スクリプト言語ってなに?
コンパイラ言語やインタプリタ言語とは何が違うの?
実のところ、プログラミング言語はスクリプト言語やコンパイラ言語など、いくつかの分類にわけることができます。ただ、プログラミング言語という言葉以上に聞き馴染みはないため、スクリプト言語の具体的な意味や他の言語との違いがわからない人は多くいますよね。
そこで、この記事ではそもそもスクリプト言語とは何なのか、その特徴を種類の一覧表も交えわかりやすく解説します。また、コンパイラ言語、インタプリタ言語との違いも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- スクリプト言語は記述や実行の簡単な言語を指すが厳密な定義はない
- JavaScript,Python,PHPなどがスクリプト言語に当てはまる
- コンパイラ言語やインタプリンタ言語とは分類基準が異なる
この記事の監修者
フルスタックエンジニア
音楽大学卒業後、15年間中高一貫進学校の音楽教師として勤務。40才のときからIT、WEB系の企業に勤務。livedoor(スーパーバイザー)、楽天株式会社(ディレクター)、アスキーソリューションズ(PM)などを経験。50歳の時より、専門学校でWEB・デザイン系の学科長として勤務の傍ら、副業としてフリーランス活動を開始。 2016年、株式会社SAMURAIのインストラクターを始め、その後フリーランスコースを創設。現在までに100名以上の指導を行い、未経験から活躍できるエンジニアを輩出している。また、フリーランスのノウハウを伝えるセミナーにも多数、登壇している。
スクリプト言語とは?
スクリプト言語は、プログラミング言語のなかでも比較的記述・実行の難易度が低い言語です。具体的には、JavascriptやPythonなどの言語がスクリプト言語に分類されています。
ただ正式な定義はないため、IT業界で使われる言葉と理解しておけば問題ありません。読み書きがしやすく、実行難易度も低めなため、これからプログラミングを学ぶ初心者におすすめの言語でもあります。
ここからは、よりスクリプト言語の特徴を理解するために、コンパイラ言語とインタプリタ言語との違いをそれぞれ解説します。
コンパイラ言語との違い
スクリプト言語とコンパイラ言語の違いは、次の2点です。
- 分類基準の違い
- 向いている開発の違い
コンパイラ言語は、人が書いたコードをコンピュータが理解できる機械語に一括で翻訳してから実行するプログラミング言語です。Java・C言語・C++などが当てはまります。
スクリプト言語とコンパイラ言語は、そもそも分類基準が異なる言語です。スクリプト言語は難易度や実行のしやすさに焦点があるのに対し、スクリプト言語はコードの実行方法に基づいて分類されています。
基本的にスクリプト言語とコンパイラ言語に該当する言語はそれぞれ異なります。しかし、ごく少数ではありますが、スクリプト言語に分類されるコンパイラ言語もあります。
また、コンパイラ言語が大規模開発に向いている一方、スクリプト言語は小規模開発に向いている点も違います。
スクリプト言語はコード作成が簡単なため、開発スピードはアップできます。しかし、コードの実行速度自体はあまり早くありません。そのため、速度を要求される大規模開発より小規模開発向きの言語です。
一方、コンパイラ言語はコード量が多くコード作成に時間がかかります。その反面、処理速度が速く、大規模開発に使用されています。
このように、スクリプト言語とコンパイラ言語は、方向性と向いている開発が異なる言語です。
インタプリタ言語との違い
スクリプト言語とインタプリタ言語では、 分類基準が異なります。
スクリプト言語が言語の難易度や実行のしやすさをもとに分類されているのに対し、インタプリタ言語はコードの実行方法をもとに分類されています。
インタプリタ言語は、実行時にコードを1行ごと機械語に翻訳して実行する言語です。コンパイラ言語と似ていますが、1行ずつ翻訳するため処理速度が遅めです。
とはいえ、スクリプト言語とインタプリタ言語は共通する言語が多いです。2つの言語は似た特徴があると覚えておくといいでしょう。
スクリプト言語のメリット・デメリット
スクリプト言語にはメリット・デメリットがあり、特徴を活かせる分野で使用すれば力を発揮します。ここから、スクリプト言語のメリット・デメリットを紹介します。
スクリプト言語のメリット
スクリプト言語のメリットは、次のとおりです。
- 習得難易度が低い
- コードの読み・書きが簡単
- ライブラリが豊富
先ほども解説したとおり、スクリプト言語はコードの読み書きがしやすく、文法も比較的簡単です。そのため、プログラミング初心者でも習得難易度が低いといえます。
また、コードの記載が早くできるため、スピード感ある開発ができます。文法が分かりやすく、コードの可読性が高いため、コードの修正やエラーの改善などもしやすいです。
さらに、スクリプト言語はライブラリが充実している言語が多いです。JavaScriptやPythonなど言語には、開発を効率化できる機能がパッケージ化されたライブラリが用意されています。ライブラリを活用すれば、開発をスムーズに行えるのです。
このように、開発スピードをあげたい現場では、スクリプト言語の強みが活かせますね。
スクリプト言語のデメリット
スクリプト言語のデメリットは、実行速度が遅いことです。
先ほども解説したとおり、スクリプト言語は1行ごとにコードを機械語に翻訳してから実行しなければいけない言語が多いです。そのため、どうしても実行処理に時間がかかります。
大規模開発では多くのデータを処理しなければならない場合も多く、実行速度の遅いスクリプト言語は向かないケースがあります。
スクリプト言語は大規模開発より、小規模開発でスピーディーに開発を進めたいときにおすすめの言語です。
スクリプト言語の種類・一覧
スクリプト言語の種類 | 主な使用場面 |
JavaScript | ・Webサイト ・Webアプリ ・Webサービス開発 |
Python | ・AI・機械学習開発 ・Webアプリケーション開発 |
Ruby | ・Webアプリケーション開発 |
PHP | ・Webサイト ・Webアプリ ・Webサービス開発 ・WordPress |
Lua | ・ゲーム開発 |
スクリプト言語はたくさんの種類があるため、自分が開発したい分野に合わせて言語を選択するといいでしょう。ここでは、上記それぞれのスクリプト言語の特徴を解説します。
JavaScript
特徴 | ・ブラウザに実行環境が搭載されている ・フロントエンド・サーバーサイド両方の開発が可能 ・ライブラリ・フレームワークが豊富 |
できること | ・Webサイトに動きを加える ・イベントに対して動作させる ・非同期通信 |
JavaScriptは、おもにWeb開発に使用される言語です。
フロントエンドとサーバーサイド、両方の開発が可能で、Webサイト・Webアプリ・Webサービスなどの開発に使用されます。
とくにWeb開発に便利なライブラリ・フレームワークが充実しており、効率的に開発できることから重宝されている言語です。
また、JavaScriptは、Webサービスに動きを与えることができます。例えば、Webサイトにログインしたときに広告がポップアップ表示されたり、Webサイトの画像がスライド表示されたりすることがありますよね。
こうした動きを与える機能の作成をJavaScriptは得意としています。次の記事ではJavaScriptの特徴を将来性も交え詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
Python
特徴 | ・コード記述がシンプルで分かりやすい ・コードのエラーが分かりやすい ・ライブラリが豊富 |
できること | ・Webサービスの開発 ・AI・機械学習の開発 ・データ分析 ・ブロックチェーン開発 |
Pythonは、コード記述がシンプルで分かりやすいことから、初心者におすすめされることも多い言語です。コードが短くて済むためエラーの対応がしやすく、スムーズに開発を進められます。
また、Pythonは、AI・機械学習の開発ができることでも有名です。機械学習・ディープラーニングなどのシステム開発や、集めたデータの分析もできます。
さらに、仮想通貨に採用されているブロックチェーンという技術も、Pythonで作成可能です。開発に便利なライブラリも充実しているので、効率的に各開発ができます。
なお、下の記事ではPythonの特徴を、活用事例や将来性も交え詳しく解説しているのであわせて参考にしてください。
Ruby
特徴 | ・コードがシンプルでわかりやすい ・プログラムの変更やバグ等の問題を特定しやすい ・難易度が低く初心者でも習得しやすい |
できること | ・Webサービス・サイト制作 ・Webアプリ開発 ・スマホアプリ開発 ・API開発 ・スクレイピング |
Rubyは、コードがシンプルで分かりやすく、初心者でも習得しやすい言語の1つです。
コードが短くて済むので、プログラムの変更やエラーの対処もしやすいです。また、引継ぎなどで複数人でコードを共有するときも、第三者が理解しやすいのも魅力です。
ちなみに、Rubyは主にWebアプリ開発で使用されることが多く、それ以外にもWebサービス・スマホアプリ・API開発などで使用されます。
RubyはWebアプリ開発に便利なフレームワークも豊富なので、アプリ開発に興味があるならおすすめの言語です。
次の記事では、Rubyの特徴を需要や将来性も交え詳しく解説しているので、良ければ参考にしてください。
PHP
特徴 | ・文法がシンプルで分かりやすい ・フレームワークが豊富 |
できること | ・Webアプリケーションの開発 ・CMS (Contents Management System)のカスタマイズ |
PHPは、文法がシンプルで覚えやすく、初心者にもおすすめの言語です。コードの記入ルールの自由度が高いため、細かいことを気にせずプログラミングができるのは魅力といえますね。
また、PHPはWebアプリ開発に便利なフレームワークが充実しています。そのため、効率的に開発を進められるのもメリットです。
具体的には、Webアプリ開発やWordPressなどCMSのカスタマイズなどに使用できます。Webアプリ開発やCMSのカスタマイズは需要が高いので、PHPが扱えれば活躍の場は多いでしょう。
なお、下の記事ではPHPの特徴を需要や将来性も交え詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
Lua
特徴 | ・動作が早い ・組み込みがしやすい ・汎用性が高い |
できること | ・ゲーム開発 |
Luaは、動作の早さと汎用性の高さが特徴的なスクリプト言語です。
文法がシンプルであることからコードが短く済むため、動作の早さを実現できます。また、Luaは単独で使用されることは少なく、C言語などと組み合わせて使用されることが多いです。ゲーム開発のメインはC言語で行い、追加機能などアプリを拡張したいときにLuaを使用します。
Luaは、重たい処理を行うゲーム開発に使用されることが多い言語です。しかし、Unityなどゲーム開発ができる言語が増えていることから、最近では需要が低くなっています。
しかし、IoT開発の需要が高まる中でC言語の需要が増えており、それにともなってLuaの需要が伸びる可能性もあります。ゲーム開発に興味がある人は、Luaをチェックしてみるといいでしょう。
どのスクリプト言語を学べばいいのか迷ったら
ここまで、スクリプト言語の特徴を種類の一覧も交えて紹介しました。
ただなかには、どのスクリプト言語から学び始めればいいのか、どのプログラミング言語が自分にあうのかわからない人もいますよね。
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どのスクリプト言語を選べば良いのか迷っている人はぜひ一度お試しください。
自分にあうプログラミング言語を診断してみる挫折なくスクリプト言語を習得するなら
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- エラーが解決できなかった
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などの理由から、87.5%が「プログラミング学習で挫折や行き詰まりを感じた」と回答しています。
また、こうした背景もあってか、弊社がプログラミングに興味がある人100名へ実施した別の調査では
- 確実にスキルを身につけられると思ったから
- 独学では不安がある
- 効率よく学べそう
などの理由から、61%が「プログラミングの勉強を始めるならスクールを選ぶ」と回答しています。
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上記から、1人でプログラミングスキルを習得できるか不安な人や短期間でスキルを習得したい人ほど確実性を求め、現役エンジニアといったプロの講師に質問できるプログラミングスクールを利用する傾向にあるのがわかります。
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先ほど述べたとおり、独学者の多くは自力で不明点やエラーを解決できないためにプログラミング学習を挫折しています。そのため、未経験者が現役エンジニアのようなプロに質問や相談できない状況で、スクリプト言語を習得するのは非常に難易度が高いといえます。
しかし、侍エンジニアでは
- 現役エンジニア講師によるマンツーマンレッスン
- 現役エンジニアに質問できるオンラインでのQ&Aサービス
- 不安や悩み・勉強の進み具合を相談できる学習コーチ
といったサポート体制を整えているため、学習中に出てきたわからないことや不明点をいつでも相談可能です。「受講生の学習完了率98%」「転職成功率99%」という実績からも、侍エンジニアなら挫折しづらい環境でプログラミング学習を進められるといえます。
また、侍エンジニアではカウンセリングにて受講生一人ひとりの目的をヒアリングしたうえでカリキュラムを作成するため、限られた受講期間でもITエンジニアへの転職や副業での収入獲得に必要なスキルだけを効率的に習得可能です。
最短距離で目的を実現できるようカリキュラムが組まれているため、勉強する順番や内容を誤り非効率に時間や手間を費やす心配もありません。
なお、侍エンジニアでは最大80%OFFで受講可能な「給付金コース」を提供中。金銭面での支援を受けつつ、理想のキャリア実現に向けたスキルの習得から、転職活動・就業後のフォローアップ(※1)までを一貫してサポートしてもらえます。
学習と金銭面をどちらもサポートしてくれる侍エンジニアなら、未経験からでも安心してITエンジニアへの転職や副業での収入獲得などの目的が実現できますよ。
公式サイトで詳細を見るまとめ
今回は、そもそもスクリプト言語とは何なのか、その特徴を種類の一覧表も交えて解説しました。
スクリプト言語は1つの言語を指すのではなく、記述・実行の難易度が低い言語の総称です。JavaScript・Python・Rubyなど、需要が高く初心者でも習得しやすいのも特徴といえます。
習得すれば、Web開発・アプリ開発・AI開発・ゲーム開発など、幅広い開発ができるようになるので、ぜひ習得に向けて行動してくださいね。