こんにちは!フリーランスの長野です。
Java10が2018年3月についにリリースされました。6ヶ月ぶりのアップデートですが、新しい機能が追加されています。これまで3、4年ごとに更新されてきたJavaですが、今後は6ヶ月ごとにアップデートされていきます。
そこでこの記事では、Javaの最新動向について
- そもそもJavaとは?
- Javaの最新バージョンは?
- バージョンの確認方法
- ダウンロードとインストールの方法
- Javaの最新技術
という基本的な内容から
- GUI開発の最新情報
- フレームワーク最新情報
など応用的な内容についても解説していきます。今回はJavaの最新動向について、わかりやすく解説します!
なお、Javaの記事については、こちらにまとめています。
そもそもJavaとは?
Javaの最新動向の説明に入る前に、まずはJavaについて簡単におさらいしておきましょう。Javaは1990年代にSun Microsystemsが開発・発表したオブジェクト指向という考え方を取り入れた言語です。
2010年にOracleが買収し、Oracle製品の1つになりました。Javaは家電やモバイル機器を始めとして、多くのデバイスに搭載されています。
国内でもスマートフォンなどに搭載されていて、アプリ開発を行うにはJava言語を使って開発することになります。Javaについては、こちらのサイトでも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
Javaの最新バージョンは?
この記事の公開時点(2018/6/26)の最新バージョンはJava10です。Java10は2018年3月20日に正式リリースされました。
これまでは数年ごとに大きな機能追加を行いアップデートしてきましたが、Java9以降は6ヶ月ごとにアップデートを行うとOracle社は発表していました。その発表どおり6ヶ月でのアップデートとなりました。
これまでは数年ごとのアップデートだったので、Javaは他の言語や技術と比較すると、進化の遅い、やや古めかしいものと見られるようになっていました。こうした反省をふまえてJavaをこれまでより速いペースで前進させようとしているようです。
また、次のバージョンJava11からライセンス、サポートポリシーなどが大きく変わると発表されています。こちらで詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
バージョンの確認方法
Javaの最新バージョンについてお伝えしましたが、では皆さんのパソコンにインストールされているJavaのバージョンはどれでしょうか?インストールされているJavaのバージョンを一緒に確認していきましょう。
ここではWindows10での確認方法を説明します。JavaのバージョンはJavaコントロール・パネルで確認できます。
Javaコントロール・パネルの探し方ですが、Java 7 Update 40(7u40)以降とそれ以前で方法が違います。ここではJava 7 Update 40(7u40)以降について説明します。Javaコントロール・パネルはWindowsスタート・メニューから検索できます。
2.「プログラム」 (Windows 10では「すべてのアプリ」)をクリックします
3.「システム」を選択します
4.「Java」プログラム・リストを探します
5.「Javaの構成」をクリックしてJavaコントロール・パネルを起動します
Java 7 Update 40(7u40)以前の検索方法についてはこちらを参考にしてください。
引用元:Java https://java.com/ja/download/help/win_controlpanel.xml
また、Macでの確認方法についてはこちらを参考にしてください。
引用元:Java https://java.com/ja/download/help/mac_controlpanel.xml
ダウンロードとインストールの方法
最新バージョンJava10をダウンロード、インストールする方法について説明します。Java10はこちらからダウンロードできます。
引用元:ORACLE http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/jdk10-downloads-4416644.html
OSを選択してダウンロードしましょう!
インストール方法については、Java8以前と大きく変わっていません。こちらのサイトで詳しく解説していますので、参考にして下さい。
アップデート
Java9以前のバージョンがインストールされている場合、Java10にアップデートするには現在のバージョンをアンインストールする必要があります。Javaをアンインストールできたら、前章のダウンロードの方法を参考にしてJava9をインストールしてください。
Windows 10-プログラムのアンインストール
2.「設定」を選択します
3.「システム」を選択します
4.「アプリと機能」を選択します
5.アンインストールするプログラムを選択し、「アンインストール」ボタンをクリックします。
6.プロンプトに従って、アンインストールを完了します
公式参考サイト
引用元:Java https://java.com/ja/download/faq/remove_olderversions.xml
Eclipseでの利用
こちらのサイトで解説しているPleiadesでJava10の開発環境も自動構築することができます。最新の「Pleiades All in One」を選択するとJava10に対応しています。
Pleiadesの環境が構築できたらJavaのプロジェクトを新規作成するときに「JavaSE-10」を選択してください。これでJava10を使うことができます。
Javaの最新技術
最近の3回のバージョンアップでどのような機能が更新されたか簡単にご紹介します。
Java8
まず、Java8ですが2014年3月18日にリリースされました。主な機能追加について6項目ご紹介します。
項目 | 説明 |
---|---|
ラムダ式 | メソッド定義を式として扱える機能を追加 |
Stream API | 配列やListなどのコレクションの要素データの操作を簡潔に記述 |
Optional | nullチェック処理を簡潔に記述 |
日付時刻API | Instant、LocalDateTime、ZonedDateTimeの追加 |
Interfaceの機能追加 | defaultメソッド、staticメソッドの実装が可能 |
アノテーションの強化 | 変数の型やジェネリクスの型パラメータに対しても使用可能 |
これらの新機能については、こちらで詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
Java9
Java9は2017年9月22日にリリースされました。現在(2018年6月26日)ではJava10がリリースされたため、Java9のサポートは終了しています。Java9以降で使える主な新機能について9項目ご紹介します。
項目 | 説明 | |
---|---|---|
1 | JShell | コンパイルなしのスクリプトで実行することが可能に |
2 | Project Jigsaw | モジュール化システム Javaライブラリの複雑な依存関係、クラスパス設定が解消 |
3 | 不変コレクションの生成 | ofメソッドで初期値付き不変コレクションの記述が簡潔に |
4 | 匿名クラスでのダイヤモンド演算子 | 匿名クラスの総称型を省略して記述可能に |
5 | Interface内のprivateメソッド | Interface内でprivateメソッドを定義可能に (Java8でdefaultメソッドとstaticメソッドは定義可能) |
6 | try-with-resources文の改良 | try節内でのクラス宣言が不要に |
7 | Stream APIでのメソッドの追加 | takeWhile、dropWhile、ofNullableの追加 |
8 | Optionalクラスでのメソッドの追加 | ifPresentOrElse、or、streamの追加 |
9 | Deprecatedアノテーションの強化 | forRemoval(削除されるか?)、since(いつから?)の追加 |
これらの新機能については、こちらで詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
Java10
Java10は2018年3月20日に正式リリースされました。Java9から6ヶ月ぶりのアップデートになるので、追加された新機能はこれまでに比べると多くはありません。
主な新機能について3項目ご紹介します。
項目 | 説明 |
---|---|
ローカル変数の型推論 | varを用いたローカル変数の型推論 |
copyOfメソッドの追加 | コレクションのコピーメソッドの追加 |
orElseThrowメソッドの追加 | Optionalでのメソッドの追加 |
これらの新機能については、こちらで詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
GUI開発の最新情報
Javaでアプリケーションを開発する際に必要なのが、GUIの開発ですよね。
ちなみに、GUIとはGraphical User Interfaceの略称で、操作対象が画像や図形、アイコンなどで表現され、キーボードからの入力やマウスのクリックなどで直感的にコンピュータを操作することができます。
Javaでは長年SwingというGUI開発フレームワークが使用されてきました。しかし、Java8以降ではJava SEの標準GUIフレームワークはJavaFXに置き換えられました。JavaFXはFXMLと呼ばれるXMLとCSSを併用してGUIのデザインを記述します。
処理を行うJavaクラスとデザイン作成のFXMLを分離し、分業しやすくなったのが大きな特徴です。URL:は、こちらで詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
フレームワーク最新情報
先ほどは最新のGUI開発フレームワークについて説明しました。フレームワークには開発を効率化してくれる機能群と、ソフトウェアの骨組みが用意されているので、開発者にとってはとてもありがたいものです。
Javaは人気のプログラミング言語ですので、フレームワークの種類が多すぎて、どれを使うべきか悩ましいです。
しかもフレームワークにもトレンドがあり、もしすぐに使えなくなってしまった場合、「学習に費やす時間も無駄になってしまう」ということも起こりかねません。ですので、2017年時点でのJavaのフレームワークについてまとめました。
JavaフレームワークのおすすめランキングTop3は以下のとおりです。
- 1位:Spring Framework
- 2位:Play Framework
- 3位:JSF(JavaServer Faces)
詳しい内容については、こちらを参考にしてください。
最新情報の入手方法
Java10から6ヶ月ごとにアップデートされるようになるなど、日々目まぐるしく情報が更新されています。最後にJavaに関連する最新ニュースや解説記事をまとめたサイトをご紹介します。
「Java」関連の最新 ニュース・レビュー・解説 記事 まとめ
http://www.itmedia.co.jp/keywords/java.html
まとめ
今回はJavaの最新動向について解説してきましたが、いかがでしたか?これまでは数年ごとのアップデートだったJavaも、進化の遅い、やや古めかしいものと見られないように6ヶ月という早いペースで前進させようとしています。
特にライセンスやサポートポリシーの大きな変更は今後影響も出てくると思われます。Javaの動向には今後も注意を払っていきたいですね!