この記事では、活用例も交え、データベースの役割や種類をわかりやすく解説します。
データベースってなんだろう?
データベースを使うと、どんなことができるの?
データベースは、アプリケーション開発を行う上で必要な技術です。さまざまなWebサービスやアプリケーション、業務システムなどに利用されています。
近年ではAIを始めとするビッグデータを扱うトレンドもあり、よりデータベースの重要性が高まっています。
そこで、本記事ではそもそもデータベースとは何なのか、その特徴や種類や活用する利点も交えわかりやすく解説します。データベースを扱う際の注意点も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- データベースとは一定の形式でデータを保管・活用するシステム
- 安全性の高さや使い勝手の良さはデータベースを活用する大きな利点
- データベースの操作にはSQL言語が必須
データベースとは
データベースとは、一定の形式で整理されたデータの格納システムを指す言葉です。
何の整理もされておらずデータがただ雑然と格納されているだけだと、データが必要になったとき、どこにあるのか探し出せない可能性があります。必要なときにすぐ取り出せるよう、データを項目や種類ごとに整理・分類し、データベースに格納するのです。
例えるなら、データが「本」でデータベースは「図書館」といえます。図書館の本はジャンルや著者名などで分類され、秩序立てて本棚に並べられているため、探しているものがすぐ見つけられるのです。
大量のデータを整理していつでも取り出せるようにすることで、システム効率を高められます。
データの格納が主な役割
データの格納が、システムにおけるデータベースの主な役割です。
ショッピングサイトのユーザー登録システムを例にあげれば、ユーザーが画面に入力した情報はサーバーサイドのプログラムでチェックが行われた後、データベースのユーザー情報などに格納されます。
データベースには上記のような流れで画面で入力された情報が格納されるほか、ショッピングサイトに出品する側の商品情報など、サイトを構成するために必要なあらゆる情報が格納されているのです。
格納されたデータは、ユーザーの画面操作に合わせて適宜や抽出・編集なども行えます。情報の抽出や編集が行われるのは、次のようなケースです。
- ショッピングサイトで”洗剤”を検索して購入したい
- ショッピングサイトに登録した自分の住所を編集したい
- ショッピングサイトに登録した自分の情報を削除したい
例えば、ショッピングサイトでユーザーが”洗剤”を検索した場合は、サーバーサイドプログラムがキーワードをもとにデータベースから洗剤の商品を抽出して画面に表示させます。
他にも自分の住所や情報を削除したい場合は、登録したユーザーIDなどを元にデータベース内の情報にアクセスしてデータの修正や削除が行われます。
このようにデータベースが設置されていることで、あらゆる情報を整理して格納できるので、情報の抽出や編集などがスムーズに行えるのです。
情報がまとまって整理されていない場合は、大量の商品データやユーザーデータから情報を一つひとつ探さなければならずシステムに大きな負荷がかかります。
データベースの場合は先述の本棚の例のように、情報がカテゴリーごとに整理されているためより早くデータの抽出や編集が行えるのです。
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Excel・スプレッドシートとの違い
データベースとの比較でよく出てくるのが、ExcelやGoogleのスプレッドシートです。Excelやスプレッドシートはデータベースのような使い方もできますが、そもそも使用目的が異なります。ほかにどんな点に相違があるのか、両者の違いを表にまとめました。
まず、データベースがデータの管理・整理が目的であるのに対し、Excelは表計算を目的として作られたツールです。計算やグラフ作成のほか、簡単なデータ集計は可能ですが、大規模なデータ管理には向いていません。あまりに大容量のデータを格納すると、ファイルや動作が重くなってしまうこともあります。
保存容量は通常、Excelに比べてデータベースの方が圧倒的に大きいです。データベースは大量のデータを格納できるだけでなく、必要に応じて拡張できるという強みもあります。
Excelはあまり大きなデータを扱うことを想定しておらず、パフォーマンスの低下に繋がる可能性もあります。
また、データベースは、多数のユーザーが同時アクセスし、大規模なデータを操作することが可能です。一方、Excelは小規模なデータの共有・少人数での共有に適しています。
サーバーとの違い
データベースとサーバーは役割に大きな違いがあります。
サーバーは一般的に、サービスを提供する役割を担います。例えば、画面上で商品検索を行った際に、画面情報を受け取りサーバー内から情報を探して画面に返すのが主な役割です。
一方でデータベースはサーバー内に格納されたデータを保管する倉庫といえます。データベースから直接画面にデータを引き渡すことはありませんが、サーバーサイド言語の指示にしたがって必要なデータの格納・抽出・編集を行います。
データベースを専門に扱うエンジニアもいる
データベースは中規模から大規模のWebシステムにおいても重要であるため、データベースエンジニアと呼ばれる専門のエンジニアが存在します。
データベースエンジニアとは、データベースの開発や設計、運用などをおこなう技術職のことです。ITシステムやWebアプリの裏側で動作するデータベースを司り、顧客情報や商品管理など各種データを活用するサービスの開発・運営において、重要な役割を担います。
ITエンジニアのなかでもデータベース管理に特化しており、以下の領域を担当します。
- データベースの開発・設計
- データベースの管理
- データベースの運用
データベースはシステムが正常に稼働するために、最適な構造で設計・開発される必要です。、データベースエンジニアはやりがいと責任が大きな仕事です。
データベースに問題が起こると大切なデータが全て消えてしまう可能性もあるため、サーバーの最適化やバックアップ、セキュリティ管理に関する専門的なスキルが求められます。
データベースの基礎用語
ここからは、データベースへの理解に欠かせない基礎用語を3つ解説します。
データベース化
データベース化とは、乱雑になっているデータを抽出や編集がしやすいように整理することを指します。
例えば社員情報をデータベース化するケースでは、次のように整えてシステム利用者やエンジニアがデータの抽出や編集を行いやすくします。
データベース化は、OracleやSQL Serverといった専用のシステムを導入して行われることが一般的です。しかし、システムが小規模な場合は、スプレッドシートなどへの導入も不可能ではありません。
データベース管理システム(DBMS)
データベース管理システム(DBMS)とは、データベースに格納されている情報を整理し、管理・保存するシステムのことを言います。
データベース化はスプレッドシートでも可能ですが、システムや扱うデータの規模が大きい場合、管理者が手動でデータを抽出して編集するのは非常に労力がかかります。
DBMSを利用すれば、システム側に命令を送るだけでデータ抽出や編集を行ってくれるので、大規模データでも適切に管理がしやすくなるのです。
具体的にはデータベースを図書館と考えた場合、DBMSは図書館司書に当たります。規模の大きな図書館だと、探している本がなかなか見つけられないこともあるでしょう。そんなとき、整理整頓された本の中から、必要な本を探し出す役割を果たしているのが司書 = DBMSです。
DBMSはユーザーが大量のデータの中から必要なデータを選び、編集するための橋渡し的な役割を担ってくれます。
データベースの操作言語「SQL」
SQLは、DBMSで利用される問い合わせ言語です。プログラミング言語とは違い、DBMS専用に作られたプログラムです。
問い合わせ言語は、データベース内のデータを取得する(= 問い合わせる)ための言語であり、取得のほかデータの格納・追加・更新・削除・管理などを行うために広く使われています。
SQLの特徴や書き方についてより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
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データベースの身近な活用例
実際にデータベースがどう使われているのかイメージできるよう、ここからは活用事例を3つにまとめて紹介します。
個人情報などの顧客管理
データベースは個人情報などの顧客管理に向いています。顧客管理を徹底することで営業活動やお客様からの問い合わせの際に、すぐにデータを出して対応できるためデータベースを活用しない手はありません。
なお、顧客管理をデータベースで活用する時は以下の項目は必要なため、覚えておきましょう。
- 基本的な情報(会社名、業種、所在地、電話番号など)
- 対応した履歴(メールの内容や通話履歴など)
- 購買した情報(購入した商品、購入時期、品数、価格、)
- 重要事項(顧客からのクレーム、顧客からの要望)
上記の情報を集約してデータベースを作成すれば、仕事の効率も向上するのでおすすめです。
ECサイトの在庫管理
ECサイトは、商品やサービスをネット上で販売するサイトのことです。データベースを活用すればECサイトの在庫管理もしやすくなります。
また、在庫管理を徹底していない場合は以下の状況が発生してしまう可能性があります。
- 在庫商品の品質低下
- 余剰在庫を抱えてしまう
- 欠品状況による販売機会損失
必要ない在庫を多く抱えてしまっている場合は無駄なコストが発生してしまい、管理する期間を把握していないと品質低下に繋がります。
欠品管理もしっかり把握していないと販売機会を逃してしまいます。そのため、データベースを取り入れて在庫管理を徹底するのがおすすめです。
医療現場の電子カルテ
医療現場のカルテもデータベースを取り入れれば、患者さんのカルテを電子カルテにして見れます。紙のカルテの場合は付箋などで「あ行〜わ行」に分ける作業や、1人1人の患者さんのカルテを取り出すのに時間がかかります。
データベースで電子カルテ化すればすぐに表示して確認可能になるため、緊張感のある医療の現場では非常に助かります。
そのため、医療現場でカルテを電子化するのを検討している人にはデータベースがおすすめです。
データベースの種類
ここからは、データベースの主な種類を、4つにまとめて紹介します。
リレーショナル型
リレーショナル型データベース(RDB)とは、データを「テーブル」といわれる表形式の構造で管理するデータベースです。
行と列があるテーブル型のデータベースのため「Excelと似ている」と思う方もいるかもしれませんが、テーブル同士を組み合わせることにより、複雑かつ大規模なデータの保存や処理が可能です。
例えば、社員管理システムを例にあげると、次のようにテーブル同士の様々な情報を組み合わせて欲しい情報のみを抽出できます。
先ほどデータベース化でも上げたOracle,SQL Serverもリレーショナル型のデータベースですし、ほかにもPostgreSQL、MySQL、SQLiteなどがあります。一般的なデータ管理の手段として、もっとも広く受け入れられているデータベースです。
ただし、テーブル同士が複雑に関係しあっている場合は処理が遅くなったり、サーバー分散できないことからビッグデータには対応しきれなかったりする欠点もあります。
リレーショナル型の特徴 | 詳細 |
メリット | ・細かい条件を指定した検索が可能 ・データ同士を細かく関連付けられる |
デメリット | ・複雑化しすぎると処理が重たくなる ・サーバー分散ができず近年求められるビッグデータの管理に対応しきれない |
利用されるシーン | ・社員管理システム ・在庫や営業関連システム |
現在主流で利用されているデータベースであるものの、AIやデータ分析などビッグデータを扱う場合は次に説明するNoSQLといった非リレーショナル型を利用するケースが目立ちます。
非リレーショナル型
非リレーショナル型データベースは、リレーショナル型データベースとは異なる方式のデータベースの総称です。
従来のリレーショナル型データベースはデータが取り扱いやすい一方、テーブルという型に当てはめる必要がありました。対して、非リレーショナル型データベースは柔軟性があり、さまざまな形式のデータベースを一元管理できる点が大きな特徴です。
代表的な非リレーショナル型データベースとしては、MongoDBやCassandra・NoSQL型などがあげられます。NoSQL型は、さまざまな情報を複数のサーバーに分散して管理を行うため、リレーショナルデータベースよりも大量のデータを扱えます。
キーに紐づく情報を一気に取得できるため処理速度が速く、画像や音声などのデータも管理できる点が特徴です。クラウド上にサーバーを設置しているため拡張性が高く、状況に合わせて柔軟に要領を増やせる利点もあります。
ただし、SQLを利用していないため複雑な検索やデータ加工がしにくい点に注意が必要です。
NoSQL型の特徴 | 詳細 |
メリット | ・複数のサーバーでデータ管理するためビッグデータを扱える ・サーバーを増やすだけで拡張できる ・処理速度が速い ・画像や音声などのデータも管理できる |
デメリット | ・複雑な検索は難しい |
利用されるシーン | ・ビッグデータを処理したい場合 ・柔軟に容量を格納したい場合 |
NoSQL型は、比較的単純な構造のデータを大量に扱う場合に適しているといえます。
階層型
階層型データベースとは、ノードと呼ばれるデータを階層型の構造で管理するデータベースです。1つの親ノードに対して複数の子ノードがツリー上に連なるため、データに対する検索ルートが狭く処理速度が速い特徴があります。
例えば、一般企業において人事部とその社員・営業部とその社員など、「部署」という親に「社員」という子がいるような明確な階層がある関係を想像するとわかりやすいでしょう。
しかし、ルール上親ノードは子ノードに対して1つしか持てないため、柔軟なデータ構造を持ちにくい欠点があります。
階層型の特徴 | 詳細 |
メリット | データが親子関係でツリー状に管理されているので処理速度が速い |
デメリット | 複雑なデータ管理ができない |
利用されるシーン | ・イレギュラーなデータ発生が起こりにくい場合 ・処理速度を求める場合 |
現在では複雑なデータ構造を必要とするシステムも増えてきており、階層型はあまり使われなくなってきているのが現状です。
ネットワーク型
ネットワーク型データベースとは、データの関係性を「多対多」で表現できるデータベースです。階層型とは違い複数のデータ同士を連携させて管理する際に利用されます。
一般企業だと、さまざまな部署・組織・コミュニティに属している社員に例えられます。
社員は所属している部署のほか、そのときに取り組んでいるプロジェクトや社内サークルなど、社員同士でさまざまな接点があります。所属部署の中には別のプロジェクトに参加している人も、同じサークルに参加している人もおり、関係性はネットワークのように張り巡らされています。
この複数が複数と関係性を持つというような、複雑なデータを適切に扱えるのがネットワーク型データベースの特徴です。
ただし、データが複雑化するため管理が難しいというデメリットがあります。それぞれのデータが複雑に関連しあっているので、データ追加や削除の影響が大きく、正しく運用するためには専門的なスキルが必要です。
階層型の特徴 | 詳細 |
メリット | 複数のデータ同士を連携させ管理できる |
デメリット | ・データが複雑化し、管理しにくい ・データ同士の関係性が深く、追加や削除の影響が大きい |
利用されるシーン | 複雑なデータ管理が求められる場合 |
代表的なネットワーク型データベースにはIDMS( Integrated Database Management System)が挙げられますが、階層型と同様、特定の分野を除きあまり使われなくなってきています。
データベースの種類についてより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
データベースを利用する5つのメリット
ここからは、データベースを利用するメリットを、5つにまとめて紹介します。
- 1. 大量のデータを整理・管理できる
- 2. データに高速でアクセスできる
- 3. 複数ユーザーが同時にアクセスできる
- 4. 機密データを安全かつ永続的に保管できる
- 5. 作業ミスを減らせる
メリット1:大量のデータを整理・管理できる
1つ目のメリットは、大量のデータを整理・管理できることです。
データベースは元々データ管理を目的として作られているため、大量かつ複雑なデータを管理できます。DBMSを利用すれば楽にデータの抽出や追加、編集が行えるので効率よくデータ活用できる点も魅力です。
データベースとして利用されることを想定していないExcelやスプレッドシートなどをデータベースとして利用した場合、データ量が増えるにつれファイルが重くなっていき、パフォーマンスの低下につながる可能性もあります。
データベースなら、大規模なデータをスムーズに取り扱うことができます。
メリット2:データに高速でアクセスできる
2つ目のメリットは、データに高速でアクセスできることです。
データベースはデータを秩序立てて格納しています。データのキーワードや位置情報をインデックス化して管理しているため、必要なデータを検索し、すぐに取り出せるのです。
例えばリレーショナル型のデータベースで社員情報を管理している場合は、社員番号などで検索すればすぐに該当データを取り出せます。
メリット3:複数ユーザーが同時にアクセスできる
3つ目のメリットは、複数ユーザーが同時にアクセスできることです。
データベースは、同じデータベースに複数ユーザーが同時にアクセスし、データの取り出しや追加・更新などができる仕組みになっています。
同時アクセスが可能なことで、情報をリアルタイムで共有・更新できる、作業を平行して行えるなどのメリットがあります。
メリット4:機密データを安全かつ永続的に保管できる
4つ目のメリットは、機密データを安全かつ永続的に保管できることです。
データベースはセキュリティ性が高く「権限を持たないユーザーのアクセスを防ぐ」「情報を暗号化する」などの機能があるため、機密データを安全に管理することが可能です。
また、保管したデータのバックアップ機能もあり、万が一データが破損した場合も復元できるため安心です。
メリット5:データの整合性を確保できる
データベースはデータの整合性を確保できます。整合性を確保するためには以下の機能が必要です。
- トランザクション管理
- ロールバック機能
トランザクション管理は「ワンセットで完了させる処理」です。例えば、商品を買う処理と代金を払う処理の両方をしたい場合、どちらか片方だけ処理しても成立しません。
トランザクション管理は上記のような処理を行い、両方の処理を完結させます。ただ、トランザクション処理もエラーが発生する場合があります。
エラーが起きた時に役立つ機能がロールバック処理で、ロールバック機能はトランザクション管理でエラーや不具合が発生した時に処理前の状態に戻します。
不正確なデータを残す事なく正確なデータを保持できるため、トランザクション管理を扱う時にロールバック機能は覚えておきましょう。
データベースを利用する際の注意点
ここからは、データベースを利用する際の注意点を、3つにまとめて紹介します。
注意点1:導入・運用にコストがかかる
1つ目の注意点は、導入・運用にコストがかかることです。
データベースの導入には、ハードウェア・ソフトウェア購入費のほか、メンテナンスの費用もかかります。詳しい社員がいなければ、新しい人材の採用や社内研修などのコストもかかります。
特にライセンス契約は企業で導入する場合、100万円以上するケースも珍しくありません。データベースの導入前にメリットと注意点を比較し、どちらが自社のためにいいのかよく検討しましょう。
ただし、個人利用の場合は商用利用不可ではあるものの、様々な企業から無料で利用できるデータベースが提供されています。個人的にシステム開発の練習をしたい場合などは利用してみると良いでしょう。
注意点2:データベースの知識がある人材が必要
2つ目の注意点は、データベースの知識がある人材が必要なことです。
データベースの適切な管理・運用やセキュリティ対策のためには、データベースに関する専門知識を持った人材が必要です。
社内に詳しい人材がいなければ、トレーニングを行ったり専門人材を採用したりと教育的コストがかかります。
担当者の選任が難しいばかりか社員の負担が増加する恐れもあるため、導入は慎重に行うべきです。また、社内に人材がいない場合は外部ベンダーに依頼するなどの対応が必要なケースもあります。
注意点3:セキュリティ対策がもとめられる
3つ目の注意点は、セキュリティ対策が必須であることです。
データベースには重要な情報が格納されることがほとんどのため、適切なセキュリティ対策は必須です。データベースのアクセス制御・暗号化・アップデートの実施など、セキュリティに関わる対応をしっかり行い、セキュリティリスクを最小限に抑えましょう。
データ漏洩は会社の信用に関わるため、絶対にあってはなりません。
データベースによくある質問
ここからは、データベースによくある質問へまとめて回答します。
無料で使えるデータベースはある?
次のようなデータベースは無料で利用可能です。
個人でのサービス開発の場合は、オープンソースのデータベースがおすすめです。
オープンソースのデータベースは様々なエンジニアが個人利用していることもあり、利用するための情報量が多く、他のエンジニアが作成したソースコードなども公開されているので学習に役立ちます。
自力でデータベースを作るには?
自力でデータベースを作るには、下記2つの方法があります。
- フリーソフトやオープンソースのデータベースを利用する
- データベースアプリを利用する
まず、フリーソフトやオープンソースのデータベースを利用して、独学しながら作成する方法です。データベースの作成だけでなく更新や削除などを体験的に学習できるので、実践的な開発力を身に付けられます。
一方で、データベースアプリの利用もおすすめです。データベースアプリはプログラミングを用いないでデータベース作成ができるアプリを指します。
プログラミングに関する複雑な知識がなくても、画面表示に従って操作するだけでデータベースを簡単に作成可能です。
早急にデータベースが欲しい、リソースが限られる中でデータベースでの運用に切り替えたいなどの場合は、データベースアプリの導入を考えてみましょう。データベースの作り方やおすすめの開発アプリを知りたい人は、下の記事を参考にしてください。
独学でデータベースの扱い方は学べる?
データベースの扱い方は独学で勉強可能です。独学の際は、書籍と学習サイト双方の特徴を活かしながら、上手に併用することをおすすめします。
それぞれの具体的なメリットやデメリットは次を参考にしてください。
書籍での学習はデータベースについて網羅的に学べ、自分のレベル感に合った書籍を選んでの学習も可能です。しかし、保管にスペースを取ることや疑問点を自分で解消しなければならないデメリットがあります。
一方で、学習サイトの場合はインターネット環境さえあればいつでも学習ができ、サイトによってはQAページや掲示板など疑問点を質問できるページが用意されています。
ただし、無料サイトの場合は書籍のように中級者や上級者向けの教材が用意されていないため、網羅的に学習することは難しいでしょう。それぞれの利点を上手に活用しながら、学習してみましょう。
データベースの扱い方が学べるおすすめ本や学習サイトを詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
挫折なくデータベースのスキル習得を目指すなら
ここまでの解説を踏まえ、独学でデータベースを学習しようと考えている人のなかには、
独学で習得できるかな…
途中で挫折したらどうしよう…
と不安な人もいますよね。
実のところ、SQLといった言語の学習途中で挫折する独学者は多くいます。事実、弊社の調査では
- 不明点を聞ける環境になかった
- エラーが解決できなかった
- モチベーションが続かなかった
などの理由から、87.5%が「プログラミング学習で挫折や行き詰まりを感じた」と回答しています。
また、こうした背景もあってか、弊社がプログラミングに興味がある人100名へ実施した別の調査では
- 確実にスキルを身につけられると思ったから
- 独学では不安がある
- 効率よく学べそう
などの理由から、61%が「プログラミングの勉強を始めるならスクールを選ぶ」と回答しています。
加えて、プログラミングスクールの卒業生に「独学ではなくスクールを活用した理由」を聞いたところ「できるだけ短い期間でITエンジニアへの転職や副業に必要なスキルを身につけたかった」という回答も多く寄せられました(※1)。
上記から、1人でプログラミングスキルを習得できるか不安な人や短期間でスキルを習得したい人ほど確実性を求め、現役エンジニアといったプロの講師に質問できるプログラミングスクールを利用する傾向にあるのがわかります。
いざ独学でプログラミングを学び始めても、勉強の最中に挫折しまっては学習にかけた時間を悔やむだけでなく「SQLを身につけるのって思っていたよりも難しいんだな…」とスキルの習得自体を諦めかねません。
仮にわからないことを飛ばしながら勉強を進めたとしても、データベースエンジニアへの就職や転職を実現できる実践的なスキルが身につかなければ、結局後悔することになります。
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侍エンジニアをおすすめする最大の理由は「挫折しづらい学習環境」にあります。
先ほど述べたとおり、独学者の多くは自力で不明点やエラーを解決できないためにプログラミング学習を挫折しています。そのため、未経験者が現役エンジニアのようなプロに質問や相談できない状況で、プログラミングスキルを習得するのは非常に難易度が高いといえます。
しかし、侍エンジニアでは
- 現役エンジニア講師によるマンツーマンレッスン
- 現役エンジニアに質問できるオンラインでのQ&Aサービス
- 不安や悩み・勉強の進み具合を相談できる学習コーチ
といったサポート体制を整えているため、学習中に出てきたわからないことや不明点をいつでも相談可能です。「受講生の学習完了率98%」「転職成功率99%」という実績からも、侍エンジニアなら挫折しづらい環境でSQLの学習を進められるといえます。
また、侍エンジニアではカウンセリングにて受講生一人ひとりの目的をヒアリングしたうえでカリキュラムを作成するため、限られた受講期間でも必要なスキルだけを効率的に習得可能です。
最短距離で目的を実現できるようカリキュラムが組まれているため、勉強する順番や内容を誤り非効率に時間や手間を費やす心配もありません。
「受講生の学習完了率98%」「累計受講者数4万5,000名以上」という実績からも、侍エンジニアなら未経験からでも挫折なく転職や副業収入の獲得が実現できますよ。
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まとめ
今回は、データベースの特徴を、種類や活用する利点も交えて解説しました。
データベースはシステムのもっとも土台となる基本的な技術です。しっかり学ぶことで、安定して稼働するシステムを開発できるようになりますよ。
本記事の解説内容に関する補足事項
本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。
また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に、提供コースは「教育訓練給付制度の指定講座」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。
記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。
この記事の監修者
ITエンジニア
【プロフィール】
大手SIerでシステム開発を経験。その後、プロジェクトマネージャとして金融機関へ従事。現在は、侍エンジニアのインストラクターとしても活躍中。
【専門分野】
・インフラ(サーバ,ネットワーク,データベースなど)
・セキュリティ分野
・プログラミング(Python)