Pythonでデータ解析をするとはどういう意味なんだろう
どのようにして、データ解析を行って行くのだろう
データを解析して何が得られるのだろう
Pythonでデータ解析を始めたい!と思っている方はまず、上記のような悩みを持つ人が多いのではないでしょうか。ただ。調べてみてもいきなり難しいことが書いてあってよくわからなかったり、専門用語が多くてさっぱりということもありますよね。
そこで今回は、Pythonで行うデータ分析について分かりやすく解説します。
この記事はこんな人のために書きました。
- データ解析がどういうものでどんな意味をもっているのか知りたい人
- Pythonでデータ分析を行うメリット・デメリットか知りたい人
- Pythonでデータ解析を行う時にどのような技術を使って行うのか知りたい人
本記事を読む前に、そもそもPythonとはどんなプログラミング言語なのか、その特徴をおさらいしておきたい人は次の記事を参考にしてください。
→ Pythonとは?特徴やできること、活用例をわかりやすく簡単に解説
Pythonのデータ分析では何ができる?
まずは、Pythonのデータ分析で何ができるか、以下の流れで解説します。
- データ分析の基本的な流れ
- Pythonのデータ分析で出来ること
1つずつ詳しく見ていきましょう。
データ分析の基本的な流れ
ここでは、データ分析の基本的な流れについて解説します。データ分析の基本的な流れは、以下の通りです。
- データの収集
- 前処理
- データの分析
- レポートの作成
まずは、分析するためのデータを収集します。次に、そのデータを「分析しやすいデータ形式」に加工する、「前処理」という工程があります。
そして加工したデータを実際に分析し、レポートを作成する流れです。これらの作業は手作業でもできますが、データ量が膨大になればなるほど手間がかかってしまいますよね。
そのため、それぞれの工程でプログラムを作って効率化する手段を用意するのが一般的です。このようなときに便利なのが、Pythonです。次に、Pythonのデータ分析で出来ることについて解説します。
Pythonのデータ分析で出来ること
Pythonでは、データ分析に必要なプログラムが作れます。つまり、さきほど解説した4つの工程全てを、効率化できるのです。
たとえばデータ収集の場合は、Webからデータを取得できる「Webスクレイピング」を使ったプログラムを作ることができます。また、データを加工しやすいライブラリも豊富なので、「前処理」に必要なプログラムを作るのも容易です。
そしてPythonは、「機械学習」などにも優れています。そのため、データ分析の精度を上げるプログラムも組むこともできます。
データ分析をやるなら、Pythonを学んでおくのいがおすすめです。ただ、「Python以外にもプログラミング言語はあるし、具体的なメリットって何があるんだろう?」と思った方もいるでしょう。
そこで次に、「Pythonでデータ分析をするメリット」について解説します。
Pythonでデータ分析をする3つのメリット
Pythonでデータ分析をするメリットは、大きく分けて次の3つです。
- メリット1:初心者でも扱いやすいプログラミング言語
- メリット2:データ分析しやすいライブラリが豊富
- メリット3:大規模なデータでも処理しやすい
1つずつ見ていきましょう。
メリット1:初心者でも扱いやすいプログラミング言語
1つ目のメリットは、「初心者でも扱いやすいプログラミング言語」という点です。Pythonは、コードがシンプルで書きやすく、初心者にも扱いやすいプログラミング言語です。
たとえば打ったコードの結果が実行してすぐにわかる「スクリプト言語」なので、結果を見て直感的にわかりやすいです。1文ごとにコードを実行して結果を見ながらコードを作っていけるので、ミスした時も気づきやすくなります。
メリット2:データ分析しやすいライブラリが豊富
2つ目のメリットは、「データ分析しやすいライブラリが豊富」という点です。データ分析は、先ほどお伝えした通りさまざまな工程があります。
そのため、完全にゼロから全てを作っていては、時間がとてもかかってしまいます。この点Pythonは、データ分析のプログラムを作りやすい「ライブラリ」がとても豊富です。
たとえばデータ収集をする際には、インターネット上から収集するための「スクレイピング」といった処理を作らなければなりません。Pythonにはスクレイピングしやすくするための「Scrapy」といったライブラリがあり、コードを作るための時間を最小限に抑えることが可能です。
ほかにも、おすすめのライブラリは多いです。おすすめのライブラリについては、コードの実例とともに後ほど詳しく解説します。
メリット3:大規模なデータでも処理しやすい
3つ目のメリットは、「大規模なデータでも処理しやすい」という点です。データ分析を行う際は、数千 ~ 数万といった大量のデータを扱うことも多いです。
Pythonでは大規模のデータを扱うこともできるため、データの規模に限らずデータ分析できるのが魅力です。逆に言うと、数百件程度のデータを扱う際は、Python以外にも方法はあります。
たとえばExcelなどの表計算ソフトを使ったり、ExcelVBAでちょっとしたプログラムを作って分析したりです。データの規模が少ない場合は、ExcelVBAも検討しておくと良いかもしれません。
「Pythonがデータ分析におすすめなのはわかったけど、デメリットはないの?」と思った方もいるでしょう。そこで次に、「Pythonでデータ分析をする2つのデメリット」について解説します。
Pythonでデータ分析をする2つのデメリット
Pythonでデータ分析をするデメリットは、大きく分けて次の2つです。
- デメリット1:Pythonの学習コストがかかる
- デメリット2:レポート出力などが結構大変
1つずつ見ていきましょう。
デメリット1:Pythonの学習コストがかかる
1つ目のデメリットは、「Pythonの学習コストがかかる」という点です。Pythonはプログラミング言語なので、学習にコストはかかります。
そのため、「すぐにデータを分析したい!」という場合は、あまりおすすめできません。ただ、Pythonは初心者でも学びやすい言語ですし、慣れれば分析用のコードを作ってササっと分析できるようになります。
ほかにも、Pythonはデータ分析以外にも様々な用途で使えます。たとえば、Webアプリを作って入力画面を用意して使いやすくしたり、機械学習を入れて精度を上げる機能を追加したりなどです。
学んでおけば相乗効果で様々な分析ツールが作れるようになるので、おすすめです。
デメリット2:レポート出力などが結構大変
2つ目のデメリットは、「レポート出力などが結構大変」という点です。Pythonでも、データレポートを作ることはできます。
しかし自分が見たい見せ方のレポートを作ろうとすると、細かくプログラムを作っていかねばなりません。Excelで作ったら数分で終わるようなレポートでも、Pythonでレポートを作ると時間がかかってしまうこともあります。
そのため、レポート作成はExcelにゆだねるといった使い分けをするのが、おすすめです。ただ、分析用のデータが作れた後、レポートを毎回手作業で作るのがめんどくさいと思う人もいるでしょう。
そんなときは、ExcelVBAでコードを作っておくのがおすすめです。たとえば以下のように、グラフを自動作成するプログラムも作れます。
- ファイルを読み込むプログラムを作る
- グラフを自動生成するプログラムを作る
といった流れでレポート作成用のツールをExcelVBAで作っておけば、作業効率化につながりますよ!
Pythonでデータ分析の環境を作るなら『Anaconda』がおすすめ!
「Pythonを始めたいけど、開発環境を作るのが難しそう……」と思っている人もいるでしょう。そんな人におすすめなのが、『Anaconda』です。
Anacondaとは、Pythonの環境を作る全部入りのパッケージのことです。ダウンロードしてインストールすれば、Pythonの開発に必要な環境がすべて入ります。
細かいことを考えずに環境構築が終わるので、おすすめです。以下でOSごとのインストール方法を解説しているので、参考にぜひインストールしてみてください!
Macを使っている方向けに、以下で解説しています。
Windowsを使っている方向けに、以下で解説しています。
Linuxを使っている方向けに、以下で解説しています。
Pythonのデータ分析で使える3つのライブラリとコードの実例
ここからは、Pythonのデータ分析で使えるおすすめのライブラリをご紹介します。以下3つに分けて、特徴とコードの事例を解説しますね。
- Numpy
- Pandas
- SciPy
1つずつ見ていきましょう。
Numpy
まずは、Numpyですね。Numpyとは数値計算に特化したライブラリで以下の特徴があります。
- 計算が早い
- 配列を自由に扱える
- コードが綺麗になる
計算の速さは生のPythonを描いた時よりも格段に早く、計算系のコードは基本的にNumpyで書いた方が綺麗になります。データ解析では、行列を扱うことも多いため、配列を自由に扱えることで2次元配列を扱いやすくしています。
簡単にNumpyのコードを見てみましょう。
import numpy as np # 綺麗なコードでかける arr = np.array([1,2,3,4,5]) result = arr + 1 print(result) # 2次元配列 x = np.array([[1, 2, 3], [4, 5, 6]]) print(x) # 転地 print(x.T)
[2 3 4 5 6] [[1 2 3] [4 5 6]] [[1 4] [2 5] [3 6]]
今回は詳しいNumpyの使い方は説明しませんが、Numpyについてもっと詳しく知りたい!という方は以下の記事を参考にしてみてください。
Pandas
次に紹介するライブラリはPandasですね。特徴としては、Numpyとは違い、様々なデータ型を処理できることが挙げられます。
利用用途としては、CSVの読み込みや書き出しに利用することが多いかと思います。コード中でprintするときもみやすくprintしてくれるので、視覚的にも分かりやすいですね。
コード例をみてみましょう。
import pandas as pd # データフレームの初期化 df = pd.DataFrame({ 'taro': [20, 'men'], 'mio': [23, 'women'], 'kota': [28, 'men']}, index = ['年齢', '性別'] ) print(df)
kota mio taro 年齢 28 23 20 性別 men women men
このように、DataFrameという独自の型を使って、表現します。
詳しい内容は以下の記事を参考にしてみてください。
SciPy
最後にSciPyについてみていきます。Numpyは配列処理や数値計算を行いますが、SciPyはそれに加えて、信号処理や統計といった計算が行えます。
Numpyの上位互換と考えて問題ありません。なのでSciPyを使えば十分な気もしますが、世の中では、Numpyが主流なので、SciPyはSciPyが必要な時に使うといった方法が主流ですね。
とはいえNumpyの機能はSciPyにも引き継がれているので全てSciPyでごり押しても問題ありません。積分演算などでよくSciPyを使うので例を見てみましょう。
xを0から1の範囲で定積分します。
from scipy import integrate def Integrate(x): return x result = integrate.quad(Integrate, 0, 1) print(result)
(0.5, 5.551115123125783e-15)
このようにきちんと0.5が表示されていますね。右側の値は誤差です。
SciPyは数学的知識がないとなかなか扱いきれないので少しスッテップアップしてから使うことを推奨します。
挫折なくPython言語の習得を目指すなら
ここまでの解説を踏まえ、独学でPython言語を習得しようと考えている人のなかには、
独学で習得できるかな…
途中で挫折したらどうしよう…
と不安な人もいますよね。
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- エラーが解決できなかった
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などの理由から、87.5%が「プログラミング学習で挫折や行き詰まりを感じた」と回答しています。
また、こうした背景もあってか、弊社がプログラミングに興味がある人100名へ実施した別の調査では
- 確実にスキルを身につけられると思ったから
- 独学では不安がある
- 効率よく学べそう
などの理由から、61%が「プログラミングの勉強を始めるならスクールを選ぶ」と回答しています。
加えて、プログラミングスクールの卒業生に「独学ではなくスクールを活用した理由」を聞いたところ「できるだけ短い期間でITエンジニアへの転職や副業に必要なスキルを身につけたかった」という回答も多く寄せられました。
上記から、1人でプログラミングスキルを習得できるか不安な人や短期間でスキルを習得したい人ほど確実性を求め、現役エンジニアといったプロの講師に質問できるプログラミングスクールを利用する傾向にあるのがわかります。
いざ独学でプログラミングを学び始めても、勉強の最中に挫折しまっては学習にかけた時間を悔やむだけでなく「プログラミングスキルを身につけるのって思っていたよりも難しいんだな…」とPythonの習得自体を諦めかねません。
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公式サイトで詳細を見るまとめ
今回は、以下の内容について解説しました。
- Pythonでデータ分析する基本的な流れ
- Pythonでデータ分析するメリット・デメリット
- Pythonの開発環境におすすめな『Anaconda』
- Pythonでデータ分析するときのおすすめライブラリ・コード事例
Pythonでデータ分析する魅力がわかったら、実際に手を動かして使ってみるのがおすすめです。3つのライブラリはどれも実際の現場で使われているものなので、ぜひ使ってものにしましょう!
Anacondaで環境を作って、Pythonを始めてみてくださいね。