VRゴーグルやスマホでAmazonプライムを視る!大画面の興奮をあなたに

みなさんは、Amazonのプライムサービスをお使いでしょうか?

商品が翌日に配達されたり、いろいろな音楽がただで聞けたりと、さまざまなサービスが受けられますよね。なかでも、プライム・ビデオは話題作の無料配信や独自企画も多く、利用されている方も多いのではないでしょうか。

Amazon プライム・ビデオをVRの大画面スクリーンで見られないかなぁ……

今回はそんなお悩みを解消すべく、代表的なVRゴーグルのAmazon プライム・ビデオ対応状況と視聴方法を紹介します。Amazonプライム・ビデオをVRの大画面で視聴できるのか、早速見ていきましょう!

この記事の要約
  • VRゴーグルやスマホVRでAmazonプライムを視聴できる
  • PCを使う場合画面をVR空間に写す機能を利用できる
  • PCで再生中の画面をVRモードのスマホに転送することができる
目次

ハイエンドHMDでAmazonプライム・ビデオを見る方法


まずはPCを使ったハイエンドVRゴーグル、Oculus RiftとHTC ViveでAmazon プライム・ビデオを見る方法についてです。

Oculus Riftで見るには

Oculus RiftにはOculusデスクトップという機能があり、PCの画面をVR空間に写すことが可能です。

そのため、PCのブラウザでAmazonプライム・ビデオを再生しながら、それをHMDで視聴することが可能になります。

使い方は英語ですがこちらのページがわかりやすいでしょう。
URL:How to use Oculus Desktop in Rift Core 2.0

メリットはデフォルトの機能なので、導入が一番簡単。さらに無料。デメリットはとくに見当たりません。

HTC Viveで見るには

HTCViveには2018年10月現在Oculus Riftのようなデスクトップ表示機能がデフォルトではありません。そのため、Amazon プライム・ビデオを視聴するには有料のデスクトップ表示ツールが必要になります。

現在、Virtual Desktop, OVRdropなど、いくつかのツールが販売されています。

利用イメージは次の動画がわかりやすいですね。
https://youtu.be/AxU2Jxu54pE

導入の手間はOculusとそこまで変りません。ただしこちらは有料になってしまうのが若干のデメリットでしょうか。VRデスクトップソフトの相場は1,400円前後です。

大体のソフトがOculus Rift、HTC Viveどちらにも対応しているので、HMDの乗り換えを検討している人は1つ持っていて損のないツールと言えるでしょう。

Oculus GO、Gear VRでAmazon プライム・ビデオを見る方法

この章ではスタンドアロンのVR機、Oculus GOとハイエンドスマホVRのGear VRでAmazon プライム・ビデオを見る方法を紹介します。

Oculus GOで見るには

Oculus GOには現在専用のアプリがないので、ブラウザを使って見る必要があります。Oculus GOのデフォルトアプリからブラウザを選択し、Amazon プライム・ビデオのページにログインしましょう。

この際、ブラウザの右上にある「デスクトップをリクエスト」を有効化することで再生が可能になります。

動画の視聴時にシークバーを表示するには有志の方が作成してくれたブックマークレットを導入する必要があります。
URL:Oculus Go用ブックマークレット

使い方はリンク先に解説してありますが、かんたんに利用することができます。製作者の方に感謝しかありません。

総合すると、現時点ではプライム・ビデオを見るのに若干の工夫が必要なのがOculus GOです。

しかし、手間を掛けることを惜しまなければ、追加費用もなく、無料で楽しめます。

Gear VRで見るには

Gear VRはスマホVRのカテゴリーに入りますが、独自のOculus Homeというものを持ちます。その他のスマホVRと異なり、独自のホーム画面からアプリを起動してコンテンツを楽しむわけですね。

そしてこのOculus Home、実はOculus GOのものとほとんど同じものなんです。(Gear VRのほうが先に発売されているため、正確にはOculus GOがGear VRと同じホームアプリを使ってるのですが……)

そんな事情のため、Gear VRはOculus GOとほぼ同じやり方でAmazon プライム・ビデオを見ることができます。Gear VR固有の注意点としては、ブラウザはSamsungではなく、Oculusを使うこと、ぐらいでしょうか。ブラウザが同じである以上、上で紹介したシークバーを出すブックマークレットも使えるはずです。

ただ、ハードウェア上の問題で使えない可能性もあるので、そこらへんは試行錯誤するしかありません。

まとめると、Oculus GOと同程度の手間でプライム・ビデオを見ることは可能。Oculus GO用のブックマークレットなどが使えるかは未知数。

PS VRでAmazon プライム・ビデオを見る方法

この章ではPS VRを使ってAmazon プライム・ビデオを見る方法をみていきましょう。

PS VRに関しては、PSN(PlayStation Network)で専用のアプリを入手することができます。
URL:Amazon Prime Video | 公式PlayStation™Store 日本

そのため、とてもかんたんにプライム・ビデオを見ることができるでしょう。使うのはシネマティックモードという機能です。

シネマティックモードは、VR空間内の約2.5m先に仮想のスクリーンを表示し、そこにコンテンツを表示します。画面サイズは小・中・大の3段階から選択可能で

小:117インチ相当、視野角54度
中:163インチ相当、視野角71.5度
大:226インチ相当、視野角90度

小画面のときのみ、ヘッドセットの動きに追随する形で画面が表示されるため、ごろ寝で映画視聴も可能なのが嬉しいポイントです。大の226インチ相当になるとかなりの大迫力を味わえます。

まとめると、PS VR一式を持っている人はとても簡単にAmazon プライム・ビデオを楽しむことができます。Amazonのプライム会員で、PS VRをお持ちの方は、ぜひ試してほしいですね。

スマホVRでAmazon プライム・ビデオを見る方法


最後に、スマホVRでAmazon プライム・ビデオを見ることができるのか、検証していきましょう。

必要な機材、ソフト

2018年10月現在、Amazonプライム・ビデオのスマホアプリはVRモードに対応していません。

そのため、別ルートでの視聴を考える必要があります。

やり方の1つとして考えられるのが、PCで再生しているものを、VRモードのスマホに転送する、というものです。必要なものはVR ReadyのPC、RIFTCAT、VRidge、Steam、SteamVR、Virtual Desktop。

それぞれの役割は

  • PCのゲーム画面をスマホに転送するためのRIFTCAT
  • RIFTCATと同期してスマホにVRを表示するVRidge
  • VRのホーム画面を提供するSteamVR
  • SteamVRを導入するために必要なSteam
  • VRホーム上にPCの画面を表示するVirtual Desktop

となります。

それでは、実際の導入手順をみてみましょう。

Amazon プライム・ビデオを見るための手順

スマホVRでAmazonプライム・ビデオを見るための実際の流れを順にみていきます。

最初にPCにRIFTCATとSteamをインストールしましょう。

どちらもアカウント登録が必要なアプリです。スマホににはVRidgeをインストールします。

RIFTCATを起動して、スマホと接続します。接続方法は無線と有線を選ぶことができます。有線の方が安定性は高いですが、通信環境が良ければ無線でも不可能ではありません。ここは環境によりけり、という部分でしょう。

無事に接続できたら、Steamを起動し、SteamVRとVirtual Desktopをインストールします。SteamVRは無料アプリですが、Virtual Desktopは有料アプリです。

インストールが完了したら、RIFTCATの再生ボタンを押すことでSteamVRが起動します。スマホをゴーグルに取り付け、向きや高さの初期設定を行いましょう。

最後にPC側からVirtual Desktopを起動し、初期設定を済ませ、ブラウザを立ち上げて、Amazon プライム・ビデオを再生しましょう。ゴーグルをかぶれば、大画面でプライム・ビデオの動画を楽しめているはずです。

メリットは……

VR ReadyのPCとスマホゴーグルがあれば、ゴーグルで大画面のプライム・ビデオを楽しめる点、でしょうか。

デメリットは明らかで、手間がかかりすぎです。さらにここまでの手間を投入しても、VRidgeの無料版では5分間しか再生できません。無制限に再生可能な有料アカウントに昇格するには14.99 EUR、およそ2,000円の出費が必要です。

他の方法を取れるのであれば、そちらを選択すべきでしょう。

実際にやってみた

というわけで、デメリットしかなさそうなスマホVRでAmazon プライム・ビデオをみる方法ですが、技術的な部分に興味が湧いたため、実際にやってみました。

筆者のWindowsPCのスペックは以下のとおりです。

OSWindows10
CPUi7-2700K
メモリ16GB
ビデオカードNVIDIA GeForce GTX680
スマホとの接続方法USB3.0

はい、そろそろリプレース予定とはいえ、2018年においては化石のようなスペックでございます。当然のようにVR Readyには準拠していません。

ちなみに使用スマホはソニーのXPERIA XZです。こちらも2年ほどまえの端末ですね・・・ただ、幸いなことにRIFTCATの最低環境を見てみると、ギリギリクリアしていることがわかりました。

OS Windows 8.1 (AMD) もしくは Windows 7 (NVIDIA)
CPUi5-2500 以上のもの
メモリ4GB 以上
ビデオカードNVIDIA GeForce GTX 650以降でNVENC をサポートしているもの
スマホとの接続2.4GHz WiFi もしくはUSB 2.0 cable

参照:https://riftcat.com/vridge

これは……行けるかもしれない!

そんなわけで、上記の手順を踏み、有線接続で実際に繋いでみたところ……

残念ながら、とても見れたもんじゃありませんでした。5秒固まって次のシーンに飛んで、また5秒固まって……しかも、首を少しでも動かすと画面全体がモザイクが掛かったように乱れるので、首を微動だにせずに姿勢を正して映画を鑑賞するはめに。

というわけで、大方の予想通りまともに楽しむことは、ほぼ不可能といっていいでしょう。ただ、動作そのものは確認できたので、PCのスペックや通信環境を改善すれば楽しむレベルまで引き上げることは可能な感じがします。

費用対効果は最悪ですが、技術的に面白みを感じる方は是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

いかがでしたか?

今回はいろいろなVR機器でAmazon プライム・ビデオがみられるのかどうかをみてきました。

まだまだVR自体が発展途上な分野なので、システムが対応していなかったり、対応していても荒削りなところが多かったですね。

ですが、自宅で、仮想の大画面で映画を堪能できることは、何ものにも代えがたい魅力でしょう。ぜひ多くのシステムで、手軽にプライム・ビデオが楽しめるようになってほしいものです。

未成熟ではありますが、現状でもなかなかに楽しめますので、VR環境をお持ちの方は、プライム・ビデオの視聴、ぜひお試しください。

この記事を書いた人

【プロフィール】
DX認定取得事業者に選定されている株式会社SAMURAIのマーケティング・コミュニケーション部が運営。「質の高いIT教育を、すべての人に」をミッションに、IT・プログラミングを学び始めた初学者の方に向け記事を執筆。
累計指導者数4万5,000名以上のプログラミングスクール「侍エンジニア」、累計登録者数1万8,000人以上のオンライン学習サービス「侍テラコヤ」で扱う教材開発のノウハウ、2013年の創業から運営で得た知見に基づき、記事の執筆だけでなく編集・監修も担当しています。
【専門分野】
IT/Web開発/AI・ロボット開発/インフラ開発/ゲーム開発/AI/Webデザイン

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