この記事では、Javaがどんなプログラミング言語なのかを、わかりやすく解説します。
近年、プログラミングを学習してエンジニアになる人が増えています。プログラミングの世界にはさまざまな言語がありますが、なかでも人気・需要が高い「Java」に関心を持っている人は多いのではないでしょうか。
本記事では、そもそもJavaとは何か、プログラミング初心者向けに基本からわかりやすく解説していきます。Javaの特徴やメリット・デメリット、学習ロードマップも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- Javaは国内外を問わず需要が高いプログラミング言語
- Javaは汎用性が高く、幅広い開発分野で活用できる
- Javaは習得難易度が高いため、正しい手順で学習することが大切
Javaとは?
Javaとは、アメリカのサン・マイクロシステムズ社(現在はOracle社に統合)が生み出したプログラミング言語です。1990年代半ばに登場した言語ながら、現在でも根強い人気を持ちます。
まずはJavaの概要について、次の2つに分けて見ていきましょう。
高い人気・需要がある言語
200種類を超えるプログラミング言語が存在する中でも、Javaは高い人気・需要があります。
プログラミング言語の人気指標である「TIOBE Index」を見ると、2024年8月時点でJavaは堂々の4位です。
また、現役エンジニア100名に実施した意識調査では「未経験者が最初に学ぶべきおすすめのプログラミング言語」の1位に選ばれています。
JavaはWeb開発やスマホアプリ開発など、多岐にわたる開発分野で使えるのが魅力です。Googleが開発に採用している「Google三大言語(Java、C++、Python)」の1つでもあります。
このように、Javaは根強い人気を誇り、日本でも昔から変わらず人気が高い言語です。
JavaScriptとの違い
Javaによく似た名前のプログラミング言語に「JavaScript」があります。名前こそよく似ていますが、全く別のプログラミング言語です。JavaとJavaScriptの違いを知っておきましょう。
JavaScriptはブラウザ上で動作し、Webページに動きをつけるプログラミング言語です。大半のケースで、WebサイトやWebアプリのフロントエンド(見た目部分)を開発するために使われます。
一方でJavaは、Web系に限らずスマホアプリや組み込みシステムなど、幅広い用途に利用可能です。Web開発にも使えますが、主にバックエンド(裏方部分)の開発に使われる点も異なります。
Web開発でJavaScriptとJavaを併用するケースも珍しくありません。混同しないよう注意しましょう。次の記事では、JavaとJavaScriptの違いをより詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
→ JavaとJavaScriptの違い!4つの観点でわかりやすく解説
なお、Javaを学びたい気持ちはあるものの本当に自分にあう言語なのか、どう学習を進めればいいのかなどがあいまいな人は「プログラミング学習プラン診断」をお試しください。
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Javaの特徴
Javaの主な特徴は、主に次の3つです。
それぞれ詳しく解説していきます。
特徴1:基本的にどんなコンピューターでも使える
Javaが持つ最大の特徴は、基本的にどんなコンピューターでも使えることです。Javaは「Write once, run anywhere(一度書けば、どこでも実行できる)」という思想のもと設計されました。
この思想を実現しているのが「JVM(Java Virtual Machine:Java仮想マシン)」です。JVMとは、Javaのために擬似的に作り出された動作環境のこと。JVM上で、Javaプログラムは動作します。
OSがWindowsでもmacOSでもLinuxでも、JVMを通してプログラムを実行すれば同様の動作が可能です。記述したプログラムを複数の環境で動かせる強みが、Javaの汎用性を高めています。
ただし、JVMが入っていないコンピューターではJavaプログラムを動かせません。ITリソース(ITの資源)に余裕がない環境だとJVMをインストールできず、Javaに対応できないケースもあります。
なおJVMについては、次の記事で詳しく解説しています。
特徴2:オブジェクト指向の考え方を採用している
「オブジェクト指向」という考え方を採用しているのも、Javaの特徴です。オブジェクト指向を取り入れることで開発効率の向上につながるため、大規模な開発チームにも広く採用されています。
オブジェクト指向とは、オブジェクト(モノ)同士を関係させ、組み立てていくプログラミングの考え方のこと。モノの設計図(クラス)を作り、それをもとにオブジェクトを生成して扱います。
たとえば「犬クラス」から「シェパード」や「チワワ」といったオブジェクトを生成可能です。同じクラスのオブジェクトには「年齢」といった特徴や、「吠える」といった動作・機能を持たせられます。
同じクラスを複数オブジェクトで再利用すれば、何度も同じ処理を記述する必要がありません。また、オブジェクト全体の動作を変更したい場合は、クラスの中身を変えるだけで済みます。
このように、Javaのオブジェクト指向は開発を効率的に進めるうえで役立つ考え方です。次の記事では、Javaにおけるオブジェクト指向をより詳しく解説しているので、良ければ参考にしてください。
→ 【10分でわかる】Javaにおけるオブジェクト指向を徹底解説
特徴3:セキュリティ性が比較的高い
セキュリティ性が比較的高いのもJavaの特徴です。Javaの開発や実行に必要な環境をまとめた「JDK(Java Development Kit:Java開発キット)」は、セキュリティを考慮した設計となっています。
Javaのセキュリティ性を高めているのは、主に次の2つです。
- ガベージコレクション
- 静的型付け
「ガベージコレクション」とは、不要になったメモリ(データ領域)を自動で解放する機能です。Javaではこの仕組みにより、プログラムが使ったメモリが使用中のままになるリスクを防げます。
また「静的型付け」とは、データ型(データの種類)をプログラムの実行前に決定する機能です。たとえば、数値データと文字列データを計算するとエラーになりますが、Javaでは実行前に検出できます。
このように、Javaはセキュリティ性を高める機能を持つため、企業にとって信頼性が高い言語です。
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Javaで開発できるもの
Javaは汎用性が高く、さまざまな開発分野で使われているプログラミング言語です。Javaを使えば、主に下記の5つを開発できます。
それぞれ解説していきます。
業務システム
Javaは「業務システム」の開発で高い人気があります。業務システムとは、ビジネスを効率化するための企業向けシステムです。業務システムは、企業のニーズに合わせて個別に開発されます。
たとえば運送会社の配送システムや、金融の取引システムなどの多くはJavaで作られています。Javaは前述のようにセキュリティ性が高いため、信頼性が重視される業務システム開発にはピッタリです。
新しい業務システムを開発する場合、開発実績の豊富なプログラミング言語が選択肢に挙がります。長きにわたり多くの企業に使われてきたJavaは、今後も幅広い業界で採用されるでしょう。
Androidのスマホアプリ
iPhoneと並んで人気のスマートフォン「Android」で使えるスマホアプリもJavaで開発できます。Javaは、Androidのスマホアプリが普及する初期からGoogle社公式の開発言語として採用されてきました。
Javaなら、Google社公式の開発環境「Android Studio」を用い、効率的にAndroidアプリを開発できます。現在では「Kotlin」という開発言語もありますが、信頼性の高いJavaの人気は衰えていません。
なおAndroidアプリは、JVMの仕組みをAndroid向けに最適化した「ART(Android Runtime)」上で動作します。ARTによって、AndroidでもJavaプログラムを高速で動作させることが可能です。
Webサイト・Webアプリ
Javaは、WebサイトやWebアプリの開発にも広く採用されています。インターネットを介して情報収集やショッピングなどを可能にするWebサイトやWebアプリは、現代の暮らしに不可欠です。
- Webサイト:主に「情報」の提供を目的とするもの(ブログなど)
- Webアプリ:主に「機能」や「サービス」の提供を目的とするもの(動画共有アプリなど)
WebサイトやWebアプリは、大まかにフロントエンド(見た目部分)とバックエンド(裏方部分)の2要素で構成されます。このうち、Javaはバックエンドのプログラム開発で利用可能です。
バックエンドのプログラムは、データやプログラムを管理する「サーバー」上で動作します。リクエスト(要求)を処理したり、データを取得・加工してWebページを生成したりするのが主な役割です。
バックエンド開発には「PHP」や「Ruby」など、さまざまなプログラミング言語が使われます。汎用性が高く、大規模な開発にも対応できるJavaは、その中でも存在感を放つ言語です。
なお、フロントエンド開発には「HTML」「CSS」「JavaScript」といった言語を使います。WebサイトやWebアプリは、さまざまな言語を組み合わせて構築することを覚えておきましょう。
身近なところでは「X(旧Twitter)」のようなSNSの開発にもJavaが採用されています。次の記事では、Javaを使ったWebアプリ開発の参考になる記事を紹介しているので、良ければ参考にしてください。
→ JavaでWebアプリを開発するなら読んでおくべき記事厳選6つ
ゲーム
Javaを用いればゲームの開発も可能です。実際のところ、通称「マイクラ」として親しまれている「Minecraft」は、Javaを用いて開発されました。
Javaには、グラフィック処理などに役立つライブラリやフレームワークが豊富にあります。こうした開発ツールを活用することで、効率的にゲームを開発することが可能です。
- ライブラリ:プログラムに組み込んで便利な機能を実現できる部品
- フレームワーク:アプリに必要な機能をまとめた枠組み
ただし、昨今のゲーム開発では「C#」や「C++」といった開発言語のほうがポピュラーです。Javaが必ずしも最適とはいえませんが、ゲームも開発できることを覚えておきましょう。
次の記事では、Javaでゲーム開発する方法をおすすめの学習サイトや本・書籍も交えて紹介しているので、良ければ参考にしてください。
→ Javaでゲーム開発する方法とは?おすすめ学習サイトや本も紹介
なお、ITの仕事に興味はあるものの、どの職種が自分にあうのかわからない人もいますよね。そんな人は「ITキャリア診断」をお試しください。
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組み込みシステム
Javaは組み込みシステムの開発にも使えます。組み込みシステムとは、家電製品のような電子機器にプログラムを組み込み、動作を制御するシステムのことです。
Javaで開発したプログラムは、ハードウェア(物理的な機器)が変わっても使い回しやすい強みがあります。速度性能も初期より上がっており、組み込みシステムの開発で採用する現場は増えてきました。
また、昨今では電子機器をインターネットに接続する「IoT(モノのインターネット)」も注目されています。IoTの実現にはWebアプリと同じくバックエンド開発も必要なため、Javaが有力な選択肢です。
次の記事ではJavaでできることを使用例も交えて紹介しているので、あわせて参考にしてください。
Javaのメリット
Javaを学ぶメリットは、主に次の4つです。
これらを、それぞれ詳しく見ていきましょう。
メリット1:言語として高性能
Javaは次のような要因から、言語として高性能といえます。
- 速度性能が比較的高い
- プラットフォームに依存しない
一般的なプログラムは、コンピューターが理解できる形への変換が必要です。2種類ある変換方法のうち、Javaは「コンパイラ型言語」のため「インタプリタ型言語」と比べて速度性能が高いといえます。
- コンパイラ型言語:事前にプログラム全体を変換しておく
- インタプリタ型言語:プログラム実行時に1行ずつ変換する
コンパイラ型言語は1行ずつ変換する手間が生じない分、プログラムを高速で動作させやすいのです。一方で、一般的なコンパイラ型言語のプログラムは、プラットフォーム(動作環境)に依存します。
その点、Javaプログラムはコンパイラ型言語ながら、プラットフォームに依存せず使えます。これは、前述のJVMがプラットフォームの違いをカバーしてくれるためです。
メリット2:開発効率を高めやすい
Javaは次のような要因から、開発効率を高めやすいといえます。
- オブジェクト指向の考え方を採用している
- ライブラリやフレームワークが充実している
前述のとおり、Javaに備わっているオブジェクト指向は、プログラムの再利用や変更を容易にします。
また、Javaで使えるライブラリやフレームワークが豊富です。用途に応じたライブラリやフレームワークを活用すれば、ゼロからプログラムを記述する必要がなくなり、大幅に時間短縮できます。
メリット3:日本語の参考記事や書籍などが多い
Javaは25年以上の歴史を持ち、国内外を問わず多くの企業やエンジニアが使っています。日本でも人気が高い言語のため、日本語の参考記事や書籍などが多いのもメリットです。
Google検索エンジンで「Java」と検索すると、2024年8月時点で約13.3億件もヒットしました。この中には有用なJavaに関する日本語の記事が多く含まれているでしょう。
また、Amazonで「Java」と検索すると、2024年8月時点で3万件を超える商品がヒットしました。これらの商品の多くは、日本語で書かれたJavaの参考書や資格対策本などです。
Q&Aサイトを見ても、Javaをキーワードにした質問の数はとても多いです。簡単なエラーなら、日本語で検索すれば解決できます。このように、Javaは有用な情報を取得する手段が豊富にあり、学習しやすいでしょう。
メリット4:求人数が多く仕事に直結させやすい
Javaは求人数が多く、仕事に直結させやすいといえます。事実、求人検索エンジン「Indeed」で「Java」と検索すると、2024年8月時点で25万件を超える求人がヒットしました。
なお2020年6月時点だと、Javaに関する求人のヒット数は4万件弱ほど。約4年で6倍以上も増えていることがわかります。数あるプログラミング言語の中でも、Javaの求人数はトップクラスと言えます。
Javaを習得すれば、IT業界への就職・転職で優位に立てるでしょう。
なお、副業での収入獲得を目指しているものの、どんな仕事が自分に合うかわからない人は「副業診断」をお試しください。
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Javaのデメリット
Javaのデメリットは、主に次の2つです。
それぞれ解説していきます。
デメリット1:学習難易度が高い
Javaは数あるプログラミング言語の中でも、学習難易度が高いといえます。「Ruby」や「Python」といったシンプルな文法の言語と比べて書き方が複雑なため、初心者だと覚えるのが大変です。
また、どんなに小さなJavaプログラムを作るときでも、オブジェクト指向への理解が必要です。Javaのオブジェクト指向は覚えるべきことが多く、習得できるまでに大幅な時間がかかってしまうでしょう。
さらにコンパイラ型言語の性質上、書き方に問題があるとエラーとなり、プログラムを動かせません。初心者だとエラーを解決できずに挫折してしまうケースも。このように、Javaは学習難易度が高い言語です。
デメリット2:小規模なソフトウェア開発には不向き
Javaは、小規模なソフトウェア開発にはあまり向いていません。書き方が複雑な分、プログラムの記述量が多くなりやすいためです。簡単な機能を作る程度だとオブジェクト指向の強みを活かせず、手間がかかってしまいます。
また、Javaはガベージコレクションなどの仕組みを実現してくれる分、多くのメモリを消費しやすいのも難点です。小規模なソフトウェアでITリソースに制約がある場合は、Javaだと適していない場合もあります。
このように、すべての開発プロジェクトにとってJavaが最適とは限らないことを知っておきましょう。なお次の記事では、Javaのメリット・デメリットを紹介しているので、あわせて参考にしてください。
→ Javaのメリット・デメリットは?初心者には難易度が高い理由も紹介
Javaの効率的な学習ロードマップ
Javaを学ぶ場合、非効率的な学習手順だと多くの時間がかかるばかりか、挫折しかねません。Javaを効率的に学びたい人には、次の学習ロードマップに沿って進めていくのがおすすめです。
- STEP1:Javaの環境を構築する
- STEP2:Javaの基礎文法を学ぶ
- STEP3:オブジェクト指向を学ぶ
- STEP4:ライブラリやフレームワークを学ぶ
- STEP5:成果物の開発を実践する
- STEP6:Javaの資格取得を目指す
各ステップについて、順番に見ていきましょう。なお次の記事では、Javaをスムーズに勉強するための実践方法を詳しく紹介しているので、あわせて参考にしてください。
→ Javaを勉強するには?初心者向けに基礎知識から実践方法まで解説
STEP1:Javaの環境を構築する
まずは、Javaの環境を構築しましょう。Javaのプログラムを記述して動かせるようにすることで、実践しながらの基礎学習が可能となります。具体的には、次の2つをインストールしましょう。
- JDK(Java Development Kit:Java開発キット)
- IDE(統合開発環境)
JDKにはJavaの実行環境(JRE)が含まれているため、JDKさえ導入すればJavaプログラムを動かせます。しかし、JDKだけではプログラムを記述したり、動かしたりするうえで不便です。
そこで「IDE(統合開発環境)」も導入しましょう。IDEとは、プログラムの記述や実行といった機能をまとめたソフトウェアのことです。IDEを用いることで開発効率アップにつながります。
IDEには多くの種類がありますが、Java開発では「Eclipse」がポピュラーです。次の記事では、JDKやEclipseを導入する方法を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
→ 【Java初心者必見!】Javaの開発環境を構築する方法を解説!
STEP2:Javaの基礎文法を学ぶ
次に、Javaの基礎文法を学びましょう。Javaには覚えるべき基礎文法が多数あります。下記に代表例を挙げましたが、これらは一部に過ぎません。
- 変数
- データ型
- 条件分岐
- 繰り返し処理
- 配列
- 例外処理
こうした基礎文法への理解は、Javaプログラミングを正しく進めるうえで欠かせません。Javaの学習サイトや入門書などを使い、確実に習得しておきましょう。
また、プログラムの書き方ルールをまとめた「コーディング規約」を参考にするのも効果的です。Javaの権利を持つOracle社のコーディング規約を読めば、模範的な書き方がわかります。
なお次の記事では、Java初心者向けに基礎文法を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
→ Java初心者の入門ガイド!基本文法や学習手順をわかりやすく解説
STEP3:オブジェクト指向を学ぶ
続いて、オブジェクト指向を学びましょう。Javaのオブジェクト指向は、次のように学習項目が多いです。ほかの基礎文法をひと通り学んだうえで個別に取り組むと良いでしょう。
- クラス
- 継承
- カプセル化
- ポリモーフィズム(多態性)
- インターフェース
- 抽象クラス
概念としての理解はもちろん、Javaにおける正しい書き方も実践しながら覚えることが大切です。最初にインストールしたJavaの環境を有効活用しましょう。
STEP4:ライブラリやフレームワークを学ぶ
次に、Javaのライブラリやフレームワークについて学びましょう。これらは開発を効率化するために欠かせません。主要なライブラリ・フレームワークを選び、使い方を実践的に学ぶ必要があります。
代表的なJavaのライブラリ・フレームワークをまとめました。目指す開発分野や、追加したい機能に合わせて選ぶと良いでしょう。
名称 | 概要 |
JavaFx | JavaでアプリのGUI(操作画面)を実装するためのライブラリ |
OpenCV | Javaに限らず使える画像処理ライブラリ |
Spring Boot | JavaのWebアプリ開発に特化したフレームワーク |
libGDX | Javaのゲーム開発に特化したフレームワーク |
なお次の記事では、Javaで使えるおすすめのライブラリやフレームワークを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
→ 【Java入門】ライブラリの使い方(作成方法やおすすめ一覧も解説)
また、Javaのフレームワークについては動画でもわかりやすく解説しています。あわせて参考にしてください。
STEP5:成果物の開発を実践する
そして、Javaを用いた成果物の開発を実践しましょう。実際に手を動かしながらアプリを作ることで実践力が高まり、Javaスキルが定着しやすくなります。
最初のうちは、既存のWebサイトや教材のサンプルコードなどを真似して開発するのがおすすめです。慣れてきたらオリジナルアプリを企画し、自分のアイデアをJavaで形にしてみましょう。
オリジナルアプリの開発実践では、企画から設計、実装(コーディング)、テストまで一貫して実践しましょう。実際の開発工程に沿って進めていくことで、アプリ開発のノウハウも身につきます。
STEP6:Javaの資格取得を目指す
Javaの知識やスキルが身についたら、資格取得を目指すのもおすすめです。特にJavaを仕事に活かしたい場合、資格を取得しておくと心強いアピールポイントになります。
Javaプログラミングに関する知識やスキルを客観的に証明できるおすすめ資格をまとめました。
名称 | 概要 |
Oracle認定Javaプログラマ | Javaの権利を持つOracle社が認定する、信頼性が高い資格 |
Javaプログラミング能力認定 | サーティファイ情報処理能力認定委員会が認定する、国内で人気がある資格 |
特におすすめは、世界で通用する「Oracle認定Javaプログラマ」です。難易度は「Bronze・Silver・Gold」の3段階に分かれています。就職や転職で活かしたいなら「Silver」の取得を目指すと良いでしょう。
ただし、合格を目指すためには確実な対策が必要です。Javaは学習コストが高い言語のため、資格取得に向けた学習の負担が大きくなり、挫折してしまうケースも少なくありません。
効率よくOracle認定Javaプログラマの取得を目指したい場合は、弊社のJava資格対策コースがおすすめです。現役エンジニアが学習準備から基礎学習、試験対策まで手厚くサポートしてくれます。
挫折なくOracle認定Javaプログラマの取得を目指したい人は、ぜひお試しください。
また、Javaの資格に関してより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
→ 【Java資格一覧】各試験の難易度とおすすめ資格、勉強方法まで完全網羅
Javaプログラムの実行方法
Javaプログラムの実行方法は、大まかに次の5ステップです。
- STEP1:Javaの実行・開発環境をインストールする
- STEP2:Javaプロジェクトを作成する
- STEP3:Javaクラスを作成する
- STEP4:Javaプログラムを書く
- STEP5:Javaプログラムを実行する
順を追って、Javaのプログラムを実行するまでの流れを解説していきます。
STEP1:Javaの実行・開発環境をインストールする
まずは、Javaの実行・開発環境をインストールしましょう。前述のとおり、Javaの環境構築では「JDK」と「IDE」のインストールが必要です。
Javaの実行・開発環境を構築するときには「Pleiades All in One」がおすすめ。JDKと、ポピュラーなIDEであるEclipseをまとめてインストールできます。
ダウンロードページからパソコンに合ったインストーラをダウンロードし、指示に従ってインストールすればOKです。詳しくは、先ほど「Javaの環境を構築する」で紹介した記事を参考にしてください。
なお、Javaのインストール方法や設定方法は、次の記事でも詳しく解説しています。インストールの手順がわからない人は、ぜひ参考にしてください。
→ Javaインストールで初心者がつまずかないための完全攻略ガイド
STEP2:Javaプロジェクトを作成する
次に、Javaプロジェクトを作成しましょう。EclipseなどのIDEでは「プロジェクト」という単位で開発するアプリを管理します。Javaで新しいアプリを開発したい場合、基本的に必要な作業です。
Eclipseを開き、ファイル→新規→Javaプロジェクトの順に選択しましょう。すると、Javaプロジェクトの作成画面が表示されます。任意のプロジェクト名を指定して作成すればOKです。
今回は、お試し用の「java_test」というJavaプロジェクトを作成しました。「パッケージ・エクスプローラー」という場所に、作成したJavaプロジェクトが追加されています。
STEP3:Javaクラスを作成する
続いて、Javaクラスを作成しましょう。Javaはオブジェクト指向型言語のため、クラス(オブジェクトの設計図)をベースにプログラムが構成されます。よって、クラスの作成が必須です。
プロジェクト名を右クリックし、新規→クラスの順に選択してください。すると、Javaクラスの作成画面が表示されます。
パッケージ(クラスの入れ物)の名前とクラス名は最低限必須です。また、下部にある「public static void main(String[] args)」にもチェックを入れましょう。これがプログラムの起点となります。
今回はパッケージ名を「study」(勉強用)、クラス名を「HelloWorld」としました。ひと通り設定したら、画面下部にある「完了」をクリックしましょう。
すると「study」というパッケージが作られ、その中に「HelloWorld.java」というファイルが作成されました。これが、作成したクラスを実装するためのJavaファイル。拡張子は「.java」です。
STEP4:Javaプログラムを書く
Javaファイル(今回はHelloWorld.java)を作成すると、ファイルの編集画面が表示されます。ここにJavaプログラムを書いていきます。表示されない場合は、ファイル名をダブルクリックしましょう。
今回は「Hello world!」と文字列を出力するサンプルプログラムです。次のコードをコピーアンドペーストしましょう。なお、このようなプログラムの1行1行を「ソースコード」と呼びます。
package study;
public class HelloWorld {
public static void main(String[] args) {
System.out.println("Hello world!");
}
}
Javaでは、System.out.println()メソッドを使うことで、データを出力(表示)できます。実践するときに便利なため、覚えておきましょう。
ファイルを編集するとファイル名に「*」が付くのは、変更がまだ保存されていないためです。Windowsの人は「Ctrl + S」キー、Macの人は「command + S」キーで保存しましょう。
STEP5:Javaプログラムを実行する
ファイルを保存したら、Javaプログラムを実行しましょう。Eclipse画面上部から「実行→実行」の順に選択してください。
「コンソール」という場所に「Hello world!」と表示されたら、Javaプログラムの実行は成功です。
これで、初歩的なJavaプログラムを実行できました。なお、より複雑なJavaプログラムにチャレンジしたい人は、次のサンプルプログラムも試すと良いでしょう(クラスは省略しています)。
public static void main(String[] args) {
for (int i = 1; i <= 10; i++) {
if (i % 2 == 0) {
System.out.println(i);
}
}
}
1から10のうち、偶数のみを画面に出力するプログラムです。実行すると、次のように表示されます。
処理を繰り返す機能を持つfor文を用い、1から10までの数字を順番に処理しています。for文を使うと、何度も同じ処理を書く必要がありません。
また、条件分岐の機能を持つif文を用い、偶数のみ出力処理を行うようにしています。「iを2で割った余りが0である」という条件に合致した場合のみ偶数と見なし、そのデータを出力するのです。
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Javaで開発をするためには、まず学習をしてスキル・知識を得ることが必要不可欠です。しかし、学習の進め方を知らないと、途中でつまずいてしまい、思うように学習を進められません。
もちろんJavaは独学でも学べます。ただ実のところ、Javaのようなプログラミング学習に挫折する独学者は多くいます。事実、弊社の調査では
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- 独学では不安がある
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などの理由から、61%が「プログラミングの勉強を始めるならスクールを選ぶ」と回答しています。
「効率よく学べそう」という回答に関しては、プログラミングスクールの卒業生に「独学ではなくスクールを活用した理由」を聞いたインタビューでも「できるだけ短い期間でITエンジニアへの転職や副業に必要なスキルを身につけたかった」という回答も多く寄せられました(※1)。
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いざ独学でプログラミングを学び始めても、勉強の最中に挫折しまっては学習にかけた時間を悔やむだけでなく「プログラミングスキルを身につけるのって思っていたよりも難しいんだな…」とJavaの習得自体を諦めかねません。
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今回はJavaについて、特徴や使い道など、様々な角度から解説してきました。Javaは人気・需要が高く、プログラミングを仕事にしたい人におすすめのプログラミング言語です。
しかし、Javaは習得難易度が高いため、プログラミング初心者だと挫折しやすい側面もあります。挫折しないか不安な場合は独学にこだわらず、スクールを利用することも考えましょう。
今回の記事を読んでJavaに興味を持ったら、ぜひJavaの勉強を始めてみてください。
本記事の解説内容に関する補足事項
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記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。