【pandas入門】DataFrameを使ったデータの操作を覚えよう

こんにちは!インストラクターのフクロウです!

Pandasの使い方について、侍ではいくつか記事を公開してきました。


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更新日:2024年5月6日

この記事では、DataFrameを使ったデータ操作を学んでいきます。

特に、「pandasによる統計量の計算とデータの前処理」について見ていきますよ。

  • DataFrameとは
  • DataFrameの基本操作
  • DataFrameで統計量の算出
  • DataFrameでデータの前処理

などについて紹介します。データ解析をするときにはもうおなじみになったpandasのDataFrame、この期に使いこなしちゃいましょう!

目次

DataFrameとは

DataFrameとは、Pandasの提供するデータ形式の一つです。行、列の名前をもたせることができ、さながらMicrosoft ExcelなどのSpreadsheetのような見た目をしています。

DataFrameの操作

このセクションでは、DataFrameの基本的な操作を確認します。

また、データ解析の際に必要なデータの統計量の計算についても触れていきます。まずはライブラリをimportしましょう!

import pandas as pd
import numpy as np
from sklearn import datasets
from scipy import stats

そしてデータフレームの作成です。

iris = datasets.load_iris()
df = pd.DataFrame(iris.data)
df["label"] = [iris.target_names[i] for i in iris.target]

DataFrameの基本的な操作

df.shapeでサイズ確認

DataFrameのサイズをまずは確認してみましょう。

df.shape
#(150, 5)

numpy.arrayに似ていますね。

先頭要素・末尾要素の取り出し

DataFrameの先頭要素を取り出してみます。

df.head()

[出力結果]

df.head()そのままで使うと、先頭5行を取り出します。df.head(N)のように数字を指定すれば、先頭N行を取り出します。ではその逆で、後ろからN行を取り出す場合です。

df.tail()

[出力結果]

こちらも末尾からN行取り出すには、df.tail(N)とします。

スライス

numpy.arrayやPythonのlistには、スライス記法という物がありました。同じようなことをDataFrameでもやってみましょう。

df[0:5] # スライス

[出力結果]

df[~]とすることで、listのようにスライスできます。

また、行だけでなく、列も含めてスライスしたい場合は、df.ilocを使ってスライスします。カッコの中はnumpy.arrayのスライスと同様です。

df.iloc[:5,:-1] # numpy.arrayのようなスライスもできる

[出力結果]

もちろん、特定の要素を取り出すこともできます。

df.iloc[2,3]
# 0.2

統計量

統計量の計算を一発でやってしまいましょう。df.describe()メソッドを使うと、各特徴ごとに以下のような条件を計算したDataFrameを返します。

df.describe()

[出力結果]

DataFrameでデータの前処理

Deep Learningをするにもscikit-learnに入っているような従来の機械学習をするにも、データの前処理は欠かせません。この前処理、実際にやってみると機械学習のモデルを組むことよりも大変だったりします。

これをDataFrameの機能を使って簡単に終わらせてしまいましょう。

標準化

標準化は、データをN(0,1)になるように変換します。つまり以下の処理を行います。

 (x - x_mean) / x_std

さて、scipyの関数を使えば簡単にできてしまうこの標準化、DataFrameと組み合わせて使ってみましょう。DataFrameの各行、あるいは各列に対する処理をするにはdf.applyメソッドを使います。

例:df.apply(関数, axis=適用したい軸)

df2 = df.iloc[:,:-1].apply(stats.zscore, axis=0)

[出力結果]

stats.zscoreは標準化を行う関数です。ここで、dfの最後の列にデータラベルが入っているため、標準化を適用しては行けないことに注意して下さい。ちなみにこれを可視化してみると以下のようになります。

df2[:20].plot(kind="bar", subplots=True, figsize=(10,10))

[出力結果]

正規化

正規化は以下の処理のことです。

(x-x_mean)/(x_max - x_min)

さて、この関数もSciPyにあればよかったのですが、見つけられませんでした。ではこの関数を、DataFrameのメソッドを組み合わせて作ってみましょう。

df0 = df.iloc[:,:-1]   # 毎回スライスするのはくどいので別の変数に代入しておきます。
df3 = (df0 - df0.mean()) / (df0.max() - df0.min())
df3.head()

[出力結果]

ちなみにこれを可視化すると以下のようになります。

df3[:20].plot(kind="bar", subplots=True, figsize=(10,10))

[出力結果]

まとめ

どうだったでしょうか。pandasのDataFrameにはこの他にも、欠損値を埋める関数や、np.whereのような機能などのたくさんのデータ処理に向いた機能が揃っています。実際のデータ解析に使うデータがirisデータのようにきれいであることは滅多にありません。

そんなときにDataFrameを使えば、比較的簡単にデータを整形することができちゃいます! (このあたりについては侍エンジニアのマンツーマンレッスンでもよく解説する内容です。)

この記事をとっかかりにして、pandasの使い方を勉強してみてください!

この記事を書いた人

【プロフィール】
DX認定取得事業者に選定されている株式会社SAMURAIのマーケティング・コミュニケーション部が運営。「質の高いIT教育を、すべての人に」をミッションに、IT・プログラミングを学び始めた初学者の方に向け記事を執筆。
累計指導者数4万5,000名以上のプログラミングスクール「侍エンジニア」、累計登録者数1万8,000人以上のオンライン学習サービス「侍テラコヤ」で扱う教材開発のノウハウ、2013年の創業から運営で得た知見に基づき、記事の執筆だけでなく編集・監修も担当しています。
【専門分野】
IT/Web開発/AI・ロボット開発/インフラ開発/ゲーム開発/AI/Webデザイン

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