プログラミング言語の種類は200種類以上あると言われています。
こんな風に思ったことはないでしょうか?プログラミングをこれから学ぼうと思っている初心者にとって、最初のハードルがどの言語を選ぶかです。そもそも言語が一つであれば悩む必要もないし、どんな開発でも使う言語が同じだと楽ですよね。
なのになぜたくさんあるのか、その理由をこの記事では解説します。
- プログラミング言語がたくさんある理由
[no_toc]
なぜプログラミング言語はたくさんあるのか
目的や使い勝手によって違う
プログラミング言語だけではなく、世の中には同じような製品がたくさんあふれています。例えば、包丁でも同じです。肉・魚・野菜・果物ようなど、切るという用途は同じなのにそれぞれにあった道具を使いますよね。
さらに、ボールペンはどうでしょうか?黒のボールペンは世の中にたくさんありますよね。書きごごちや水に濡れても滲まないなど、同じボールペンなのにたくさんの種類があります。
プログラミング言語も同じです。プログラミング言語にも向き不向きや使い勝手の違いがあり、それぞにあったプログラミング言語でプログラムを作成します。Javaは大規模開発に向いていますが、反対にRubyやPHPは小規模開発に向いています。
このように、より効率的にプログラムを作るためにそれぞれに特化した言語が生まれるのです。
誰でも作ることができる
例えば新薬を開発し、販売するまでにはたくさんの治験と各関係機関への承認が必要となります。また、たくさんの資金や設備が必要であり、個人で開発するのはほぼ不可能です。
しかし、プログラミング言語にはそういったプロセスや制約は必要ありません。言語を作るのに制約がほとんどないので、作ろうと思えば個人でも企業でも関係なく言語を作ることができます。
技術進歩への探究心
新しい言語が生まれる一つの要因に、良いものをよりよくしていくためということも言えます。新しく生まれる言語の多くが今まで使っていた言語の欠点を補ったり、今までできなかったことができるように作られています。
このように多くのエンジニアは、より効率的により楽に開発をするための探究心が強いと言えます。
プログラミング言語は一つにできない?
かつて言語を統一しようとする動きがありました。それが1964年に生まれたPL/I(ピーエルワン)です。この言語は、
- FORTRANの記述形式
- COBOLのレコード構造や入出力機能
- ALGOLのアルゴリズム記述能力
を統合した言語です。名前の由来は「programming language one」。つまり、プログラミング言語を一つにしようとしていたのです。
しかし言語の仕様が複雑で大規模だったため、大型機以外に広まりませんでした。このように全ての言語を一つにするには、乗り越えるべき課題が多く現実的ではありません。
この記事の復習
なぜ、プログラミング言語は、世の中にたくさんあるのでしょうか?
それは、
- 目的や使い勝手によって違う
- 誰でも作ることができる
- エンジニアの飽くなき探究心
などの理由がありました。プログラミング言語が一つに集約されるという可能性は、今後も低いでしょう。
- 知っトク豆知識
- 世界初のコンパイラ、UNIVAC、COBOLの開発者 グレース・ホッパー
グレース・ホッパーは女性で初めて数学の博士号を取得しました。彼女は、アメリカ海軍の軍人であり科学者でした。 彼女の業績にはCOBOLの開発、またプログラムの不具合を「バグ」と呼ぶジャーゴンを広めた人物でもあります。 また現在では聞かれないA-0 Systemという世界初のコンパイラもグレース・ホッパーの業績の一つです。
彼女が生きた時代はアメリカで女性の選挙権が認められたり、軍隊に女性が所属するといった大きな変動が起きておりさまざまな意味でのシンボルになっている女性です。