインのスキル
ビジュアルデザインのスキルは、デザイン全般に必要なスキルです。
ボタンやアイコンの色、配置、バランスなど、見た瞬間に嫌悪感のないデザインを作ることが求められます。全体の統一感や、視認性の良さにも気遣いながら、視覚的に魅力的なアウトプットでなければなりません。説得力のあるデザインを作るためには、ビジュアルは必須です。
もともとWebデザインやグラフィックデザインをしていれば、習得難易度は低いです。しかし初心者の場合、デザインや色彩の基本原則から学習する必要があるため、習得難易度は高まります。
デザインツールを扱うスキル
デザインツールとは、Webサイトやアプリのデザインを具体化するためのツールです。
デザインツールの例
デザインツールを使いこなせないと、成果物を作成できません。そのため、デザインツールを扱うスキルは自ずとUI/UXデザイナーに求められてきます。
デザインツール上では、画面内にあるボタンやアイコンの配置整理ができます。また、動きのシミュレーションも可能です。デザインツールを効率的に使うことで、クライアントやエンジニアとの協業がスムーズになります。
デザインツールを扱うスキルも、初心者であれば習熟難易度は高めです。Youtubeやオンラインスクールで学び、実際のプロジェクトの中で慣れていくのが効率的です。
上記以外にも無料・有料含めさまざまなデザインツールがあります。UIデザインツールの選定ポイントや効果的活用するコツなど幅広く紹介していますので、ご覧ください。
デザインに関する最新情報の収集スキル
デザインに関する最新情報の収集スキルとは、トレンドや新技術を常に把握するスキルです。UI/UX業界のみならず、Webサイトにおけるトレンドにもアンテナを高く張る必要があります。
変化の早いデザイン業界では、最新情報を取り入れることが優れたデザインを作るカギとなります。
SNSやあらゆるWebコンテンツから、最新トレンドの傾向を学ぶことで感度を上げるのがよいでしょう。また、デザイン系のイベントに参加することで、最新のツールに触れることもできます。自力学習が可能な点で、習得難易度は低めです。
UI/UXデザイナーが習得したいデザイン以外のスキル
ここでは必須ではないものの、実務を進めるうえで重宝されるUI/UXデザイナーが習得したい、デザイン以外のスキルを3つ紹介します。
利用ユーザーへの共感スキル
利用ユーザーへの共感スキルとは、ユーザーの視点に立ち、何を求めているのかを本質的に理解するスキルです。
ユーザーの使いやすさを実現させるUI/UXデザイナーは、ユーザー視点に立つことが大切です。観察やインタビューから得られる情報の解像度を一段階上げるためには、「共感する」ことが重要です。より使いやすいものにするには、何に困っているのか、ユーザーと同じ気持ちで考えることが求められます。
共感力は、勉強したからといってすぐに身につくものでもありません。
まずは相手が「どんな気持ちで今この話をしているのか」という視点で話を聞いてみるのがよいです。そこから、自分の想定した「相手の気持ち」との相違を見つけます。相違が生まれた理由を分析していくと、相手に共感するスキルを身につけやすくなります。
一朝一夕で身につくスキルではないので、習得難易度は高いです。
コミュニケーションスキル
コミュニケーションスキルは、言わずと知れた必須ビジネススキルです。
UI/UXデザイナーは、クライアントやエンジニアと協業しながら仕事を進めていきます。クライアントからは要望を引き出し、エンジニアには実装してほしいことを細やかに伝えます。
コミュニケーションスキルが乏しいと、手戻りが多く発生し、仕事を円滑に進められなくなってしまいます。
コミュニケーションスキルの向上には、会話やプレゼンテーションに特化した講座に参加してみましょう。意識的に変えていけば目に見えて変わることができるので、習得難易度はそれほど高くありません。
ユーザーの行動を想像・設計するスキル
ユーザーの行動を想像・設計するスキルは、解説してきた2つのスキルで得た情報を、形にするスキルです。ユーザーの行動を細かくシミュレーションし、インターフェースを的確に設計できなければなりません。
文字で得た情報を、デザインに落とし込むことは簡単ではありません。ですが、設計がしっかりとできると、ユーザーにとって直感的で使いやすいデザインを実現できます。
このスキルは実務を通して習得することが一番効果的かもしれません。実務で行ったペルソナ設計や、ユーザーフロー作成を繰り返し復習することで、習得可能性が高まります。
独学のみで習得するのが難しい分、習得難易度は最も高いです。
UI/UXデザイナーは目指すべき?
UI/UXデザイナーは、多くのやりがいがあるので目指すべき職業と言えます。クリエイティブな発想と論理的な思考を活かせる点で、以下の人に向いています。
- デザインに興味がある
- 人の役に立つことが好き
- 問題解決や課題分析が得意
一方で、こまやかな気配りや他者との連携が苦手な人は向いていません。
また、AIや自動化ツールの発達によってUI/UXデザイナーの役割が減少すると懸念されています。しかし、これらのツールはプロセス効率化のためのものです。UI/UXデザイン自体が完全にAIに置き換わることはありません。
むしろこういった効率化ツールを活用することで、人間はより戦略的・創造的な領域に集中できます。どんな人がUIデザイナーに向いているかを詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
UI/UXデザイナーによくある疑問
最後に、UI/UXデザイナーへよくある疑問にまとめて回答します。
未経験からでもなれる?
未経験からでもUI/UXデザイナーを目指すことは可能です。オンラインスクールやYoutubeなどで基本的なデザイン理論やツール操作を学べます。そのため、ポートフォリオまでは難なく作成できる人も少なくありません。
デザイン以外のスキルは、インターンや副業を通じて実務経験を積めば養えます。デザイン以外のスキルについては、UI/UXデザイナーでなくともビジネスシーンで養える場面も多くあります。
キャリアチェンジを検討している未経験者の場合は、デザイン特化で勉強してもいいかもしれません。未経験からUI/UXデザイナーを目指す具体的な手順を知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
どうして「やめとけ」と言われるの?
UI/UXデザイナーは「やめとけ」と言われる職種です。その理由として、継続的な学習が必要なこと、激務になることがあげられます。
変化の激しいデザイン業界では、常に顧客の体験価値向上を目指し、最新情報のインプットが不可欠です。そのため、業務外でも仕事に関しての情報収集をしなければなりません。
また、クライアントからの納期間近の急な仕様変更なども少なくありません。納期を確実に守らなければならない特性上、納期近くなると徹夜で作業するケースも出てきます。
ワークライフバランスを考えたときに「やめとけ」と言われることがあります。
UIデザイナーが「やめとけ」と言われる理由をより詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。
UI/UXデザイナーに資格は必要?
資格は必須ではありません。ただ、取得することでキャリアアップにつながる場面があります。資格勉強をしていく中で知識が増えるのもとてもいい点です。
UI/UXデザイナーがよく取得している資格は次のとおりです。
UI/UXデザイナーにおける資格の必要性をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
まとめ
UI/UXデザイナーは、ビジュアルの美しさとユーザーが抱える問題を解決することの両方を求められます。そのため、ビジュアルデザインのみならず、多岐にわたるスキルが必要です。
また、未経験からUI/UXデザイナーを目指すのはハードルが高いかもしれません。ただ、オンラインスクールやYoutubeなどのコンテンツが充実しているので、挑戦しやすい環境があります。
また、UI/UXデザイナーになった後も継続的な学習は必須です。AIや自動化が進む中で、人間の洞察力や創造性はむしろこれまで以上に求められます。いかに知識を蓄え続けさまざまな形でアウトプットができるかが重要です。
本記事の解説内容に関する補足事項
本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。
また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に、提供コースは「教育訓練給付制度の指定講座」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。
記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。
この記事の監修者
株式会社SAMURAI
情報系の大学を卒業後、HR関連のサービスを複数展開する事業会社に勤務。コミュニケーションデザイン領域のデザイナーを4年ほど務め、LPやバナーデザインの制作、コーディング等を経験。現在は株式会社SAMURAIでWebデザイナーとして、バナーデザイン制作やLP改善、Instagram運用等に従事。