そこでこの記事では、Javaでの64bit版と32bit版について
- そもそもJavaとは?
- JREとJDKの違いは?
- 64bitと32bitの違いは?
- 64bit版か32bit版か確認する方法
- 64bit版のダウンロード
- 64bit版と32bit版を共存させる場合の注意
など基本的な内容から実用的な内容についても解説していきます。
今回はJavaでの64bit版と32bit版について、わかりやすく解説します!
なお、Javaの記事については、こちらにまとめています。
そもそもJavaとは?
Javaの64bit版について説明する前に、まずはJavaについて簡単におさらいしておきましょう。
Javaは1990年代にSun Microsystemsが開発・発表したオブジェクト指向という考え方を取り入れた言語です。2010年にOracleが買収し、Oracle製品の1つになりました。Javaは家電やモバイル機器を始めとして、多くのデバイスに搭載されています。
国内でもスマートフォンなどに搭載されていて、アプリ開発を行うにはJava言語を使って開発することになります。Javaについては、こちらのサイトでも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
JREとJDKの違いは?
Javaと言っても、実際にはいろいろな種類があるのをご存知でしょうか?
これまでJavaでのプログラム開発をしていなくても、WEBサイトを見ていたり、何かしらソフトウェアをインストールする際に一緒にインストールしたことがあるかもしれません。
この場合にインストールされたのはおそらくJREです。JREとはJava Runtime Environmentの略称で、簡単に言うとJavaで作られたアプリケーションを動かすために必要なソフトのことです。
例えば下記のサイトもJavaで作られています。
将棋倶楽部24
https://www.shogidojo.net/
こういったサイトを利用するにはJavaアプレットを動かすために必要なJREを先にインストールしておく必要があります
これに対して、Javaでプログラミング開発の際に必要になってくるのが、JDKです。JDKはJava SE Development Kitの略です。Javaでプログラムを作成する際に必要な開発キットになります。JDK内にはJREも含まれています。
ここでJava SEという言葉が出てきましたが、これはJava Standard Editionの略です。Javaでプログラミングを行う際に最低限必要な機能をまとめたものになります。
JRE、JDKやJava SEについてはこちらで詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
64bitと32bitの違いは?
そもそもbitとは何でしょうか?
bitとはコンピュータで取り扱う情報の最小単位です。コンピュータでは「0」か「1」で情報を処理します。
では64bitと32bitの違いは何かというとCPUの違いです。CPUとは計算処理を行ったり、マウスやキーボードからの入力をモニターなどに出力する処理を行うコンピュータの部品です。
CPUとは簡単に人で例えると「脳」と言ってもいいでしょう。CPUについてもう少し詳しく説明すると、CPUには処理を行う部分と処理前や処理後の情報を記憶しておく部分があります。
64bitや32bitはこの情報を記憶しておく量を表しています。数字が大きい方がたくさんの情報を記憶しておくことができます。
64bitの場合は2の64乗で18446744073709551616通り、32bitの場合は2の32乗で4294967296通り情報を記憶しておくことができます。
たくさんの情報を記憶しておくことで、その記憶を処理にすぐに使えるので処理が早くなったり、複雑な処理も可能になります。またパソコンにはCPUの他にも「メモリ」という部品で情報を記憶しています。
32bitのCPUの場合はメモリも4GBまでという制限があり、情報量が多かったり、複雑な処理が必要な場合には向いていません。
64bit版か32bit版か確認する方法
Javaは冒頭でお伝えしたように、ソフトウェアやWEBページで使われています。
Javaで作成したソフトウェアの場合、パソコンが64bit版か32bit版かで影響を受ける場合もあります。またJavaで開発するソフトウェアも影響を受ける場合もあります。
WEBページの場合はWEBページを表示するブラウザ(Internet ExplorerやGoogle Chrome、MacのSafariなど)が64bit版か32bit版かで影響を受ける場合もあります。
64bit版で32bit版は動くこともありますが、32bit版で64bit版を動かすことはできません。
それでは、あなたが使っているパソコンがどちらか確認する方法についてみていきましょう。
パソコンを確認する方法
Windows10で確認する方法について説明します。
「設定」→「システム」→「バージョン情報」を表示します。「デバイスの仕様」の「システムの種類」で確認することができます。
ブラウザを確認する方法
ブラウザも確認しましょう。
ブラウザの場合、最近は64bit対応版が増えて確認が難しくなってきていますが、こちらのサイトにアクセスするだけで確認することができます。
確認くん
http://www.ugtop.com/spill.shtml
「現在のブラウザー」で「Win64; x64」となっていれば64bit版です。
32bit版の場合「WOW64」という表示かもしくは表示されないようです。
64bit版のダウンロード
JREの場合
JREの場合はこちらのサイトから64bit版、32bit版のいずれかを選択してダウンロードすることができます。
https://java.com/ja/download/manual.jsp
JDKの場合
JDKの現時点(2018/7/4)での最新バージョンはJava10です。
JDKはJava9から32bit版には対応しなくなりましたので、注意しましょう。
最新Java10の64bit版のダウンロードについてはこちらで詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
64bit版と32bit版を共存させる場合の注意
JREの場合
64bit版Windowsに両方のJREを入れた場合、Javaを直接動かすと、64bit版が優先されるようです。32bit版で動かす必要があれば64bit版のJREを削除する必要が出てくるかもしれません。
JDKの場合
JDKで複数のバージョンを使い分ける方法については、こちらで詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
まとめ
今回はJavaを扱う上で64bitと32bitの違い、どちらのbit対応か確認する方法、共存させる場合の注意などについて説明しましたがいかがでしたか?
JDKでは64bitのみの対応へ移行してきています。とは言えプロジェクトによっては古い32bitバージョンを使用することもあるかと思われます。
この記事を繰り返し参考にしながら、臨機応変に対応していきたいですね!