この記事では、おすすめのJavaScriptフレームワークを紹介します。
JavaScriptのフレームワークにはどんなものがあるんだろう?
使いやすいおすすめのフレームワークとかもあるのかな?
JavaScriptのフレームワークは数多くあるため、どれを選べばいいのかわからない人は多いですよね。メリットやデメリット・できることなど、フレームワークごとで特徴は異なるため、用途に適したツール選びが重要です。
そこで、今回はJavaScriptのフレームワークを一覧にまとめて比較解説します。活用するメリット・デメリットを解説しつつ、初心者におすすめのフレームワークも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
本記事を読む前に、そもそもJavaScriptとはどんなプログラミング言語なのかをおさらいしておきたい人は、次の記事を参考にしてください。
- 幅広い端末に対応するアプリ開発には「AngularJS」がおすすめ
- 読み込みが速いWebページの開発には「Vue.js」がおすすめ
- 「jQuery」はブラウザを問わず使える万能ライブラリ
JavaScriptのフレームワーク一覧・比較
はじめに、今回紹介するJavaScriptのフレームワークを一覧にまとめて紹介します。
※扱いやすさは初心者向けかどうか・コードの簡単さから独自に算出しています。
「AngularJS」は需要があるものの、難易度がやや高めです。初心者でも扱いやすく仕事にも繋げていきたいと考える場合は「Vue.js」や「jQuery」の習得をおすすめします。
一方でリリースされて間もない「qwik」などは求人数が少ないため、メインで学習するメリットは高いとはいえません。必要に応じて習得しましょう。
JavaScriptのフレームワークは、種類が多くトレンドも移り変わりが早いです。これからJavaScriptフレームワークの習得を考えている方は、自分が学習する目的を踏まえた上で学ぶフレームワークを選んでいくことが大事と言えるでしょう。
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JavaScriptのフレームワークおすすめ7選
ここでは、JavaScriptの人気フレームワークを7つ紹介します。
それぞれメリットやデメリットが存在するので、作成したいアプリケーションにとってどれが一番最適なものか選ぶのも重要な作業となるでしょう。
自身のJavaScriptスキルレベルや目的を考慮したフレームワーク選びの参考にしてください。
refine
特徴 | 社内ツールや管理画面などが得意 |
主な用途 | 小規模なWebアプリケーションの開発 |
refine(リファイン)は、ReactでWebアプリケーションを開発するためのフレームワークです。
このフレームワークは、JavaScriptのさまざまなライブラリやフレームワークを組み合わせて利用することができるようになっています。また、データのCRUD(登録/参照/更新/削除)処理や一覧画面などを簡単に実装できる点もrefineが高い人気を集めている理由の1つです。
社内ツールや管理画面などの開発に向いており、小規模なWebアプリケーションを手軽に実装したい人にはおすすめのJavaScriptフレームワークといえます。
Svelte
特徴 | コンパイラを備えた高パフォーマンスが魅力 |
主な用途 | 性能が求められるWebアプリケーションの開発 |
Svelte(スベルト/スヴェルト)は、JavaScriptのWebアプリケーションフレームワークでありながら、コンパイラの機能も有しています。
React.jsやVue.jsは実行時にプログラムを解釈する仕組みであるため、処理が重くなったり時間がかかることがあります。一方でSvelteは実行前にコンパイルという処理を行い、最適化されたJavaScriptに変換しているため、処理が軽く、速い点が特徴です。また、他のフレームワークと比較すると少ないコード量で実装できるため、読みやすくバグ発生率も下げることができます。
パフォーマンスが求められるWebアプリケーションを実装したい人には、おすすめしたいフレームワークといえます。
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Vue.js
特徴 | SPAを得意としており高い人気を集める |
主な用途 | SPAを用いたフロントエンドの開発 |
Vue.js(ビュージェイエス)は、自由度の高いフレームワークとして人気を集めています。
幅広い規模のアプリケーションの開発に向いているといわれています。他のライブラリを導入し、組み合わせることができることから、自由度が高く効率よく開発できることが特徴的です。
Vue.jsはSPA(シングルページアプリケーション)開発に多く使われており、パフォーマンスの高さや高い機能性などを理由に高い人気を集めています。多くの企業が採用しており案件も豊富なため、これからJavaScriptフレームワークを学びたいと考えている人には、おすすめです。
Vue.jsについての詳しい説明は以下のリンクを参考にしてみてください。
AngularJS
特徴 | Googleが開発したWebフレームワーク |
主な用途 | 各機能が独立したWebアプリまたはスマートフォンアプリの開発 |
AngularJS(アンギュラージェイエス/アングラージェイエス)は、Googleが開発しているフレームワークであり、代表的なJavaScriptフレームワークの1つです。
AngularJSはブラウザが動作する端末であれば動作するため、AndoroidやiOSなどスマホ向けのOSを意識せずにWebアプリケーションを開発できます。また、AngularJSの設計思想通りにプログラミングすれば、効率的に開発できる点も特徴といえます。
JavaScriptを勉強し始めた人も、一度は聞いた事があるくらいの有名なフレームワークです。AngularJSは、システムの管理画面系アプリケーションやページ数の少ないWebアプリケーションに向いています。
管理画面などのような「CRUD系アプリ」や「業務系アプリ」といった各機能が独立している画面の開発を得意としており、フォームを使ってデータなどの送受信を行うようなアプリの開発に向いています。一方でゲームなどのように変化するデータの量が多く速度が重視されるアプリや、シングルページアプリケーションなどの開発はあまり向いていません。
AngularJSについての詳しい説明は、以下のリンクを参考にしてみてくださいね。
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Alpine.js
特徴 | モダンかつ簡易的Webアプリ開発向けの軽量フレームワーク |
主な用途 | 簡易的なWebアプリケーションの開発 |
Alpine.js(アルパインジェイエス)は「Simple. Lightweight.Powerful as hell.(単純、軽量、極めて強力)」を掲げているWebフレームワークです。
このフレームワークは15の属性、6個のプロパティ、2個のメソッドで構成されており、Webアプリケーションを開発するために必要な最小限の機能を有しています。HTML内にJavaScriptのコードを記述できるようになっているため、JavaScript初心者でも簡単に導入できる点が特徴です。
既存Webアプリケーションをモダンにしたい人、簡易的なWebアプリケーションを時間をかけずに開発したい人にはおすすめのフレームワークといえます。
Solid
特徴 | パフォーマンス重視のReact系フレームワーク |
主な用途 | 性能が求められるWebアプリケーションの開発 |
Solid(ソリッド)は、パフォーマンスを重視したWebアプリケーションフレームワークです。
このフレームワークはReact.jsの影響を色濃く受けており、Reactが有するさまざまな機能を標準的に備えています。また、コードも似ているだけでなく、より効率的に実装できるように改良されているため、学習コストが低く簡単に開発ができる点が特徴といえます。
さらに、数あるJavaScriptフレームワークの中でも、Solidはトップを争うほどの高いパフォーマンスを持っています。フレームワーク自体のサイズも小さいためアプリケーションのロード時間が短く、ユーザーの満足度向上にも良い影響を与える点も魅力といえるでしょう。
qwik
特徴 | 極限まで抑えたサイズにより高速読み込みが可能 |
主な用途 | 性能が求められるWebアプリケーションの開発 |
qwik(クイック)、は2023年5月に一般公開された新しいWebフレームワークです。
このフレームワークはパフォーマンスを最重視しており、Webサイト表示時に必要な箇所のみ読み込めるようになっています。また、わずか1KbのJavaScriptファイルさえあれば起動できるため、Webページの読み込みを高速化できる点も魅力です。
高速なWebサイトをつくりたい人には、おすすめしたいフレームワークの1つです。
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JavaScriptのフレームワークを使用するメリット・デメリット
ここからは、JavaScriptのフレームワークを使用するメリット・デメリットをそれぞれ解説します。
メリット
JavaScriptのフレームワークを利用する主なメリットは、次のとおりです。
それぞれ詳しく解説します。
作業効率がアップする
フレームワークを使用し開発することで、コーディングの手間を省き作業を効率化することができます。コーディング量が減る事で、フレームワークを使用しない場合と比べ短時間で高品質な成果物を作ることができるのです。
また、フレームワークには、再利用可能なクラス・ライブラリ等が含まれており、それらをルールに従って利用すれば、高い生産性を期待できます。
品質向上・安定に寄与する
ある機能をフレームワークを利用せずに実現する場合、どのようにプログラミングするかはエンジニアに委ねられることになります。しかし、エンジニアのレベルや考え方によっては、多くのバグが発生したり他の人が読みにくく保守性が低くなってしまうリスクが高まりがちです。
一方でフレームワークを利用すればコードの統一性が担保されるため、読みやすく理解しやすいコードを書けるようになります。
その結果、品質向上や安定性を向上することが可能です。
案件を獲得しやすくなる
世の中に数多く存在している実際のプロジェクトでは、JavaScriptのみを使用しているところは多くありません。生産性向上などを期待して、何らかのJavaScriptフレームワークを導入しているケースがほとんどです。
このような背景もあり、JavaScriptフレームワークの案件は豊富にあるのが特徴です。そのため、JavaScriptのフレームワークを習得すれば、案件の獲得率をアップできる点がメリットの1つです。
デメリット
続いて、JavaScriptフレームワークのデメリットを解説します。
それぞれ詳しく解説します。
習得コストが掛かる
JavaScriptのフレームワークを活用するためには、それぞれのルールを覚えないといけないため、JavaScript以外にも学習にコストが掛かります。
また海外発のフレームワークが多いため、英語のドキュメントしかなかったり情報があまりネット上に充実していない場合があるのもネックになります。
複数フレームワークの習得が必要になる
フレームワークは企業や案件によって使用するものが異なる場合があるので、その時々に合わせて使用するフレームワークを学習する必要があります。
チーム開発では自分だけ習得しているフレームワークを使うということはできないので、習得したフレームワークを活かすなら案件を選んでいく必要があるでしょう。
有償のフレームワークもある
JavaScriptのフレームワークは無償で利用できるものもありますが、中には有償のものも存在します。特に高機能なものや充実したサポート体制を求める場合は、有償であるケースが一般的です。
あらかじめ調べることなくフレームワークを選択した場合、開発が進んだ後に商用ライセンス購入が必要だと気付くことも。予定外のコスト負担を避けるためにも、事前にしっかりと費用を調べておくことをおすすめします。
JavaScript習得の妨げとなることもある
JavaScriptのフレームワークを利用すると、さまざまな機能を決められたルールに沿って実装することになります。そのため、どのように実装されているかがブラックボックス化してしまい、すべてを把握することなくWebアプリケーションなどを実装できてしまうのです。
結果として生産性向上やコード統一化が図れる一方で「どのようなプログラミングを行っているのか」といった細部を理解する必要がなくなるため、JavaScriptに関する深い知識が身に付きづらくなります。
JavaScriptフレームワークを利用する場合も、フレームワーク自体のコードを確認し、どのような原理で機能を実現しているかを把握することをおすすめします。
JavaScriptのフレームワークによくある疑問
最後に、JavaScriptのフレームワークに関するよくある疑問に回答します。
ライブラリとは何が違うの?
フレームワークという単語は、英語で「枠組み・構造」という意味をもっています。JavaScriptのフレームワークとは、Webサービスやアプリを開発するうえで、サーバーとの連携、ルーティング、データの送受信(CRUD)など、全体的な処理の流れを実装できる仕組みを備えたプログラム群です。
一方でライブラリは、特定の機能を提供するプログラムを指します。例えば、代表的なライブラリとしてはjQueryがありますが、このライブラリは下記のような機能を簡単に実現可能です。
- 画像のスライダー
- ハンバーガーメニュー
- アコーディオンメニュー
なお、最近ではSPA(シングルページアプリケーション)を簡単に実装できるReact.jsが高い人気を集めています。JavaScriptのライブラリについてより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。は、次のページで詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
フレームワークとライブラリは併用すべき?
JavaScriptのフレームワークやライブラリは、1つのアプリケーションで1つだけに限定されているわけではありません。種類によっては複数のフレームワークやライブラリを導入することが可能です。
JavaScript自体やフレームワークなどの経験値が高くなれば、必要に応じてフレームワークやライブラリを併用したほうが、高い生産性を発揮できます。
しかし、初心者の場合は、フレームワークやライブラリを併用していると、バグが発生した場合に原因を特定しづらくなってしまったり、アプリケーションの構成が複雑化しがちです。
そのため、まずは必要最低限のフレームワークやライブラリを導入、習得することをおすすめします。
フレームワークの他に開発効率を高めるものはある?
フレームワークやライブラリの他にJavaScriptの開発効率を高めるものとしては、ツールがあります。
例えば、JavaScriptのコーディング自体はメモ帳でも対応できますが、Visual Studio Codeなどのテキストエディタを利用すればコーディングを支援するさまざまな機能を利用可能です。また、GitやGitHubなどを利用すれば、JavaScriptのプログラム管理やレビューを効率的に行えるようになります。
お気に入りの開発ツールを見つけ、快適かつ効率的な開発を実現できる環境を構築しましょう。
JavaScriptを習得して仕事に繋げたい人は……
この記事を読んでいる人の中では、JavaScript及びそのフレームワークを習得することによって、仕事獲得や転職などに繋げたいと考えている人もいるのではないでしょうか?
そんなあなたは、プログラミングスクールに通って学習を進める事をおすすめします。JavaScriptは初心者でも比較的とっつきやすい言語ではありますが、その反対非常に奥の深い言語なので、習得しようと思ったら案外大変な言語です。
仕事などに繋げる事を考えると、独学だけでなくプロの力を借りた方が確実なのです。
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まとめ
この記事では、JavaScriptのフレームワークを解説しました。
フレームワークを活用すれば、さまざまなメリットを得られます。しかし、手あたり次第にフレームワークを学習しても時間が無駄になりがちです。また、フレームワークに頼り切りでは、JavaScriptに対する理解度が深まらないことも考えられます。
JavaScript関連のフレームワークは次から次へと公開されているため、すべてを学ぶのは現実的ではありません。自身のレベルや目的を整理して、最適なフレームワークを習得することをおすすめします。
本記事の解説内容に関する補足事項
本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。
また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に、提供コースは「教育訓練給付制度の指定講座」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。
記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。
この記事の監修者
フルスタックエンジニア
音楽大学卒業後、15年間中高一貫進学校の音楽教師として勤務。40才のときからIT、WEB系の企業に勤務。livedoor(スーパーバイザー)、楽天株式会社(ディレクター)、アスキーソリューションズ(PM)などを経験。50歳の時より、専門学校でWEB・デザイン系の学科長として勤務の傍ら、副業としてフリーランス活動を開始。 2016年、株式会社SAMURAIのインストラクターを始め、その後フリーランスコースを創設。現在までに100名以上の指導を行い、未経験から活躍できるエンジニアを輩出している。また、フリーランスのノウハウを伝えるセミナーにも多数、登壇している。