Pythonの基本的な文法を理解したい
条件分岐や繰り返し処理について理解したい
ここではPythonの基本となる、変数の使い方や条件分岐、繰り返し処理など、必須で覚えておくべき文法をまとめました。
紹介する文法はPythonの最も基本的な処理となりますので、使い方をしっかりと理解しておきましょう。
※ この記事のコードはPython 3.7で動作確認しました。
なお、Pythonの記事については、こちらにまとめています。
そもそもPythonとは
Pythonは近年人気のあるプログラミング言語の1つです。
機械学習や教育・研究の分野など学術的な分野でシェアが大きい言語でしたが、最近はAIブームで広くビジネスの場でも使われています。
Pythonの人気が高い理由として、分かりやすい構文、短い記述量で書くことができるなど、初心者向けであることや、人工知能などで扱う計算向けのライブラリが豊富であることが挙げられます。
Pythonとはどんなプログラミング言語なのか、その特徴をおさらいしておきたい人は次の記事を参考にしてください。
→ Pythonとは?特徴やできること、活用例をわかりやすく簡単に解説
Pythonのインストール
Pythonでプログラミングをするためには、環境を整える必要があります。
以下の記事でOS別にPythonのインストール方法を分かりやすく解説していますので、参考にしてください。
Pythonの基本文法
Hello Worldを出力してみよう
PythonでHello Worldを出力する方法は簡単です。以下のprint関数の引数に文字列を指定するだけでOKです。
ターミナルを起動して、Pythonのプログラムを実行するファイル「hello.py」を作成しましょう。以下の内容を記述して保存してください。
print("Hello world!")
Pythonのプログラムを実行するには、コマンド「python 実行ファイル名」となります。
$ python hello.py Hello world!
変数の使い方
プログラミングにおいて、データを一時的に保存する箱が変数になります。変数はまず宣言を行い、宣言した変数に対して値の代入を行います。
num1 = 100 num2 = 200 num3,num4 = 300,400 print("num1=",num1) print("num2=",num2) print("num3=",num3) print("num4=",num4) # 実行結果 num1= 100 num2= 200 num3= 300 num4= 400
1~3行目に注目してください。このように変数名の左に、=(イコール)を挟んで値を代入します。num3,num4のように連続して変数を定義して、300,400のように連続して値を代入することもできます。
変数名として使えるのは、以下を組み合わせた文字列となります。
- 小文字の英字
- 大文字の英字
- 数字
- アンダースコア
数字だけの変数名は作れないので注意しましょう。
変数についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事も合わせてご覧ください。
コメントの付け方
ソースコードの目的や説明を正しくコメントして伝えることで、他の人が内容を理解することが容易となります。また、自分が書いたソースコードでも一ヶ月も経てば他人の書いたコードみたいにわけが分からなくなるものです。
1人でプログラム開発をするときにも、コメントは適切に入れていきたいですね。更に、デバッグなどの用途で普段は実行させたくないコードを無効化するときにもコメントは使われます。
1行コメントする場合は、「#」(シャープ)を使用します
# Hello Worldを出力する print("Hello world!!")
複数行コメントする場合は「’」(シングルクォーテーション)または「”」(ダブルクォーテーション)を3つ指定する必要があります。
''' print("コメントテスト1") print("コメントテスト2") print("コメントテスト3”) '''
シングルクォーテーションで囲った箇所は出力されません。クォーテーションマーク3つで囲んだ部分は文字列として扱われるので、実質コメントとして機能します。
コメントについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事も合わせてご覧ください。
データ型を理解しよう
変数の使い方でわかるように、Pythonでは変数の型を宣言する必要はありません。
動的に型付けを行うため、代入された値によって型が自動的に判断されます(=これを動的型付けと呼びます)。
num = 100 pi = 3.14 str_ = "samurai" print("num = ",num) print("pi = ",pi) print("str_ = ",str_) # 実行結果 num = 100 pi = 3.14 str_ = samurai
演算方法
データの演算を行うには、以下の演算子を使用します。
- 四則演算(+、-、*、/)
- 余剰(%)
- 余りを出す計算です
- 除算(//)
- /と//は少し挙動が違うので注意!
- べき乗(**)
num = 100 # 足し算 print(num + 100) # 引き算 print(num - 50) # 掛け算 print(num * 10) # 割り算 print(num / 10) # 余剰 print(num % 30) # 実行結果 200 50 1000 10.0 10
条件分岐(if文)
条件分岐(if文)とは、
「あなたの年齢は20歳以上ですか?」
「あなたの住まいは東京都ですか?」
のような質問に対してYesかNoで処理を分岐することができます。
たとえば、「年齢が20歳以上か?」判断したい場合は以下のように記述します。
age = 25 if age > 20: print("あなたの年齢は20歳以上ですね!") # 実行結果 あなたの年齢は20歳以上ですね!
if文などの条件分岐の使い方については、以下の記事でも詳しく解説しています!
ループ処理(for文)
for文は決まった回数分処理を繰り返したい場合に使用します。
たとえば、処理を10回繰り返したい場合は以下のように記述します。
for i in range(10): print(i) # 実行結果 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
for文の使い方については、以下の記事でも詳しく解説しています!
ループ処理(while文)
while文は指定した条件がTrueのときに処理を繰り返し行います。
たとえば、変数iの値が5になるまで(iが5未満の間繰り返す)繰り返し処理を行いたい場合は以下のように記述します。
i = 0 while i < 5: print("i = ",i) i = i + 1 # 実行結果 i = 0 i = 1 i = 2 i = 3 i = 4
while文の使い方については、以下の記事でも詳しく解説しています!
辞書の使い方
辞書(dictionary)型はキーと値を組み合わせた値が格納されているデータのことです。
たとえば、キーを「フルーツ」、値を「値段」としたdictinaryを作成したい場合は以下のように記述します。
# 辞書を定義 fruits = {"apple":100, "orange":80, "melon":300} # 値を取り出す print(fruits["apple"]) print(fruits["orange"]) print(fruits["melon"]) # 実行結果 100 80 300
辞書(dictionary)の使い方については、以下の記事でも詳しく解説しています!
まとめ
ここではPythonの基本となる基本文法について解説しました。Pythonは文法もシンプルで覚えやすいので、この機会に基本文法について理解しておきましょう。
もし、Pythonの基本文法について忘れてしまったら、この記事を思い出してくださいね!
なお、Pythonの基礎知識(できること・作れるものや、学習法など)は以下の記事をどうぞ。
Pythonをはじめて学習する方向けにまとめていますので、ぜひ参考になさってください!
【Python 入門完全攻略ガイド】