皆さんは、VBAでファイルを出力する方法を知っていますか?Excelを使っていると、データを別ファイルで保存するケースはよくありますよね。そこで今回は、
- VBAでファイルを出力する流れとは
- ファイルパスを指定した出力方法
- Open、Print、Closeステートメントの使い方
- セルから取得した値をファイルに出力する方法
といった基礎的なことから、応用的な方法まで、徹底的に解説します!
VBAでファイル出力する為に覚えておくべきこととは
最初に、ファイルを出力するときの流れについて説明します。データをファイル出力する場合は、基本的に次のような流れとなります。
- Openステートメントでファイルパスを指定してファイルを開く
- Printステートメントでデータを入力する処理を書く
- Closeステートメントでファイルを保存して閉じる
詳しく解説します。
Openステートメント
Openステートメントは次のように書きます。
Open ファイルパス For Output As #番号
ファイルパスにファイルが存在した場合はファイルを開き、なかった場合は新規作成します。ファイルパスで指定したファイルが存在しない場合は、ファイルを新規作成します。Outputは全てのデータを消して上書きするという意味で、Appendにするとデータを残しつつ最終行に追加することもできます。
また、#番号はファイルを開いたときにつける番号です。この番号に対して、PrintやCloseを指定することで、同じファイルに対してデータ入力、ファイルを閉じるなどの操作をすることができます。
Printステートメント
Printステートメントは次のように書きます。
Print #番号, ファイルに書き込む値
#番号はOpenで指定した番号と同じ番号を入力します。その後、カンマ(,)で区切って値を入力するとデータを書き込むことができます。通常はこのPrint文を、While文またはFor文でループ処理してデータを入力します。
Closeステートメント
Closeステートメントは次のように書きます。
Close #番号
Openで指定した番号をCloseの後に入力することで、保存してファイルを閉じることができます。
ファイル出力サンプルコード
Open、Print、Closeを使った簡単なサンプルを用意しました。
サンプルコード:
Sub outTxtFile1() Dim strFilePath As String strFilePath = ActiveWorkbook.Path & "test1.txt" 'ファイルパス Open strFilePath For Output As #1 Dim i As Integer For i = 1 To 5 Print #1, CStr(i) Next i Close #1 MsgBox "ファイルの作成が完了しました", vbInformation End Sub
- OpenステートメントでstrFilePathのファイルを開く
- For文でPrintステートメントを5回実行してデータを書き込む
- Closeステートメントでファイルを保存して閉じる
の流れでコードを書いています。ちなみにPrintのあとにあるCStrは、数値iの余白を削除するために入れています。なお、Cstr(i)の部分をセルの値を取得するCells等に書き換えることで、セルから取得した値をデータ保存をすることができます。
サンプルをCellsに置き換えた例:
Sub outTxtFile2() Dim ws As Worksheet Set ws = ThisWorkbook.Worksheets("Sheet1") Dim strFilePath As String strFilePath = ActiveWorkbook.Path & "test2.txt" Open strFilePath For Output As #1 Dim i As Integer For i = 1 To 5 Print #1, ws.Cells(i, 1).Value Next i Close #1 MsgBox "ファイルの作成が完了しました", vbInformation End Sub
Sheet1のA1 ~ A5までの値を、ファイルに書き込んでいます。このように、少し応用するだけでも簡単にファイル出力機能を作ることができるので、覚えておくと便利ですね。
まとめ
今回は、ExcelVBAでファイル出力する方法について解説しました。Excelはデータを扱うツールなので、ファイルに出力して使ったりするケースはよくあります。Open、Print、Closeの関係と使い方さえ覚えておけばすぐに使えるので、ぜひ使ってみてくださいね!