フリーランスでやっていくならポートフォリオは必須なの?
使える言語はPHPがメインなんだけど、ポートフォリオ作るべき?
いまいちポートフォリオの作り方がわからない……
こんにちは。フリーランスとしてはPHPをメインに使っています、エンジニア・テックライターの平山です。
これからフリーランスエンジニアでやっていこうと思っている方も、現在フリーランスで活躍されている方も、ポートフォリオに関しては、上記のようにいろいろと不安があるのではないでしょうか?
フロントエンドと違い、PHPメインで仕事をしている場合、ポートフォリオを求められる機会も少ないはずなので、これまでほとんど縁がなかった方もいることでしょう。
ですが裏を返せば、他のエンジニアもあまりやっていないからこそ、しっかりしたポートフォリオを持つことで周りに差をつけることができるともいえます。
そこで今回は、PHPエンジニアの方向けにポートフォリオの作り方を紹介していきます。ぜひ素敵なポートフォリオを作成して、エンジニアとしてのキャリアを充実させましょう!
PHPエンジニアにとってポートフォリオとは?
ポートフォリオというと、フロントエンドエンジニアやデザイナーが持っている作品集といったイメージがあるのではないでしょうか?
ですが、最近はフロント以外のエンジニアでもポートフォリオを作る人が増えてきています。これはポートフォリオが転職や仕事獲得に有利に働くことが少しずつ認知されてきた結果でしょう。
ただ、どんなエンジニアでもポートフォリオを作ればキャリアに有利に働くかというと、そうでもありません。
たとえば開発実績が最重要視されるような現場だと、何はさておき実績が評価基準になってしまいます。そこではポートフォリオの有無はほぼ考慮されません。Javaなどの手堅い商用システム開発なんかでよく見かけますね。
すでにPHPでの開発経験が十分にありPHPメインの現場に転職する場合は、ポートフォリオよりも職務経歴書を充実させたほうが良いでしょう。
逆に、未経験やフリーランスの実績がない状態では、それ以前のあなたを評価する方法が少ないので、ポートフォリオが有利に働くことがままあります。足りない経験を埋めてくれるアイテムとしてポートフォリオを使うイメージですね。
まとめると、ポートフォリオの重要度は以下のようになるでしょう。
未経験・経験少なめフリーランス > 実績あるフリーランス > 実績重視の現場に転職
さて、ポートフォリオがどんなものかわかったところで、次章では実際にポートフォリオを作る方法を見ていきましょう。
実際にポートフォリオを作ってみよう
この章では実際にポートフォリオを作る方法を見ていきます。ただ、ポートフォリオの作り方は言語による違いがほとんど無いので、弊社記事のJavaエンジニア向けポートフォリオの作り方を引用しながら進めていきます。
まずは以下の記事を開いて、ざっと内容をご確認ください。
Javaエンジニア向けの記事ではありますが、ポートフォリオ作成の全体像がイメージできたのではないでしょうか?
手順を簡単にまとめると
2.スキルと経験の棚卸しを行い、まとめる
3.アピールポイントを3つ考える
4.成果物をまとめる
5.成果物リストをつくる
6.コーディングする
上記のようになります。PHPをメインに仕事を受注していく場合、自作のWebサービスが成果物として1つくらい欲しいところですね。
もし成果物がない、作り方もよくわからない、という方は以下の記事を参考に技術証明用のWebサービスを1つ作ってみるといいでしょう。
ポートフォリオ運用の注意点
この章ではポートフォリオ作成と運用に関する注意点をいくつか紹介していきます。一生懸命に作るほど、自分の作品の欠点は目につきにくくなるもの。時々客観的な視点でポートフォリオを点検するようにしましょう。
どこに公開する?
まずは、運用の大前提としてポートフォリオをどこで公開して運用する? という問題があります。HerokuなどのPaaSやVPS、レンタルサーバーなど、意外と選択肢がたくさんあるんですよね。
特にPHPは大抵のレンタルサーバーで動くので、選択肢が多く持てるというメリットがありますが、逆に選ぶのに苦労する、という面倒もあります。
考え方はいろいろとありますが、ポートフォリオ自体を一つのサービスとして動かして技術証明に使いたいならVPSやPaaSがオススメです。逆に、ポートフォリオ自体にはそこまでコードを突っ込まず、成果物で勝負したい場合はレンタルサーバーで十分でしょう。
繰り返しになりますが、PHPは大概の環境でつかえますので、安いレンタルサーバーを借りていろいろ実験して、自分にしっくり来るものを選ぶのが良いでしょう。
ただ、PaaSを選んだ際はとくに次の点に注意してください。
定期的なメンテナンスは必須!
ポートフォリオは一度作ったら作りっぱなしではなく、定期的にメンテナンスを加えていきましょう。
転職なんて人生で1回ぐらい、という人ならばそれで構いませんが、フリーランスの場合は継続的な案件獲得の観点からポートフォリオは常に最新の状態に保っておきたいです。実績が増えればPRしたいポイントも変わるので成果物が増えれば追加するべきです。
そして、PaaSを利用しているポートフォリオで怖いのが、しばらくアクセスしていなかったら、いつの間にか間にか使えなくなっていた、というパターンです。
仕事を頼もうと思って、ポートフォリオをのぞいたら利用できなくなっていた、とか、依頼者側からしたら信用が置けませんよね。あなたに安心して仕事を頼みたくなるようなポートフォリオの状態を保ちましょう。
誰に見せるものなのかは常に意識
心構えとして「このポートフォリオは誰に見せるためのものなのか?」という意識は常に持っておきたいものです。
ポートフォリオというと、どうしてもカッコいいデザインや最新の技術を詰め込んだ、華やかな物を想像しがちです。しかしポートフォリオを見るのは企業の採用担当者や仕事の依頼者です。
たしかに見映えも大事ですが、PHPメインのエンジニアとしてやっていきたいなら、フロントエンドの技術で相手を驚かすよりも、中身の成果物で勝負したほうが良いのではないかと個人的には思っています。
とくに、UI/UXを考えないで見た目の派手さを追求した場合、ユーザビリティの考えられない人、というマイナス評価ももらいかねません。ぜひ使いやすいデザインを心がけてください。
ポートフォリオはどんどん拡散しよう
せっかくポートフォリオを作ったのでしたら、各方面にどんどん拡散しましょう。一番手っ取り早いのは名刺にURLとQRコードを入れておく方法です。名刺交換だけで仕事の可能性が広がるので、営業の基本としてぜひやっておきたいところですね。
また、フリーランスならばSNSは積極的に活用すべきです。ブログで自分の学習状況を発信して、それをTwitterやFacebookで周知する。そして、これらのリンクをポートフォリオに乗せて、SNS側でも適宜ポートフォリオの告知をする。これを繰り返すだけでも以下の点でメリットがあります。
- エンジニアの友達ができる
- SNS経由で仕事のオファーが来る
- 発信した情報が資産になる
エンジニアの友達ができるのは、フリーランスとして生きてく上で非常に有利です。様々な情報をもらえたり、自分の知らない領域を教えてくれたり。とくにフリーランスは人との縁を大事にするのが生きてく上で重要ではないでしょうか。
また、学習状況や技術情報を発信していると、その情報をみて仕事のオファーが結構来たりします。仕事を頼む側も、エージェントなどの仲介が入らない分、コストを削減できるので実はメリットが大きいんです。
そして、情報発信はそれだけで資産になりえます。ブログにGoogleアドセンスなどの広告を貼っておけば広告収入が得られます。積み重ねた情報は、価値が高ければ書籍になることもあります。人気ブログになればそれだけで生計を立てることもできるでしょう。
SNSで自分のポートフォリオを連呼しすぎるなどは問題ですが、やることで多くのメリットが得られる部分でもあります。ぜひ有効活用したいところですね。
まとめ
いかがでしたか? 今回はPHPエンジニア向けに、ポートフォリオの作り方と運用についての注意点を紹介しました。
ポートフォリオ作成は普段のエンジニア業務とは違ったスキルが必要ですが、1つ作っておくと多くのメリットが得られるものでもあります。ぜひ有効活用して、人生を豊かにしていってください。
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