フリーランスエンジニアに必要なスキルは?
スキル不足のフリーランスエンジニアはどうなる?
フリーランスエンジニアは、会社員のエンジニアとは異なるスキルセットが求められます。
フリーランスエンジニアは、自由な働き方が魅力です。しかし巷で「スキル不足のフリーランスエンジニアの末端」とささやかれるように、スキルがないと一定のリスクを伴うのが事実です。
この記事では、フリーランスエンジニアに必要なスキルセットを一覧で紹介します。また、フリーランスエンジニアがスキル不足だとどうなるのかや、フリーランスエンジニアとしてスキルアップする方法を解説します。
「フリーランスエンジニアに興味を持っているけど、スキル面が心配」という方は、ぜひ最後までご覧ください。
なお、次の記事ではフリーランスエンジニアになるメリット・デメリットを働き方や年収、なり方も交え包括的に解説しているので良ければ参考にしてください。
→ フリーランスエンジニアへの独立ガイド!必要なスキルやなり方も紹介
フリーランスエンジニアに必要なスキルセット5つ【共通】
フリーランスエンジニアのスキルセットは下記の6つです。
- ITスキル
- 自己管理能力
- 営業力
- コミュニケーションスキル
- 事務能力
- ブログ・SNSを活用したセルフブランディングスキル
フリーランスエンジニアであれば、この6つのスキルは案件に関係なく必要です。
ひとつずつ詳しく解説します。
ITスキル
フリーランスエンジニアに必要なスキルセットで最も重要なのが、ITスキルです。
フリーランスエンジニアは、IT分野の専門的なスキル・知識が求められます。ITスキルとは具体的に、下記のようなスキルです。
- プログラミング言語のスキル
- Web関連の知識
- 使用するプログラミング言語のフレームワークに関するスキル
- サーバー・OS・ネットワークといったインフラに関連する知識
- クラウドに関するスキル
プログラミング言語は複数習得すると、フリーランスエンジニアとしての市場価値が上がります。
自己管理能力
フリーランスエンジニアには、自己管理能力が不可欠です。
フリーランスエンジニアは、在宅やコワーキングスペースなどといった場所でひとりで作業するケースも多いです。作業のスケジュールや1日の作業量などは、自分自身で決める必要があります。
そのため、下記に該当する人は要注意です。
- 仕事を先延ばしにしてついだらだらしてしまう人
- 仕事を詰め込みすぎてパンクしがちな人
- 仕事の管理が苦手で何をいつまでに進めればよいか自分で判断できない人
自己管理能力とは、自分自身に無理のないスケジュールを計画し、着実に進めていく能力です。自身の能力や作業にかかる時間、体調などを総合的に判断して、仕事を前に進めていく力が求められます。
営業力
フリーランスエンジニアとして安定した収入を得るには、営業力も必要です。
フリーランスエンジニアの取引先として、最も多いのは企業です。知人や友人などから仕事をもらうケースもあります。
しかしそのような仕事は単発が多く、継続的な取引に発展する可能性は低くなります。フリーランスエンジニアとして長く働きたいのであれば、自分を売り込む営業力が必要です。
フリーランスエンジニアの営業については、こちらの記事でご説明しています。ぜひお読みください。
コミュニケーションスキル
フリーランスエンジニアには、コミュニケーションスキルも求められます。
フリーランスエンジニアは、在宅での仕事が多いためです。
業務に関するコミュニケーションは、Slack(スラック)のようなビジネスチャットやメールが主な手段です。ビジネスチャットやメールといったテキスト型コミュニケーションは、会話より意思の疎通が図りにくい場合があります。
日頃から相手へ正しく伝わるような文章の書き方や、やり取りのノウハウをマスターしておきましょう。
また、適切なタイミングでの”報告・連絡・相談”を行うコミュニケーションスキルも大事です。進捗や課題点をチームメンバーや取引先と共有し、プロジェクトを円滑に進める必要があります。
事務能力
事務能力も、フリーランスエンジニアに必要なスキルセットといえます。
例えば、フリーランスエンジニアは企業に勤めているエンジニアと異なり、確定申告を行います。
したがって、経費で物品を購入した場合の会計処理、クライアントへの請求処理などの事務をスムーズにこなせる能力が必要です。
ブログ・SNSを活用したセルフブランディングスキル
フリーランスエンジニアとして活躍するには、ブログ・SNSを活用したセルフブランディングスキルが役立ちます。
ブログやSNSは、セルフブランディングに適したツールです。
日頃から、
- これまでの開発実績
- IT業界のニュースに対する見解
- 最新情報のキャッチアップ情報など
を投稿しておけば、「〇〇さんはXXにとても強い人だ」「XXのことなら〇〇さんに聞けばよい」というブランディングができます。
ブログ・SNSを活用したセルフブランディングスキルは、案件獲得や高収入につながります。
フリーランスエンジニアに必要なスキルセット【案件別】
フリーランスエンジニアは、受注する案件ごとに求められるスキルが変わります。
続いて、下記6つの案件の種類別に必要とされるスキルセットを解説します。
- システム開発
- Web開発
- アプリ開発
- 組み込みソフト開発
- 運用・監視
- インフラ構築
システム開発
企業の業務システムなどを開発する、システム開発で必要なスキルは下記のとおりです。
- プログラミングスキル(主にJavaやC#など)
- 業務知識
- ドキュメント作成スキル
システム開発にもさまざまな案件がありますが、JavaやC#などを用いた開発案件が比較的多いです。
また、システム開発ではWeb開発などと比較すると、設計書などのドキュメントを重視する企業が多い傾向があります。そのため、定められたルールに沿った設計書の作成はもちろんですが、WordやExcelといったアプリケーションのスキルも必要です。
Web開発
Web開発とは、Webブラウザ上で動作するWebアプリケーションの開発を指します。Web開発に必要なスキルは下記のとおりです。
- バックエンドのプログラミングスキル(主にPython・PHP・Rubyなど)
- フロントエンドの開発スキル(HTML・CSS・JavaScriptなど)
- Webデザインスキル
Webアプリケーション開発には、バックエンド開発とフロントエンド開発があります。 それぞれ、使用するプログラミング言語が異なります。
Web開発では、プログラミングなどのスキルに加えてWebデザインスキルもあれば、プロジェクトでも重宝される場合が多いのです。
スマートフォンアプリ開発
スマートフォンアプリ開発とは、iPhoneやAndroid上で動作するスマートフォンアプリの開発です。スマートフォンアプリ開発で必要なスキルは下記のとおりです。
- プログラミングスキル(主にSwift・Kotlinなど)
- スマートフォンOSに関する知識
多くのスマートフォン開発では、SwiftやKotlinなどのプログラミング言語を使用します。また、スマートフォンOS(iOS、Android)に関する知識も必要です。
組み込みソフト開発
組み込みソフト開発とは、
- 家電製品
- 自動車
- 医療機器
などに組み込まれるソフトウェアの開発を指します。組み込み開発に必要なスキルは、下記のとおりです。
- プログラミングスキル(主にC言語やC++・Javaなど)
- 組み込みOSに関するスキル
同じ組み込み開発でも、用途によって使用するプログラミング言語は異なります。主に下記のプログラミング言語を使用します。
- C言語
- C++
- Java
また、下記のような組み込みOS(組み込みシステムを制御するオペレーティングシステム)に関する知識も必要です。
- FreeRTOS
- VxWorks
- μITRON
- T-Kernel
運用・監視
運用・監視とは、システムを安定して稼働させたり、障害や異常をチェックしたりする案件です。求められる主なスキルは、下記のとおりです。
- システム運用や保守に関するスキル
- RPAなど運用の自動化・効率化に関するスキル
- アプリケーション開発に関する広い知識
- ITIL(ITサービスマネジメントの成功事例をまとめたガイドラインの知識
- RPA(Robotic Process Automation:コンピューター上で行われる業務プロセスや作業を自動化する技術)のスキル
そのほかにも、さまざまなアプリケーションの運用・監視を行う可能性があるため、アプリケーションに関する幅広い知識が求められます。
インフラ構築
インフラ構築とは、企業内のネットワーク、サーバーなどのインフラを設計、構築する業務を指します。求められる主なスキルは下記の4つです。
- サーバーに関するスキル
- ネットワークに関するスキル
- セキュリティに関するスキル
- クラウドサービスに関するスキル
インフラの案件を受注するなら、サーバーやネットワークのスキルが必要不可欠です。
また、近年は物理的なサーバーを使用せず、インフラをクラウド上に構築する傾向があります。そのため、クラウドに関する知識も重視されます。
フリーランスエンジニアがスキル不足だとどうなる?
フリーランスエンジニアがスキル不足だと、下記のとおり多くの悪影響が生じます。
- 案件を獲得できない
- 案件を獲得できたとしても継続的な仕事になりづらい
- 安い単価の案件しか受注できなくなる
フリーランスエンジニアは、案件を獲得しないと収入を得ることはできません。スキルが不足していると、案件の獲得までに時間がかかります。
仮に案件を獲得できたとしても、早々に契約を打ち切られるリスクもあります。
またスキルが不足しているということは、誰でも対応できる案件、あるいは誰もが見向きもしないような安い単価の案件を対応せざるを得なくなるということです。
フリーランスエンジニアがスキル不足だとどのようなリスクがあるのか、また、スキル不足の解消法について、下記の記事で詳しく解説しています。
フリーランスエンジニアがスキルアップする方法
研修や教育を受けられる会社員のエンジニアと異なり、フリーランスエンジニアは、自分自身でスキルアップする必要があります。
フリーランスエンジニアがスキルアップする方法は、下記の3つです。
- エンジニア向けのイベントに参加する
- レベルの高い案件を獲得する
- 書籍やネットで知識のアップデートをする
フリーランスエンジニアがスキルアップしながら案件獲得するには?
プログラミングスクールによっては、フリーランスエンジニアがスキルアップしながら案件を獲得できます。
例えばSAMURAI ENGINEER(侍エンジニア)のフリーランスコースは、最短3ヵ月で3~5万円の案件獲得を目指す「収入獲得」を目的とした実践的なカリキュラムが特徴です。
効果的なプロフィールの書き方など、案件獲得のためのノウハウを徹底的にご指導しますので、まずはぜひ、無料カウンセリングでご相談ください。
まとめ
フリーランスエンジニアは、スキルがないと安定した収入を継続的に得るのは困難です。フリーランスエンジニアを目指すのであれば、最低限のスキルを習得し、案件をこなして実績を積みましょう。
また現在フリーランスエンジニアとして働いている方も、継続してスキルアップする姿勢を忘れずに、市場価値の向上を目指してください。
この記事のおさらい
フリーランスエンジニアに共通なスキルセットは下記のとおりです。
・ITスキル
・自己管理能力
・営業力
・コミュニケーションスキル
・事務能力
・ブログ・SNSを活用したセルフブランディングスキル
フリーランスエンジニアがスキル不足の場合、エンジニアにとって不利な状況に陥ります。具体的には下記のようなことが起こります。
・案件を獲得できない
・案件を獲得できたとしても継続的な仕事になりづらい
・安い単価の案件しか受注できなくなる