この記事ではPythonからコマンドを実行する方法について解説します!Pythonでコマンドを実行させたい。といった方に向けて、この記事では、
- コマンドを扱えるsubprocessモジュールとは
- コマンドを実行してみる
- 外部ファイルを実行する
というsubprocessの基本的な使い方について解説していきます。さらに、
- callとは
- check_callとは
- check_outputとは
- Popenとは
などといった、少し踏み込んだところまで丁寧に解説していくので、ぜひ参考にしていってください!
本記事を読む前に、Pythonがどんなプログラミング言語なのかをおさらいしておきたい人は次の記事を参考にしてください。
→ Pythonとは?特徴やできること、活用例をわかりやすく簡単に解説
なお、その他のPythonの記事についてはこちらにまとめています。
subprocessモジュールとは
最初に軽くsubprocessモジュールとは何かということに触れておこうと思います。subprocessとは冒頭でも軽く触れた通り、Pythonからコマンドを実行するためのモジュールです。
似たものに、commandsというモジュールもありますが、現在ではメンテナンスが止まっており、以降廃止されるので迷わずsubprocessを使いましょう。
コマンドを実行できるということは、外部ファイルを実行したり、現在のディレクトリから移動したり、など多彩なことがPythonから実行できるようになりますので、ぜひマスターしておきましょう!
コマンドを実行してみよう!
それでは早速、subprocessを使ってみましょう!
import subprocess cmd = "ls -l" subprocess.call(cmd.split())
実行結果
total 8 drwxr-xr-x 3 kai staff 96 5 3 15:30 __pycache__ -rw-r--r--@ 1 kai staff 93 5 3 15:47 cmd.py drwxr-xr-x 4 kai staff 128 4 29 15:15 test
基本的な使い方はこんな感じです。
まずはsubprocessをimportして、callメソッドでコマンドを実行します。ここで大切なのは、コマンドは半角スペース毎に配列で与えるということです。ここでは、splitメソッドでスペース毎に配列に入れて渡しています。
それ以外にもこのように、
import subprocess subprocess.call(["ls","-l"])
実行結果
total 8 drwxr-xr-x 3 kai staff 96 5 3 15:30 __pycache__ -rw-r--r--@ 1 kai staff 93 5 3 15:47 cmd.py drwxr-xr-x 4 kai staff 128 4 29 15:15 test
直接、配列を渡して実行させる事もできます。お見せした2つのコードはどちらも同じ動作をしています。ちなみに「ls -l」はUnix系のコマンドです。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
コマンドを実行するメソッドをいくつか見てみよう!
先程のコードでは、callメソッドでコマンドを実行しましたが、他にもいくつかあるので見ていきましょう。基本的に、実行メソッドは、
- call
- check_call
- check_output
- Popen
などがあります。callは先程解説しましたね。
ここでは、check_callとcheck_outputを解説して、その後にPopenについてをやや詳しく解説していきます。
check_callメソッドをみてみよう
check_callメソッドを見てみましょう。最初に特徴を挙げておくとcheck_callは
- 実行時の出力、エラーは実行されたタイミングで出力される
- 正常に実行された場合は0を返す
ということです。実際のコードと結果を見てみましょう。
import subprocess cmd = "ls -l" runcmd = subprocess.call(cmd.split()) print (runcmd)
実行結果
drwxr-xr-x 3 kai staff 96 5 3 15:30 __pycache__ -rw-r--r--@ 1 kai staff 78 5 3 15:54 cmd.py drwxr-xr-x 4 kai staff 128 4 29 15:15 test 0
このようにコマンドが実行され、しっかりと0が返ってきていることがわかりますね。
check_outメソッドをみてみよう
では次にcheck_outメソッドを見てみましょう。check_outの特徴は、
- 実行時の出力、エラーは実行されたタイミングで出力される
- 正常にコマンドが実行された場合は、バイト文字列で出力を返す
ということです。実際に見てみましょう。
import subprocess cmd = "ls -l" runcmd = subprocess.check_output(cmd.split()) print (runcmd)
実行結果
b'total 8ndrwxr-xr-x 3 kai staff 96 5 3 15:30 __pycache__n-rw-r--r--@ 1 kai staff 86 5 3 15:59 cmd.pyndrwxr-xr-x 4 kai staff 128 4 29 15:15 testn'
このように、きちんとバイト文字列(指定された文字エンコーディング方式によって変換された文字列)で返ってきています。
Popenメソッドで外部ファイルを実行させよう!
では最後にPopenメソッドを見てみましょう。Popenは、callと非常に似ています。ただ、その違いはオブジェクトを返すか返さないか、ということにあります。具体的には、
- callは終了時のコードを返す
- PopenはPopenオブジェクトを返す
ということです。といっても、イマイチよくわかりませんよね。具体的なコードを見てみましょう。
cmd.py
import subprocess print("cmd.py start!!") cmd = "Python3 child.py" subprocess.Popen(cmd.split()) print("cmd.py end!!")
child.py
print("child.py start!!") print("child.py end!!")
このように書けば、cmd.pyで外部ファイルであるchild.pyを実行することができます。実行結果を見てみましょう。
cmd.py start!! cmd.py end!! child.py start!! child.py end!!
このようにPopenを使ったことにより、子プロセスの終了を待たずcmd.pyの処理が実行されました。子プロセスとは他のコードから呼び出されて実行しているコードのことを言います。この場合はcmd.pyから呼び出されているchild.pyが子プロセスになりますね。
ちなみに同じようなコードでcallを使った場合は、
実行結果
cmd.py start!! child.py start!! child.py end!! cmd.py end!!
このような出力結果になります。
それぞれのコマンドの出力の違いを理解して、正しいメソッドを使うことが不具合の起きにくいプログラムを書く上で大切なのでしっかりと結果を得るだけでなく、目的にマッチしたものを使えるようになれるとよいですね!
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まとめ
今回は、subprocessモジュールについて解説してきました。コマンドを実行するにも、
- call
- Popen
- check_call
- check_output
などのメソッドがあり、用途に応じた適切なものを使うことが大切です。subprocessはPythonで開発をする上でよく使うモジュールですのできちんとマスターして使いこなせるようにしましょう!